久保書店QTブックス
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久保書店QTブックス(くぼしょてんキューティーブックス)は、久保書店より1965年から1979年にかけて出版されたミステリ、サスペンス、SF小説の叢書[1]。
ミステリ
[編集]1965年から1971年。『おんな対F.B.I.』には三上雄一の、『恐怖からの収穫』には山野辺進による挿絵がある[3]。
- 『おんな対F.B.I. - 異色スパイ・コミック』(Never a Dull Moment、ピーター・チェイニイ、田中小実昌訳)1965.12
- 『恐怖からの収穫』(Let Them Eat Bullets、ハワード・スコーンフェルド、宇野利泰訳)1966.6
- 『殺人許可証 - 死のパスポート』(Requiem for a Redhead、リンゼイ・ハーディ、井上一夫訳)1966.6 - グレゴリー・キーン少佐シリーズ
- 『殺人鬼を追え - 黒い追跡』(The Killer、ウェイド・ミラー、三条美穂訳) 1966.7
- 『秘密捜査官』(The Avenger、マシュー・ブラッド、山下愉一訳) 1966.7
- 『英国情報部員 - 秘密作戦』(Night Boat to Paris、リチャード・ジュサップ、矢野徹訳)1967.2
- 『秘密指令 - 破壊された男』(The Splintered Man、M・E・チェイバー、井上一夫訳) 1967.2
- 『殺人命令』(The Nightshade Ring、リンゼイ・ハーディ、井上一夫訳)1967.9 - グレゴリー・キーン少佐シリーズ
- 『秘密日記 - 英国軍事情報シリーズ3』(Shoe No Marcy、リンゼイ・ハーディ、井上一夫訳) 1968.1 - グレゴリー・キーン少佐シリーズ
- 『スパイの罠』(Operation Intrigue、ウォルター・ハーマン、井上一夫訳) 1968.8
- 『ナポレオン・ソロ / 恐怖の逃亡作戦』(The Man From U.N.C.L.E / The Unfair Fare Affair、ピーター・レスリー、中尾明訳) 1968.12
- 『ナポレオン・ソロ / 秘密兵器事件』(The Man From U.N.C.L.E / The Corfu Affair、ジョン・T・フィリフェント、仁賀克雄訳) 1968.12
- 『弾痕』(Bullet Proof、フランク・ケーン、井上一夫訳) 1969.4
- 『ナポレオン・ソロ / 悪魔のサイコロ事件』(The Man From U.N.C.L.E / The Power Cube Affair、ジョン・T・フィリフェント、中尾明訳) 1969.7
- 『ナポレオン・ソロ / こわれたサングラス事件』(The Man From U.N.C.L.E / The Splintered Sunglasses Affair、ピーター・レスリー、野間節夫訳) 1970.3
- 『キルマスター / アムステルダムの死』(Amsterdam、ニック・カーター、井上一夫訳) 1971.8
SF
[編集]1967年から1979年。表紙は具象画(武部本一郎などによる)かコラージュ(加納光於による)があしらわれており、中身は二段組ないし一段組(巻によって異なる)[2]。口絵・挿絵は無し。裏表紙には本文の抜粋(400字程度)および原書の表紙(白黒写真)が載せられていた[2]。
ラインナップは、スペース・オペラなど比較的古い娯楽系の作品が中心であった[2]。
- 『火星の無法者』(Outlaws of Mars、O・A・クライン、井上一夫訳) 1967.7
- 『宇宙殺人』(Murder in Space、デヴィド・V・リード、川村哲郎訳) 1967.7
- 『生殖能力測定器』(His First Million Women、ジョージ・ウェストン、矢野徹訳) 1967.7
- 『超人集団』(The Secret People / The Deviates、レイモンド・F・ジョーンズ、矢野徹訳) 1967.10
- 『太陽移動計画』(Troubled Star、ジョージ・O・スミス、川村哲郎訳) 1967.12
- 『3万年のタイム・スリップ』(Three Go Back、J・レスリー・ミッチェル、井上一夫訳) 1968.3
- 『同位元素人間』(The Isotope Man、チャールズ・エリック・メイン、斎藤伯好訳) 1968.4
