一畑電車大社線
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大社線 | |||
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概要 | |||
起終点 |
起点:川跡駅 終点:出雲大社前駅 | ||
駅数 | 5駅 | ||
運営 | |||
開業 | 1930年2月2日 | ||
所有者 | 一畑電気鉄道→一畑電車 | ||
使用車両 | 一畑電車#車両を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線総延長 | 8.3 km (5.2 mi) | ||
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) | ||
電化 | 直流1,500 V 架空電車線方式 | ||
運行速度 | 85 km/h[1] | ||
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停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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大社線(たいしゃせん)は、島根県出雲市の川跡駅から出雲大社前駅に至る一畑電車の鉄道路線。
概要
[編集]1990年のJR大社線の廃止後、出雲大社に達する唯一の路線として観光輸送を担い、一部の列車は北松江線に直通している。直通列車をのぞき、出雲市または松江しんじ湖温泉に向かう場合には川跡駅での乗り換えが伴うが、ほとんどの列車が川跡で両方面の列車に接続するため、利便性はさほど悪くない。
ワンマン化後はワンマン化改造されたデハ1形3・6が長らく大社線専用として運用に就いていた。1994年以降一畑電車の近代化が進むとこれらの車両は定期運用に就く最後の旧型車両となっていたが、それも1998年に終わりを迎えた。
路線データ
[編集]- 路線距離(営業キロ):8.3km
- 軌間:1067mm
- 駅数:5駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:全線(直流1500V)
- 閉塞方式:自動閉塞式
- 最高速度:85km/h[1]
- IC乗車カード対応区間:なし
中間の交換可能な駅はなし。
運行形態
[編集]→北松江線直通列車については「一畑電車北松江線#過去の接続路線」も参照
おおむね1時間あたり1 - 2本の割合で運転している。平日、および休日の朝・夕方以降は川跡駅で北松江線の列車と接続する線内折り返しの列車が中心である。休日の日中は出雲大社へ向かう参拝客の便宜を図るため、松江しんじ湖温泉駅・電鉄出雲市 - 出雲大社前駅間の北松江線直通列車が中心となる。
列車種別
[編集]- 特急
- 2013年4月1日のダイヤ改正で新設された種別である。北松江線に直通して、休日に電鉄出雲市発出雲大社前行きが1本運転されており、大社線内ではノンストップである。松江しんじ湖温泉方面との接続は行われていない。
- 2017年3月26日までは電鉄出雲市駅 - 出雲大社前駅間に2往復半運行されていたが、2017年4月1日のダイヤ改正から2021年9月26日までは1往復に削減され、2021年10月3日のダイヤ改正から2024年3月31日までは4往復半運行されていた。
- 急行
- 平日に川跡発出雲大社前行きが7時台に2本と18時台に1本、出雲大社前発雲州平田行きが19時台に1本運行されている[2]。大社線内では途中浜山公園北口駅に停車する[3]。
- 普通
- 案内放送では「各駅停車」と呼称される。平日および休日の朝と夕方以降は北松江線の列車に接続する線内折り返し運転を基本とするほか、平日には電鉄出雲市発出雲大社前行きが2本、雲州平田発出雲大社前行きが1本ずつ運行されている。また休日の日中および初詣の臨時ダイヤでは北松江線直通列車が主体となる。
過去の列車
[編集]- 急行「出雲大社号」
- 北松江線に直通して、休日に出雲大社前発松江しんじ湖温泉行きが1本運転されていた。5000系が長らく限定で運用されていたが、2013年9月21日からは「ご縁電車しまねっこ号」として登場した2100系2104編成が運用されていた。電鉄出雲市方面との接続は無い。2017年3月26日までは松江しんじ湖温泉発出雲大社前行きも運行されており、川跡駅で電鉄出雲市発川跡行きの特急の接続を受けていた。2021年10月3日のダイヤ改正で廃止された。
歴史
[編集]出雲大社方面への延伸は1923年の株主総会で決定された。大社方面に路線を延伸するにあたって、当初は北松江線の武志駅から南下して出雲大社に至るルートが計画されていたが、国鉄大社線と競合することから現在のルートが採用された。北松江線とは異なり、開通当初から電化路線である。
- 1926年(大正15年)10月9日:鉄道免許状下付(簸川郡川跡村-同郡大社町間)[4]。
- 1930年(昭和5年)2月2日:川跡 - 大社神門(現・出雲大社前)間を開業[5]。
- 1966年(昭和41年):10月1日 CTC使用開始。
- 1970年(昭和45年):10月1日 大社神門駅を出雲大社前駅に改称。
- 1977年(昭和52年):6月24日 鑓ヶ崎駅を浜山公園北口駅に改称。
- 1978年(昭和53年):3月16日 ワンマン運転開始。
- 2006年(平成18年)4月1日:一畑電気鉄道の持株会社移行に伴い、新設の一畑電車株式会社が鉄道事業を承継。
- 2013年(平成25年)4月1日:6年半振りのダイヤ改正。休日の特急の新設、普通の運転系統の変更等を実施[6]。
- 2017年(平成29年)4月1日:7000系増備によるダイヤ改正。特急・急行「出雲大社号」削減、急行の増便及び停車パターン変更[7]。
- 2021年(令和3年)10月1日:4年半ぶりのダイヤ改正。普通および休日ダイヤにおける特急の増発、急行「出雲大社号」の運転取り止め、最終列車の繰り上げなどを実施[8]。
- 2024年(令和6年)4月1日:ダイヤ改正。休日日中における北松江線直通列車の運行形態の変更、特急の削減などを実施[2]。
駅一覧
[編集]- 凡例
- ●:停車、|:通過
- 普通列車は各駅に停車するため省略
- 線路(全線単線) … ◇:列車交換可能、|:列車交換不可
駅番号 | 駅名 | 駅間 キロ |
営業 キロ |
急行 | 特急 | 接続路線 | 線路 |
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5 | 川跡駅 | - | 0.0 | ● | ● | 一畑電車:北松江線 | ◇ |
23 | 高浜駅 | 2.8 | 2.8 | | | ↓ | | | |
24 | 遙堪駅 | 2.0 | 4.8 | | | ↓ | | | |
25 | 浜山公園北口駅 | 1.6 | 6.4 | ● | ↓ | | | |
26 | 出雲大社前駅 | 1.9 | 8.3 | ● | ● | ◇ |
脚注
[編集]- ^ a b 寺田裕一『日本のローカル私鉄 (2000)』 - ネコ・パブリッシング
- ^ a b “令和6年4月1日(月)からのダイヤ改正の実施について”. 一畑電車. 2024年2月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月26日閲覧。
- ^ 2021年10月3日のダイヤ改正以前は、夕方の列車は大社線内ノンストップであった。
- ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1926年10月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1930年2月8日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ “ダイヤ改正の実施について”. 一畑電車株式会社. 2013年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月28日閲覧。
- ^ “平成29年4月1日ダイヤ改正について”. 一畑電車株式会社. 2017年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月28日閲覧。
- ^ “令和3年10月1日(金)ダイヤ改正の実施について”. 一畑電車株式会社. 2021年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月28日閲覧。
参考文献
[編集]- 根宜康広『一畑電車がゆく 【松江〜出雲】神々の棲まう里を旅する』今井書店、1999年。ISBN 4-89678-040-X