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スケーターとしての特徴[編集]

スケート技術[編集]

選手時代、当時の女子選手としては珍しく、アクセルを含む全6種類の3回転ジャンプを跳ぶことができた。小学5年生から3回転アクセルの練習を始め、2004年ジュニアグランプリファイナルで国際大会初成功を遂げた[1]。これは女子シングル史上5人目、ジュニア女子では初の快挙であった[1]2008年グランプリファイナルでは女子史上初めてフリーで2度の3回転アクセルを成功させ、2010年バンクーバーオリンピックでは女子史上初めて1つの競技会中に3度の3回転アクセルを成功させた。浅田のジャンプ技術について、1992年アルベールビルオリンピック銀メダリストの伊藤みどりは「回転するときの体のまとめ方が非常にうまく、フィギュアスケーターとして理想的」と評している[2]

フリップループを得意としている一方、ルッツサルコウを苦手としている。特にルッツは、本来は左足のアウトサイドエッジ(体の外側にエッジを倒した状態)で踏み切るところをインサイドエッジ(体の内側にエッジを倒した状態)で踏み切ってしまう癖があり、2007年のルール改正(踏切判定の厳格化)以降は踏切エラーと判定されるようになった[3]。バンクーバーオリンピックが行われた2009–2010シーズンには構成から外していたが、2010年以降は再びフリーの構成に入れ、2016年全日本選手権では出来栄え点(英語:Grade Of Execution、略称:GOE)で加点がつく出来で成功させている[4]2006年トリノオリンピック金メダリストの荒川静香は、浅田について「踏切がうまくいかなくても空中で軸を修正してきれいに着氷することができる天性の感覚の良さを持っている」と評しており、「この能力があるがゆえにエッジの踏切を矯正することが難しくなっているのではないか」と分析している[5]

バンクーバーオリンピックシーズンが終わった後、浅田は6種類全てのジャンプの技術を矯正するという取り組みを始めた[6]

2011–2012シーズンまで技術要素であったスパイラルでは、アラベスクスパイラル・ビールマンスパイラル・ケリガンスパイラル・Y字スパイラル・ファンスパイラル・シャーロットスパイラルなど数多くのバリエーションを使用している。

表現[編集]

コーチと振付師[編集]

1995年、5歳でスケートに出会った浅田は、名東フィギュアスケートクラブに入会し、門奈裕子コーチに師事した[7]。2000年からはグランプリ東海クラブに移籍し、山田満知子樋口美穂子両コーチに師事した[8]。2006–2007シーズンには日本の練習環境が良くないことから米国に拠点を移し、ラファエル・アルトゥニアンに師事[9]。以降2シーズンにわたって指導を受けたが、2008年四大陸選手権前に師弟関係を解消した[10]。以降は愛知県に拠点を移し、2008–2009シーズンからは2シーズンにわたってタチアナ・タラソワが浅田のメインコーチとなった。2010年の夏には長久保裕のもとでジャンプの矯正に取り組み[11]、秋からは佐藤信夫がメインコーチとなり、ジャンプを含む全てのスケート技術の見直しに取り組んだ[12]。2011年からは佐藤信夫の妻・久美子も指導に加わり[13]、2017年の現役引退まで師弟関係が続いた。

幼少期の振付は全てコーチが行っていた。グランプリ東海に移籍して以降は樋口美穂子が振付を担当し、2004–2005シーズンには初めて海外の振付師であるリー=アン・ミラーに振付を依頼した。シニアに移行した2005–2006シーズンからはローリー・ニコルが振付を担当し、『くるみ割り人形』・『ノクターン』・『愛の夢』など数々のプログラムを振り付けた。2007–2008シーズンからはタチアナ・タラソワに振付を依頼し、『ヴァイオリンと管弦楽のためのファンタジア』・『仮面舞踏会』・『鐘』など浅田の新たな面を引き出すプログラムを作った。2006–2007シーズン以降、現役引退までニコルとタラソワが浅田の全競技プログラムを振り付けた。

アイスショー[編集]

アイスショーの出演[編集]

アイスショーのプロデュース[編集]

浅田真央サンクスツアー[編集]

表試し書き[編集]

ISUパーソナルベストスコア[編集]