- 『宇宙連邦捜査官』(The Chaos Fighters、ロバート・ムーア・ウイリアムズ、中尾明訳) 1968.4
- 『アメリカ滅亡』(The Long Loud Silence、ウィルスン・タッカー、矢野徹訳) 1968.5
- 『超人間製造者』(Dragon's Island、ジャック・ウイリアムスン、川村哲郎訳) 1968.6
- 『地球発狂計画』(Hellflower、ジョージ・O・スミス、中尾明訳) 1968.9
- 『西暦3000年』(Tarnished Utopia、マルコム・ジェイムスン、矢野徹訳) 1968.9
- 『第3次大戦後のアメリカ大陸』(False Night、アルジス・バドリス、井上一夫訳) 1968.10
- 『ロボット宇宙船』(The Mating Cry、A・E・ヴァン・ヴォクト、川村哲郎訳) 1968.12
- 『戦略空軍破壊計画』(Forbidden Area、パット・フランク、矢野徹訳) 1969.5
- 『時間の果て』(Edge Of Time、デヴィッド・グリンネル、川村哲郎訳) 1974.7
- 『死の王と生命の女王』(The Lord of Death and the Queen of Life、ホーマー・イオン・フリント、田沢幸男訳) 1974.8
- 『宇宙の海賊島』(Randezvous on a Lost World、A・バートラム・チャンドラー、中上守訳) 1974.11
- 『崩壊した銀河文明』(The Defiant Agents、アンドレ・ノートン、日夏響訳) 1974.12 - タイム・エージェント2
- 『10万光年の迷路』(Collision Course、ロバート・シルヴァーバーグ、中上守訳) 1975.5
- 『最後の惑星船の謎』(The Valley of Creation、エドモンド・ハミルトン、田沢幸男訳) 1975.6
- 『終末期の赤い地球』(The Dying Earth、ジャック・ヴァンス、日夏響訳) 1975.8
- 『不時着した円盤の謎』(The Time Traders、アンドレ・ノートン、小宮卓訳) 1975.10 - タイム・エージェント1
- 『燃えつきた水星人』(Tama of the Light Country、レイ・カミングス、竹中芳訳) 1975.12 - ターマ・シリーズ
- 『宇宙の放浪怪物』(VOR、ジェイムズ・ブリッシュ、日夏響訳) 1975.12
- 『恐怖の火星争奪戦』(Shadow Over Mars / The Nemesis from Terra、リイ・ブラケット、五味寧訳) 1976.6
- 『金星を襲う青い原子』(The Blue Atom、ロバート・ムーア・ウイリアムズ、中上守訳) 1976.8
- 『失われた時間の鍵』(Key Out of Time、アンドレ・ノートン、日夏響訳) 1976.9 - タイム・エージェント3
- 『宇宙の秘密の扉』(The Door Through Space、マリオン・ジマー・ブラッドリー、田沢幸男訳) 1976.11 - ダーコーヴァ年代記
- 『未知なる銀河航路』(Galactic Derelict、アンドレ・ノートン、吉川純子訳) 1978.5 - タイム・エージェント4
- 『運命号の冒険』(Destiny's Orbit、デヴィッド・グリンネル、宮田洋介訳) 1978.8
- 『水星征服計画』(Tama, Princess of Mercury、レイ・カミングス、森川かおる訳) 1979.3 - ターマ・シリーズ
ノンフィクション
[編集]- 『アメリカ大統領暗殺史 - その死のカルテ』 (Our Murdered Presidents : The Medical Story、S・M・ブルックス、井上一夫訳、Q-Tノンフィクション) 1969.1
- 『安眠法 : あなたも良く眠れます』(P・J・スタインクロン、仁賀克雄訳、Q-Tノンフィクション) 1971
出典
[編集]- ^ 川出正樹『ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション 戦後翻訳ミステリ叢書探訪』東京創元社、2023年、p.167-196
- ^ a b c d 北原尚彦『SF万国博覧会』青弓社、2000年 ISBN 4-7872-91386
- ^ 川出正樹『ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション 戦後翻訳ミステリ叢書探訪』東京創元社、2023年、p.194