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利用者:レスラーワン/sandbox

ポケットモンスター > ゲーム
ポケットモンスター
ジャンル ロールプレイングゲーム
開発元 ゲームフリーク
発売元 任天堂
ポケモン
主な製作者 田尻智
石原恒和
増田順一
杉森建
森本茂樹
西野弘二
藤原基史
にしだあつこ
とみさわ昭仁
一之瀬剛
大森滋
1作目 ポケットモンスター 赤・緑
(1996年2月27日)
最新作 ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ
(2018年11月16日)
スピンオフ作品 ポケモンスタジアムシリーズ
ポケモンコロシアム
ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア
ポケモンバトルレボリューション
ポケモン不思議のダンジョンシリーズ
Pokémon GO
ほか、多数
公式サイト ゲーム ポケットモンスターシリーズ|ポケットモンスターオフィシャルサイト
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この項目では、株式会社ポケモン(設立以前は任天堂)から発売されているコンピュータRPG『ポケットモンスター』シリーズについて体系的に扱う。テレビアニメ、劇場版アニメ、カードゲーム、スピンオフのゲームソフトなどを含む『ポケモン』ジャンル全般については、ポケットモンスターを参照すること。

概要[編集]

ポケットモンスター 赤・緑』から始まった『ポケットモンスター』シリーズは、「ポケモン」と呼ばれる架空の生き物が生息している世界を舞台としたロールプレイングゲームである。ゲームの主な目的は大きく二つに分けられる。一つは、用意されたシナリオに沿ってイベントを進行させたり戦闘をしたりしながらエンディングまで到達すること。もう一つは、百種類を超えるポケモンすべてを手に入れポケモン図鑑を完成させること。前者はこのゲームの基礎的な遊び方であり、後者はやり込みプレイにおける一つの目安となる。

プレイヤーの持つポケモンは、野生のポケモンと戦わせたり、NPCのポケモントレーナーが操るポケモンと戦わせたりすることで成長していく。オーソドックスなコンピュータRPGと同様に、ポケモンには1匹ごとに能力を表すパラメータや成長の度合いを表すレベルなどが存在するが、プレイヤーキャラクターにはそれらの概念がないのが大きな特徴である。

本シリーズには『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』の例外[1]を除いて、他のコンピュータゲームシリーズのようにナンバリングの付けられた作品[2]こそ存在しないものの、一部内容が違う別バージョン[3]や追加要素が盛り込まれた新バージョン[4]、リメイク[5]ではない新作(完全新作と呼ばれる)がそれに相当し、『金』と『銀』、『ルビー』と『サファイア』のように決まって二つのバージョンが同時に発売される。このバージョンの違いは、それぞれの作品ごとに程度の差はあれど、基本的にはそのゲームソフト単体で入手できるポケモンの種類の差が主であり、ポケモン図鑑を完成させるためには同時発売された2つのソフト同士での通信交換(後述)が必要になるという特徴がある。

シリーズ一覧[編集]

原作[編集]

以下の表にある「第~世代」という表記は、完全新作とそのマイナーチェンジ版およびその完全新作のゲームシステムを基にした過去作品のリメイクを一まとめに扱うための呼称とする。同一世代に属する作品は、収録されているポケモンの総数やゲームシステムが共通しており[6]、互いに通信交換・通信交換が可能な互換性を持つ。

タイトル 対応機種 発売日 世代 備考
ポケットモンスター 赤・緑 ゲームボーイ 1996年2月27日 第1世代 シリーズの原点。2016年2月27日には、ニンテンドー3DS用バーチャルコンソール版として『青』『ピカチュウ』と同時発売された。
ポケットモンスター 青 1996年10月15日 『赤・緑』の別バージョンの一つ。当初は限定品として販売されたが、後に一般販売された。
ポケットモンスター ピカチュウ 1998年9月12日 劇場版アニメ第1作公開記念として発売された、『赤・緑』の別バージョンの一つ。アニメ「ポケットモンスター」に倣い、プレイヤーの最初のパートナーとなるポケモンがピカチュウに変更されている。
ポケットモンスター 金・銀 ゲームボーイ
および
ゲームボーイカラー
1999年11月21日 第2世代 シリーズの初代である『赤・緑』以降初の、マイナーチェンジではない完全新作。前作とポケモンを通信交換することが可能。ゲームボーイ&カラー共通カートリッジのため、ゲームボーイでもプレイ可能。2017年9月22日には、ニンテンドー3DS用バーチャルコンソール版として発売された。
ポケットモンスター クリスタルバージョン ゲームボーイカラー 2000年12月14日 『金・銀』に携帯電話回線を利用したネットワーク機能などの新要素が追加された別バージョン。『金・銀』とは異なりゲームボーイカラー専用。2018年1月26日には、ニンテンドー3DS用バーチャルコンソール版として発売された。
ポケットモンスター ルビー・サファイア ゲームボーイアドバンス 2002年11月21日 第3世代 完全新作の3作目。今作から発売元が株式会社ポケモンになった。プラットフォームがGBAになったことで、これまでのシリーズとの通信はできなくなった。ゲームシステムが大幅に一新されている。
ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン 2004年1月29日 GBAシリーズとは通信プレイができない『赤・緑』を、『ルビー・サファイア』のシステムを基にGBA用にリメイクしたもの。
ポケットモンスター エメラルド 2004年9月16日 対戦に特化したやりこみ要素「バトルフロンティア」が追加された『ルビー・サファイア』の新バージョン。
ポケットモンスター ダイヤモンド・パール ニンテンドーDS 2006年9月28日 第4世代 完全新作の4作目。GBAシリーズ(第3世代)からダブルスロット機能でポケモンを連れてくることができる。
ポケットモンスター プラチナ 2008年9月13日 『ダイヤモンド・パール』の新バージョン。
ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー 2009年9月12日 GBAシリーズ以降とは通信プレイができない『金・銀』を、『ダイヤモンド・パール』のシステムを基にニンテンドーDS用にリメイクしたもの。『クリスタルバージョン』の要素も含まれている。
ポケットモンスターブラック・ホワイト 2010年9月18日 第5世代 完全新作の5作目。前作に引き続きプラットフォームはニンテンドーDSだが、ニンテンドーDSiの独自機能に対応している。
ポケットモンスターブラック2・ホワイト2 2012年6月23日 これまでのような別バージョンや新バージョンではなく、明確に『ブラック・ホワイト』の続編と位置付けられている。ゲームシステム部分はこれまでのマイナーチェンジ版と同様、拡張的な要素とやりこみ要素が足された形となっている。
ポケットモンスター X・Y ニンテンドー3DS 2013年10月12日 第6世代 完全新作の6作目。ポケモン全種類のグラフィックと一部の人物キャラクターが、本編シリーズでは初となるポリゴンモデルで表現されている。
ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア 2014年11月21日 『ルビー・サファイア』を『X・Y』のシステムを基にニンテンドー3DS用にリメイクしたもの。
ポケットモンスター サン・ムーン 2016年11月18日 第7世代 完全新作の7作目。前作に引き続きプラットフォームはニンテンドー3DS。人物キャラクターもすべてポリゴンモデルで表現され、第6世代よりも頭身が高くなっている。
ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン 2017年11月17日 『サン・ムーン』の新バージョン。新バージョンとしては初の2つのバージョンとして発売。
ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ Nintendo Switch 2018年11月16日 第8世代 『ピカチュウ』をベースにしたリメイク。

関連ソフト[編集]

第4世代までの作品は、以下の据え置き型ゲーム機用ソフトと周辺機器などを介し連動させて遊ぶことができる。 下記以外のポケモン関連ゲーム作品については、ポケットモンスターの関連ゲームを参照すること。

タイトル 対応機種 発売日 対応する世代 備考
ポケモンスタジアム NINTENDO64 1998年8月1日 第1世代 『赤・緑』『青』『ピカチュウ』に対応している。これらGBソフトのカートリッジがなくてもプレイは可能。対戦に出場可能なポケモンは40種類。
ポケモンスタジアム2 1999年4月30日 前作と同じ『赤・緑』『青』『ピカチュウ』対応で、151種類すべてのポケモンを対戦させることが可能になっている。
ポケモンスタジアム金銀 2000年12月14日 第1および第2世代 ポケモンの種類、対戦ルールは『金・銀』『クリスタルバージョン』に準拠。『赤・緑』『青』『ピカチュウ』も対応しているが、ステータス表示や対戦ルールは第2世代のものが適用される。
ポケモンコロシアム ニンテンドーゲームキューブ 2003年11月21日 第3世代 ポケモンスタジアムシリーズとは異なる系譜の作品で、開発は新たにジニアス・ソノリティが担当した。スタジアムのような対戦モードと、原作シリーズのようなRPGを収録した「シナリオモード」の2つを備えている。特にシナリオモードでは、本作の発売までに『ルビー・サファイア』では発見・入手の手段がなかったポケモンが登場する。シナリオモードで入手したポケモンは第3世代の各作品と通信交換することができる。
ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア 2005年8月4日 『ポケモンコロシアム』の直接の続編であり、前作と同様に対戦とRPGの2つのモードを備えている。本作も第3世代の各作品と通信交換することができる。シナリオモードで入手できるポケモンは、レベルアップやわざマシン、NPCから習得するといった通常の手段では習得する方法がない「わざ」を習得している。
ポケモンバトルレボリューション Wii 2006年12月14日 第4世代 『ダイヤモンド・パール』対応として発売された対戦用ソフト。『プラチナ』『ハートゴールド・ソウルシルバー』にも対応している。開発はジニアス・ソノリティが担当。

ゲームプレイ[編集]

本シリーズのゲームプレイは、フィールド上のプレイヤーキャラクターを操作するパートと戦闘のパートに大別することができる。一般的なコンピュータRPGと同様に、プレイヤーキャラクターがフィールド上を移動したり、街の住人と会話したり、オブジェクトを調べたりすることで、イベントや戦闘が発生しシナリオが進行していく。

戦闘については、ポケットモンスター (ゲーム)#戦闘を参照すること。

ゲームプレイの途中経過の保存はフィールド上でメニューの「レポート」から行うことができる。このセーブデータを作成・上書きする行為は、作中では「レポートを書く」と表現されている。すべての作品とも、作成可能なセーブデータはソフト1本につき1つのみ。

ポケモンの入手[編集]

