国鉄ED30形電気機関車 (2代)
国鉄ED30形電気機関車 (2代) | |
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ED30 1 (1963年7月1日 米原駅) | |
基本情報 | |
運用者 | 日本国有鉄道 |
製造所 | 国鉄浜松工場 |
製造年 | 1962年 |
製造数 | 1両 |
廃車 | 1976年 |
主要諸元 | |
軸配置 | Bo-Bo |
電気方式 |
直流1,500V 単相交流20kV 60Hz |
全長 | 14,500 mm |
全幅 | 2,800 mm |
全高 | 4,290 mm |
空車重量 | 63.48 t |
運転整備重量 | 64.00 t |
台車 | 主台車DT123 |
動力伝達方式 | 1段歯車減速ツリカケ式 |
主電動機 | MT28A × 4基 |
歯車比 | 20:83=1:4.15 |
制御方式 | 抵抗制御、直並列切替制御 |
制御装置 | 電磁空気単位スイッチ式 |
制動装置 |
電磁制御式空気ブレーキ(非重連) ネジ手ブレーキ |
最高運転速度 | 75.0 km/h |
定格速度 | 41.5 km/h (1時間定格) |
定格出力 | 960 kW (1時間定格) |
定格引張力 | 8,200 kg (1時間定格) |
ED30形は、日本国有鉄道(国鉄)が製造した試作交流直流両用電気機関車である。なお、この形式は2代目である。
概要
[編集]国鉄浜松工場において、廃車となったEF55形3号機の主電動機と輪軸を流用し、1962年(昭和37年)に1両(ED30 1)が製造された。北陸本線坂田駅 - 田村駅間のデッドセクション(交直境目)を挟む区間に投入された。
運用区間や折り返し時間が短いことから車体は凸型とされ、交流避雷器、空気遮断器等の屋上特高圧機器は運転室上に設けられた巨大な庇の上に設置されている。パンタグラフもこの庇に設置されているが、占有面積を減らすために当時としては珍しい下枠交差型のPS20形を採用した[1]。
運転装置にも試作的要素がみられ、ワンハンドルマスコンを備え、ノッチの進段は順序開閉器の電磁制御によって自動的に行われる。また、新しい方式のデッドマン装置が設備されている。
台車は揺れまくら装置なしのDT123形。なお歯車装置はEF15形と共通、シリコン整流器をはじめとする交直流設備は471系電車と同一品を用いることで、トータルコストの低減も図られていた[2]。
デッドセクション区間の接続に用いられる低コストな小型交直両用機のモデルケースとして、EF55形等の電装品流用により、更に5両の製造が計画されていた模様であるが、実際には汎用性に欠ける小型特殊機であることがネックとなって増備は為されず、1形式1両の完全な試作機関車として終わった。
北陸本線米原 - 田村間でのデッドセクション接続運用にしばらく用いられたものの、後に鉄道技術研究所へ送られて実験車両にされ、1976年(昭和51年)に廃車となった。その後廃棄処分され、現存しない。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 「北陸線用交直流機関車ED30」鉄道ファン 1962年11月号(No.17)
外部リンク
[編集]- “1967 北陸線(60Hz)直通用試作 交直流電気機関車 ED30形 記事番号E630”. 日本鉄道車両工業会. 2021年9月16日閲覧。 “「100年の国鉄車両」(交友社)”
- “短命に終わったED30 1の在りし日の姿 (北陸本線)”. 鉄道ホビダス. ネコ・パブリッシング (2006年10月14日). 2008年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月16日閲覧。(画像はリンク切れ)