利用者:PMmgwwmgmtwp'g/ぼっち・ざ・ろっく! (アニメ)
ぼっち・ざ・ろっく! | |
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ジャンル | 4コマ漫画、ギャグ漫画 音楽漫画(ガールズバンド) |
アニメ | |
原作 | はまじあき |
監督 | 斎藤圭一郎 |
シリーズ構成 | 吉田恵里香 |
脚本 | 吉田恵里香 |
キャラクターデザイン | けろりら |
音楽 | 菊谷知樹 |
アニメーション制作 | CloverWorks(制作) |
製作 | アニプレックス、芳文社 |
放送局 | TOKYO MXほか |
放送期間 | 2022年10月9日 - 12月25日 |
話数 | 全12話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『ぼっち・ざ・ろっく!』(BOCCHI THE ROCK!)は、はまじあきによる日本の4コマ漫画『ぼっち・ざ・ろっく!』を原作としたアニメ作品。2022年10月から12月までTOKYO MXほかにて放送された[1]。
登場人物
[編集]- 後藤 ひとり(ごとう ひとり) - 声:青山吉能[2]
- 伊地知 虹夏(いじち にじか) - 声:鈴代紗弓[3]
- 山田 リョウ(やまだ リョウ) - 声:水野朔[4]
- 喜多 郁代(きた いくよ) - 声:長谷川育美[5]
スタッフ
[編集]- 原作 - はまじあき[1]
- 監督 - 斎藤圭一郎[1]
- 副監督 - 山本ゆうすけ[1]
- シリーズ構成・脚本 - 吉田恵里香[1]
- キャラクターデザイン・総作画監督 - けろりら[1]
- ライブディレクター - 川上雄介[1]
- ライブアニメーター - 伊藤優希[1]
- プロップデザイン - 永木歩実[1]
- 2Dワークス - 梅木葵[1]
- 色彩設計 - 横田明日香[1]
- 美術監督 - 守安靖尚[1]
- 美術設定 - taracod[1]
- 撮影監督 - 金森つばさ[1]
- CGディレクター - 宮地克明[1]
- ライブCGディレクター - 内田博明[1]
- 編集 - 平木大輔[1]
- 音響監督 - 藤田亜紀子[1]
- 音響効果 - 八十正太[1]
- 音楽 - 菊谷知樹[1]
- 音楽プロデューサー - 山内真治
- 音楽ディレクター - 岡村弦
- 音楽制作 - アニプレックス
- 企画 - 岩上敦宏、孝壽尚志
- プロデューサー - 石川達也、小林宏之
- アソシエイトプロデューサー - 高山幹弘
- 宣伝プロデューサー - 田中瑛
- 原作協力 - 瀬古口拓也
- アニメーションプロデューサー - 梅原翔太[6]
- 制作統括 - 清水暁
- 制作 - CloverWorks[1]
- 製作 - アニプレックス、芳文社
制作
[編集]企画・スタッフィング
[編集]原作の大ファンであったキャラクターデザイン・総作画監督のけろりらが、アニメ化するなら関わりたいと以前より情報を探していた。2019年6月頃、CloverWorksプロデューサーの梅原翔太とプライベートで出かけた際、アニメ化企画が来ていないか梅原に相談した。その場で上司であるCloverWorks執行役員の福島祐一に電話で確認したところ、同時期に親会社のアニプレックス所属で本作の大ファンでもある高山幹弘がアニメ化の企画書を偶然にもCloverWorksへ持ち込んでいたため、梅原の班が制作に立候補する形でアニメ企画が始動した[7][8]。
本作は企画・宣伝・プロデュース・音楽制作のアニプレックスと原作版権・出版の芳文社による2社体制の製作となる[9]。
監督に斎藤圭一郎が起用された理由は「一緒に作品を作ってみたい」というけろりらの希望によるもの。別作品で縁があり実力も知っていた梅原が声をかける形での参加となった。その他の座組は、梅原が各スタッフとの相性やスケジュールを考えて組んでいる。梅原は以前所属していたスタジオである動画工房にて『三者三葉』などきらら作品に参加していた経験があり、参加スタッフにも『NEW GAME!』『未確認で進行形』監督の藤原佳幸など、動画工房時代に一緒に働いたスタッフが起用されている。また、オープニング原画などには『三者三葉』のキャラクターデザインである山崎淳や、『けいおん!』のキャラクターデザインである堀口悠紀子が参加している[7][10]。