プレイヤーがポケモンを手に入れる主な方法は、大きく分けると以下のようになる。

  • ゲーム中のイベントで手に入れる方法。例えば、ポケモン博士などのNPCからもらう、スロットゲームの景品としてゲームコインと引き換えにもらう、など。
  • 野生のポケモンとの戦闘中に、ボールを使って捕獲する。これがもっとも基本的な入手方法。
  • 通信交換で手に入れる方法。ただしこれはすでに持っている自分のポケモン1体を交換に出し、その代わりに相手プレイヤーからポケモン1体をもらうという仕組みのため、ほかの入手手段のように所持しているポケモンの総数は増えない。
  • 『ファイアレッド・リーフグリーン』から導入された仕組みで、「ふしぎなおくりもの」(後述)という機能を利用し配達員と呼ばれる特殊なNPCからもらう。『ダイヤモンド・パール』以降、現実世界でのデータ配信キャンペーンは、原則的にこの方法を介して行われる。

手持ちのポケモン[編集]

ゲームを開始した直後はポケモンを所持していない状態だが、最初のポケモンを手に入れてからは常に最低1体は所持していなければならず、最大で一度に6体まで所持できる。所持しているポケモンは作中で「手持ちのポケモン」や「連れて歩いているポケモン」などと表現されることが多い。手持ちのポケモンの1番上(作中では先頭、1匹目、1体目などと表現)に置かれたポケモンは、戦闘開始時に最初に繰り出すことになるポケモンである。なお、手持ちポケモンの並び順は非戦闘時に自由に入れ替えることができる。

ボックス[編集]

手持ちのポケモン以外にポケモンをストックしておく仕組みとして、「ボックス」が存在する。作中では、パソコン通信と呼ばれる機能によりポケモンを電子データ化したうえでネットワークを経由しボックスと呼ばれる仮想化されたシステムに預ける、という設定になっている。第1作の『赤・緑』から最新作に至るまで基本的な仕組みは共通しており、どの作品でもボックス1つにつき預けられるポケモンの上限は30体である。このボックスの数はその作品が属する世代によって異なる。例えば『赤・緑』であればボックスは8個、つまり240体まで預けておくことができる。

ボックスを利用するには、フィールド上(多くはポケモンセンターの中)に配置されたパソコンを使う必要がある。預けることと引き取ること以外に「にがす」機能もあり、作中の設定では「逃がす」という言葉の一般的な意味から想像されるようにポケモンを自然環境に放つ行為とされる。ゲームの仕組みとして言えば、これは所持しているポケモン1体分のデータを消去するというものである。

所持金[編集]

ショップでアイテムを購入したり、特定のイベントで必要になる金銭は「おこづかい」と表現されている。プレイヤーキャラクターである主人公は、作品によって金額に差はあれど、ゲーム開始直後から一定の金銭を所持している。

所持金が増える主なケース

  • NPCのポケモントレーナーとの戦闘で勝利する。賞金という形で受け取る。
  • ショップなどでアイテムを売却する。基本的にアイテムの購入時の価格の半額を受け取る。
  • シナリオ上に設定された特定のイベントによって金銭を受理する。

所持金が減る主なケース

  • シナリオ中の戦闘で敗北する。相手が野生のポケモンであっても、所持金を落としてしまったという形で減る。
  • ショップなどでアイテムを購入する。
  • 施設などの利用料として消費する。

アイテムの入手[編集]

コンピュータRPGには欠かせないアイテムは、本シリーズでは主に以下のようなシチュエーションで入手する。 アイテムの設定や種類については、ポケットモンスター (ゲーム)#アイテムを参照すること。

  • NPCから受け取る。シナリオの進行に必要なアイテムの多くがこの入手パターン。
  • フィールドに配置された(設定上は誰かが置いたものや落とし物とされる)アイテムに近づき回収するパターン。いずれの作品でも配置されているアイテムは基本的にモンスターボールのような二色の丸いアイコンで表示されているが、不可視のアイテムも一定数配置されており、基本的にそれらは探索用のアイテム「ダイジングマシン」を使うことで位置が特定できる(特定の作品で一部例外はあるものの、プレイヤーがあらかじめ配置されている場所さえ認識していればダウジングマシンがなくともアイテムを取得できる)。
  • フレンドリィショップ」と呼ばれるで購入する。消耗品の入手法としては代表的なパターン。
  • 配信キャンペーンでポケモンを入手する場合と同じパターン。『クリスタルバージョン』以降の作品では、通常のゲームプレイでは手に入らない配信キャンペーン限定のアイテムが存在する。

プレイヤーキャラクターとIDNo.[編集]

ゲームを最初から始めると、まずプレイヤーの操作するキャラクター(主人公)の性別と名前を決めることになるが、この名前はプレイヤーが自由に設定できる(『ブラック2・ホワイト2』までは5文字、『X・Y』以降は6文字まで)。名前を決定しゲームを開始する段階で、セーブデータ固有の番号である「IDNo.」(アイディーナンバー。攻略本などではトレーナーIDとも)が生成される(『ブラック2・ホワイト2』までは5桁の10進数、『サン・ムーン』では6桁の10進数としてゲーム中に確認できる)。性別(容姿)、名前、IDNo.のいずれもゲームを新しく始めなおさない限り変えることはできない。

赤・緑・青・ピカチュウ』と『金・銀』では主人公の性別は男しか存在しないが、『クリスタルバージョン』から女を選べるようになった。さらに第6作の『X・Y』では肌と目と髪の色の組み合わせ(容姿)を選べるようになり、第7作の『サン・ムーン』でも容姿の選択制は引き続き採用されている(『X・Y』と『サン・ムーン』の間に発売された『オメガルビー・アルファサファイア』では容姿の選択はできない)。

ゲームデータとしてのポケモン[編集]

ここでは架空の生き物であるポケモンのゲームデータとしての様々な要素・仕組みについて解説する。

設定上の詳細については全国ポケモン図鑑順のポケモン一覧ポケットモンスター (架空の生物)を参照すること。

ポケモンの種類[編集]

全国ポケモン図鑑順のポケモン一覧にあるように、ポケモンは数百におよぶ種類(フシギダネピカチュウなど)が存在する。ポケモンの種類は、ポケモンを選択したときの画面上に表示されている種類名とグラフィックで一目でわかるようになっている。ゲームシステム上におけるポケモンの種類は、一般的な意味での種族とは異なり、進化前のポケモンと進化後のポケモンで異なるものとして扱われる。

すべてのポケモンの種類それぞれに、以下のようなパラメータが設定されており(パラメータの項目の在る無しは世代ごとに異なる。例えば第3世代の『ルビー・サファイア』から導入された特性は、当然第1世代には存在しないため設定されていない。)、ポケモンの性質や特徴のほとんどはポケモンの種類に左右されるといってよい。

  • 種類としての名前
  • 種類ごとの能力
  • タイプ
  • わざを覚えるレベルとその時覚えるわざの種類
  • 使えるわざマシンの種類
  • 進化の有無・どのようなポケモンにどのような方法で進化をするか
  • 特性
  • 性別の有無・性比
  • このポケモンが入ったタマゴが孵るまでに必要な歩数の目安となる値
  • タマゴグループ
  • このポケモンを敵として倒した場合に得られる経験値の基礎となる値
  • 捕まえ易さ
  • 逃げやすさの度合い
  • 懐き度の初期値
  • 体重、体のサイズ

ポケモンの名前[編集]

種類としての名前[編集]

単に「ポケモンの名前」というとアーボイーブイなど、ポケモンの世界におけるそのポケモンの学名とも言える種類としての名前を指すことが多い。この種類としての名前は、『ブラック2・ホワイト2』までは長くとも5文字までであったが、第6世代の『X・Y』から6文字まで(『X・Y』ではマフォクシー、『サン・ムーン』ではジュナイパーなど)になった。

ニックネーム[編集]

人間が自分のペットに固有の名前を付けるように、プレイヤーもポケモンを入手したときに任意の名前であるニックネームをつけることができる。交換(後述)とキャンペーンでの配布(後述)による入手の場合を除いたプレイヤーがポケモンを手に入れたときに、そのポケモンにニックネームを付けるか否かが問われ(「いいえ」を選択した場合は、種類としての名前がそのままそのポケモンの名前になる)、プレイヤーキャラクターの名前と同様に文字数の制限(つまり、『ブラック2・ホワイト2』までは5文字、X・Y』以降は6文字まで)はあるものの任意の名前を付けることができる。自分で手に入れたポケモン、つまりプレイヤーのIDNo.とポケモンに記録されたIDNo.が一致している場合はニックネームを後から変更する手段が存在するが、ゲーム中のNPCか他プレイヤーとの交換で手に入れた場合とキャンペーンでの配布で入手した場合は、ほとんどの場合ポケモンに記録されたIDNo.が異なっているため変更することはできない。

レベルと経験値[編集]

レベルは一般的なコンピュータRPGと同様に成長の度合いを数値化したもので、最小は1、上限は100。戦闘で相手ポケモンを倒した時に得る経験値が一定値に到達するとレベルが上昇し、それに伴って能力値も増加する。ポケモンを育てるということは、戦闘で経験値を得てレベルを上げるということに等しい。

能力[編集]

この「能力」の節では、第3世代から第7世代まで共通している[出典 1]ルビー・サファイア』以降のポケモンの能力値について解説する。第1世代『赤・緑・青・ピカチュウ』における仕組みについては、ポケットモンスター 赤・緑#ポケモンの能力値を、第2世代『金・銀・クリスタルバージョン』における仕組みについてはポケットモンスター 金・銀#ポケモンの能力値に関する仕様変更を参照すること。

ポケモン個別の画面で確認できるポケモンの能力値(ステータス)には、「HP」、「こうげき」、「ぼうぎょ」、「とくこう」、「とくぼう」、「すばやさ」の6項目が存在する。「HP」は体力を表し、通常は「HPの現在値 / 最大HP」のような形で表示される。主に戦闘で増減し、HPの現在値が0になるとひんし状態(後述)となる。減ったHPは、特定のアイテムを使うかポケモンセンターを利用することで回復させることができる。「こうげき」は物理攻撃力、「ぼうぎょ」は物理防御力、「とくこう」は特殊攻撃力、「とくぼう」は特殊防御力を意味する。「すばやさ」は行動順を決め、値が1でも上回っているほうが先に行動できる。これらの能力値は種類ごとの能力生まれつきの強さ基礎ポイントという3つの不可視のパラメータとレベルと性格によって決まっている。

ステータスの計算式(小数点以下切り捨て。0.9倍の下降補正のみ切り上げ)[出典 2]
HP = (種類ごとの能力×2 + 生まれつきの強さ + 基礎ポイント/4) × レベル/100 + 10 +レベル
その他のステータス = [{(該当するステータスの種類ごとの能力×2 + 該当するステータスの生まれつきの強さ + 該当するステータスの基礎ポイント/4) × レベル/100} + 5] × 1.1(上昇補正) or 1.0(無補正) or 0.9(下降補正)

