そごう八王子店
そごう八王子店・八王子ナウ SOGO hachioji, Hachioji NOW | |
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そごう八王子店・八王子ナウ (八王子ターミナルビル) | |
店舗概要 | |
所在地 |
〒192-8511 東京都八王子市旭町1番1号 |
座標 | 北緯35度39分22.1秒 東経139度20分21.2秒 / 北緯35.656139度 東経139.339222度座標: 北緯35度39分22.1秒 東経139度20分21.2秒 / 北緯35.656139度 東経139.339222度 |
開業日 | 1983年11月1日[1][注釈 1] |
閉業日 |
2012年1月31日(そごう八王子店)[2][3][4] 八王子ナウは2012年10月24日まで営業 |
建物名称 | 八王子ターミナルビル |
施設所有者 | JR東京西駅ビル開発株式会社 |
施設管理者 | JR東京西駅ビル開発株式会社 |
商業施設面積 | 35,538 m² |
中核店舗 | そごう八王子店と12の専門店[注釈 2] |
営業時間 | 10:00 - 20:00[注釈 2] |
前身 | 八王子そごう(旧称) |
後身 | セレオ八王子北館 |
最寄駅 | 八王子駅 |
最寄バス停 | 八王子駅北口 |
最寄IC | 八王子IC |
外部リンク |
八王子ナウ そごう八王子店 そごう八王子店 営業終了のお知らせ(2011年2月23日) (PDF) |
SOGO |
そごう八王子店(そごうはちおうじてん)は、東京都八王子市旭町1番1号にかつて所在したそごうの店舗。八王子駅北口の駅ビル「八王子ターミナルビル」に出店していた。1983年(昭和58年)11月1日、八王子そごうと専門店街「八王子ナウ」(はちおうじナウ、Hachioji NOW)として開業した[1]。そごうの経営破綻後、2012年(平成24年)1月31日に閉店し[2][3][4]、同年10月にセレオ八王子北館としてリニューアルオープンした[5][6]。
なお本項では、かつて店舗を運営していたそごうの子会社である株式会社八王子そごう(はちおうじそごう)についても記述する。駅ビルを運営していた企業についてはJR東京西駅ビル開発、現行の営業形態についてはセレオ八王子を参照のこと。
概要
[編集]1980年(昭和55年)8月1日 - 国鉄が駅ビル(民衆駅)運営会社として八王子ターミナルビル株式会社を設立。そごうが核店舗として出店を決定し、1982年(昭和57年)に店舗を運営するための地域子会社として株式会社八王子そごうを設立した。
翌1983年(昭和58年)11月1日、「八王子そごう」と専門店街「八王子ナウ」が開業した[1]。売場面積は35,538m2となり、八王子駅周辺では最大規模の百貨店となった。
建物は地上11階・地下1階で、11階の屋上はプレイランドになっていた(屋上はセレオ八王子でも開放されている[7])。そごう時代の営業時間は10時から20時まで(レストランは11時から22時、一部店舗は22時30分まで営業)。
歴史
[編集]八王子駅周辺では、旧来からのメインストリートであった国道20号(甲州街道)沿いの八日町や横山町に百貨店が複数出店していた。まず1960年代前半には旧来の中心市街地であった八日町に地元資本の百貨店が開店し、1960年(昭和35年)12月10日に八王子市で初となる百貨店としてまるき百貨店が開業[8]、続いて1963年(昭和38年)10月1日には2番目となるイノウエ百貨店が開業した[8]。しかしその後、1960年代後半に入ると繁華街の中心が八王子駅寄りの横山町に移り、八日町が衰退した影響を受けて、1968年(昭和43年)10月1日にまるき百貨店が閉店し、跡地には居抜き出店で甲府市の岡島百貨店が支店として八王子岡島を出店したものの、1970年(昭和45年)2月5日には閉店して撤退した[8](現:八王子エルシィ)。また同様にイノウエ百貨店も1971年(昭和46年)7月に閉店した[8]。イノウエ百貨店は閉店後に八王子発祥のスーパーマーケット忠実屋と組み、イノウエ忠実屋として出店した「I・Cマコー店」を経て忠実屋八日町店となった(1991年8月11日閉店[注釈 3])。
