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ラジオNIKKEI長柄送信所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日経ラジオ社送信所

ラジオNIKKEI長柄送信所(ラジオニッケイながらそうしんしょ)は、千葉県長生郡長柄町に置局する日経ラジオ社(ラジオNIKKEI)の短波送信所。1969年2月27日開局。

概要

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ラジオNIKKEI送信アンテナ
所在地の空中写真(周囲は市津湖)
中央の白い小さな建物が送信社屋。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
  • 置局住所:千葉県長生郡長柄町山之郷字六地蔵31番地(市津湖畔)
  • カバーエリア:日本全国(北/西2方向の指向性送信)
  • 山間の丘陵に位置するため、送信打上角を高く取らざるを得ず、首都圏の受信環境は、伝搬上不利になった。
  • JOZ4(第1放送、3.925MHz)は根室送信所からの同一周波数送信[1]

沿革

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  • 1969年
  • 1971年
    • 9月18日・19日 - 札幌送信所(JOZ4 3925kc[3] 10kW)と同一周波数送信実験(JO2AJ 3925kc)
    • 10月15日 - JOZ2, JOZ3の夜間出力を50kWに増力
    • 12月1日 - JOZ4との同一周波数送信開始(3925kc 50kW)
  • 1974年7月1日 - JOZ6の周波数変更(7.230MHz → 6.115MHz)
  • 1981年9月29日 - 送信機一部更新。JOZ6, JOZ7を50kWに増力
  • 1990年 - 1991年 - 送信機一部更新
  • 2018年10月1日 - JOZ2とJOZ6(6MHz帯)以外の送信を原則として休止。JOZ5はJOZ6から切り替わる形で、19時から放送終了までの送信に縮小[4]
  • 2020年7月1日 - JOZ5の送信を原則として休止[5]

送信施設概要

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グリーン枠は当送信所で常時用いられる主幹周波数。

放送局 呼出符号 周波数 空中線電力 放送対象地域 放送区域内世帯数 放送時間帯
日経ラジオ社
通称「ラジオNIKKEI
第1放送
JOZ4 3.925MHz 10kW 東日本及び
首都圏補完
約5,110万世帯 7:00 - 8:00
17:00 - 24:00
(根室送信のみ)
JOZ 50kW 全国 平時放送休止
(災害等非常時に送出)
JOZ2 6.055MHz 7:00 - 24:00
JOZ3 9.595MHz 平時放送休止
(災害等非常時に送出)
第2放送
JOZ5 3.945MHz 10kW 全国 約5,110万世帯 19:00 - 23:00
JOZ6 6.115MHz 50kW 8:00 - 19:00
JOZ7 9.760MHz 平時放送休止
(災害等非常時に送出)
  • 送信機
    • 50kW短波送信機:HFB-7847(NEC、1979〜1981年製)×5基 - 2002年大規模改修済
    送信可能周波数範囲3.2〜15MHz、終段プレート変調、蒸発冷却四極管4CV50000E×4(プレート損失50000W、フィラメント電圧12V、フィラメント電流215A、使用可能周波数110MHz、重量14.3kg)、変調用強制空冷四極管4CX1500A×3(プレート損失1500W、フィラメント電圧5V、フィラメント電流38.5A、使用可能周波数150MHz、重量0.85kg)
    音声入力600Ω(0dBm)、RF出力50Ω、音声周波数特性+/-1.5dB30〜10000Hz(50%変調時)、歪率3%以下(95%変調時、50〜7500Hz)、大きさ縦220cm×横440cm×奥行き280cm
    • 10kW短波送信機:HFB-7840D(NEC、1991年製)×1基
    送信可能周波数範囲3.2〜15.6MHz、終段プレート変調、強制空冷四極管4CX15000A×3(プレート損失15000W、フィラメント電圧5V、フィラメント電流38.5A、使用可能周波数150MHz、重量0.85kg)、変調用強制空冷四極管4CX5000A×2(プレート損失5000W、フィラメント電圧7.5V、フィラメント電流75A、使用可能周波数220MHz、重量4.3kg)
    AF入力600Ω(0dBm)、RF出力50Ω、音声周波数特性+/-1.5dB30〜10000Hz(50%変調時)、歪率3%以下(95%変調時、50〜7500Hz)、大きさ縦200cm×横200cm×奥行き100cm
  • 予備送信機:HFB-7840D(NEC、1990年製)×1基 - JOZn
  • 空中線:加藤電気工業所 反射器付支線式折り返し水平ダイポールアンテナ×6面 無指向性コニカルモノポールアンテナ英語版×1面(予備) 無指向性垂直ダイポールアンテナ×1面(予備)
  • STL送受信装置:NEC、出力5W×2系統
  • 送信局舎:鉄筋コンクリート 875m2
  • 非常用電源:ディーゼル発電機 625kVA(三菱重工業

参考文献

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  • 『資料集 日本の短波放送』(日本短波クラブ編 2000年)
  • 『ラジオNIKKEI開局50周年記念誌』巻末資料(ラジオNIKKEI編 2004年)
  • Radiofly Wiki 日経ラジオ社

注釈

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  1. ^ 完全に同一周波数とすると定常波が発生し不感地帯が生じる為、実際には0.3Hz差で運用されている。
  2. ^ 実際には局員が半常駐している。
  3. ^ 周波数は当時の表記に従った(サイクル→ヘルツ変更は1972年7月1日)。
  4. ^ このため、第2放送が18時で終了する土曜・日曜は、長柄送信所からの6MHz帯以外の送信が完全に停止されることになる。
  5. ^ 月曜 - 金曜の第2放送の放送時間短縮(19時で終了)による。

関連項目

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座標: 北緯35度27分53.37秒 東経140度12分21.86秒 / 北緯35.4648250度 東経140.2060722度 / 35.4648250; 140.2060722