『ブラック・ホワイト』では漢字表記が正式に導入され、以降の作品では能力値も漢字表記に対応している。

  • こうげき→攻撃
  • ぼうぎょ→防御
  • とくこう→特攻
  • とくぼう→特防
  • すばやさ→素早さ

種類ごとの能力[編集]

種類ごとの能力はポケモン1種類ごとの能力を数値化したもので、例えば、パルシェンの「ぼうぎょ」が高く「とくぼう」が低いのは、パルシェンの種類ごとの能力がそのように設定されているからである。種類ごとの能力が高ければ高いほど、能力の高い種類のポケモンだということができる。

このパラメータは、ゲーム雑誌のようなポケモン公式以外の媒体では種族値と表現されることもある[出典 3]

生まれつきの強さ[編集]

多くの場合、同じ種類、同じレベルの入手したばかりのポケモンでも、個体ごとには能力値に差がある。その個体差を決めているのがこのパラメータである。生まれつきの強さは、6つのステータスそれぞれに0から31までの値が存在し、この値が大きいほど対応するステータスも高くなる。一部の特別なケース(『金・銀・クリスタルバージョン』の「いかりのみずうみ」のイベントで遭遇する色違いのギャラドスや、特定の配信キャンペーンのポケモンを配達員NPCから受け取る場合など)を除いて、これは野生のポケモンであれば出現時に、捕獲以外の手段で入手する場合には入手時にランダムに決定され、以降変わることはない[出典 4]

『サン・ムーン』では、特定のアイテムと引き換えに生まれつきの強さを最大値の31にする要素「すごいとっくん」が登場した。この要素によって最大値にした場合は、生まれつきの強さ31の場合を表すメッセージ表記が通常の「さいこう」ではなく「きたえた!」になる。

基礎ポイント[編集]

ゲーム画面上では数値として確認することができないものの、「きそポイント」という名称は『赤・緑』から最新作に至るまで一貫して「マックスアップ」や「インドメタシン」などの特定のアイテムの説明に登場する。基礎ポイント(特定のゲーム雑誌のような非公式な媒体では努力値と表現されることもある[出典 5])も6つのステータスそれぞれに存在し、第3世代から第5世代までは1つのステータスにつき255まで、第6世代以降は252まで貯めることができる(上述したステータス計算式の都合上、253以上貯めても能力値は増えず252まで貯めた場合と変わらない)。ただし6項目すべてに最大値まで貯めることはできず、全体の合計値は510に定められている[出典 6]

基礎ポイントが貯まるケースは2つあり、一つは戦闘で経験値を得たとき、もう一つは「マッスクアップ」などの対応したステータスの基礎ポイントを10増やす道具を使った時である(ただし使えるのは対応しているステータスの基礎ポイントの現在値が100未満の時)[出典 7]。戦闘で得る基礎ポイントは倒したポケモンの種類ごとに決まっており、例えばコクーンを倒した場合は「ぼうぎょ」の基礎ポイントが2[出典 8] ほど得られる[出典 9]

『ルビー・サファイア』が発売されてから『エメラルド』が発売されるまでの間、一度貯まった基礎ポイントの配分を変える手段は存在しなかったが、『エメラルド』で一部の種類の「きのみ」に基礎ポイントを減少させる効果が付与され、以降の作品では配分をし直せるようになった。『エメラルド』以前に出た『ルビー・サファイア』と『ファイアレッド・リーフグリーン』で入手したポケモンの配分をし直したい場合は、通信交換で『エメラルド』に送ってから該当する「きのみ」を使用すればよい。

タイプ[編集]

すべてのポケモンの種類と「わざ」には、個別に「タイプ」が設定されている。ポケモンの種類ごとに設定されているタイプの数は最大で2種類まで。例えばヒトカゲは「ほのお」タイプで、リザードンは「ほのお・ひこう」タイプという複合タイプを持つ。このタイプは、一般的なロールプレイングゲームでいうところの火、雷、風、光、闇のような属性に相当する。

ポケモンの持つタイプとわざ(威力のパラメータが設定されているものに限る)のタイプが一致しているとき、相手に与えるダメージが1.5倍になるという攻撃面のメリットがある。

ポケモンが持つ最大で2つまでのタイプは、タイプによって、またその組み合わせによって、相手のわざで受けるダメージの大小(タイプの相性)に大きくかかわり、特に防御面を考える上で重要な要素となる。例えば、「くさ・エスパー」タイプのポケモンは弱点となるわざのタイプが7つ(ひこう / どく / むし / ゴースト / ほのお / こおり / あく)と最も多く、特に「むし」タイプの攻撃わざには極端に弱いが、「でんき」タイプのポケモンは「じめん」タイプの攻撃わざしか弱点がない。

ポケモンの持つタイプは、そのポケモンの設定・外見のいずれにも大きく関係があり、例えば「みず」タイプにはがモチーフのポケモンがおり、「むし」タイプには蜘蛛がモチーフのポケモンが存在する。ただしこれらはタイプとモチーフの関連性が想像しやすい例であり、コータスのような甲羅の中に石炭があって炎が燻ぶっている「ほのお」タイプののポケモンのように、モチーフの生物とはまったく関連のない要素が結びついている例もある。

「わざ」のタイプについては、ポケットモンスター (ゲーム)#ゲームデータとしてのポケモン#わざを参照すること。

タイプの相性一覧[編集]

タイプには強弱関係として相性が設定されており、「みず」タイプの攻撃わざは「ほのお」タイプのポケモンには2倍のダメージを与え、「くさ」タイプのポケモン相手には威力が半減するといった具合である。

○はダメージは等倍、◎は通常の2倍(効果は抜群)、△は1/2倍(効果はいまひとつ)、×は0倍(効果がない)を表す。 「むし・くさ」のような複合タイプを持つポケモンが両方のタイプに共通する弱点の「ほのお」か「ひこう」タイプのわざでダメージを受けた場合は、2×2=4倍のダメージを受けることになる。これは弱点でなく半減される場合でも同じで、相性によっては1/4倍に軽減される場合もある。

第1世代におけるタイプの相性一覧
攻撃を受けるポケモンのタイプ
ノ丨マル ほのお みず でんき くさ こおり エスパ丨 かくとう どく じめん ひこう むし いわ ゴ丨スト ドラゴン
攻撃するわざのタイプ
ノーマル ×
ほのお
みず
でんき ×
くさ
こおり
エスパー
かくとう ×
どく
じめん ×
ひこう
むし
いわ
ゴースト × ×
ドラゴン
第2世代から第5世代までにおけるタイプの相性一覧
攻撃を受けるポケモンのタイプ
ノ丨マル ほのお みず でんき くさ こおり エスパ丨 かくとう どく じめん ひこう むし いわ ゴ丨スト ドラゴン あく はがね
攻撃するわざのタイプ
ノーマル ×
ほのお
みず
でんき ×
くさ
こおり
エスパー ×
かくとう ×
どく ×
じめん ×
ひこう
むし
いわ
ゴースト ×
ドラゴン
あく
はがね
第6世代以降におけるタイプの相性一覧
攻撃を受けるポケモンのタイプ
ノ丨マル ほのお みず でんき くさ こおり エスパ丨 かくとう どく じめん ひこう むし いわ ゴ丨スト ドラゴン あく はがね フェアリ丨
攻撃するわざのタイプ
ノーマル ×
ほのお
みず
でんき ×
くさ
こおり
エスパー ×
かくとう ×
どく ×
じめん ×
ひこう
むし
いわ
ゴースト ×
ドラゴン ×
あく
はがね
フェアリー

わざ[編集]

ポケモンの「わざ」は、戦闘におけるもっとも重要な攻撃手段(他にダメージを与える方法は一部の特性か持ち物しかない)となる。1体のポケモンが同時に覚えていられるわざは4つまでで、どのようなポケモンでも最低1つは何らかのわざを覚えている。ポケモンはその種類ごとにわざを覚えるときのレベルとどのわざを覚えるかが設定されていて、既定のレベルに到達したときに設定されているわざを覚える。他にも道具「わざマシン」を使って覚えさせることも習得方法としては一般的である(どのわざマシンが使えるかはポケモンの種類ごとに異なる)。この他にもNPCからわざを教えてもらう方法も存在する。なお、どのような場合でも同じ名前のわざを重複して覚える手段は存在しない。