1960年代末から1970年代にかけては全国チェーンの百貨店が次々と進出し、地場の百貨店を閉店に追いやった。1969年(昭和44年)9月13日に伊勢丹八王子店が開業したが、そごう進出前の1979年(昭和54年)2月13日に閉店している。1970年(昭和45年)10月29日には西武百貨店八王子店が開業、1972年(昭和47年)には八王子大丸[10]が開業した。また同時期にはこれらの百貨店に加え、丸井八王子店(現:八王子ツインタワー)、長崎屋八王子店(1969年9月21日開店[11]、現:ドン・キホーテ八王子駅前店)、ダイエー八王子店(1970年11月13日開業[11]、現:イオンフードスタイル八王子店)がそろい踏みした。
しかし、江戸時代には甲州街道の宿場町として、明治以降は生糸輸出のルート(絹の道)として古くから栄えた八王子では地元商店街の力が強く、1960年代から1970年代にかけての国鉄八王子駅周辺への百貨店進出の際には、地元商店会による根強い反対運動が起きたため、西武百貨店や丸井の進出時には規模が縮小され、店舗面積が抑えられての出店を余儀なくされた[10]。また京王八王子駅の地下化により、1994年(平成6年)9月15日に開業した京王八王子ショッピングセンター[12]の出店時にも、1960年代から1970年代の百貨店の出店時ほどの激しい反対運動はなかったものの、地元商店会などの要望により取り扱い品目を限定せざるを得なかったという[10]。
そのため、1960年代 -1970年代に進出してきた全国チェーンの百貨店も、地元商店街の反対や自治体の意向により、いずれも10,000m2程度の小規模に抑えられていた。そごうが30,000m2を超える規模で進出してきたことで、八王子の既存百貨店はことごとく淘汰されていくこととなる。
八王子大丸はそごう進出直後の1985年(昭和60年)に閉店し、1987年(昭和62年)に忠実屋の子会社(サイドウォーク→ファム)が居抜き出店してショッピングセンター「FAM(ファム)」となった(1994年[10]、ダイエーへの吸収合併に伴い閉店[注釈 4])。八王子大丸の閉店後は、八王子そごうは八王子を代表する百貨店の一つとして、西武百貨店八王子店や丸井八王子店としのぎを削った。
1990年(平成2年)9月にはさらに増床し(5,070m2)、全館リモデルオープンした[14]。そごうは1991年(平成3年)10月16日の川口そごう開業により、30店舗出店計画「トリプルそごう」を達成したものの、この頃から経営が悪化してゆく[15]。
なお、京王帝都電鉄バス八王子営業所(現:京王電鉄バス八王子営業所)は、1992年(平成4年)3月25日に長沼町(現在地)へ移転する[16]までは旭町の八王子駅北口にあり、八王子そごうに隣接していた。これは京王線の八王子駅乗り入れ用地として確保していた場所を暫定的にバス営業所として使用していたものだが、京王八王子駅の地下化により乗り入れ計画が中止され、バス営業所が移転した跡地に京王プラザホテル八王子が建設された。
その後、1990年代後半には八王子駅北口で駅前再開発事業が行われ、市の主導で建設された再開発ビル「八王子スクエアビル」に出店する形で、1997年3月14日に八王子東急スクエア(現:八王子オクトーレ)が開業[17]。八王子駅北口のバスロータリーをはさんで向かい合い、八王子そごうと並び立つ形となった。
バブル景気の崩壊や無理な出店計画などの影響により、2000年(平成12年)7月12日、そごうグループ22法人は民事再生法の適用を申請し事実上倒産。株式会社八王子そごう、株式会社横浜そごうほか計13社は再生計画が認可となった。
八王子そごうは有楽町そごうに続く東京都の2店舗目で、多摩地域のそごうグループ(多摩そごう、柚木そごう、未出店の橋本そごう)の基幹店と位置づけられていた。そのうち、橋本そごうは1993年(平成5年)8月に出店凍結[18]、3年後の1996年に出店契約を解約して正式に出店を断念[18](現:イオン橋本店)。柚木そごうはそごう破綻前の1994年(平成6年)10月3日に閉店[1](現:イトーヨーカドー南大沢店)、多摩そごうは2000年(平成12年)7月に特別清算申請[19]後、同年9月17日に閉店[20]している(現:ココリア多摩センター)。
2002年(平成14年)2月、株式会社横浜そごうが、株式会社そごう(旧上場会社)を吸収合併し「株式会社そごう」に商号変更。同年9月1日、株式会社そごう(旧株式会社横浜そごう)が傘下の再生各社を吸収合併し、百貨店運営会社を一本化した。翌2003年(平成15年)1月30日、東京地方裁判所より再生手続終結決定。同年6月1日、そごうは西武百貨店と合併してミレニアムリテイリングが発足。ミレニアムリテイリングは2006年(平成18年)6月1日にセブン&アイ・ホールディングスの完全子会社となり、2009年(平成21年)8月1日には運営会社がそごう・西武となった。
