レッドジェネシス
レッドジェネシス | ||||||
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第88回東京優駿(日本ダービー)パドック (2021年5月30日) | ||||||
欧字表記 | Red Genesis[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牡→騸[1] | |||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||
生誕 | 2018年3月17日(6歳)[1] | |||||
抹消日 | 2024年3月16日 | |||||
父 | ディープインパクト[1] | |||||
母 | リュズキナ[1] | |||||
母の父 | Storm Cat[1] | |||||
生国 | 日本(北海道安平町)[1] | |||||
生産牧場 | ノーザンファーム[1] | |||||
馬主 | (株)東京ホースレーシング[1] | |||||
調教師 |
友道康夫(栗東) →小林真也(栗東)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 19戦3勝[1] | |||||
獲得賞金 | 9637万3000円[1] | |||||
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レッドジェネシス(英: Red Genesis、2018年3月17日 - )は、日本の競走馬[1]。2021年の京都新聞杯の勝ち馬である。
戦績
[編集]デビュー前
[編集]2018年3月17日、北海道安平町のノーザンファームで誕生。一口馬主法人東京ホースレーシングから総額7,000万円(一口175,000円×400口)で募集された[3]。ノーザンファーム早来で育成の後、栗東の友道康夫厩舎に入厩した。
2歳(2020年)
[編集]7月19日に阪神競馬場で行われた2歳新馬戦に福永祐一鞍上で出走。単勝1.7倍の断然人気に推されたが3着に敗れる[4]。その後人気に推されながら勝ちきれない競馬が続くも、川田将雅鞍上で出走した4戦目の未勝利戦で初勝利を挙げた[4]。
3歳(2021年)
[編集]昇級初戦となるフリージア賞(1勝クラス)は6着に敗れる[4]。しかし次走のゆきやなぎ賞はロングスパートから2着に4馬身差を付ける快勝で2勝目を挙げた[5]。
次走には重賞初挑戦となる京都新聞杯を選択。モーリスとシーザリオの仔ルペルカ-リア[6]、同条件の大寒桜賞を制したマカオンドール[7]と自身含めた3頭が人気を集める中で3番人気に推されると、レースでは中団追走から直線で脚を伸ばし、最後は逃げ粘るルペルカ-リアを3/4馬身差で捕らえきって優勝。重賞初制覇を果たした。この勝利で鞍上の川田将雅はJRA通算1600勝、管理する友道康夫調教師はJRA通算600勝を達成した[2][8]。初のGI挑戦となった東京優駿は横山典弘に乗り替りとなる。出遅れ気味にスタートを切ると、そのまま離れた最後方からレースを進め最後の直線は内を割って追い込んだが11着に敗れた。
夏は休養し神戸新聞杯から始動[注 1]、鞍上は藤岡康太に乗り替わる。10頭立て5番人気だったが、不良馬場のなか後方から直線で内をついて抜け出し、ステラヴェローチェに半馬身交わされるものの2着に入った。川田将雅に鞍上が戻った菊花賞は1番人気に推された。レースは後方2番手から追い込みに懸けたが、伸びを欠いて13着に敗れた。敗因として川田は前走の疲れが出たとコメントしている[9]。
4歳(2022年)
[編集]2021年の菊花賞の大敗後は年内全休し、2022年は2月13日に行われた京都記念を始動戦として選択。鞍上には神戸新聞杯で2着に好走した藤岡康太が選ばれた。当日は前年のオークス馬ユーバーレーベンに続く2番人気に支持された。まずまずのスタートを決めると終始最後方につけ、第3コーナーに入ろうとするあたりで捲りをかけ、一時は中団先頭の位置までにつけたものの、4コーナーに差し掛かった時点でズルズルと後退していき、直線では全く見せ場のないまま最下位に敗れた。鞍上の藤岡は「3コーナーで気の悪さを出して突っ張ってしまって…。いい時に乗せていただいたのに申し訳ありません」とコメントした。[10]その後は初めてのブリンカーを試し、大阪杯に出走したが、[11]近二走の大敗の影響を受けてオッズは12番人気にとどまり、本番も最後方集団から抜け出せず、上がり35.4Fの脚で追い上げたものの全く届かず13着にまたも大敗。一時放牧をはさみ、夏季初戦で初コンビとして鞍上に三浦皇成を迎え七夕賞に出走。全16頭中10番人気に支持される。スタート後に他馬とぶつかるが、なんとか体勢を立て直し後方からのレースを進めた。3コーナーに入ろうというあたりで捲りをかけたものの、中団に迫ったところでまた後退していき、直線も鞍上の懸命のムチ入れも虚しく15着に敗退。[12]鞍上の三浦は「ゲートはいつもより出たのですが、両サイドから挟まれてしまいました。小回りの福島は合っていないかもしれません」と振り返った。[13]その後新潟記念に内田博幸を背に出走するもまた16着と惨敗。[14]その後は自身初ダートなる11月27日に行われたカノープスステークスに出走。鞍上はまた藤岡康太に戻ったが、こちらもまた12番人気の12着と完敗。[15]結局このあと年内にレースには出走せず、前年度から一勝を上げるどころか全て10着以下で終わり[16]、前年の神戸新聞杯2着、菊花賞1番人気馬とは思えないような不遇の4歳時を過ごした。
5歳(2023年)~6歳(2024年)