以下に、わざごとに設定されている要素を解説する。

わざの名前
わざはそれぞれ固有の名前を持っており、名前が異なれば違うわざとして扱われる。例えば「くろいまなざし」と「とおせんぼう」はわざ名以外の要素が完全に一致している(つまりわざの性能は全く同じ)ものの互いに違うわざということになる。
わざ名の文字数は、『ブラック2・ホワイト2』までは長くとも7文字(はっぱカッターなど)までであったが、第6世代の『X・Y』から8文字まで(パラボラチャージなど)になった。
タイプ
タイプの項で述べたように、ポケモンの種類ごとのみならず、すべてのわざぞれぞれにもタイプが設定されている。基本的にはそのわざの設定や名前から連想されるイメージによって決まっている傾向がある。例えば「れいとうビーム」(冷気を発射して攻撃する)は「こおり」タイプ、「かみなり」(雷を相手に向かって落として攻撃)は「でんき」タイプ、「かえんほうしゃ」(火炎放射)は「ほのお」タイプである。だたしこれらはそのタイプである理由が理解しやすい例であり、同じキックのわざでも「メガトンキック」は「ノーマル」タイプ、「とびひざげり」(飛び膝蹴り)は「かくとう」タイプといったような例も存在する。
ポケモンの持つタイプとわざ(威力のパラメータが設定されているものに限る)のタイプが一致しているとき、相手に与えるダメージが1.5倍になる。
「くさ」タイプには効果のない「くさ」タイプのわざ「やどりぎのタネ」、「じめん」タイプには効果のない「でんじは」のような例も存在するが、「へんかわざ」はタイプの相性とは無関係に効果を発揮するものが多い傾向にある。
分類
ダイヤモンド・パール』から導入されたわざの性質による分類の方法で、すべてのわざは「ぶつり」「とくしゅ」「へんか」のいずれかに分類されている。「ぶつりわざ」(物理攻撃)は使用者の「こうげき」のステータスと相手の「ぼうぎょ」のステータスでダメージが計算されるわざ、「とくしゅわざ」(特殊攻撃)は使用者の「とくこう」のステータスと相手の「とくぼう」のステータスでダメージが計算されるわざ、「へんかわざ」にはそれ以外のわざが該当する。
第2世代までは、物理と特殊の区分はわざのタイプごとに一律で決まっており、ノーマル、かくとう、どく、じめん、ひこう、むし、いわ、ゴースト、はがねの攻撃わざは物理攻撃(攻略本では打撃攻撃とも)、ほのお、みず、でんき、くさ、こおり、エスパー、ドラゴン、あくの攻撃わざは特殊攻撃として扱われる。
第1世代には「とくこう」と「とくぼう」のステータスはなく、これら2つの役割を兼ねた「とくしゅ」というステータスがあり、特殊攻撃によるダメージはお互いの「とくしゅ」で計算される。
第3世代の『ルビー・サファイア』では「ポケモンコンテスト」におけるわざの性能が設定され、それに際してすべてのわざは「こうげき」「ぼうぎょ」「ほじょ」のいずれかに分けられている。
威力
「ぶつりわざ」と「とくしゅわざ」にはダメージ計算に使うパラメータのとして、威力が設定されている。威力の数値が大きいほど大ダメージを与えることができる。例外的に、固定されたダメージ値を与える「ソニックブーム」や「ちきゅうなげ」のようなわざもある。これらは威力が設定されておらず、わざの効果としてダメージを与えるものだが、分類上は「ちきゅうなげ」は「ぶつりわざ」、「ソニックブーム」は「とくしゅわざ」となっている。
命中
わざを相手に対して使ったときに成功する確率。自分に対して使うわざや必ず成功するわざには設定されていない。傾向として、威力の高い「だいもんじ」や「ストーンエッジ」のようなわざは命中が100よりも低く設定されている。
PP(パワーポイント)
わざの使用回数で、通常わざを1回繰り出すごとに1ずつ減る。減ったPPは、特定のアイテムを使うかポケモンセンターを利用することで回復させることができる。覚えているわざすべてのPPが0になった状態(または何らかの効果で選択できるわざがない状態)で戦うと、このような場合以外では繰り出すことのない特別なわざ「わるあがき」を繰り出す。
範囲
『ルビー・サファイア』からの概念で、わざの対象の範囲はわざごとに異なり、単体、相手全体、自分のみ、味方全体、敵味方全体、相手ランダム1体のどれかが設定されている。例として、「はたく」「ねんりき」は単体、「ねっぷう」「どくガス」は相手複数、「じしん」「だいばくはつ」は敵味方全体、「げきりん」は相手ランダム1体、「ひかりのかべ」は味方全体、「めいそう」は自分のみ、など。
第1世代と第2世代における戦闘は複数対複数のケースがないため範囲という概念は存在せず、わざの対象の分類は相手・自分・お互いの3つとなる。
直接攻撃
『ルビー・サファイア』から導入された概念の一つで、攻撃わざ、つまりすべての「ぶつりわざ」と「とくしゅわざ」には直接攻撃か否かが設定されている。直接攻撃を受けたときに発動する特性「せいでんき」(触れた相手を30%の確率でまひ状態にする)、「ほのおのからだ」(触れた相手を30%の確率でやけど状態にする)や道具「ゴツゴツメット」(触れた相手にダメージを与える)が複数存在するため、直接攻撃であることは多くの場合で事実上のデメリットになっている。
優先度
戦闘中に繰り出すわざの先攻後攻を左右する要素で、「すばやさ」のステータスよりも優先される概念である。選んだわざの優先度が相手の選んだわざのそれよりも高ければ、「すばやさ」に関係なく先制で繰り出す。当然、優先度が同じ場合は「すばやさ」により決まる。先制攻撃わざである「でんこうせっか」が他の一般的なわざよりも先に繰り出せるのは、まさにこの優先度が他の多くのわざよりも高く設定されているからなのである。逆に優先度が低く後攻になる「ほえる」や「カウンター」のようなわざも存在する。
効果
攻撃わざによる与ダメージ以外の何らかの影響、例えば追加効果として相手を何らかの状態異常にしたり相手の能力を下げたり、急所に当たりやすかったりといったわざの影響は、上記の要素とは別個にわざの効果として設定されている。もともと威力が設定されてない攻撃わざ以外のすべてのわざは、「はねる」を除き必ず何らかの効果が設定されている。
遠隔
第5世代と第6世代の概念で、トリプルバトルにのみかかわる要素。単体を対象としたわざの一部に設定されている。横一列に3体ずつ互いに向かい合って配置されているポケモンのうち中央以外のポケモンのわざが、左右が反対の方向の相手側のポケモンに届くかどうかがわざごとに定められている。届くわざは遠隔のわざである、ということになる。
遠隔に該当するのは名前に「はどう」が含まれるわざと、「ひこう」タイプの「ぶつりわざ」および「とくしゅわざ」に限られる。

フィールド上で使用できるわざ[編集]

一部のわざは、フィールド上かメニュー画面から使用すると特別な効果を発揮する。とくに「ひでんマシン」で覚えるわざ(ひでんわざ)は、シナリオを攻略するうえで必要不可欠となる。『サン・ムーン』では、代替要素の登場によってこれらは廃止された。 以下は、フィールド(マップ)上でこれらのわざを使用した時の効果。

いあいぎり
ひでんわざの一つで、マップ上に配置されている特殊な木のオブジェクトを「切る」ことで消し、通れるようにする。
そらをとぶ
ひでんわざの一つで、一度到達したことのある場所に瞬時に移動する。いわゆるファストトラベル。
作品によって選択できる場所の種類に差はあるが、どの作品でも~タウンや~シティという名前の場所は選択できる。
なみのり
ひでんわざの一つで、のような水面の上を進む。水たまりのような水深が浅い場所では必要がない。
かいりき
ひでんわざの一つで、特殊な岩のオブジェクトを押して進むことができる。
フラッシュ
暗くて視界の限られるダンジョン内部の視界を広げる。マップの構造を把握していれば必ずしも必要とはいえないわざで、作品によってはひでんマシンのわざではなくなっている。
たきのぼり
ひでんわざの一つで、「なみのり」で進める水上にあるを上ったり下りたりする。
いわくだき
破壊できる岩のオブジェクトを消し、通過できるようにする。作品によってはひでんマシンのわざではなくなっている。
ダイビング
ひでんわざの一つで、「なみのり」で進める水上にある特定の場所から水中に潜る。
あなをほる
ダンジョンから脱出する。使える場所とそうでない場所はダンジョンの性質による。
あまいかおり
野生のポケモンが出現しうる草むら、ダンジョン、水上などにいるとき使うと、ポケモンを強制的に出現させる。
出現するのはその場所で出現しうるポケモンに限られる。

進化[編集]

多くのポケモンは、ポケモンの種類ごとに設定された条件を満たすと進化するようになっている。進化したポケモンは進化前とは別の種類のポケモンとして扱われる(例えばフシギソウなら、もはや進化前のフシギダネとは異なる種類のポケモンということになる)。ポケモンの世界における進化とは、現実世界においてダーウィンが示した進化とは異なり、成長変態に近い概念である。進化は不可逆であり、一度進化すると進化前の姿に戻ることはできない(ただし、一部の作品のポケモン図鑑では「進化前の姿に戻ってしまう」という内容の記述があるように、設定上は不可逆でないポケモンも存在する。ヤドランがその例)。種類によるが多くとも未進化状態から数えて進化は2回までで、3回以上進化するポケモンは存在しない。

進化すると進化前に比べ総体としてステータスが上昇する。6つの各ステータスすべてが上昇するパターンもあれば、どれかが上がり別などれかは下がるパターンもある。進化後のポケモンのステータスは、進化後のポケモンの「種類ごとの能力」によって再計算されているのである。進化することで6項目ある「種類ごとの能力」の合計値が下がるポケモンは存在せず、変わらない例(ストライク→ハッサム[出典 10])が一例存在するのみである。

主な進化の条件は以下の通り。

レベルアップ
最も多いパターンで、レベルが上がり特定のレベル以上に到達したときに進化するというもの。このパターンに限り、進化の演出の最中にBボタンを押すことで進化をキャンセルすることができる。
条件付きレベルアップ
  • 懐きによる進化:『金・銀』から導入されたパターンで、なつきの度合いが一定以上に高まった状態でレベルアップすると進化するというもの。ピチューピカチュウゴルバットクロバットなどが該当する。ゲーム中の時刻も関係するイーブイエーフィのようなパターンもある。
  • コンディションの「うつくしさ」が一定値以上でヒンバスミロカロスに進化するパターンがある。
  • 特定の場所でレベルアップ:『ダイヤモンド・パール』から導入されたパターンで、例えば『ダイヤモンド・パール・プラチナ』の場合、「ハクタイのもり」でイーブイをレベルアップさせるとリーフィアに進化する。
  • 特定の道具を持っている状態でレベルアップ:こちらも『ダイヤモンド・パール』から導入されたパターンで、例えばニューラは「するどいツメ」を持った状態で夜にレベルアップするとマニューラに進化する。
進化の石
道具「たいようのいし」「つきのいし」「ほのおのいし」「かみなりのいし」「みずのいし」「リーフのいし」のようなポケモンを進化させるための専用の道具を対象となるポケモンに使ったときに進化するパターン。
通信交換
ゴローンユンゲラーなど限られた数の種類のポケモンに該当するパターン。該当するポケモンを通信交換に出すと交換の演出が終わった後に進化する。ポケモンに特定の道具を持たせて(後述)通信交換するというパターンもあり、例えばイワークに道具「メタルコート」を持たて交換するとハガネールに進化する。独自の例として、チョボマキカブルモを交換するとチョボマキはアギルダーに、カブルモはシュバルゴになる。

大半は進化後のポケモンの種類は1つに決まっているが、1種類のポケモンに複数の進化形が設定されている場合があり、代表的な例はイーブイである。初代『赤・緑』でイーブイはシャワーズ(みずのいしを使う)、サンダース(かみなりのいしを使う)、ブースター(ほのおのいしを使う)という複数の進化形が存在する唯一のポケモンであり、『金・銀』以降も主に前作から存在するポケモンの新たな進化形としてキレイハナニョロトノといったポケモンが登場した。

持ち物[編集]

『金・銀』から導入された要素で、連れている状態・ボックスに預けられている状態を問わず、ポケモン1匹につきアイテム(たいせつなものは不可)を1つ持たせることができる。

なつき度[編集]

『金・銀』から導入された要素で、主人公に対する好感度を表すパラメータ。初期値は、第2世代ではポケモンの種類によらず一律であったが、『ルビー・サファイア』以降はポケモンの種類ごとに異なる値が定められている。なつき度は、一定歩数連れて歩く、特定のアイテムを使う、瀕死状態にするなどの行動で増減する。また、交換で手に入れたポケモンの値は初期値に戻る。