そごう八王子店は2007年(平成19年)から「新生・八王子計画 2007 - 2009」のスローガンのもとで改装工事を行い、翌2008年(平成20年)3月6日に2階・3階・8階が、同年5月14日に1階がリニューアルオープン。そごうの経営破綻後も引き続きミレニアムリテイリング→そごう・西武の店舗として運営を続けてきた。
しかし2011年(平成23年)2月23日、親会社のセブン&アイ・ホールディングスは、そごう八王子店の営業赤字が続いたことを理由に、翌2012年(平成24年)1月31日をもって閉店することを発表した[21]。
駅ビル管理会社のJR東京西駅ビル開発は、そごう閉店後に営業継続しながら改装工事に着手し、そごう撤退部分と「八王子ナウ」部分を一体化した上で、八王子駅南口の「セレオ八王子」と統合してリニューアルすると発表した[22][23][24]。そごう閉店後は専門店街「八王子ナウ」部分のみで営業を継続していたが、2012年(平成24年)7月10日をもって「八王子ナウ」1階・3階の店舗が改装工事のため営業終了した[25]。
そごう八王子店は予定どおり、2012年(平成24年)1月31日をもって閉店[2][3][4]。そごう・西武のセブン&アイグループ移行後も生き残った都内唯一の店舗として営業継続していたが、八王子店の閉店により東京都内からそごうの店舗が消滅した。専門店街「八王子ナウ」は同年10月24日まで営業し、翌10月25日より「セレオ八王子北館」としてリニューアルオープンした。これにより、八王子駅南口ビルと駅北口の八王子ターミナルビルが「セレオ八王子」として統合された。セレオ八王子北館はそごう時代の建物を生かして改装しており、建て替えはしていない。
沿革
[編集]- 1980年(昭和55年)8月1日 - 日本国有鉄道が駅ビル運営会社として八王子ターミナルビル株式会社を設立。
- 1982年(昭和57年)- そごうが店舗を運営する地域子会社として「株式会社八王子そごう」を設立。
- 1983年(昭和58年)11月1日 - 八王子ターミナルビルに八王子そごう、専門店街「八王子ナウ」が開業[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、八王子駅の運営会社が日本国有鉄道から東日本旅客鉄道となる。
- 2000年(平成12年)7月12日、そごうグループ22法人が民事再生法の適用を申請し事実上倒産。株式会社八王子そごう、株式会社横浜そごうほか計13社は再生計画が認可となる。
- 2002年(平成14年)
- 2003年(平成15年)
- 1月30日 - 東京地方裁判所より再生手続終結決定。
- 6月1日 - 株式会社そごうが株式会社西武百貨店と合併して株式会社ミレニアムリテイリングが発足。
- 2006年(平成18年)
- 4月1日 - 八王子ターミナルビル株式会社が、国分寺エル(現:セレオ国分寺)を運営する「国分寺ターミナルビル株式会社」と、エクラン(現:セレオ甲府)を運営する「甲府ステーションビル株式会社」を吸収合併。
- 6月1日 - ミレニアムリテイリングがセブン&アイ・ホールディングスの完全子会社となる。
- 2007年(平成19年)7月 - 八王子ターミナルビル株式会社が、JR東京西駅ビル開発株式会社へ社名変更。
- 2009年(平成21年)8月1日 - 株式会社そごうを存続会社として、株式会社ミレニアムリテイリングと株式会社西武百貨店を吸収合併し、株式会社そごう・西武に商号変更。ミレニアムリテイリングと西武百貨店の2社は解散[26]。
- 2010年(平成22年)11月11日 - セレオ八王子(現:セレオ八王子南館)開業。
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 1982年、株式会社八王子そごうを設立。2002年9月1日、株式会社そごう(旧株式会社横浜そごう)へ吸収合併。
- ^ a b 2012年(平成24年)1月31日のそごう八王子店閉店時点。
- ^ 跡地の建物はシダックス八王子八日町クラブとなっていた[8]が2011年3月31日に閉店[9]、2012年に解体され、2014年1月に高層マンションが建設された。
- ^ 「FAM」は閉店後、長年空きビルとなっており、当時の黒須隆一八王子市長からも商店街衰退の象徴として問題視する発言がなされた[10]。2001年(平成13年)2月9日にダイエーが土地・建物を売却し[13]、建物は解体されて2003年(平成15年)に高層マンションが建設された。
出典
[編集]- ^ a b c d e 八王子辞典の会『八王子辞典』かたくら書店、2001年。ISBN 4-906237-78-9
