ロシア鉄道ET4A形電車
ロシア鉄道ET4A形電車 | |
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ET4A-001編成 | |
基本情報 | |
運用者 | ロシア鉄道 |
製造所 | トルジョーク車両工場 |
製造年 | 2011年 - 2013年 |
製造数 | 24両(8両編成3本) |
運用開始 | 2012年6月9日 |
主要諸元 | |
編成 |
8両編成(5M3T) (3 - 12両編成まで組成可能) |
軌間 | 1,520 mm |
電気方式 |
直流3,000V (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 120 km/h |
車両定員 |
250人(着席60人)(制御車) 300人(着席108人)(電動車、付随車) |
車両重量 |
51.0 t(制御車) 63.2 t(電動車) 46.2 t(付随車) |
全長 |
22,188 mm(制御車) 22,086 mm(電動車、付随車) |
全幅 | 3,522 mm |
全高 | 4,284 mm |
車輪径 |
950 mm(制御車、付随車) 1,050 mm(電動車) |
主電動機出力 | 450 kw |
出力 | 1,800 kw |
制御方式 | VVVFインバータ制御(IGBT素子) |
制動装置 | 電気指令式空気ブレーキ、回生ブレーキ、空気ブレーキ |
備考 | 主要数値は[1][2][3]に基づく。 |
ET4A形(ロシア語: ЭТ4А)は、ロシア鉄道(ОАО «Российские железные дороги»)で2012年から営業運転を開始したトルジョーク車両工場製の電車。ロシア連邦の国産電車として初めて可変電圧可変周波数制御方式(VVVFインバータ制御方式)を用いた量産形式である[注釈 1][1][2]。
概要・運用
[編集]トルジョーク車両工場が1999年に試作したET2A形(ЭТ2А)の技術を基に製造された車両。開発にあたってはトルジョーク車両工場に加え中央研究所TEP(ЗАО ЦНИИ "ТрансЭлектроПрибор" 、ЦНИИ ТЭП)、NPPダリニャーヤ・スヴャースィ(НПП Дальняя Связь)、エレクトロアッパラット(ОАО Электроаппарат)が参加した企業グループ "電気機械交通機関製造"(Транспортное электромашиностроение»)が設立され、2008年から研究が実施された。形式名の「ET4A」(ЭТ4А)は、「トルジョーク車両工場(Т)で製造された第4世代の電車(Э)・誘導発電機(А)を搭載」と言う意味である他、これとは別にトルジョーク車両工場では62-9003と言う番号でも呼ばれている[1][2][4]。
編成は制御車(Пг)、中間電動車(Мп)、付随車(Пп)で構成される。トルジョーク車両工場が提示した基本編成は8両編成(Пг+Мп+Мп+Мп+Мп+Пп+Мп+Пг)だが、最短3両、最長12両編成まで組成可能である。車体はそれまでトルジョーク車両工場が生産していたET2形(19,600 mm)[5]よりも長い22m級の長さを有し、乗降扉の幅も1,250 mmに拡大している。各車両の屋根上には換気・暖房機能を搭載したNPPロングハウル(НПП Дальняя связь)製の空調装置が2基設置され、車内照明にはLEDが用いられる。また先頭車にはバリアフリー対応トイレが設置されている。座席配置は3列+3列のボックスシートである[1][2][6]。
エレクトロアッパラットが製造した制御装置はIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御を用い、各電動車に4基搭載されたATD450形三相誘導発電機(450 kw)を稼働させる。制動装置として電気指令式空気ブレーキ、回生ブレーキが搭載し、電気指令式空気ブレーキの故障などの非常時には自動的に空気ブレーキが作用するようになっている[1][2][7]。
2011年に最初の車両が完成し、全ロシア鉄道輸送研究所(ЭК ВНИИЖТ)の実験線やロシア鉄道の営業用路線での試運転が実施された。これらの結果を受けて2012年4月5日に安全基準への適合を示す証明書が発行され、量産が決定した。営業運転開始は同年の6月9日、サンクトペテルブルク - ルーガ間の急行列車からである[2][4]。
当初は30編成の量産が計画されていたが[8]、2013年の時点での導入数は3編成のみであり、更に2016年に製造元のトルジョーク車両工場が破産したため、以降の増備は行われていない[9][10]。
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ET4A-001編成
冷房装置の形状が以降の編成と異なる -
ET4A-002編成
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ET4A-003編成
関連形式
[編集]-
ET4A-002編成(左)と並ぶDT1形(右)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ET4A形以前もET2A形(ЭТ2А)、ED6形(ЭД6)、VSM250形"ソコル"(ВСМ250)などが試作されたが、どの形式も試験結果は思わしくなく量産には至らなかった。
出典
[編集]- ^ a b c d e Электропоезд постояного тока ЭТ4А作成 2019年8月1日閲覧
- ^ a b c d e f Е. Г. Янченко, Д. Е. Кирюшин, В. П. Шилкин. Новый (2012). “отечественный электропоезд ЭТ4А” (ロシア語). Локомотив 8: 34-48. ISSN 0869-8147.
- ^ Абрамов Е.Р 2015, p. 358-361.
- ^ a b Абрамов Е.Р 2015, p. 358-359.
- ^ Электропоезда постояного тока ЭТ2, ЭТ2М 2019年8月1日閲覧
- ^ Абрамов Е.Р 2015, p. 359.
- ^ Абрамов Е.Р 2015, p. 360.
- ^ После двух лет реконструкции ТВЗ выпустил новый поезд Юрий Ильин 2016年12月26日作成 2019年8月1日閲覧
- ^ Список подвижного состава ЭТ4А TrainPix 2019年8月1日閲覧
- ^ Тверская область: 100-летний Торжокский вагонзавод признан банкротом2016年9月7日作成 2019年8月1日閲覧
- ^ В марте между Псковом и Санкт-Петербургом начнёт курсировать дизель-электропоезд 2019年8月1日閲覧
参考資料
[編集]- Абрамов Е.Р (2015). Электроподвижной состав отечественных железных дорог. Москва́