コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ユリシーズ (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユリシーズ
2016年BCターフ出走時
欧字表記 Ulysses[1]
品種 サラブレッド
性別 [1]
毛色 栗毛[1]
生誕 2013年3月20日[1]
Galileo[1]
Light Shift[1]
母の父 Kingmambo[1]
生国 アイルランドの旗 アイルランド
生産者 Flaxman Stables Ireland Ltd.[2]
馬主 Flaxman Holdings Ltd.[3]
調教師 マイケル・スタウトイギリスの旗 イギリス
競走成績
生涯成績 13戦5勝[1]
勝ち鞍
G1 エクリプスS 2017年
G1 インターナショナルS 2017年
G3 ゴードンS 2016年
G3 ゴードンリチャーズS 2017年
テンプレートを表示

ユリシーズ (Ulysses[1]) はアイルランド生産、イギリス調教の競走馬種牡馬である。主な勝ち鞍は2017年エクリプスステークス(G1)、インターナショナルステークス(G1)。

戦績

[編集]

2007年英オークスライトシフトの第3仔として誕生する。ライトシフトは2014年に出産中の事故により急逝したため、結果的に本馬がラストクロップとなった[4]2015年10月に英国の名門マイケル・スタウト厩舎からデビュー。初戦は6着に終わり、2歳シーズンはこの1戦のみで終えた[3]

初勝利は2016年5月、通算3戦目の未勝利戦であった。このレースでユリシーズは2着の日本産馬ニューワールドパワー(タッチングスピーチの全弟)に8馬身差をつけて圧勝。このパフォーマンスを受けて、次戦ではここまで重賞未経験の身ながら英ダービーに挑戦したが、16頭立ての12着と惨敗した。しかし、続くゴードンステークスを制覇して重賞初勝利を挙げると、秋はブリーダーズカップ・ターフに遠征して4着と善戦した[3]

2017年ゴードンリチャーズステークスで重賞2勝目を挙げる。次戦のプリンスオブウェールズステークス(3着)からはジム・クロウリーに乗り替わり、続くエクリプスステークスバーニーロイをハナ差下してG1初勝利を挙げた。その勢いのままキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスに駒を進めるが、3歳牝馬エネイブルに4馬身半という決定的な差を付けられて2着に敗れた。次戦のインターナショナルステークスを2馬身差で完勝し、凱旋門賞で再度エネイブルに挑んだが離された3着に終わり、雪辱はならなかった[3]

2017年限りでの現役引退が決まり、ブリーダーズカップ・ターフ参戦のため2年連続で米国に遠征。前売りでは1番人気に支持されていたが、レース前日に脚の繋ぎを傷めて出走取消となり、結果的に凱旋門賞がラストランとなった[5]。2017年の成績は6戦全てで3着以内と安定しており、同年のカルティエ賞最優秀古馬に選出された[6]

競走成績

[編集]

以下の内容は、Irish Racing.com[3]の情報に基づく。

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2015.10.23 ニューベリー 未勝利 芝8f 6着 T.ダーカン 2.69馬身 Algometer
2016.04.23 レスター 未勝利 芝9f218yds 2着 T.ダーカン 1/2馬身 Imperial Aviator
0000.05.13 ニューベリー 未勝利 芝10f6yds 1着 R.ムーア 8馬身 (New World Power)
0000.06.04 エプソム 英ダービー G1 芝12f10yds 12着 A.アッゼニ 23.03馬身 Harzand
0000.07.27 グッドウッド ゴードンS G3 芝10f 1着 A.アッゼニ 1/2馬身 (The Major General)
0000.08.27 ウィンザー ウィンターヒルS G3 芝10f7yds 2着 R.ムーア 短頭 Chain Of Daisies
0000.11.05 サンタアニタ BCターフ G1 芝12f 4着 L.デットーリ 6馬身1/4 Highland Reel
2017.04.28 サンダウン ゴードンリチャーズS G3 芝10f7yds 1着 A.アッゼニ 1馬身 Deauville
0000.06.21 アスコット プリンスオブウェールズS G1 芝9f212yds 3着 J.クロウリー 1.31馬身 Highland Reel
0000.07.08 サンダウン エクリプスS G1 芝9f209yds 1着 J.クロウリー ハナ Barney Roy
0000.07.29 アスコット KGVI&QES G1 芝11f211yds 2着 J.クロウリー 4馬身1/2 Enable
0000.08.23 ヨーク インターナショナルS G1 芝10f56yds 1着 J.クロウリー 2馬身 Churchill
0000.10.01 シャンティイ 凱旋門賞 G1 芝11f204yds 3着 J.クロウリー 3馬身3/4 Enable

種牡馬時代

[編集]

良血のファミリー出身であるため、競争の激しいガリレオ直仔でありながら種牡馬入りにあたっては争奪戦が繰り広げられ、イギリスニューマーケットチェヴァリーパークスタッド種牡馬入りすることになった。初年度(2018年)の種付け料は3万ポンドに設定された[7]

2024年12月22日、中山5Rの新馬戦でシュヴァルボヌールが1着となり、産駒のJRA初勝利となった[8]

主な産駒

[編集]

血統表

[編集]
ユリシーズ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サドラーズウェルズ系
[§ 2]

Galileo
1998 鹿毛
父の父
Sadler's Wells
1981 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
父の母
Urban Sea
1989 栗毛
Miswaki Mr. Prospector
Hopespringseternal
Allegretta Lombard
Anatevka

Light Shift
2004 鹿毛
Kingmambo
1990 鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Miesque Nureyev
Pasadoble
母の母
*ランジェリー
Lingerie
1988 鹿毛
Shirley Heights Mill Reef
Hardiemma
Northern Trick Northern Dancer
Trick Chick
母系(F-No.) 4号族(FN:4-m) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer3×5×4=21.88%、Mr.Prospector4×3=18.75%、Special4×5=9.38%、Native Dancer5×5=6.38% [§ 4]
出典
  1. ^ Ulysses(IRE) 5代血統表2018年12月26日閲覧
  2. ^ Ulysses(IRE) 5代血統表2018年12月26日閲覧
  3. ^ Ulysses(IRE) 5代血統表2018年12月26日閲覧
  4. ^ Ulysses(IRE) 5代血統表2018年12月26日閲覧

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i Ulysses(IRE)|JBISサーチ(JBIS-Search)
  2. ^ Ulysses | Weatherbys Overview. Racing Post. 2018年12月26日閲覧
  3. ^ a b c d e Form and Entries for Horse Ulysses (IRE). Irish Racing.com. 2018年12月26日閲覧
  4. ^ a b Chris McGrath. Cheveley Park Stud wins race for Ulysses. Racing Post(September 25, 2017). 2018年12月26日閲覧
  5. ^ Jeremy Balan. Ulysses Scratched From Breeders' Cup Turf. Bloodhorse(November 3, 2017). 2018年12月26日閲覧
  6. ^ Ulysses voted Cartier Older Horse of the Year 2017. Cheveley Park Stud(November, 15, 2018). 2018年12月26日閲覧
  7. ^ Cheveley Park Stud's new recruit Ulysses to stand at £30,000. Racing Post(November 6, 2017), 2018年12月26日閲覧
  8. ^ 【中山5R新馬】断然人気シュヴァルボヌールが圧勝 ユリシーズ産駒のJRA初勝利 - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年12月22日閲覧。
  9. ^ 血統情報:牝系情報|Light Shift(USA). JBISサーチ(JBIS-Search). 2018年12月26日閲覧

外部リンク

[編集]