なつき度に関連する主な要素。

  • ある程度以上懐いた特定の種類のポケモンがレベルアップした時に進化する(トゲピー→トゲチックなど)。
  • ある程度以上懐いたポケモンを見せるとアイテムをくれるNPCがいる。
  • なつき度が高いほど、わざ「おんがえし」の威力が上がり、低いほど下がる。
  • なつき度が低いほど、わざ「やつあたり」の威力が上がり、高いほど下がる。

性別[編集]

ポケモンの性別は第1世代の時点ではニドランのみ言及されていた概念で、ゲームのシステムとしては『金・銀』から導入された。ポケモンの種類ごとに、オスとメスの両性が存在する種類、片方の性別のみが存在する種類、性別不明の種類のいずれであるかが設定されている。さらに両性が存在する種類の場合はどちらの性別が多いかも設定されている。両性が存在する種類のポケモンを入手した場合どちらの性別であるかは、野生であれば出現時に、捕獲以外の手段で入手する場合には入手時にランダムに決定され、変える手段は存在しない。

この要素は特に「タマゴ」に深くかかわっている。

性格[編集]

「性格」(せいかく)は『ルビー・サファイア』より導入された要素で、「いじっぱり」や「ひかえめ」という表現からわかるように、ポケモン一個体ごとに異なる25種類の性格があるということになっている。ゲーム上では主に「こうげき」「ぼうぎょ」「すばやさ」「とくこう」「とくぼう」の5つのステータスを補正する役割がある。性別と同様に性格も野生であれば出現時に、捕獲以外の手段で入手する場合には入手時にランダムに決定され、以後変わることはない。以下の表は性格と補正(上昇補正なら1.1倍で小数点以下切り捨て、下降補正なら0.9倍で小数点以下を切り上げ)がかかるステータスの関係を表したものである。なお、「がんばりや」「すなお」「まじめ」「てれや」「きまぐれ」はどのステータスにも補正がかからない。

性格によるステータス補正
性格 こうげき ぼうぎょ すばやさ とくこう とくぼう
がんばりや
さみしがり 1.1 0.9
ゆうかん 1.1 0.9
いじっぱり 1.1 0.9
やんちゃ 1.1 0.9
ずぶとい 0.9 1.1
すなお
のんき 1.1 0.9
わんぱく 1.1 0.9
のうてんき 1.1 0.9
おくびょう 0.9 1.1
せっかち 0.9 1.1
まじめ
ようき 1.1 0.9
むじゃき 1.1 0.9
ひかえめ 0.9 1.1
おっとり 0.9 1.1
れいせい 0.9 1.1
まじめ
うっかりや 1.1 0.9
おだやか 0.9 1.1
おとなしい 0.9 1.1
なまいき 0.9 1.1
しんちょう 0.9 1.1
きまぐれ

特性[編集]

「特性」(とくせい)は『ルビー・サファイア』より導入された要素で、ポケモンが持つ不思議な性質をゲーム上の効果として表現したもの。ポケモンの種類ごとに最大で二つ(隠れ特性は後述)まで設定されている。特性が二種類設定されているポケモンの種類の場合、実際にそのポケモンがどちらの特性であるかは、野生であれば出現時に、捕獲以外の手段で入手する場合には入手時にランダムに決定される。『ブラック2・ホワイト2』までは現在の特性をもう片方のものに変える手段が存在しなかったが、『ポケットモンスター X・Y』で特性が二つあるポケモンの種類の場合にもう一つの別な特性に変える道具「とくせいカプセル」が登場し、これ以降の作品では変更可能になった。

「わざ」と同様に特性にも様々な種類があり、様々な効果が設定されている。例えば、シードラの特性「どくのトゲ」は、バトルのときに相手が直接攻撃わざ(「たいあたり」など)を自分に対して使ったときに30%の確率で相手を「どく」状態にする。相手がどく状態にならない特性「めんえき」のカビゴンだった場合はこの効果は発動せず、相手が特性「シンクロ」のブラッキーだった場合は、こちらも「どく」状態になってしまう。

隠れ特性[編集]

「隠れ特性」(かくれとくせい)は『ブラック・ホワイト』より導入された要素で、ポケモンの種類ごとに最大で二種類まで設定されている通常の特性とは別に設けられたもう一種類の特性。ただしすべての種類のポケモンが通常の特性として必ずしも二種類まで設定されているわけではないことと同様に、隠れ特性として別の特定が設定されていないポケモンの種類も存在する。例えば、「ふゆう」の特性を持ったフライゴンシビルドンや幻のポケモンであるセレビィジラーチなどがそうである。

通常出会う、草むらやダンジョンで出現する野生ポケモンは通常の特性であるが、『ブラック2・ホワイト2』の「隠し穴」や『X・Y』の「群れバトル」といった特定の状況で出現したポケモンはこの隠れ特性を持っている。「隠れ」という名前の通り、通常の特性を持ったポケモンに比べ隠れ特性のポケモンは珍しいとされている。

ポケモンの履歴[編集]

ステータス画面では上記で解説した様々なパラメータを確認することができるが、それ以外にもポケモンの略歴など確認できる。『赤・緑』より最新作まで共通しているのは、そのポケモンを最初に入手したプレイヤーキャラクターの名前とIDNo.の情報で、このプレイヤーキャラクターの名前を「おや」と表現する。

『クリスタルバージョン』で初めて、そのポケモンを入手したときのレベルとそのときの場所(主にマップの名前で、~番道路、~タウンなど)が記録されるようになり、『ルビー・サファイア』から「トレーナーメモ」としてポケモンのステータス画面で表示されるようになった。『ダイヤモンド・パール』からは入手した時の年月日も記録されるようになり、「生まれつきの強さが」が「こせい」として大まかに確認できるようになった。

確認できる情報は以下の通り。基本的にこれらの情報は通信交換しても変わらないが、入手した時のレベル、場所、年月日は、世代をまたいでポケモンを転送したときに変更される(第3世代である『ルビー』から第4世代である『ダイヤモンド』に連れて行った場合など)。

  • おやの名前とIDNo.
  • プレイヤーが捕獲したポケモンの場合、捕まえた時のボールの種類
  • 入手した時のレベル
  • 入手した時の場所
  • 入手した時の年月日(ニンテンドーDS、ニンテンドー3DS本体の時計による)
  • 性格
  • 個性
  • タマゴから孵ったポケモンの場合、そのタマゴをもらったシチュエーション
  • タマゴから孵ったポケモンの場合、孵った時の年月日

姿(フォルム)[編集]

ポケモンの種類によっては、同じ種類でも異なる姿をしているものがいる。古くはラテン文字をモチーフにしたアンノーンに始まり、シリーズを経るごとにデオキシスロトムのような同種だが外見だけでなく能力までことなるポケモンが登場した。また『ダイヤモンド・パール』からは、性別によって身体的特徴が一部異なるという設定が多くのポケモンに取り入れられた。例えばドードリオのオスのグラフィックでは首が黒く、メスは足と同じような薄い色をしている。

特にデオキシスやロトム、ギラティナのように姿が変わると「種類ごとの能力」も変わるポケモンの変化をフォルムチェンジと呼ぶ。

リボン[編集]

ポケモンコンテスト」で優勝したり、チャンピオンを倒して殿堂入りしたりすると、そのときの手持ちのポケモンに「リボン」が付けられる。このリボンには与えられるための条件に応じた様々な種類が存在し、一度もらったリボンがなくなることはない。また、世代を超えてポケモンを転送した場合もなくなることはない。

戦闘[編集]

概要で述べたように、『ポケットモンスター』シリーズにおける戦闘(作中ではバトルと表現されることも多い)は、プレイヤーキャラクターである主人公(人間)ではなく、ポケモン同士が戦うコマンド選択式のターン制が採用されている。主人公を含めたポケモンに命令を下し戦わせる登場人物たちを、作中では「ポケモントレーナー」(略してトレーナー)と呼ぶ。

戦いの相手は常に野生のポケモンかNPCトレーナーかのいずれかであるが、いずれの形式でも戦闘が始まると自分のポケモン(向かい側)と敵のポケモン(向こう側)がそれぞれ1体ずつ場に表示され、同時に「たたかう」「どうぐ(作品により表現に違いあり)」「ポケモン」「にげる」の4つのコマンドも表示される。

たたかう
場に出ている自分のポケモンが覚えているわざを使うためのコマンド。戦闘で勝利するために使う最も基本的な手段といえる。
どうぐ(リュック/バッグなど作品によって表記が異なる)
所持している道具を手持ちのポケモンに対して使うためのコマンド。捕獲用の道具であるモンスターボールカテゴリに該当するものだけは、相手に対して使うことができる。
ポケモン
今現在場に出ていない他の手持ちのポケモンに入れ替えるためのコマンド。入れ替えが目的でなくとも、手持ちのポケモンのステータスや状態を確認することもできる。
にげる
野生のポケモンと戦闘になったときに、これ以上戦闘を続行せずに終了するためのコマンド。遭遇して1ターン目で逃げることも可能だが、野生のポケモンの「すばやさ」よりも場に出ている自分のポケモンのそれが低いときは失敗する可能性がある。失敗した場合は1ターン分の行動をしたと見なされ、ただちに野生のポケモンの行動に移る。シナリオ攻略上のトレーナーとの戦闘では通常逃げることはできないが、それ以外のゲームクリア後のやりこみ要素としての一部のバトルや他のプレイヤーとの通信対戦ではこのコマンドが降参(負け扱い)として機能する。

どのような形式の戦闘でも通常は「すばやさ」の高いほうから行動し、お互いのポケモンが1回ずつ行動する(これを1ターンが経過するという)。わざを出し合って先にHPが0になったほうが倒れる。倒れている状態を「ひんし」(瀕死)状態という。ポケモンを入れ替えると、わざを使った時と同じように1ターンが経過する。

状態異常[編集]

ポケモンは戦闘中にわざ、特性、道具の効果によって健康状態に異常が生じることがある。その異常な状態を総じて態異常と呼ぶ。それぞれの状態異常は「どく状態」「まひ状態」などと表現する。「どく」「もうどく」「まひ」「やけど」「ひんし」は戦闘中に自然に治癒することはない。また同時に2種類以上の状態異常にかかることはない。