シリーズ構成・脚本の吉田恵里香の起用はアニプレックス側からの提案で、全話数で脚本を担当[7]。第1話の初稿は2020年12月13日に完成している[11]。A-1 Pictures制作によるアニメ映画『思い、思われ、ふり、ふられ』で梅原との縁で紹介され、斎藤も過去作の脚本を見て起用を望んだための参加となる[7]。
ライブディレクターは梅原のチームが制作を担当した『ワンダーエッグ・プライオリティ』でアクションディレクターを担当し、『その着せ替え人形は恋をする』にて第8話の絵コンテ・演出を務めた川上雄介が担当。サブキャラクターデザイン・私服設定協力には『ワンダーエッグ・プライオリティ』でキャラクターデザインを務めた高橋沙妃が参加。他にも『その着せ替え人形は恋をする』監督の篠原啓輔やキャラクターデザインの石田一将、同作作中アニメのキャラクターデザイン担当の山本ゆうすけなど、各話数の演出家、作画監督、アニメーターなどは上記2作品のスタッフが多く参加している。一方で、背景美術、色彩設計・仕上げ(彩色)、撮影処理に関してはCloverWorks社内チームが制作を担当。『明日ちゃんのセーラー服』の色彩・美術を担当した横田明日香や守安靖尚が率いる社内チームで、色彩と背景美術を手掛ける。3DCGIはCloverWorksのCG制作をしているBoundaryが担当し、仕上げ・美術・撮影・CGの内製率が高い制作現場となっている[12][13][14]。
演技・キャスティング
[編集]キャスティングは原作者のはまじあきも参加し、スタッフ内で意見が割れた際には、はまじの意見を元に決められた。特に喜多役は歌唱テストも行い、喜多らしさと歌唱力の両方で判断された[7]。
主人公の後藤ひとり役には青山吉能が起用された[2]。青山は自身の学生時代を振り返った際にかつては陰キャラであったことに気づき、オーディションではあまり陰キャラとしての役作りを意識せず、かつての自分をありのままに表現したと述べている[15]。また、自身がこれまでに演じたキャラクターの中でひとりには特に共感する部分が多く、自身の経験が活かされていると感じ、演じていて楽しかったとも話している[15]。
喜多役の長谷川育美は歌唱に関して、キャラクターソングを歌う時のように演じた役を表現するのではなく、結束バンドの楽曲であることを意識して楽曲やバンドの良さを引き立てる歌い方を意識している。そのため、長谷川と喜多が混ざった「女子高生の歌が上手い少女」の声質を意識し、喜多らしさ以上に曲調や歌詞を意識した歌唱をしている。これは、プロのアーティストでも普段の話し声と歌唱の声質が違うことが多いということも意識されている[16]。
構成・演出
[編集]漫画的デフォルメされた可愛さも意識されるとともに、2話目以降はまんがタイムきらら系統誌に特徴的な日常系路線から大きく乖離していき、作品の個性が垣間見える作りとなっており、原作の4コマ漫画のコマ間をより話と表現を膨らませた。内向的で想像力が豊かすぎるあまり、崩壊するひとりの顔面の多様さが反響を呼ぶなどの漫画的表現も見られる一方、CloverWorksが得意とする、写実的、あるいは動きの面白さの追求も見られる。実写映像も使用されるなど、アニメーションの枠に捉われない表現が希求され、リアルさに重きを置いた表現とデフォルメが同居する演出につながっている[17]。
斎藤は演出に関して、ひとりと他のキャラクターのコミュニケーションが成立しすぎないように心がけており、会話の途中でひとりが自分の世界に入っている間に他のキャラクターの会話がそのまま進行していくなど、脚本段階から吉田と共に内容をコントロールしていた。そこから絵コンテに落とし込む際に、ひとりの会話が視聴者に聞かせるための内容か音として鳴っているだけのものか、精査しながら場面構成を整えていく手法がとられている。また、原作に沿った内容でありながらもギャグの勢いをアニメだからこそできる表現として描くために、原作者などの出版社側と相談しながら4コマの内容を埋めていき、アニメとして成立するように独自で追加している[7]。
構成としては上記の内容のほか、1話単位で物語として成立させるためにオープニングやエンディングの入り方、その話数のオチなどがきっちりまとまるよう構成されている。原作者のはまじはキャラクターデザインや背景美術、楽器などのデザイン設定監修や全話数の構成・脚本会議、アフレコに参加している。デザイン面は細かく監修している一方で構成面に関しては「何かを貶める表現はしない」「悪人は作らない」点を重視して意見を共有している以外にはスタッフを信頼して原作側から構成・シナリオへの要望は特になく、はまじは作品のご意見番として基本的にはスタッフ側の質問に答える形で監修・制作が進められている。一方で音楽・劇中曲関連ははまじと原作音楽監修のInstantなどの原作側とアニプレックスの音楽チームが密に連携をとって制作しており、後述のライブシーンにも深く関わっている。特に楽曲に関しては、はまじ自身が細かくチェックを入れており、デモや仮歌、ボーカル収録にも立ち会い自身の中にある楽曲イメージをInstantとともに制作側とすり合わせる形で密な監修作業が行われた[7][18][19]。