- ^ a b c d “そごう八王子店が閉店”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社).(2012年2月1日)
- ^ a b c d 都内最後の「そごう」八王子店が閉店-28年の歴史に幕、セレモニーも 八王子経済新聞、2012年1月31日
- ^ a b c d 2012年1月31日【閉店】そごう八王子店 開店閉店.com、2012年2月1日
- ^ JR八王子駅/そごう跡地に10月下旬、セレオ八王子北館を開業 流通ニュース、2012年7月20日
- ^ 八王子駅直結そごう跡地に新商業施設10月開業へ 京王百貨店がサテライト出店 FASHION NETWORK、Fashionsnap、2012年
- ^ “フロアガイド|セレオ八王子”. www.celeo.co.jp. 2020年3月26日閲覧。
- ^ a b c d e 八王子事典の会『八王子事典』かたくら書店、1992年1月。
- ^ “2011/3/31【閉店】レストランカラオケSHiDAX八王子八日町クラブ”. 開店閉店.com (2011年3月28日). 2020年4月2日閲覧。
- ^ a b c d e 高野誠二「都市整備事業の実施をめぐる都市内の政治権力構造 八王子市における旧中心商店街の活性化」『地理学評論』第78巻第11号、日本地理学会、2005年、661-687頁、doi:10.4157/grj.78.661、2020年3月27日閲覧。
- ^ a b 八王子事典の会 『八王子事典』 かたくら書店、1992年1月。
- ^ “2019年京王ハンドブック:データ集「年表」”. 京王グループ (2019年3月31日). 2020年4月9日閲覧。
- ^ 日本食糧新聞Archived 2015年5月5日, at the Wayback Machine.
- ^ 山森俊彦『そごう さらに壮大なる未来へ』デパートニューズ社(ストアーズ選書)、1992年3月19日。ISBN 4-915293084。
- ^ 「そごう賠償査定裁判 「企業担保論」大家のプライド「わたしも法律家」ワンマン水島前会長 あくまで反論 捜査当局 時効にらみ立件目指す(写真付き)」神戸新聞朝刊、p.31 朝一社 2000年11月3日付(全1,497字)
- ^ 『バスマガジン 24号 バス会社潜入レポート 京王電鉄バスグループ』三推社・講談社、2007年7月27日。ISBN 978-4-06-366253-5。
- ^ “八王子東急スクエア”. 株式会社 東急モールズデベロップメント. 2020年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月28日閲覧。
- ^ a b 『ブランドはなぜ堕ちたか 雪印、そごう、三菱自動車 事件の深層』 角川書店、2001年1月。ISBN 978-4048836517
- ^ 日本経済新聞社編『ドキュメントそごう解体 裁かれる「バブル経営」』日本経済新聞社、2001年1月25日。ISBN 978-4532148911
- ^ “多摩そごう 少額債権者弁済額引き下げ” 産経新聞 (産経新聞社). (2000年9月4日)
- ^ a b c そごう八王子店 営業終了について そごう・西武公式サイト、2011年2月23日
- ^ そごう八王子店:跡地にSC 来年11月開業/東京 毎日.jp(毎日新聞)、2011年11月26日
- ^ そごう跡地に「セレオ」今秋開業…東京・八王子 YOMIURI ONLINE(読売新聞)、2012年1月14日
- ^ “2012年秋、八王子駅ビルが生まれ変わります。”. JR東京西駅ビル開発株式会社 (2012年1月12日). 2020年3月27日閲覧。
- ^ a b “駅ビル「八王子ナウ」、1階・3階が営業終了-今秋改装オープンへ”. 八王子経済新聞 (2012年3月11日). 2020年3月26日閲覧。
- ^ 百貨店事業再編に関するお知らせ (PDF) - (株)セブン&アイ・ホールディングス 2009年5月29日
関連項目
[編集]- セレオ八王子
- JR東京西駅ビル開発
- そごう / そごうの店舗一覧 / そごう・西武
- 多摩そごう(現:ココリア多摩センター)
- ガレリア・ユギ(元:柚木そごう)
- イオン橋本店#幻の橋本そごう出店計画
- そごう横浜店(元:株式会社横浜そごう)
- 八王子駅
- 京王電鉄バス八王子営業所 - 移転前は八王子そごうに隣接していた(現:京王プラザホテル八王子)
外部リンク
[編集]- そごう・西武
- そごう八王子店 営業終了について - そごう・西武(2011年2月23日)
- セレオ八王子