どく
に侵され、1ターンごとにHPが一定割合ずつ減っていく状態。「どく」と「はがね」タイプのポケモンはどく状態にならない。
減少する割合は第1世代では最大HPの1/16、第2世代以降は1/8。
「どくけし」など、どく状態に効果のある道具で解消できる。
第4世代までの「どく」と「もうどく」状態の特殊効果として、これらの状態異常の手持ちポケモンがいる状態でフィールドを歩くと4歩ごとにHPが1ずつ減る。第4世代のみ残りHPが1になるとこれらの状態異常が自然に治癒する。
例外として『金・銀・クリスタルバージョン』でのみ、「むし」タイプのわざ「ダブルニードル」の追加効果によって「はがね」タイプのポケモンでもどく状態に陥る。
もうどく
どく状態の強化版。もうどく状態になってから1ターン目に減少するHPの割合は1/16であるが、2ターン目以降は2/16倍のようにターンごとに倍増していき、最大で15/16倍まで減少量は増加する。
通常のどく状態と同様に「どくけし」などで解消できる。
第1世代と第2世代では戦闘中にもうどく状態になったポケモンを引っ込めるか戦闘が終了すると、通常のどく状態に変化する。
まひ
体が麻痺し、「すばやさ」のステータスが下がってわざがときどき使用できなくなる状態。第6世代以降は「でんき」タイプのポケモンはまひ状態にならない。
「すばやさ」の低下率は第5世代まで1/4、第6世代以降は1/2。この低下による行動順の変化は次のターンから適用される。
「体がしびれて動けない」の表示が出てわざが使用できない確率は第1世代では1/5、第2世代以降は1/4。
「まひなおし」など、まひ状態に効果のある道具で解消できる。
やけど
火傷を負い、「こうげき」のステータスが半減し1ターンごとにHPが一定割合ずつ減っていく状態。「ほのお」タイプのポケモンはやけど状態にならない。
減少する割合は第1世代と第7世代では最大HPの1/16、第2世代から第6世代までは1/8。
「やけどなおし」など、やけど状態に効果のある道具で解消できる。
ねむり
睡眠状態になり、わざが一切使用できなった状態。継続する最大ターン数は世代によって異なるが、ねむり状態になったターンも含め2ターン以上持続し、解除されるターンになってからわざを選択したときに解除され、そのときにわざを先制で繰り出すことができる。
第1世代では解除されるタイミングがターン終了時のため、ねむり状態にさせるわざを持っているほうの「すばやさ」が高ければ相手を延々とねむり状態にし続けることができる。
こおり
体が凍り付き、わざが一切使用できなった状態。ねむり状態と同様にこの状態異常にかかっている状態でわざを選択したとき一定確率で解除され、そのときにわざを先制で繰り出すことができる。
第1世代ではターン経過で解除されず、一度この状態になってしまうと相手から「ほのお」タイプのわざを受けない限り解除されることはない。
ひんし
現在HPが0になり、戦闘不能な状態。他の状態異常とは性質が異なり、この状態になると単純にHPを回復させる効果の道具を使っても回復せず、「げんきのかけら」のようなひんし状態からHPを回復させるための道具を使うかポケモンセンターで回復する必要がある。

状態変化[編集]

以下に挙げる主な状態変化は、状態異常と同様戦闘中にわざ、特性、道具の効果によって変化するポケモンの好ましくない状態であり、これらすべてはポケモンを入れ替えるか戦闘が終了すれば解除される。複数の種類の状態変化に同時にかかることもあり、状態異常と重複しうることも特徴である。

ひるみ
相手に先に攻撃されたときに特定のわざ、特性、アイテムの効果で起こる1ターン限りの現象で、ひるむと行動できずそのままターンが終了する。
こんらん
精神的に混乱している状態。この状態でわざを選択すると、一定確率で自分にダメージを与える。ダメージは自分自身の「こうげき」と「ぼうぎょ」のステータスをもとに、威力40のタイプを無視した物理攻撃として計算される。1~4ターン(第1世代では1~7ターン)持続し、他の状態異常やわざの効果で行動できないときのターンは経過ターン数としてカウントされない。
メロメロ
わざ「メロメロ」か特性「メロメロボディ」により陥る状態。効果を発揮させるポケモンがオスなら対象はメス、メスならオスと異性のポケモンに対してのみ有効で、メロメロ状態に陥ると1/2の確率で行動不能になる。この効果を戦闘中に解除するには、基本的にポケモンを入れ替える必要がある。

戦闘中の能力変化[編集]

野生のポケモンとの戦闘[編集]

野生のポケモンとの闘いは、草むらやダンジョンなどのポケモンが出現しうる場所で歩いているときにエンカウントすると発生するもので、出現したポケモンを倒すか捕獲するか逃げれば戦闘は終了する。倒した場合は戦闘に参加していたポケモンが経験値と基礎ポイントを得る。ただし参加していても瀕死状態になったポケモンは得ることができない。

第4世代までは、参加していたポケモンが手持ちポケモン先頭の1体のみなら、そのポケモンがそのままの経験値を得られるが、複数のポケモンが参加していた場合はその数で等分しそれぞれのポケモンに分け与えられる。

第5世代では、自分とポケモンと相手のポケモンのレベル差によって得られる経験値の量が変動する仕様のため、複数のポケモンが参加していた場合は、経験値の単純に

『X・Y』以降は経験値は分割されずに戦闘に参加したポケモンが1倍の経験値を得られるようになった。

基礎ポイントは経験値のように分割されて分け与えられることはなく、参加したポケモンすべてに1倍の値が蓄積される。

『ブラック・ホワイト』以降は複数の野生のポケモンが同時に出現するパターンもあり、そのような場合はすべてのポケモンを倒すか、残り1体になってから捕獲するか、逃げるかのいずれによって戦闘が終了する。経験値と基礎ポイントは出現したポケモンの種類と数に応じた合計値が得られる。

捕獲[編集]

野生のポケモンを捕獲することは最も基本的なポケモン収集の手段であり、捕獲には「モンスターボール」という捕獲専用の道具を使う。モンスターボールは捕獲用の道具のカテゴリ名(カテゴリを表すときはボールと略することもある)であるとともに、もっとも安価(ゲーム中では200円)な捕獲用アイテムの名前でもある。上位版としてスーパーボールやハイパーボールなどがある。

野生のポケモンに遭遇したときそのポケモンを捕獲するためには、倒したり逃げたりせずにボールを使う必要がある。ボールを一つ使ってそのままポケモンが捕獲できるとは限らないが、いくつかの工夫をすることで捕獲の成功率を上げることができる。成功率を上げるには、以下の点を踏まえる必要がある。

  • 野生のポケモンのHPを可能な限り減らす。残りHPの値は1が理想。
  • ねむり、こおり、まひなどの状態異常にする。どく、やけどのようなスリップダメージを受ける状態異常でも捕獲率は上がるが、倒してしまう恐れもある。
  • 性能の高いボールを使う。
  • 単純な性能だけでなく、対象の野生ポケモンに適合しているボールを使う。

ポケモンの捕獲に成功すると、捕まえたポケモンは手持ちのポケモンとして加わるか、すでに6体連れている場合はボックスに自動で転送される。『X・Y』以降は倒した時と同様に経験値と基礎ポイントが得られるようになった。

トレーナーとの戦闘[編集]

NPCトレーナーとの戦いは、対戦を挑んでくるトレーナーの視界に入った場合や話しかけた場合、シナリオ進行上のイベントにより戦闘せざるを得ない場面で発生する。野生のポケモンとは異なり、トレーナーが繰り出すポケモンすべてを倒したときに勝利となり、プレイヤーは賞金を得て戦闘が終了する。なお野生のポケモン相手の場合とは異なり逃げることはできず、繰り出すポケモンを捕獲することはできない。トレーナーのポケモンを倒して得られる経験値は、同じ種類・同じレベル同士の野生のポケモンと比較した場合野生よりも多い。

2体以上のポケモンを持っているトレーナーが相手の戦闘において、先攻側のわざ1回で後攻側のHPを0にした(一撃で倒した)場合は、わざを使ったポケモンの行動とその後に相手が控えのポケモンを繰り出したことで1ターンの経過となる。

シナリオ攻略時のトレーナー戦の独自ルールとして、ゲームプレイ全体にかかわる設定項目から「いれかえ」と「かちぬき」が選択可能になっている。初期設定でもある「いれかえ」の設定にしている場合は、通常の1対1のトレーナー戦で相手トレーナーが2体目のポケモンを繰り出す直前にどんな種類のポケモンを出してくるかがメッセージとして表示され、こちらがそのタイミングでポケモンを入れ替えることができる(つまり難易度は「いれかえ」に設定している場合のほうが易しいということになる)。1対1の戦闘以外では、「いれかえ」ルールに設定していても「かちぬき」と同じく相手のポケモンを倒したときにこちらのポケモンを入れ替えることはできない。

やりこみ要素であるシナリオクリア後にプレイ可能なバトル用施設(バトルタワーやバトルハウスなど)や他のプレイヤーとの対戦では必ず「かちぬき」のルールで戦うことになる。この1対1の対戦用ルールを特に「シングルバトル」という。

ダブルバトル[編集]

『ルビー・サファイア』から導入されたルールで、互いにポケモンを2体ずつ同時に繰り出して戦う。2体にそれぞれ命令して1ターンに最大で自分と相手の計4体が行動する。一度に戦うポケモンの数が2体ずつということ以外は基本的に通常の戦闘と同じだが、対象範囲が複数に設定されているわざが2体の相手に当たった場合、相手2体同時に同時に効果を及ぼすという特徴がある。

第3世代では、そのターン中まだ行動していない他のポケモンが残っている状態であるポケモンが倒れると、倒れたポケモンに替わって出てきたポケモンに対して行動チャンスが残っているポケモンのわざがヒットする仕様であったが、『ダイヤモンド・パール』からは控えのポケモンが出てくる前にわざが発動するようになり、対象がいない場合にはわざが失敗するようになった。

ダブルバトルの類似ルールとして、4人のトレーナーがそれぞれ2人ずつのタッグチームを組み、1体ずつポケモンを繰り出して戦う「マルチバトル」が存在する。一人のトレーナーが命令できるポケモンが場に出ている自分のポケモン1体のみという点が最大の違いとなる。

トリプルバトル[編集]

『ブラック・ホワイト』から導入され『オメガルビー・アルファサファイア』まで採用され続けたルールで、互いにポケモンを3体ずつ同時に繰り出して戦う。3体にそれぞれ命令して1ターンに最大で自分と相手の計6体が行動する。複数のポケモン同士が戦う点はダブルバトルと同じだが、こちらのルールではポケモンを繰り出すときの手持ちポケモンの並び順によってポケモンが配置される場所が左右される。戦闘が始まりポケモンを繰り出すと、手持ちポケモンの先頭にいるポケモンは左側、二番目にいるポケモンは中央、三番目にいるポケモンは右側に配置される。この配置とそれぞれのポケモンが覚えているわざが及ぼしうる範囲がかみ合っているかどうかがそのまま戦況をも左右する。