アニメーションでは、斎藤自身がアニメーター出身の監督であることから動きには特にこだわり、キャラクター性をレイアウトやポージング、芝居など映像で強く表現していく方針がとられている。斎藤は本作で絵コンテを4本、演出を2本、オープニング監督を担当している[7]。エンディングには斎藤の強い希望でスズキハルカが起用され、スズキの所属しているPie in the skyが制作を務めた[20]。
キャラクターデザイン
[編集]キャラクターデザインは当初、線が多くディテールの細かいデザインが想定されていたが、斎藤が上記のように動きを重視したデザインを依頼して線の少ない大胆に動かすことを前提としたデザインで設定されている。これによってアニメーターの負担軽減にもつながった。デザインに関しては、制作時に連載が進行していた単行本3巻冒頭頃の絵柄を基準にデザインされている[7]。
けろりらはキャラクターデザインや総作画監督作業のほか、全ての話数に原画としても参加している。特に第1話の原画に関しては冒頭などを担当し、画面の基準となるように描かれた。本来なら総作画監督は作画監督が修正した原画をさらに監修して、全体の統一感を出すことが一般的である中、けろりらが原画を担当して全体とイメージを共有することは本作の基準を作りつつも各アニメーターに個性を出してもらい、作画のバリエーションを豊かにすることに繋がっている。そのため修正時もアニメーターの個性は残しており、あえて違う雰囲気のキャラクターが描かれている場面もある。アニメにおいて1話数に必要なカット数は約300カットといわれており、単発の参加ではなく複数の話数で参加しているアニメーターでも多くて100カットも担当しないのが一般的な中、けろりらは全体で約600カットの原画を1人で担当した[7]。
音楽
[編集]音楽制作は本作の製作・プロモーションなどを務めるアニプレックスが担当。主題歌・劇中曲は編曲の多くを三井律郎が担当。作詞・作曲はヒグチアイ、音羽-otoha-、KANA-BOONギターボーカルの谷口鮪、tricot・ジェニーハイギターボーカルの中嶋イッキュウ、ZAQ、草野華余子など多くのアーティストが参加しており、制作された楽曲はアニメ未登場楽曲も含め14曲となる。参加している作曲陣や音楽スタッフの多くは、劇中に登場するライブハウス「下北沢STARRY」のモデルとなったライブハウス「下北沢SHELTER」や下北沢に関連のある音楽に関わりのある人物を多く起用している[21][7][22]。
音楽ディレクターはアニプレックス音楽部門のディレクターでWAVERIDERのレコーディングエンジニアでもある岡村弦が担当。結束バンドの演奏に関しては、ドラムを比田井修、ベースを高間有一、ギターをakkinと三井律郎が担当。このメンバーは岡村の人脈で集まったメンバーであり、特に三井に関してはバンドサウンドへの知識量などから本作の多くの楽曲で編曲を依頼することになった。作中の楽曲に関しては原作者のはまじと原作音楽監修のInstantと協議しながら方向性を決めており、楽曲制作は2019年からスタートしている。その際に、初めに出来上がった曲がアルバム収録曲「ラブソングが歌えない」であった。また、「青春コンプレックス」のカップリング曲となる「ひとりぼっち東京」も同時期に制作され、この2曲が作品の音楽性を示すための指標として制作陣で共有された。そのため、劇中では使用されていない楽曲となっている。音楽制作においては原作チームや音楽制作チームの間にある「下北沢ガールズバンド」のイメージの定義を定めるところから始まり、下北沢に由来のある作曲陣に参加を依頼しながら楽曲の方向性を固めた。岡村自身も若いころは「下北沢SHELTER」に出入りしていた時期があり、作曲担当の人選に大きく影響している[22][16][23]。
結束バンド以外の楽曲に関してはアニプレックスの音楽部門・SSチームで制作しており、SICK HACKの楽曲作成などを行っている。また、SICK HACK「ワタシダケユウレイ」の作詞を担当した西田圭稀は第2話に登場するバンドの作詞・作曲・歌唱を担当。第2話や第11話で使用した楽曲は西田自身の学生時代に結成したバンド、ファジーロジックの楽曲である。第11話の歌唱はWiz_niccが担当[24][25][26][27][28]。
