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捨 (仏教)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
不苦不楽から転送)
仏教用語
捨, ウペッカー
パーリ語 उपेक्खा
(upekkhā)
サンスクリット語 उपेक्षा
(upekṣā)
日本語
(ローマ字: Sha)
英語 Equanimity
クメール語 ឧបេក្ខា
(Upekkha)
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仏教
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同色は両者に存在する項目

仏教用語(しゃ)とは、パーリ語ウペッカー: upekkhā: upekṣāウペークシャー, : equanimity)に由来し、でもでもない不苦不楽の感覚状態(ヴェダナー[1]。心の平静。かたよりのないこと[2]。心が平等で苦楽に傾かないこと[3]

慈愛の瞑想

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上座部仏教テーラワーダ仏教)圏では、ウィパッサナーの基礎として、慈愛の瞑想(mettā bhāvanā, 慈悲の瞑想とも)と呼ばれる瞑想が行われる[4]。これは名称としては「慈」(慈愛,メッター)のみが前面に出て来るが、内容的には四無量心の「慈・悲・喜・捨」全ての要素が含まれており[5]、「捨」の要素も含まれている。

日本テーラワーダ仏教協会アルボムッレ・スマナサーラ長老によると、「捨」は「感情の波が立たない」平静な心であるが、それは「鈍感で、何も興味がない、気にしない、無関心、閉鎖的で自分の世界にだけ閉じこもっている」ということではなく、「人々・生命のことを、(直情的に反応するのではなく)どうすれば問題解決できる(できた)かを智慧を以て見守る気持ちで観る」ことだという[6]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b アルボムッレ・スマナサーラ『Power up Your Life 力強く生きるためにブッダが説いたカルマの法則』(Kindle)サンガ、2014年、No.319/359。ISBN 978-4904507230 
  2. ^ 櫻部・上山 2006, p. 114.
  3. ^ a b c d e 岩波仏教辞典 1989, p. 375.
  4. ^ ウ・ジョーティカ 『自由への旅』 魚川祐司訳、新潮社、2016年12月、pp.121-124。
  5. ^ 慈悲喜捨の冥想 - 日本テーラワーダ仏教協会
  6. ^ 慈悲の冥想とヴィパッサナーの道筋 - 日本テーラワーダ仏教協会

参考文献

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関連項目

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