ローテーションバトル[編集]

トリプルバトルと同様に『ブラック・ホワイト』から導入され『オメガルビー・アルファサファイア』まで採用され続けたルールで、互いにポケモンを3体ずつ同時に繰り出して戦う。トリプルバトルとの違いは、1ターンに行動するポケモンがお互いに1体ずつという点である。戦闘中、3体のポケモンの足元には3体をまとめて乗せるホイールのような形の足場が表示される。わざを使うポケモンが最初から正面にいないときには、ホイールのような足場が回転しわざを使うポケモンが正面に移動してくる。これがローテーションという所以である。行動するのは1体ずつでも常にお互いのポケモンは最大3体まで表示されており、実際にわざを使う相手ポケモンがだれであるかを完全に予測することはできないのがこのルールの最大の特徴といえる。

対戦用のルール[編集]

通常の戦闘の仕組みをベースに対戦用のルールとして整備したものが、シナリオクリア後のやりこみ要素と通信対戦の標準的なルールとして採用されている。

以下は対専用のルールすべてに共通する事項。

  • 同じ種類のポケモンを2体以上手持ちに入れることはできない。
  • 同じ名前の道具を2体以上のポケモンに持たせることはできない。
  • ポケモンに持たせたもの以外の道具を使うことはできない。(例外あり)
  • 「にげる」コマンドを選ぶと負け扱いになる。
  • 参加できるポケモンの上限レベルが定められている。(多くの場合レベル50)
  • ミュウツーレックウザのような一部の非常に強力な伝説のポケモンと、幻のポケモン(ミュウなど)が参加できない。
  • タマゴを手持ちに入れることはできない。

上記の条件以外は、ダブルバトルやトリプルバトルなどそれぞれの対戦ルールの独自条件に準ずる。

ポケモン図鑑[編集]

ポケモン図鑑は、数百種類に及ぶポケモンそれぞれの動物学的な概要(種類名・タイプ・体の大きさ/重さ・鳴き声・生息地など)を自動的に記録するための装置で、ゲーム中では通常の道具類とは別に独立したメニュー項目として設けられている。

「ポケモン図鑑に登録される」というのは大きく分けて二つの段階がある。一段階目は、戦闘で一度も遭遇したことのないポケモンと初めて遭遇したらその種類名・姿・鳴き声・生息地が記録されるというもので、この部分的なデータの登録数は「見つけた数」と表現されている。二段階目は、これまで一度も入手したことのないポケモンを入手すると、そのポケモンの種類(コラッタを捕獲したらコラッタという種類)の生態や逸話などのテキストが記録されるというものである。このテキストの登録数は「捕まえた数」と表現されている。「見つけた数」に含まれれていない(まだ種類名と姿が登録されていない)ポケモンを入手した場合は、一度に名前、姿、テキストがまとめて登録され、見つけた数と捕まえた数が同時に増える。「手持ちのポケモンが進化した場合」と「交換で手に入れた場合」も同様に登録(見つけた数、捕まえた数に反映)される。一度登録された情報はゲーム中いかなる場合でも消えることはない。持っているポケモンを手放しても図鑑に登録されたデータが消えることはないため、図鑑に登録するためだけに通信交換をするということもゲームプレイ上のテクニックであるといえる。

生物としてのポケモンの設定を垣間見ることのできる機能であるが、生息地の情報はポケモンを収集するためのヒントにもなり、どのマップにどのような種類のポケモンが出現するかを確認することができる。

ジムバッジ[編集]

第6世代までの作品には、舞台となるそれぞれの地方に「ポケモンジム」と呼ばれるポケモントレーナーの修行場が8つあり、そこにはジムリーダーと呼ばれる強敵が存在する。ジムバッジ(単にバッジとも呼ばれる)は、ジムリーダーに勝利した証となるもので、入手するとさまざまな効果があり、特にシナリオ進行に深くかかわっている。「ひでんわざ」の使用条件を決めるのがこのバッジで、例えば『赤・緑』において、「なみのり」で海の上を渡らないとシナリオを進めることができない状況であるにもかかわらず、「なみのり」のフィールドでの使用条件でもある「ピンクバッジ」を持っていない場合は、このバッジをもらうためにジムリーダーのキョウというボスキャラクターのトレーナーを倒さなければならない。また、バッジは通信交換で入手したIDNo.が違うポケモンに命令を聞かせるという効果があり、例えば『赤・緑』において、「交換したレベル30以上のポケモンが、必ずいうことを聞くようになる」という効果の「ブルーバッジ」を持っていない状況で、レベル30以上のポケモンを戦闘に出した場合、「そっぽを むいた」「ひるねを はじめた」をいった反応をして、命令に背きわざを出さないで1ターンを無為に過ごすということが起こる。

『サン・ムーン』にはポケモンジムとジムバッジというものは登場しないが、同様の位置づけの仕組みとして、「大試練」と「スタンプ」が存在する。大試練をクリアしたときに得られるスタンプがジムバッジと同様に、交換で手に入れたポケモンに命令を聞かせる効果を持っている。

アイテム[編集]

フィールド上、戦闘中を問わず冒険の手助けとなる様々なアイテムを本シリーズでは「道具」(第4世代までは平仮名表記のみ)と呼ぶ。他のコンピュータRPGの例にもれず、回復用からシナリオの進行のにかかわる重要なもの(キーアイテム)までいくつかのカテゴリに分けることができる。実際にゲーム中でカテゴリ分けされるようになったのは『金・銀』からであり、この作品以降、ゲーム内で入手した道具は自動的にカテゴリ分けされたうえで収納される。

ここでは特に、本シリーズ特有のアイテム類を解説する。

モンスターボール[編集]

捕獲」で述べたように、野生のポケモンを捕獲するための専用のアイテム類はすべてモンスターボールのカテゴリに分類され、「~ボール」のような名前になっている。

わざマシン[編集]

「わざマシン」は人為的にポケモンにわざを覚えさせるためのアイテム類で、具体的な名前は「わざマシン01」や「わざマシン45」のようになっている。わざマシンの番号ごとに収録されているわざは異なり、どのポケモンにどのわざマシンが使えるのかがポケモンの種類ごとに設定されている。わざマシンに収録されているわざは、同じ番号であっても世代ごとに差異がある。第4世代までは一度使うとなくなる消耗品であったが、『ブラック・ホワイト』以降は回数の制限なく使えるようになった。

シナリオの進行にかかわる重要なわざを収録したものは「ひでんマシン」という名前になっており、これもわざマシン同様に「ひでんマシン01」(いあいぎり)などの番号が付いた形で存在する。ひでんマシンは何度でも使用可能で、これによって覚えさせたわざは、わざを忘れさせてくれる専用のNPC(作中ではわざ忘れ〇〇〇〇のような名前のNPCキャラクターとして存在)を利用しないと忘れさせることができない。ただしこの制限が適用されるケースは、そのゲーム内に存在するひでんマシンによって覚えられるわざについてであり、他の作品ではそのわざを覚えさせるためのアイテムがひでんマシンではない普通のわざマシンの一つとして存在しているケース、あるいはそもそも存在せずわざを覚えさせる手段がないというケースもあり、そのような作品に通信交換で送った場合は制限なく忘れさせることができる(例えば『ルビー・サファイア』のひでんマシン08で覚えられるダイビングは、『ファイアレッド・リーフグリーン』ではひでんわざ扱いではなく、ダイビングを覚えさせるためのひでんマシンも存在しない)。

きのみ[編集]

ポケモンに持たせておくと戦闘中条件を満たしたときにポケモン自身が使うアイテムのカテゴリ。そのカテゴリ名の通り、ここに属するアイテムはどれも種実類をイメージしたものである。このアイテム類の初出はポケモンに道具を持たせることができるようになった『金・銀』であり、第2世代の時点では「きのみ」「まひなおしのみ」「きせきのみ」「おうごんのみ」のような名前で、通常の消費アイテムのカテゴリに含まれていた。『ルビー・サファイア』から独自のカテゴリとなり、『金・銀・クリスタルバージョン』に存在する同様の効果を持ったアイテムの名前が「オレンのみ」「クラボのみ」「ラムのみ」「オボンのみ」のように改められ、その他にも複数の種類のきのみ類が登場し、以降の作品でも新しい種類が追加されつつ継続して登場し続けている。

タマゴ[編集]

ポケモンと同じように手持ちに加えたりボックスに預けたりできる「タマゴ」とは、ポケモン図鑑で「たまごポケモン」と説明されているタマタマラッキーに直接関係するものではなく、ポケモンの赤子が入ったそのものを指す。『金・銀』から導入された要素で、設定では「誰も生まれる瞬間を見たことはなく実際にポケモンが生んだ卵そのものかどうかは定かではない」とされ、『金・銀』の登場人物であるウツギ博士によって「保育器のようなものかもしれない」との仮説が唱えられたとされている[出典 11]

タマゴは普通のポケモンと同じように手持ちに加えたり、預けたり、通信で交換に出したりすることができる。手持ちに加えている状態では、ひんし状態のポケモンと同じく戦闘でポケモンとして繰り出すことはできない。

『金・銀』以降の作品では特定のNPCからタマゴをもらう機会が存在するが、これはタマゴの入手方法としては極めて限定的で、一般的には後述する方法で入手するものである。

タマゴの入手[編集]

タマゴは以下の条件を満たす組み合わせのポケモン2匹を専用の施設(第2世代から第6世代では育て屋夫婦、第7世代では預かり屋)に預けてから、フィールドを徒歩や自転車に乗った状態である程度移動すると発見される。

預けたポケモンの種類の組み合わせ 発見されたタマゴから生まれるポケモンの種類 具体例
パターン1 「タマゴみはっけん」以外の同じ「タマゴグループ」に属するポケモンのオスとメスをそれぞれ1体ずつ 1.メスと同じ種類のポケモン
2.預けたメスのほうの「ポケモンの種類」がすでに進化している種類である場合は、進化の段階の最初の種類のポケモン
1.カイロス♂とコンパン♀を預けた場合はコンパンのタマゴが見つかる
2.マダツボミ♂とフシギソウ♀を預けた場合はフシギダネのタマゴが見つかる
パターン2 「タマゴみはっけん」以外のタマゴグループに属するポケモンとメタモン 1.メタモンではないほうの種類と同じポケモン
2.メタモンではないほうの「ポケモンの種類」がすでに進化している種類である場合は、進化の段階の最初の種類のポケモン
1.ポッポ(性別問わず)とメタモンを預けた場合はポッポのタマゴが見つかる
2.オーダイルとメタモンを預けた場合はワニノコのタマゴが見つかる
パターン3 預けたポケモンにタマゴグループが「タマゴみはっけん」のポケモンが含まれているか、両方とも同じ性別か、メタモンの場合 タマゴは見つからない なし