作中でひとりが演奏して一部歌唱もするギターシーンに関しては劇伴担当の菊谷知樹が担当している[22]。
オープニングや劇中歌の作詞に関しては音羽-otoha-、樋口愛、ZAQの3人を主体として作詞作業を依頼している。その際に、ひとりが作詞をしている点やコンセプトの説明なども3人に行われている。3人ともに原作を読んでおり、コンセプトもある程度共有されたうえで詞が提供された。作中に登場する劇中曲のうち、「ギターと孤独と蒼い惑星」と「あのバンド」は実際に原作1巻で登場した楽曲のタイトルとなっている。エンディングテーマについては原作のコンセプトにも影響を与えているASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲をカバーしていく案やすべてを結束バンドの楽曲にする案など、様々な案があがっていた。そして、実際に楽曲制作が進む中で、「結束バンドとしての楽曲を視聴者に届けるために第一線で活躍するアーティストに楽曲を提供してもらい、それを各キャラクターが歌う」案と、当初から出ていたASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲をカバーする案の双方を兼ねる形で制作が進められた。カバーに関しては、アニプレックス経由でASIAN KUNG-FU GENERATIONとその所属事務所に伝えられ、原作の詳細やアニメ化などを説明したうえで起用が決定した[23]。
音響面ではサウンドに関して右側のチャンネルからはひとりのリードギター、左側のチャンネルからは喜多のギターの音が聞こえるようにMIXされている。収録では極力重ね録りはせず、サビで音色を加えることはあるも基本はギター2本とベースとドラムのみで構成しており、4人の楽器の音以外は極力使用していない。その分、音数が少なくなるため、アンプを5台使用するなど細かく調整をしている。また、岡村は作中のマイクの立て方やエフェクター、各種配線などの細かい部分に関しての監修にも協力しており、編曲担当の三井と共同で担当している[22]。
第8話の「ギターと孤独と蒼い惑星」では、作中で結束バンドのメンバーが緊張して上手く演奏できない場面を再現するため、演奏のOKテイクを収録した後に「緊張した演奏」をもう一度収録している。特にドラムに関してはリズムをあえてずらす演奏を発注しており、ドラムの演奏がズレることでひとりのギターと山田のベースの演奏のリズムが崩れたり喜多が弾き損じる過程を再現している。この場面の歌唱に関しては歌を別で収録するのではなく、アフレコの流れでそのまま収録している。2曲目の楽曲である「あのバンド」に関しては別のスタジオで歌を録り直しているが、CD音源とは別に収録しており、1曲目の緊張から徐々に持ち直していく本調子ではない歌声という設定で収録し直している。最終話の劇中歌「星座になれたら」はボトルネック奏法のシーンを再現するために配信されているシングルとは別に実際に弦が切れたギターで演奏したアフレコ・レコーディング音源を使用しているほか、ひとりが行った奏法で演奏している。この楽曲は演奏中にひとりの1弦が切れてしまうシーンで使用されているため、この展開を踏まえて編曲を行い、ギターソロ後は1弦を使わなくても演奏自体は可能な楽曲となっている。シングル配信やアルバムに収録されている音源に関しては、作中でひとりが弾こうとしていた本来のギターソロも収録されている。同じく、最終話の劇中歌「忘れてやらない」もアルバム収録の音源とは違い、レコーディングではカットするようなノイズを残し、楽器を弾いていないときのアンプから響くノイズをあえて残している[16][23][29][16]。
最終話「君に朝が降る」では、結束バンドのメンバーの名前の由来にもなっているASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲から「転がる岩、君に朝が降る」がカバー楽曲として披露された。選曲は原作者のはまじが行っている。当初よりはまじはアニメの劇中歌とは関係なく、仮に結束バンドのカバー楽曲企画があったとしたら本楽曲をカバーしてほしいと関係者に話しており、「ぼっちに一番合っている曲」として起用された。本タイトルはアニメの第1話「転がるぼっち」と最終話のサブタイトルにも起用されている。歌唱の際には「ひとりが歌っている」という点を強調しており、よく「あっ」と言葉を発するひとりのブレス音がミックスで再現できるように調整している[23]。カバーに際しては、ASIAN KUNG-FU GENERATIONが公式SNSにメッセージを寄せている[30][31]。