  • TSS – 部門内合計得点(英: Total segment score)は太字
  • TES – 技術要素点(英: Technical element score)、PCS – 演技構成点(英: Program component score)
+5/-5 GOEシステム[14]
部門 タイプ 得点 大会
SP TSS '
TES
PCS
FS TSS '
TES
PCS
総合 TSS '
+3/-3 GOEシステム[14]
部門 タイプ 得点 大会
SP TSS '
TES
PCS
FS TSS '
TES
PCS
総合 TSS '
  • TSS – 部門内合計得点(英: Total segment score)は太字
  • TES – 技術要素点(英: Technical element score)、PCS – 演技構成点(英: Program component score)
+5/-5 GOEシステム[15]
部門 タイプ 得点 大会
SP TSS 109.63 2022年世界選手権
TES 62.36 2022年世界選手権
PCS 47.27 2022年世界選手権
FS TSS 204.47 2022年グランプリファイナル
TES 111.59 2022年グランプリファイナル
PCS 95.14 2022年世界選手権
総合 TSS 312.48 2022年世界選手権
+3/-3 GOEシステム[15]
部門 タイプ 得点 大会
SP TSS 104.87 2017年ロンバルディア杯
TES 59.17 2017年ロンバルディア杯
PCS 46.74 2017年世界国別対抗戦
FS TSS 214.97 2017年ロンバルディア杯
TES 122.87 2017年ロンバルディア杯
PCS 94.42 2017年世界国別対抗戦
総合 TSS 319.84 2017年ロンバルディア杯
+5/-5 GOEシステム[15]
ショートプログラム
フリースケーティング
  • 部門内合計 - 204.472022年グランプリファイナル
  • 技術要素点 - 111.59(2022年グランプリファイナル)
  • 演技構成点 - 95.14(2022年世界選手権)
総合得点
  • 部門内合計 - 312.48(2022年世界選手権)
+3/-3 GOEシステム[15]
ショートプログラム
フリースケーティング
  • 部門内合計 - 214.97(2017年ロンバルディア杯)
  • 技術要素点 - 122.87(2017年ロンバルディア杯)
  • 演技構成点 - 94.42(2017年世界国別対抗戦)
総合得点
  • 部門内合計 - 319.84(2017年ロンバルディア杯)

主な戦績[編集]

シニアクラスの戦績(2010–11シーズンから2021–22シーズンまで)[16]
大会 / シーズン 2010–
11
2011–
12
2012–
13
2013–
14
2014–
15
2015–
16
2016–
17
2017–
18
2018–
19
2019–
20
2020–
21
2021–
22
オリンピック 1 1 4
世界選手権 3 4 1 2 2 1 欠場 2 中止 3 欠場
四大陸選手権 2 2 2 1 中止
GP ファイナル 4 2 1 1 1 1 欠場 2 中止 中止
GP NHK杯 4 1 4 1 1 欠場 1 欠場
GP スケートカナダ 2 2 2 1
GP スケートアメリカ 2
GP フランス杯 2
GP ロステレコム杯 7 1 2 1
GP ヘルシンキ杯 1
CS オータムクラシック 1 1 2 1 1
CS フィンランディア杯 1 1 欠場
CS ネーベルホルン杯 1
オリンピック団体戦 5
世界国別対抗戦 欠場 欠場 3 1 欠場 3
全日本選手権 4 3 1 1 1 1 欠場 欠場 欠場 2 1 1

詳細[編集]

2010–11シーズン
開催日 大会名 SP FS 総合 詳細
順位 得点 順位 得点 順位 得点
2010年10月22日 - 24日 2010年NHK杯名古屋 5 69.31 4 138.41 4 207.72
2010年11月19日 - 21日 2010年ロステレコム杯モスクワ 6 70.24 6 132.42 7 202.66
2010年12月24日 - 27日 第79回全日本選手権長野 2 78.94 4 141.12 4 220.06
2011年2月15日 - 20日 2011年四大陸選手権台北 3 76.43 3 151.58 2 228.01

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b 希望の軌跡 2017, p. 92.
  2. ^ 吉田 2011, pp. 48–49.
  3. ^ 吉田 2011, pp. 144–147.
  4. ^ ジャンプを求めて…アスリート浅田真央が残したもの”. 読売新聞オンライン. 読売新聞 (2017年4月11日). 2024年1月29日閲覧。
  5. ^ 吉田 2013, pp. 20–21.
  6. ^ 吉田 2013, pp. 17–20.
  7. ^ 吉田 2011, p. 22.
  8. ^ 山田 2007, p. 28.
  9. ^ 山田 2007, p. 37.
  10. ^ 吉田 2011, pp. 152–153.
  11. ^ 吉田 2013, p. 17.
  12. ^ 吉田 2013, pp. 14–25.
  13. ^ 吉田 2013, pp. 41–42.
  14. ^ a b "Personal Bests – Yuzuru Hanyu (JPN)". ローザンヌ: 国際スケート連盟. 2022年5月12日. 2022年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月24日閲覧
  15. ^ a b c d "Personal Bests – Shoma Uno (JPN)" [パーソナルベスト – 宇野昌磨(日本)]. ローザンヌ: 国際スケート連盟. 2024年2月21日. 2024年2月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月25日閲覧
  16. ^ "羽生結弦のシニア全成績 - Figure365". nikkansports.com. 東京都中央区: 日刊スポーツ. 2022年8月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月25日閲覧

参考文献[編集]