タマゴの見つかりやすさは以下のように決まっている。

施設のNPCのメッセージ 発見する確率 条件
2匹の仲はとっても良い 預けた2体のポケモンが同じ種類(進化形は別の種類扱い)同士かつ互いに異なるIDNo.を持つ
2匹の仲はまずます 1.預けた2体のポケモンが同じ種類同士かつ同じIDNo.を持つ
2.預けた2体のポケモンのタマゴグループが1つ以上共通かつ互いにIDNo.を持つ
2匹の仲はそれほどよくない 1.預けた2体のポケモンのタマゴグループが1つ以上共通かつ互いに異なるIDNo.を持つ
2匹は別々に遊んでいる 0 2体のポケモンがタマゴの見つからない組み合わせ(上記の表のパターン3)になっている

タマゴグループ[編集]

「タマゴグループ」はタマゴが見つかるポケモン同士の組み合わせを基にしたポケモンの分類であり、すべてのポケモンはその種類ごとに最大2つまでどのタマゴグループに属するかが定められている[出典 12]

タマゴグループの一覧

  • かいじゅう
  • こうぶつ
  • しょくぶつ
  • すいちゅう1
  • すいちゅう2
  • すいちゅう3
  • ドラゴン
  • ひこう
  • ひとがた
  • ふていけい
  • むし
  • ようせい
  • りくじょう
  • メタモン
  • タマゴみはっけん

親のポケモンから受け継がれる要素[編集]

専用の施設で発見されたタマゴにはいくつかの特徴がある。

生まれつきの強さの遺伝
タマゴから生まれるポケモンは両親の6つのステータスに対応したそれぞれの「生まれつきの強さ」からいくつかを受け継いでいる。どちらの親のどの生まれつきの強さが受け継がれるかはランダムに決まる。
わざの遺伝
タマゴから生まれたポケモンは、通常生まれた時のレベルではまだ覚えないわざや、レベルアップやわざマシンで覚えるわざとも異なるわざを覚えていることがある。これらのわざは預けたときに両親が覚えていたわざに左右されるもので、引き継ぐことが可能な特定のわざを覚えたポケモンを親として預けるなどいくつかの条件がある。
性格の遺伝
『ルビー・サファイア』から『プラチナ』までの作品は、メスのポケモンに「かわらずのいし」を持たせて親にすると、生まれるポケモンの性格が1/2の確率でメスのほうの親と同じ性格になる。親の片方がメタモンの場合はメタモンに持たせることで、同じように1/2の確率でメタモンと同じ性格のポケモンのタマゴが生まれる。『ハートゴールド・ソウルシルバー』以降はオスのほうの親に持たせた場合も効果を発揮するようになった。
特性の遺伝
第3世代と第4世代では特性が2種類設定されているポケモンの場合、生まれるポケモンの特性がどちらになるかは親のポケモンとは無関係であったが、『ブラック・ホワイト』以降は親の特性にある程度左右されるようになった。特に「隠れ特性」が子のポケモンに受け継がれるためには親自身が隠れ特性でなければならないなど、特殊な条件が存在する。

孵化[編集]

タマゴを手持ちに加え、生まれてくるポケモンごとに設定された一定歩数を移動する(タマゴが孵るまでに必要な歩数の目安となる値が0になる)と、殻が割れる演出が入りタマゴが孵る。以降生まれたポケモンはタマゴ以外の他の方法で入手したポケモンと同じように扱われる。タマゴから生まれたてのポケモンのなつき度は、ほとんどのポケモンでそのポケモンのなつき度の初期値よりも高いという特徴がある。

通信[編集]

第1世代と第2世代での通信は、ゲームボーイシリーズの本体2台とゲームボーイ用通信ケーブル1本を用いる。第3世代ではGBA用通信ケーブルを用いるが、『ファイアレッド・リーフグリーン』と『エメラルド』はワイヤレスアダプタに対応しており、これらのソフト同士であればワイヤレスアダプタで通信することもできる。第4世代以降は本体が標準でワイヤレス通信機能を実装しており、これまで通りのローカル通信に加えWi-Fiを利用したインターネット通信にも対応している。

交換[編集]

通信交換はこのシリーズを特徴づける要素で、プレイヤー同士が互いに所持しているポケモンを通信機能を使って交換することができる。必ず1体同士の交換であり、どのポケモンを交換に出すかは基本的にプレイヤーの意思にゆだねられている。第1世代以外では、ポケモンに道具を持たせることで事実上道具の交換も行える。作品によっては交換機能が解放されるための条件が余分にあるが、多くの作品では序盤のうちに利用することが可能になる。

交換で手に入れたIDNo.が異なるため、他人からもらったポケモンとして扱われる。なお、自分で入手したポケモンを一度交換で手放して再度交換で手に入れた場合はIDNo.が全く同じため自分のポケモンとして扱われる。

対戦[編集]

通信機能を利用してプレイヤー同士で戦闘することができる。第1世代の『ピカチュウ』版以降はゲーム内に標準ルールが用意され。『金・銀』以降は主にポケットモンスター (ゲーム)#対戦#対戦用のルールに則り対戦することになる。

過去作品との通信[編集]

ふしぎなおくりもの[編集]

Wi-Fi通信[編集]

他言語版との通信[編集]

設定[編集]

タイトル 舞台 登場人物
赤・緑・青・ピカチュウ
ファイアレッド・リーフグリーン
カントー地方 ポケットモンスター 赤・緑の登場人物
金・銀・クリスタルバージョン
ハートゴールド・ソウルシルバー
ジョウト地方およびカントー地方 ポケットモンスター 金・銀の登場人物
ルビー・サファイア・エメラルド
オメガルビー・アルファサファイア
ホウエン地方 ポケットモンスター ルビー・サファイアの登場人物
ダイヤモンド・パール・プラチナ シンオウ地方 ポケットモンスター ダイヤモンド・パールの登場人物
ブラック・ホワイト
ブラック2・ホワイト2
イッシュ地方 ポケットモンスター ブラック・ホワイトの登場人物
ポケットモンスター X・Y カロス地方 ポケットモンスター X・Y#登場人物
ポケットモンスター サン・ムーン アローラ地方 ポケットモンスター サン・ムーン#登場人物

音楽[編集]

タイトル 発売日 ゲーム
ゲームボーイ『ポケモン』のサウンドがまるごと入って、遊べるCD 1997年11月1日 ポケットモンスター 赤・緑
GBA ポケモン ルビー&サファイア ミュージック・スーパーコンプリート 2003年4月26日 ポケットモンスター ルビー・サファイア
GBA ポケモン ファイアレッド・リーフグリーン ミュージック・スーパーコンプリート 2004年5月26日 ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン
ニンテンドーDS ポケモン ダイヤモンド&パール スーパーミュージックコレクション 2006年12月22日 ポケットモンスター ダイヤモンド・パール
ニンテンドーDS ポケモン ハートゴールド&ソウルシルバー ミュージック・スーパーコンプリート 2009年10月28日 ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー
ニンテンドーDS ポケモン ブラック&ホワイト スーパーミュージックコレクション 2010年10月20日 ポケットモンスターブラック・ホワイト
ニンテンドーDS ポケモンブラック2・ホワイト2 スーパーミュージックコンプリート 2012年7月25日 ポケットモンスターブラック2・ホワイト2
ニンテンドー3DS ポケモン X・Y スーパーミュージックコレクション 2013年11月13日 ポケットモンスター X・Y
ニンテンドー3DS ポケモン オメガルビー・アルファサファイア スーパーミュージックコンプリート 2014年12月3日 ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア
ポケモン 赤・緑 スーパーミュージック・コレクション 2016年4月27日 ポケットモンスター 赤・緑
ニンテンドー3DS ポケモン サン・ムーン スーパーミュージック・コンプリート 2016年11月30日 ポケットモンスター サン・ムーン

脚注[編集]

  1. ^ シリーズで唯一ナンバリングの付いた『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』は完全新作の5作目『ポケットモンスターブラック・ホワイト』の直接の続編を意味するタイトルであって、『ポケットモンスター2』のような意味合いではないことに注意。なお、『ポケットモンスター2』は『ポケットモンスター 金・銀』の最初期の仮タイトルである。
  2. ^ 例えばドラゴンクエストシリーズの二作目であればドラゴンクエスト"II"
  3. ^ 『ポケットモンスター 赤・緑』に対する『ポケットモンスター 青』のような位置づけの作品を指す。
  4. ^ 『ポケットモンスター ルビー・サファイア』に対する『ポケットモンスター エメラルド』のような位置づけの作品を指す。
  5. ^ 『ポケットモンスター 赤・緑』を基にした『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』のような位置づけの作品を指す。
  6. ^ 第7世代の『ウルトラサン・ウルトラムーン』では、これに先行して発売された同世代の『サン・ムーン』には存在しない新種のポケモンが登場している。

出典[編集]

  1. ^ 三才ブックス『ゲームラボ11月号 2010年11月1日発行』、40頁。 
  2. ^ 三才ブックス『ゲームラボ11月号 2010年11月1日発行』、35頁。 
  3. ^ 三才ブックス『ゲームラボ11月号 2010年11月1日発行』、35頁。 
  4. ^ 三才ブックス『ゲームラボ11月号 2010年11月1日発行』、35頁。 
  5. ^ 三才ブックス『ゲームラボ11月号 2010年11月1日発行』、36頁。 
  6. ^ 三才ブックス『ゲームラボ11月号 2010年11月1日発行』、36頁。 
  7. ^ 三才ブックス『ゲームラボ11月号 2010年11月1日発行』、36頁。 
  8. ^ 三才ブックス『ゲームラボ11月号 2010年11月1日発行』、42頁。 
  9. ^ 株式会社オーバーラップ『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア 公式ガイドブック 完全ストーリー攻略ガイド』、784頁。 
  10. ^ 三才ブックス『ゲームラボ11月号 2010年11月1日発行』、44-46頁。 
  11. ^ 小学館『ポケットモンスター 金・銀 ポケモンずかん 任天堂公式ガイドブック』、203頁。 
  12. ^ 小学館『ポケットモンスター クリスタルバージョン マップ&ずかん 任天堂公式ガイドブック』、26~32頁。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]