劇中音楽は、アニメ放映に合わせて、YouTubeでミュージックビデオを公開、楽曲を配信リリースすることでアニメ視聴者以外にも話題を広げることに成功しており、アニメの人気を大きく後押しすることに寄与している[32]。
演奏シーン
[編集]演奏シーンはアクターが演奏した映像を参考にコンテ作成や作画を行っているが、その際に各アクターごとにキャラクターを意識した芝居を指導している。この芝居の監修は原作チームも参加しており、はまじから出たキャラクターの細かい仕草の指摘も動きに反映されているほか、一部ライブシーンではアニメならではの物語の流れを作るために原作音楽監修のInstantの案で構成を一部変更している部分もある。モーションアクターはソリッド・キューブにて担当。『BanG Dream!』のMVアニメーションや『プロジェクトセカイ』のLeo/needのアクターも担当し、演奏を行えるメンバーを人選している。ライブアニメーション制作としてはアクターによるモーションキャプチャを収録し、その素材を元にバーチャルカメラでCGレイアウトを決めていく作業を行っている。この工程では、ライブディレクター・ライブ絵コンテ・演出の川上雄介とライブCGディレクターの内田博明を中心に画面構成を行っている。これらのモーションキャプチャ・ライブCGワークス(簡易CGモデリング・CGレイアウト)はexsa株式会社が担当。その後、完成した3DCGベースの画面構成をライブアニメーターの伊藤優希を中心とするライブアニメーターチームが受け取り、レイアウトも含め全てのカットを手描きの原画に再構築している[7][14][33]。
ライブシーンの原画は第1話を伊藤、第5話を伊藤とMYOUN、第6話を渡部さくら、第8話の1曲目をさくとNogya、2曲目をTOMATOが中心となり担当している[34][35][36][19][37][22][38]。
主題歌
[編集]特記のない限り歌は「結束バンド」、ボーカルは喜多郁代(長谷川育美)、編曲は三井律郎。
オープニングテーマ
[編集]エンディングテーマ
[編集]- 「Distortion!!」[40]
- 1-3話で使用。作詞・作曲は谷口鮪。
- 「カラカラ」[40][41]
- 4-7話で使用。ボーカルは山田リョウ(水野朔)、作詞・作曲は中嶋イッキュウ。
- 「なにが悪い」[40][42]
- 8-11話で使用。ボーカルは伊地知虹夏(鈴代紗弓)、作詞・作曲は北澤ゆうほ。
- 「転がる岩、君に朝が降る」[40]
- 12話で使用。ボーカルは後藤ひとり(青山吉能)、作詞・作曲は後藤正文。ASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲のカバー。
劇中歌
[編集]- 「ギターと孤独と蒼い惑星(ほし)」[43]
- 5、8話で使用。作詞はZAQ、作曲は音羽-otoha-、編曲はakkin。
- 「あのバンド」[44]
- 6、8話で使用。作詞は樋口愛、作曲は草野華余子。第6話ではインストゥルメンタル版である「あのバンド-路上ライブ instrumental-」として使用された[45]。
- 「ワタシダケユウレイ」
- 10話で使用。歌はSICK HACK、作詞は西田圭稀、作曲は安谷屋光生、編曲はakkin[46]。
- 「忘れてやらない」
- 12話で使用。作詞はZAQ、作曲は吉岡大地。
- 「星座になれたら」
- 12話で使用。作詞は樋口愛、作曲は内藤英雅。
その他
[編集]反響・評価
[編集]2022年秋は、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』などの話題作、大型タイトルのアニメ放送に埋もれる形となったこともあり、『ぼっち・ざ・ろっく!』は放送開始直後あたりまで注目度はそこまで大きくはなかった[49][50][51]。だが放送が進むにつれて注目度がどんどん上昇しSNSを中心に話題になる[49]。その結果原作漫画単行本の売り上げも上昇し、重版を繰り返すが品薄の状態が続いた[52]。劇中演奏シーンや主題歌、劇中歌は、アニメで公開された直後にYouTubeのアニプレックス公式チャンネルでも公開され多くの視聴者を集めたほか[53][54]、ほぼ同時に楽曲が音楽配信サイトで公開されて売り上げを伸ばし[53]、アニメ終了後に発売されたアルバム「結束バンド」はトップセールスとなっただけではなく[55][53][56]、『ぼっち・ざ・ろっく!』