利用者‐会話:Cerberean/テレビ朝日系列土曜プライムタイムの番組編成

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テレビ朝日系列ネットワークの土曜プライムタイム(午後7時から11時)の番組編成の変遷について、時間帯前半と後半に分けて概観する。放送日は東京を基準とする。

前半(7時~9時)[編集]

NET-MBS期(~1975)[編集]

7時代前半が日本教育テレビ(NET)制作番組(ローカルを含む)、後半が毎日放送(MBS)制作番組であったが、1971年10月以降前半にもMBS制作番組が使われた。8時代は1964年11月以降、NETと関係の深い東映が専ら番組制作にあたっていたが、1971年4月の人形佐七捕物帳[1]から東宝と東映が入れ替わりで分担するようになる。

30分西部劇バットマスターソンで全国ネットがスタートした7時代前半では、ロイ・ジェームス司会のインスピレーション・クイズ(1967年5月~1969年9月)、中山律子人気に続くボウリング・ブーム期の1971年2月に放送が開始されたスポーツ番組ストライクボウルが2年以上継続した番組である。1974年には当時アイドルとしての人気の頂点にあったアグネス・チャンの冠番組が組まれた。

MBS枠の全国ネットは、「角帽太平記」や「ぜいろくと宿六」(藤山寛美主演)といった上方俳優陣のスタジオドラマでスタートする。1966年2月からMBS初のアニメ作品おそ松くん(~1967年3月)、かみなり坊やピッカリ・ビーファイトだ!!ピュー太と3本続いたアニメの後、9時代から時間が変更になった海外ドラマ作品(奥様は魔女かわいい魔女ジニー)を経て、日本版魔女ドラマ魔女はホットなお年頃(1970年10月~翌3月)が登場する。主演の新藤恵美は、番組終了後TBSで放映のボウリング・スポ根ドラマ美しきチャレンジャーで人気が急上昇した。一方、後継のMBS制作の変身ヒーロー物、仮面ライダーもヒットし、この時間帯でシリーズ化する。

8時代の東映・東宝作品は、いずれも時代劇・現代劇の両方が混在する1時間枠の番組である。ただし、30分枠の東映動画レインボー戦隊ロビンも1966年4月の開始時にはこの時間帯で放映された。裏番組8時だョ!全員集合の『お化け番組』ぶりが明らかになった1972年7月から1974年3月までは、8時代前半に特撮ヒーロー物(人造人間キカイダーキカイダー01)、後半に東映動画のアニメ作品(デビルマンミクロイドSキューティーハニー)という編成も試みられた。永井豪の2作品は、やや高年齢の視聴者層を意識した作品となっている。

海外アニメ作品も、秘密探偵クルクルアーチーでなくちゃ!の2本が1クールあまり放映された。

ANB-ABC期(1975~1986)[編集]

1975年4月からの在阪各社のネットチェンジに伴い、大幅な番組改訂が行なわれ、7時代前半に同じ時間帯にTBSで放送されていた朝日放送(ABC)制作番組はじめ人間ギャートルズを引き継ぎ、TBSに移行した仮面ライダーシリーズに代わって7時代後半にNET(1977年よりテレビ朝日)制作の変身ヒーロー物秘密戦隊ゴレンジャーが新設された。8時代には、1974年にNHKを退職した宮田輝を迎えてふるさとの歌まつりに類似の地方派遣番組、『宮田輝の日本縦断ふるさと』が登場する。

7時代前半のABC制作番組はアニメが中心で、金曜日と並ぶ7時代の30分アニメ枠となる。7時代後半は、東映の特撮作品の後、1979年2月から6年にわたってあばれはっちゃくシリーズが放映された。8時代は、1976年10月から東映枠が復活し、20年以上にわたって時代劇が続くことになる。1978年1月からの暴れん坊将軍松平健主演の長寿番組となった。

ANB期(1986-)[編集]

1986年10月から7時代前半のアニメはABCに代わって東映動画制作の番組が続く。1987年10月からは7時代後半もアニメ枠となり、おぼっちゃまくんSLAM DUNKといったヒット作が生まれた。しかし、長寿番組ドラエモンのある金曜日と並んで残されてきた7時代の30分枠も、1997年10月には1時間のバラエティー枠に再編された。8時代の時代劇枠も1999年4月に木曜日の7時代に移され、この時間帯はサタデードラマシリーズを経て1時間バラエティー枠となった。2002年4月から人気アニメクレヨンしんちゃんを金曜日から移す形で7時代の30分枠が復活するものの、2004年10月には金曜日に戻されて、スイスペ!を引き継ぐ形で2時間の特別番組枠ドスペ!に再編された。これも2007年には再び1時間枠に分割されており、短期間での番組再編が続く。