[編集]前走後長期休養に入り、その間去勢されセン馬となる。11月18日に行われたアンドロメダステークスで約1年ぶりに復帰するも12着、続く12月2日中山競馬場で行われたステイヤーズステークスに出走するも同じく12着に終わる。2024年に入り、2度目のダート挑戦となった2月24日の仁川ステークスではブービーの15着。3月10日の金鯱賞で9着に敗れたのを最後に現役を引退、3月16日付けでJRAの競走馬登録を抹消された。引退後は広島県で乗馬となる予定であるが、繋養先は未定[17]。
競走成績
[編集]以下の内容はnetkeiba.comの情報[4]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2020. 7.19 | 阪神 | 2歳新馬 | 芝2000m(良) | 12 | 3 | 3 | 1.7 (1人) | 3着 | 2:04.8(36.1) | 0.7 | 福永祐一 | 54 | ラーゴム | 476 | |
8.22 | 小倉 | 2歳未勝利 | 芝1800m(良) | 16 | 3 | 6 | 2.1 (1人) | 3着 | 1:48.4(36.0) | 0.8 | 福永祐一 | 54 | サウンドウォリアー | 472 | |
11.22 | 阪神 | 2歳未勝利 | 芝1800m(良) | 13 | 7 | 10 | 3.9 (1人) | 4着 | 1:47.0(33.6) | 0.2 | 川田将雅 | 55 | エイカイファントム | 484 | |
12. 5 | 阪神 | 2歳未勝利 | 芝1800m(良) | 11 | 7 | 9 | 1.7 (1人) | 1着 | 1:47.5(34.0) | -0.0 | 川田将雅 | 55 | (イッツマイドリーム) | 482 | |
2021. 2.20 | 東京 | フリージア賞 | 1勝 | 芝2000m(良) | 14 | 7 | 12 | 5.2 (2人) | 6着 | 2:00.8(35.5) | 0.5 | 川田将雅 | 56 | レインフロムヘヴン | 488 |
3.13 | 阪神 | ゆきやなぎ賞 | 1勝 | 芝2400m(稍) | 11 | 7 | 9 | 2.8 (1人) | 1着 | 2:27.9(36.0) | -0.7 | 川田将雅 | 56 | (リーブルミノル) | 488 |
5. 8 | 中京 | 京都新聞杯 | GII | 芝2200m(良) | 11 | 8 | 10 | 4.3 (3人) | 1着 | 2:11.2(35.3) | -0.1 | 川田将雅 | 56 | (ルペルカーリア) | 488 |
5.30 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m(良) | 17 | 6 | 12 | 57.0(13人) | 11着 | 2:23.6(33.7) | 1.1 | 横山典弘 | 57 | シャフリヤール | 490 |
9.26 | 中京 | 神戸新聞杯 | GII | 芝2200m(不) | 10 | 7 | 7 | 26.5 (5人) | 2着 | 2:18.0(35.9) | 0.0 | 藤岡康太 | 56 | ステラヴェローチェ | 490 |
10.24 | 阪神 | 菊花賞 | GI | 芝3000m(良) | 18 | 3 | 5 | 3.9 (1人) | 13着 | 3:06.3(35.1) | 1.7 | 川田将雅 | 57 | タイトルホルダー | 494 |
2022. 2.13 | 阪神 | 京都記念 | GII | 芝2200m(稍) | 13 | 7 | 10 | 6.1 (2人) | 13着 | 2:13.8(35.6) | 1.9 | 藤岡康太 | 56 | アフリカンゴールド | 502 |
4. 3 | 阪神 | 大阪杯 | GI | 芝2000m(良) | 16 | 1 | 2 | 111.6(12人) | 13着 | 1:59.4(35.3) | 1.0 | 藤岡康太 | 57 | ポタジェ | 498 |
7.10 | 福島 | 七夕賞 | GIII | 芝2000m(良) | 16 | 4 | 7 | 21.5(10人) | 15着 | 1:59.7(35.8) | 1.9 | 三浦皇成 | 56.5 | エヒト | 500 |
9. 4 | 新潟 | 新潟記念 | GIII | 芝2000m(良) | 18 | 2 | 3 | 63.0(14人) | 16着 | 2:00.4(34.6) | 1.5 | 内田博幸 | 56.5 | カラテ | 504 |
11.27 | 阪神 | カノープスS | OP | ダ2000m(稍) | 16 | 5 | 10 | 40.6(12人) | 12着 | 2:06.2(39.3) | 2.5 | 藤岡康太 | 56.5 | ウシュバテソーロ | 498 |
2023.11.18 | 京都 | アンドロメダS | L | 芝2000m(稍) | 16 | 3 | 6 | 111.2(13人) | 12着 | 2:00.9(35.3) | 1.7 | 小崎綾也 | 57 | ディープモンスター | 486 |
12. 2 | 中山 | ステイヤーズS | GII | 芝3600m(良) | 16 | 4 | 8 | 262.0(16人) | 12着 | 3:47.8(35.3) | 2.4 | 小崎綾也 | 57 | アイアンバローズ | 484 |
2024. 2.24 | 阪神 | 仁川S | L | ダ2000m(稍) | 16 | 5 | 10 | 274.7(15人) | 15着 | 2:08.9(41.4) | 4.1 | 角田大和 | 56 | ダイシンピスケス | 504 |
3.10 | 中京 | 金鯱賞 | GII | 芝2000m(良) | 13 | 8 | 13 | 362.4(13人) | 9着 | 1:59.5(35.8) | 1.9 | 角田大和 | 57 | プログノーシス | 498 |