作中に登場する楽器などの売り上げも上昇した[52][57]。作中の舞台となった下北沢はいわゆる聖地巡礼の対象として現地を訪れる人が増え、作中に登場するライブハウス「STARRY」のモデルである「下北沢SHELTER」にてライブを体験する人も増えたという[58]。一方で、現地のライブハウスや店舗、住人に対して迷惑がかからないよう『ぼっち・ざ・ろっく!』公式Twitterが注意を呼びかける事態も発生した[54][59]。Webラジオも話題になり[60]、原作やアニメには一切登場せずラジオでのみ触れられたフレッシュネスバーガーとのコラボ企画が急遽実現するなどの影響も生んだ[61][62]。
これら話題となった要因として、作品の単純な面白さ、映像クオリティ[51]だけではなく、リアルな演奏シーンや優れた楽曲[63][64][65]が話題となったほか、金策や集客に悩むといった若手バンド活動のリアルさなどが音楽関係者・バンド経験者の注目や共感を集めた点がある[66][67][68][69]。本作登場キャラクターの名前などのモチーフとなっているASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文も、本作のギャグや物語の面白さ、演奏シーンなどのリアルさを評価している[70]。
劇中で、後藤ひとりが動画配信サイトでは有名ギタリストであるが対人コミュニケーションを苦手としているという設定は、「ネット上で個人でも音楽活動ができる」「ネット上で注目を集められても、現実社会では上手くいかないギャップを抱えている人がいる」という現代の世情をよく示しているとも、「誰しもコミュニケーションで失敗した経験があるため共感できる」とも評されている[71][50][72]。
英語圏での評価も高く、英語アニメニュースサイトのAnime Trendingが一般投票によって選出するAnime of the Year(AOTY)で、2022年度の大賞、脚色賞、エピソード賞(第8話)、サウンドトラック賞、キャスト賞(青山吉能、鈴代紗弓、水野朔、長谷川育美)、コメディアニメ賞、音楽アニメ賞、日常アニメ賞の8部門に選ばれ、2015年にAOTYが始まって以来の同時受賞最多記録を立てた[73][74][75]。この受賞に対して原作者のはまじあき、アニメ版監督の斎藤圭一郎らがTwitterにて触れている[75][76][77]。
各話リスト
[編集]サブタイトルのうち、作品タイトルを冠している第8話以外は「ASIAN KUNG-FU GENERATION」の曲名がモチーフとなっている[78]。
話数 | サブタイトル[79] | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 初放送日 |
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#01 | 転がるぼっち | 斎藤圭一郎 | 斎藤圭一郎 | けろりら | 2022年 10月9日 |
#02 | また明日 | 藤原佳幸 | 助川裕彦 | 10月16日 | |
#03 | 馳せサンズ | 山本ゆうすけ | 中村颯 | 10月23日 | |
#04 | ジャンピングガール (ズ) | 刈谷暢秀 |
| 10月30日 | |
#05 | 飛べない魚 | 川上雄介 | 高橋沙妃 | 11月6日 | |
#06 | 八景 |
|
| 11月13日 | |
#07 | 君の家まで | アマタジャンチキ | 篠原啓輔 |
| 11月20日 |
#08 | ぼっち・ざ・ろっく | 斎藤圭一郎 |
|
| 11月27日 |
#09 | 江ノ島エスカー | 平峯義大 | 伊藤弘樹 | 12月4日 | |
#10 | アフターダーク | 川上雄介 |
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| 12月11日 |
#11 | 十二進法の夕景 | 山本ゆうすけ | 助川裕彦 | 12月18日 | |
#12 | 君に朝が降る | 斎藤圭一郎 | けろりら | 12月25日 |
放送局
[編集]放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [81] | 備考 |
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2022年10月9日 - 12月25日 | 日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | |
とちぎテレビ | 栃木県 | |||
群馬テレビ | 群馬県 | |||
BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 | ||
日曜 1:28 - 1:58(土曜深夜) | 宮崎放送 | 宮崎県 | 作者の出身地[82] | |
日曜 3:08 - 3:38(土曜深夜) | 毎日放送 | 近畿広域圏 | 『アニメシャワー』第3部 | |
2022年10月10日 - 12月26日 | 月曜 22:30 - 23:00 | AT-X | 日本全域 | CS放送 / 字幕放送[83] リピート放送あり |
2022年10月14日 - 12月30日 | 金曜 3:00 - 3:30(木曜深夜) | RKB毎日放送 | 福岡県 | |
AT-X以外の放送局では、本放送前週に特別番組『放送直前特番「ぼっち・ざ・ろっく!#宇宙#日本#下北沢」』が放送された[84]。 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2022年10月9日 | 日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) | ABEMA |
2022年10月11日 | 火曜 12:00 更新 | |
火曜 22:30 - 23:00 | ニコニコ生放送 | |
2022年10月12日 | 水曜 0:00(火曜深夜) 更新 |
|
ABEMAでは、本放送前週に前述の放送直前特番が最速放送局と同時配信された[84]。 |
関連商品
[編集]BD / DVD
[編集]巻 | 発売日[85] | 収録話 | 規格品番 | |
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BD限定版 | DVD限定版 | |||
1 | 2022年12月28日 | 第1話 - 第2話 | ANZX-16341/2 | ANZB-16341/2 |
2 | 2023年1月25日 | 第3話 - 第4話 | ANZX-16343/4 | ANZB-16343/4 |
3 | 2023年2月22日予定 | 第5話 - 第6話 | ANZX-16345/6 | ANZB-16345/6 |
4 | 2023年3月22日予定 | 第7話 - 第8話 | ANZX-16347/8 | ANZB-16347/8 |
5 | 2023年4月26日予定 | 第9話 - 第10話 | ANZX-16349/50 | ANZB-16349/50 |
6 | 2023年5月24日予定 | 第11話 - 第12話 | ANZX-16351/2 | ANZB-16351/2 |
音楽関連商品
[編集]シングル
[編集]発売日 | タイトル | 規格品番 媒体 |
備考 |
---|---|---|---|
2022年10月12日 | 青春コンプレックス | SVWC-70594 | オープニングテーマ「青春コンプレックス」と、カップリング曲「ひとりぼっち東京」、およびそれぞれのInstrumental版の計4曲を収録。「青春コンプレックス」のみ先行して10月9日から配信[86] |
2022年10月9日 | Distortion!! | 配信限定シングル | 第1話から第3話までのエンディングテーマ。配信限定シングル[87] |
2022年10月30日 | カラカラ | 第4話から第7話までのエンディングテーマ[88] | |
2022年11月6日 | ギターと孤独と蒼い惑星 | 第5話挿入歌[89] | |
2022年11月27日 | あのバンド | 第8話挿入歌 | |
なにが悪い | 第8話から第11話までのエンディングテーマ[90] | ||
2022年12月25日 | 転がる岩、君に朝が降る | 第12話エンディングテーマ[91] | |
忘れてやらない | 第12話挿入歌[91] | ||
星座になれたら[91] |
アルバム
[編集]発売日 | タイトル | 規格品番 | 備考 |
---|---|---|---|
2022年12月28日 | 結束バンド | SVWC-70613 | 2023年12月27日までの期間生産限定盤でCD 1枚とBlu-ray 1枚から構成。CDには14曲を、BDにはノンクレジットのOPとED映像を収録。
2022年12月25日に先行配信開始[91]。CDよりハイスペックなハイレゾ音源(48kHz/24bit)での配信も行われている。 |