後半(9時~11時)[編集]

放送開始当初は、海外トピックスなど細分化された編成で、30分番組としては1960年3月からはチャールズ・ブロンソンのテレビ初主演作であるカメラマン・コバックが知られる。1959年11月に土曜8時枠で放送を開始した1時間西部劇ローハイドが1960年10月から10時開始となり、9時15分からの30分海外ドラマと並ぶ構成になる。1963年6月には9時代にも1時間海外ドラマハワイアン・アイが登場して海外ドラマ2本の時間帯となった。1964年7月に北大路欣也主演の大型時代劇徳川家康の放送開始に伴ってローハイドは月曜8時枠に移動するが、1時間番組2本の構成が続いた。

1966年10月に、2時間枠の吹き替え洋画番組として土曜洋画劇場が登場、ローハイドと並ぶNETの看板番組ララミー牧場で「西部こぼれ話」を担当していた淀川長治が解説に起用された。翌年4月から土曜洋画劇場は日曜に移り、9時代が30分海外ドラマ2本、10時代が1時間のドラマの構成となる。しかし、翌1968年4月には10時代に11時半までの90分枠の土曜西部劇が組まれ、10月から開始時間を1時間繰り上げる形で、新たな洋画番組土曜映画劇場となる。10時半からは1時間番組枠として、ドラマ、海外ドラマ、歌番組、バラエティーなどさまざまな形態が試みられたが、1972年4月には11時半から放送されていた30分番組、題名のない音楽会が時間枠を入れ替える形で定着した。1975年4月のネットチェンジに伴って、題名のない音楽会が日曜午前10時に移り、TBSで日曜夜に放送されていたABCの夫婦善哉がこの時間に入って1975年10月の番組終了後も30分のABC制作枠となった。

1977年6月に土曜映画劇場が打ち切られ、この90分をそのまま使って長時間単発ドラマ枠の土曜ワイド劇場が開始される。1979年4月からは10時半からのABC制作枠を吸収した形の2時間枠となり、ABCも制作に参加した。サスペンスミステリーホラーを基調とする路線は80年代に他局から模倣されながらも、30年以上にわたって堅持されている。

時間区分変遷一覧表[編集]

19:00-19:30 19:30-20:00 20:00-20:30 20:00-21:00 21:00-21:30 21:30-22:00 22:00-22:30 22:30-23:00 23:00-23:30
1960年10月- NET→MBS MBS制作番組 (パリーグ野球中継などで変動) ローハイド
1963年6月- 60分番組(1964年11月から東映) ハワイアン・アイ
1964年7月- 60分番組
1966年4月- レインボー戦隊ロビン 30分番組
1966年10月- 土曜洋画劇場
1967年1月- 60分番組(時代劇など)
1967年4月- 30分番組(海外ドラマ) 30分番組(海外ドラマ) 60分番組(ドラマ)
1968年4月- 土曜西部劇(90分)
1968年10月- 土曜映画劇場 60分番組
1972年4月- 題名のない音楽会
1972年7月- 30分番組 (特撮ヒーロー) 30分番組 (アニメ)
1974年4月- 60分番組(ドラマ)
1975年4月- ABC制作番組(アニメ他) NET(→ANB)制作番組 60分番組 ABC制作番組
1976年10月- 時代劇
1977年7月- 土曜ワイド劇場
1979年4月-  土曜ワイド劇場
1986年10月- ANB制作番組(アニメ)
1987年10月- ANB制作番組(アニメ)
1997年10月- 60分番組(バラエティー)
1999年4月- 60分番組(ドラマ→バラエティー)
2002年4月- クレヨンしんちゃん 30分番組(クイズ→アニメ)
2004年10月- 120分番組(ドスペ!)
2007年4月- 60分番組(情報→クイズ) 60分番組(バラエティー)

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  1. ^ 「人形佐七捕物帳」は1960年に土曜8時30分からの30分番組として放送されたほか、1977年には東映によって松方弘樹主演でリメイクされてテレビ朝日系土曜8時に放映された。松方は、1965年のNHK版で主役を演じた。

参考文献[編集]

  • 全国朝日放送株式会社 『テレビ朝日社史―ファミリー視聴の25年』(1984年)
  • 毎日放送『毎日放送の40年』(1991年)