血統表
[編集]レッドジェネシスの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
[§ 2] | ||
父 ディープインパクト 2002 鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo 1969 |
Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well 1975 |
Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
父の母 *ウインドインハーヘアWind in Her Hair 1991 鹿毛 |
Alzao 1980 |
Lyphard | ||
Lady Rebecca | ||||
Burghclere 1977 |
Busted | |||
Highclere | ||||
母 *リュズキナ Ryzhkina 2008 栗毛 |
Storm Cat 1983 黒鹿毛 |
Storm Bird | Northern Dancer | |
South Ocean | ||||
Terlingua | Secretariat | |||
Crimson Saint | ||||
母の母 Lucky2001 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | ||
Fairy Bridge | ||||
Zummerudd | Habitat | |||
Ampulla | ||||
母系(F-No.) | (FN:7) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 5×4・4 | [§ 4] | ||
出典 |
- 母の全兄に1997年アイルランドインターナショナルステークス、1998年2000ギニー勝ち馬のキングオブキングスがいる。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “レッドジェネシス”. JBISサーチ. 2021年5月8日閲覧。
- ^ a b 「【京都新聞杯】レッドジェネシス、連勝で重賞初制覇&ダービー切符 川田「雰囲気は良かったです」」『スポーツニッポン』。2021年11月6日閲覧。
- ^ “レッドジェネシスの新馬データ”. netkeiba.com. 2021年5月8日閲覧。
- ^ a b c d “レッドジェネシスの競走成績 | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2021年5月8日閲覧。
- ^ “【ゆきやなぎ賞】レッドジェネシスが4馬身差で快勝 川田「動けるようになってきた」 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年5月8日閲覧。
- ^ “ルペルカーリア | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2021年5月8日閲覧。
- ^ “マカオンドール | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2021年5月8日閲覧。
- ^ 「【京都新聞杯】レッドジェネシス重賞初V!川田&友道師はWメモリアル勝利」『サンケイスポーツ』2021年5月8日。2021年5月8日閲覧。
- ^ 「【菊花賞】レッドジェネシス13着 前走の疲れ出た、川田「勝負どころで動けず」」『スポーツニッポン』。2021年10月27日閲覧。
- ^ “【京都記念】2番人気レッドジェネシスは最下位 藤岡康「3コーナーで気の悪さを出して突っ張ってしまって…」”. 東スポ競馬 (2022年2月13日). 2023年2月13日閲覧。
- ^ “【大阪杯】レッドジェネシス3度目G1挑戦、ブリンカー着用で近2走13着から巻き返し狙う|極ウマ・プレミアム”. p.nikkansports.com. 2023年2月13日閲覧。
- ^ “七夕賞|2022年7月10日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2023年2月13日閲覧。
- ^ “【七夕賞結果&コメント】3番人気ヒュミドールは5着 M・デムーロ「4角がスムーズなら…」”. 東スポ競馬 (2022年7月10日). 2023年2月13日閲覧。
- ^ “新潟記念|2022年9月4日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2023年2月13日閲覧。
- ^ “カノープスステークス|2022年11月27日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2023年2月13日閲覧。
- ^ “レッドジェネシス | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2023年2月13日閲覧。
- ^ レッドジェネシスの競走馬登録抹消日本中央競馬会、2024年3月15日配信・閲覧
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|レッドジェネシス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年9月12日閲覧。
- ^ “レッドジェネシス - Red Genesis - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2021年11月6日閲覧。