ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンク
ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンク (Janwillem van de Wetering) | |
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ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンク(1979年) | |
誕生 |
1931年 オランダ ロッテルダム |
死没 |
2008年 アメリカ合衆国 |
職業 | 小説家 |
言語 | オランダ語、英語 |
活動期間 | 1975年 - |
代表作 | 「フライプストラとデ・ヒール」シリーズ |
デビュー作 | 『アムステルダムの異邦人』(1975) |
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ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンク(Janwillem van de Wetering、1931年 - 2008年)は、オランダ・ロッテルダム出身の小説家。日本を含む世界中を渡り歩いたのち、1975年にオランダで小説家としてデビュー。1977年から死去する2008年まではアメリカ合衆国に居住した。
略歴
[編集]オランダ出身。南アフリカ共和国でトラックの運転手、セールスマン、守衛、事務員などを経験したのち、イギリス・ロンドンで哲学を学ぶ。そこで日本のことを知り、京都で一年半ほど座禅三昧の日々を過ごす。その後、コロンビアでのちに妻となるファニタと出会い、結婚。倒産の危機にあったファニタの家の織物問屋を立ち直らせたのち、共にオーストラリアを放浪する。オランダに戻ると、国から兵役に就くことを要請されたため、それを逃れるために警察官となる。在職中に、警察官としての体験から着想を得て執筆した長編小説『アムステルダムの異邦人』(オランダ語原題:Het lijk in de Haarlemmer Houttuinen)をオランダで刊行。自ら英語版も執筆し、アメリカで刊行した。在職のままシリーズ5作品を刊行したのち、1977年に警察官を辞めてアメリカ合衆国に渡り、アメリカでシリーズの執筆を続けた。
デビュー作から続く「フライプストラ警部補とデ・ヒール巡査部長」シリーズ(長編は全14編)のほか、「斎藤警部」が登場する作品などがある。また小説以外にも、禅に関する著作や、同じくオランダ出身である推理作家のロバート・ファン・ヒューリックの伝記などの著作もある。
主な作品
[編集]英語で刊行されているものを示す。
「フライプストラとデ・ヒール」シリーズ
[編集]アムステルダム警察のフライプストラ(Grijpstra)警部補とデ・ヒール(de Gier)巡査部長が活躍するシリーズ。
- Outsider in Amsterdam (1975)
- Tumbleweed (1976)
- キュラソー島から来た女 (訳:池央耿、1976年、ごま書房)
- オカルト趣味の娼婦 (訳:池央耿、1981年、創元推理文庫)
- The Corpse on the Dike (1976)
- 自殺好きの死体 (訳:吉野美恵子、1977年、ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
- Death of a Hawker (1977)
- 大道商人の死 (訳:池央耿、1987年、創元推理文庫)
- The Japanese Corpse (1977)
- The Blond Baboon (1978)
- The Maine Massacre (1979)
- The Mind-Murders (1981)
- The Streetbird (1983)
- The Rattle-Rat (1985)
- Hard Rain (1986)
- Just A Corpse at Twilight (1994)
- The Hollow-Eyed Angel (1996)
- The Perfidious Parrot (1997)
- The Amsterdam Cops: Collected Stories (1999) (短編集、13編収録)
児童文学
[編集]- Little Owl (1978)
- Hugh Pine (1980)
- Hugh Pine and the Good Place (1981)
- Hugh Pine and Something Else (1983)
その他の小説
[編集]- The Butterfly Hunter (1982)
- Bliss and Bluster (1982)
- Inspector Saito's Small Satori (1985) (短編集)
- Murder by Remote Control (1986) (グラフィックノベル、Paul Kirchnerとの共作)
- Seesaw Millions (1988)
- Mangrove Mama and Other Tropical Tales of Terror (1995) (短編集)
- Judge Dee Plays His Lute: A Play and Selected Mystery Stories (1997) (短編集)
小説以外の著作
[編集]英語で刊行されているものを示す。
禅についての著作
- The Empty Mirror: Experiences in a Japanese Zen Monastery (1971)
- A Glimpse of Nothingness: Experiences in an American Zen Community (1975)
- Afterzen: Experiences of a Zen Student out on His Ear (1999)
伝記
- Robert Van Gulik: His Life, His Work (1988)
参考文献
[編集]- ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンク『アムステルダムの異邦人』(1981年1月、創元推理文庫) 訳者による「あとがきに代えて」(池央耿)