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国鉄ソ150形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄ソ160形貨車から転送)
国鉄ソ150形貨車
基本情報
車種 事業用車操重車
運用者 日本国有鉄道
所有者 日本国有鉄道
製造所 国鉄浜松工場
製造年 1957年(昭和32年) - 1958年(昭和33年)
製造数 3両
消滅 1987年(昭和62年)
常備駅 郡山駅甲府駅、他
主要諸元
車体色 淡緑色+黄1号の帯、黄1号
軌間 1,067 mm
全長 10,000 mm
全幅 2,900 mm
全高 3,900 mm
荷重 25* t
自重 56.0 t
換算両数 5.5
台車 三軸ボギー
台車中心間距離 5,000 mm
最高速度 65 km/h
備考 *扱い荷重
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国鉄ソ150形貨車(こくてつソ150がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した事故救援用操重車事業用貨車)である。鉄道車両脱線事故や転覆事故の復旧に使用された。回転式キャブとクレーンを装備している。また、クレーンのブームを収めるための控車である長物車を伴っている。

本項では、ソ150形の改良型であるソ160形についても記述する。

概要

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ソ150形

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ソ150形は、1957年昭和32年)から1958年(昭和33年)にかけて、国鉄浜松工場で3両(ソ150 - ソ152)が製造された。操重車の中でも中型に分類され、扱い荷重は最大で 25t となっている。

前級ソ100形の扱い荷重15tは、貨車(空車)を吊り上げるのに十分な能力として設定されたものであったが、現実には積車状態の貨車を扱うことが多く、能力不足が目立っていた。そこで、ソ100形をベースに扱い荷重の増大を図ったのが、ソ150形である。

外観構造ともにソ100形に準じているが、扱い荷重の増大に伴って、クレーンのブームがトラス構造から、より強固なビーム構造に変更された。ブームの長さもソ100形と同じ15.8mである。台車板台枠式の2軸ボギー台車を2基装備した。両台車に各1個の電動機が装備され、低速ながら自走することができた。作業時に使用するアウトリガーやレールクランプの構造は変わらない。また、ブレーキ装置は自車用のみの設備で、回送時に使用する貫通ブレーキは装備されていない。

ソ160形

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国鉄ソ160形 ソ161 いわき貨物駅
1987年(昭和62年)1月18日

ソ160形1959年(昭和34年)に、ソ150形の改良型として2両(ソ160, ソ161)が国鉄浜松工場で製造された。ソ150形は、扱い荷重を増大したものの、ブームの仰俯が小さいときの扱い可能重量が十分とはいえなかった。そのため、ソ160形ではブーム長を2m短くして取り回しを改良している。

小型、中型の操重車は、価格の低減(1/2 - 1/3)により、その普及に貢献したが、能力も価格なりであり、以後の増備は大型(ソ80形)に戻った。

両形式とも1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化までに、全車が廃車された。

配置

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1980年(昭和55年)時点の常備駅(配置局)は、次のとおりである。

  • ソ150 - 郡山駅(仙台鉄道管理局)
  • ソ151 - 甲府駅(東京西鉄道管理局)
  • ソ152 - 米原駅(名古屋鉄道管理局)

参考文献

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  • 埴岡寿一「われら影武者軍団 国鉄の事業用車2 貨車編」 鉄道ファン 1980年7月号(No.231)
  • 貨車技術発達史編纂委員会「日本の貨車-技術発達史-」2009年、社団法人日本鉄道車輌工業会

関連項目

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