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各務三郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

各務 三郎(かがみ さぶろう、1936年10月20日[1] - )は、海外ミステリ編集者翻訳家、評論家、アンソロジスト

本名、太田博。日本推理作家協会会員。

略歴

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愛知県岡崎市出身[2]愛知県立岡崎高等学校卒業[3]早稲田大学商学部在学中は歌人として知られた[4]

同大学卒業後、早川書房に入社し、『ミステリマガジン』の編集に携わる[2]常盤新平の後を受け、1969年8月号から編集長になり、1973年6月号まで務める。その後フリーとなり[2]、海外ミステリの翻訳(ジュニア向け多数)、評論執筆、アンソロジー編纂に携わる。

1995年に『チャンドラー人物事典』で、第48回日本推理作家協会賞を評論その他の部門で受賞した[2]

大学時代に囲碁部に所属しており、2008年には第3回文人碁会で優勝した。

著書

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単著

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  • 『ミステリ散歩』(文泉) 1973
  • 『赤い鰊のいる海 : 現代推理小説入門』(読売新聞社) 1977

共著・編著

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訳書(一般)

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  • キング・コング』(エドガー・ウォーレス, メリアン・C・クーパー、各務三郎訳、角川書店、角川文庫) 1976
  • 『黒いアリス』(トム・デミジョン、各務三郎訳、角川書店、角川文庫) 1976
    トム・デミジョンはトマス・M・ディッシュジョン・スラデックの合作ペンネーム
  • 『エラリー・クイーン傑作集』(エラリー・クイーン、各務三郎編、真野明裕訳、番町書房、イフ・ノベルズ) 1977
  • 『ガードナー傑作集』(E・S・ガードナー、各務三郎編、池央耿訳、番町書房、イフ・ノベルズ) 1977
  • 『探偵 人間百科事典』(フランク・グルーバー、各務三郎訳、番町書房、イフ・ノベルズ) 1977
  • 『チャンドラー傑作集』(レイモンド・チャンドラー清水俊二訳、各務三郎編、番町書房、イフ・ノベルズ) 1977
  • 『クリスティー傑作集』(クリスティー、深町真理子訳、各務三郎編、番町書房、イフ・ノベルズ) 1977
  • 『推理小説の整理学 外国編 ゾクゾクする世界の名作・傑作探し』(各務三郎著、かんき出版、Kanki book) 1977
  • 『世界ショートショート傑作選 1』(各務三郎編、講談社、講談社文庫) 1978
  • 『チャンドラー 美しい死顔』(チャンドラー、各務三郎編、清水俊二訳 講談社、講談社文庫) 1979
  • 『ガードナー 怪盗と接吻と女たち』(ガードナー、各務三郎編、池央耿訳、講談社、講談社文庫) 1979
  • 『クリスティーの6個の脳髄』(クリスティー、各務三郎編、深町真理子訳、講談社、講談社文庫) 1979
  • 『ハードボイルドの探偵たち』(各務三郎編、パシフィカ、名探偵読本6) 1979
  • シャーロック・ホームズ事典』(ジャック・トレイシー、各務三郎監訳、大村美根子風見潤日暮雅通訳、パシフィカ) 1980、復刊すずさわ書店、2000

訳書(ジュブナイル)

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  • 『ソロモン王の宝窟』(ライダー・ハガード、各務三郎訳、生頼範義絵、朝日ソノラマ、少年少女世界冒険小説1) 1973
  • ジキル博士とハイド氏』(R.L.スチブンソン、各務三郎訳、朝日ソノラマ、少年少女世界恐怖小説9) 1973
  • 『死体なき殺人』(ドイル、各務三郎訳、柳柊二絵、集英社、名探偵シャーロック・ホームズ10) 1973
  • 『怪盗セイントの金庫やぶり』(レスリー・チャータリス白木茂等編、各務三郎訳、水野良太郎え、岩崎書店、世界の名探偵物語4) 1974
  • 名探偵マープルおばさん』(クリスティー、白木茂等編、各務三郎訳、山中冬児え、岩崎書店、世界の名探偵物語9) 1974
  • 『ミクロの恐怖 : 縮小人間』(R.マシスン、各務三郎訳、伊藤展安え、秋田書店SF恐怖シリーズ2) 1974
  • 『異次元』(ナイジェル・ニール他原作、各務三郎訳、壇一発え、朝日ソノラマ、少年少女怪奇の世界6) 1975
  • 『どろぼう天国』(チェスタートン、各務三郎訳、横山まさみちえ、あかね書房、推理・探偵傑作シリーズ) 1975
  • 『消えた人間のなぞ』(各務三郎編、田村元他え、学習研究社、ジュニアチャンピオンノベルス) 1975
  • ABC殺人事件』(A・クリスティ、各務三郎訳、文研出版、文研の名作ミステリー2) 1977
  • シャーロック・ホームズ全集 緋色の研究 ほか』(コナン・ドイル)、偕成社 1991、新版2003。訳者の一員
  • 『ベイジルとふたご誘拐事件』(イヴ・タイタス、各務三郎訳、ポール・ガルドン絵、あかね書房、ねずみの国のシャーロック・ホームズ1) 1978
  • 『ベイジルと犯罪王』(イヴ・タイタス、各務三郎訳、ポール・ガルドン絵、あかね書房、ねずみの国のシャーロック・ホームズ2) 1978
  • 『ベイジルと失われた世界』(イヴ・タイタス、各務三郎訳、ポール・ガルドン絵、あかね書房、ねずみの国のシャーロック・ホームズ3) 1979
  • 『ベイジルのメキシコ冒険旅行』(イブ・タイタス、各務三郎訳、ポール・ガルドン絵、あかね書房、ねずみの国のシャーロック・ホームズ4) 1979

脚注

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  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.446
  2. ^ a b c d 会員名簿 各務三郎|日本推理作家協会”. 日本推理作家協会. 2022年8月20日閲覧。
  3. ^ 『岡高同窓会名簿 1986』 愛知県立岡崎高等学校同窓会長、1986年10月1日、198頁。
  4. ^ 各務三郎”. 偕成社 | 児童書出版社 (2017年7月9日). 2022年8月20日閲覧。