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ラクトアミド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ラクトアミド
Lactamide
識別情報
CAS登録番号 2043-43-8 チェック, 598-81-2 (R) チェック, 89673-71-2 (S) チェック
PubChem 94220
ChemSpider 85030
ChEBI
特性
化学式 C3H7NO2
モル質量 89.09 g mol−1
外観 ほぼ白色の結晶ないし結晶性粉末[1]
融点

73~76℃

への溶解度 エタノールに可溶[1]
関連する物質
関連する異性体 C3H7NO2を参照
関連物質 ラクトニトリル
アセトアミド
ホルムアミド
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ラクトアミド: Lactamide)とは、乳酸アミドであり、(R)-2-hydroxypropanamideまたは(S)-2-hydroxypropanamideのことである。

日本では乳酸アミドなどと呼ばれる場合もある[2]。ちょうど乳酸のカルボキシ基アンモニアとが脱水縮合した構造をしており、乳酸と同様に水酸基の付いた炭素原子がキラル中心であるため、ラクトアミドにも1対の鏡像異性体が存在する。性状は白色の結晶性粉末で、融点は73~76℃である。

ラクトアミドは、例えば触媒を用いてラクトニトリル水和反応させることにより調製できる[3]

有機合成化学の原料や化粧品添加剤として使われる[1]ほか、家畜繁殖の分野において動物の精子受精卵の凍結保存を行う際の凍結保護剤として有用であるとの研究がある[4]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c 製品詳細情報和光純薬工業
  2. ^ 乳酸アミド
  3. ^ US 5756842, Fumio Tanaka, Tsumoru Morimoto, Takako Uchiyama, Takafumi Abe, "Process for preparing lactamide", issued 1998-05-26 
  4. ^ 培養細胞凍結保存に対するラクトアミドの凍結保護作用」(PDF)『生活環境科学研究所研究報告』第45巻、宮城学院女子大学、2013年、11-16頁、2015年1月23日閲覧