Webラジオ
[編集]2022年9月7日より音泉およびアニプレックスのYouTubeチャンネルにて『ぼっち・ざ・らじお!』が配信中。メインパーソナリティは後藤ひとり役の青山吉能。ここに伊地知虹夏役の鈴代紗弓、山田リョウ役の水野朔、喜多郁代役の長谷川育美の3名が交代制パーソナリティを務める。番組の特徴として、青山がスタッフを介さず1人で進行や他のパーソナリティの呼び込みをする[92]。
Web番組
[編集]いずれもYouTubeの「アニプレックス YouTube チャンネル」にて公開されている。
- TVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』連動企画「ギターヒーローへの道」
- 2022年10月6日より公開開始。企画の最終回までに後藤ひとり役の青山が、アニメのOP曲「青春コンプレックス」をギターで弾けるようになることを目指す[93]。
- ぼっち・ざ・とーく!
- 同年10月8日より公開開始。結束バンドのメンバーを演じるキャスト4人が、1話ずつアニメの内容について語っていくトーク番組[94]。
脚注
[編集]出典
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- ^ 梅原翔太 [@kafunsyokougun] (2022年12月24日). "ぼっち・ざ・ろっくをやりたいと言い出した1人はキャラデのけろりらくんですが、アニプレ側はプロデューサーの高山幹弘さんです。高山さんが原作が大好きで企画書を出したのが始まりのひとつでした。原作ファン日本代表みたいな人です。「みでし、学生の時見てました!」て言われて、年下…となった". X(旧Twitter)より2022年12月24日閲覧。
- ^ オープニング スタッフクレジット
- ^ 梅原翔太 [@kafunsyokougun] (2022年10月9日). "オープニングは「自分でやるんで!脳内ではもう出来上がっているんで!!」ということだったので監督の斎藤圭一郎が演出しています。「ワンエグ」の高橋沙妃さん「三者三葉」の山崎淳さん「ExtremeHearts」の新垣一成さん「ラブライブ虹ヶ咲」の横田拓己さん「けいおん!」の堀口悠紀子さん、と". X(旧Twitter)より2021年11月14日閲覧。
- ^ 梅原翔太 [@kafunsyokougun] (2022年10月8日). "今夜3時間後の「ぼっち・ざ・ろっく!」脚本は吉田恵里香さんです!第40回の向田邦子賞の受賞、本当にすごいです。4コマ漫画をどう1つ1つの話数に、そして全体としてまとめていくか、これは吉田さんのおかげとしか言えない脚本力でした。監督の目指したい物語を具現化してくれた最初の人です". X(旧Twitter)より2021年11月14日閲覧。
- ^ 梅原翔太 [@kafunsyokougun] (2022年10月8日). "今夜オンエアの「ぼっち・ざ・ろっく!」色彩設計は横田明日香さんです!横田さんはcloverworks力を見せつけた明日ちゃんのセーラー服や、新作も発表された青ブタの色彩設計さんです。監督や各話の演出さんのもうちょっとこうしたいだのなんだのを、繊細な色づかいで実現してくれてます。優しいです!". X(旧Twitter)より2021年11月14日閲覧。
- ^ 梅原翔太 [@kafunsyokougun] (2022年10月8日). "「ぼっち・ざ・ろっく!」美術監督は守安靖尚さんです!cloverworksの美術部といえば、明日ちゃんのセーラー服を見て、凄すぎるんだが?!となってましたが今回念願叶って社内美術チームとご一緒することができました。守安さんが描く世界、ただただ見てください!このビジュアルも守安さんの美術!!". X(旧Twitter)より2021年11月14日閲覧。
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外部リンク
[編集]- TVアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」公式サイト
- TVアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」公式 (@BTR_anime) - X(旧Twitter)
- 結束バンド 公式|TVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』公式 (@btr_isosta) - Instagram