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在日ウクライナ人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
在日ウクライナ人
Українці в Японії
ウクライナの旗日本の旗
総人口
4,158人
(2022年12月現在)[1]
居住地域
関東地方関西地方中部東海地方北方領土
言語
ウクライナ語ロシア語日本語
宗教
キリスト教

在日ウクライナ人(ざいにちウクライナじん)は、日本に一定期間在住するウクライナ人ないしウクライナ国籍の人々である。また、日本に帰化や亡命した人、およびその子孫のことをウクライナ系日本人と呼ぶ。

概要

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ロシア革命の前後、ロシアから日本へ亡命してきた人(白系ロシア人)の中には、シュウエツ家[2]に代表されるようにウクライナ人も多数いた。多くのウクライナ人は日本領である南樺太に定住していたが、函館や神戸などで活躍したウクライナ人やユダヤ系ウクライナ人もいた。亡命者は北海道や関東、関西を中心に在住し、一部は太平洋戦争前に米国などへ渡ったが、残ったものは日本国籍を取得し、ウクライナ系日本人の系譜となった。

戦後しばらくはウクライナ人と日本人の交流は停滞していたが、90年代末以降、日本政府が興行ビザの発給を緩和して以降、在日ウクライナ人の人口が増加した。日本に在留しているウクライナ人の数は2003年には最大の1,927人にまで急増したが、かつて主流だった興行ビザによる滞在は2005年の興行ビザ発給制限の影響で減少し、2006年の387人から2020年では29人にまで大幅に減った。

2021年6月時点の中長期在留者・特別永住者は1,860人となっている[1]。内、女性が1,406人と大半を占めている。年齢別構成を見ると40代女性(559人)が最も多く、次いで30代女性(422人)が多くなっている[3]

2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻以来、日本へ移住・避難する人が増加し、2023年4月15日時点でその数はその後に帰国又は他国に出国した人を含めて1年強の間で2302人となっており、そのうち7割を女性が占めている[4]。2022年12月末時点の国内でのウクライナ国籍者数は前年12月の1858人の2倍超の4158人と大幅に増加しており、前年から特定活動での滞在が2105人と激増した。

統計(中長期在留者・特別永住者)

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<出典:[1][5]

在留資格別(10位まで)
順位 在留資格 人数
1 永住者 941
2 日本人の配偶者等 268
3 技術・人文知識・国際業務 192
4 定住者 140
5 家族滞在 096
6 留学 064
7 特定活動 047 [注釈 1]
8 興行 025
9 永住者の配偶者等 024
10 教授 018
都道府県別(10位まで)
順位 都道府県 人数
1 東京 532
2 神奈川 211
3 大阪 134
3 愛知 134
5 千葉 113
6 埼玉 091
6 兵庫 091
8 福岡 081
9 広島 064
10 茨城 042

北方領土のウクライナ人

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北方領土にはウクライナ人が多く、1989年の調査では12%[6]、1991年の調査によると全人口の4割がウクライナ人とする調査[7]もある。2016年時点で、国後島に7914人、択捉島に5934人、色丹島に2820人の計16,668人のロシア国籍の住民が在住しているが、そのうち1割~4割ほどが民族的にはウクライナ人とされる。北方領土の代表的な町はユジノクリリスク(7048人、2002年調査で8.2%がウクライナ人)、ゴリャチエ・クリュチ(2025人)、マロクリリスク(1873人)、クリリスク(1666人、2002年調査で9.2%がウクライナ人)、クイビシェフ(1757人)等である。2014年に起きたウクライナ内戦の混乱から逃れるため、ドネツィク州等の東部の親露派地域からウクライナ人がウクライナ系住民が多い北方領土に難民として入植してきた例も報告されている。

著名な在日ウクライナ人・ウクライナ系日本人

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法務省統計

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在留外国人統計: 2019年6月30日
年齢別

Age

0

~25

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
男性 Male   25歳以下 196 3 2 6 7 8 8 4 8 4 7 2 6 5 6 0 2 6 3 7 14 10 6 13 12 18 18
女性 Female  25歳以下 335 3 4 9 4 6 8 7 2 6 6 7 3 9 3 9 11 12 3 10 15 9 21 25 29 42 46
在留ウクライナ人 25歳以下 531 6 6 15 11 14 16 11 10 10 13 9 9 14 9 9 13 18 6 17 29 19 27 38 41 60 64
年齢層

Age Group

合計

Total

0

~5

6

~11

12

~14

15

~17

15

~19

20

~24

25

~29

30

~34

35

~39

40

~44

45

~49

50

~54

55

~59

60

~64

65

~69

70

~74

75

~79

80≦
男性 Male 595 34 31 11 11 32 59 113 92 79 52 44 19 11 10 5 2 1 0
女性 Female 1645 34 31 21 26 51 126 195 220 366 306 172 57 17 20 12 10 1 6
在留ウクライナ人 総人数 2240 68 62 32 37 83 185 308 312 445 358 216 76 28 30 17 12 2 6
在留目的別 年齢層

Age Group

Permitted Purpose to Stay

合計

Total

0

~5

6

~11

12

~14

15

~17

15

~19

20

~24

25

~29

30

~34

35

~39

40

~44

45

~49

50

~54

55

~59

60

~64

65

~69

70

~74

75

~79

80≦
男性 Male 452 33 24 8 9 25 48 85 72 50 40 29 16 8 4 5 1 1 0
女性 Female 1424 29 24 12 11 27 90 165 184 349 293 159 53 7 12 8 6 1 5
在留ウクライナ人 在留目的別 1876 62 48 20 20 52 138 250 256 399 333 188 69 15 16 13 7 2 5
在留目的(在留資格)

Permitted Purpose

to Stay

永住者 日本人の

配偶者

日本人

の子

永住者の

配偶者等

定住者 特別

永住者

男 Male 452
女 Female 1424
男+女 1876 30 5 15 7 8 1 191 2 38 8 7 104 101 47 882 268 4 22 134 2

脚注

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注釈

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  1. ^ 内、「難民認定手続中」11人を含む。

出典

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  1. ^ a b c 第1表 国籍・地域別 在留資格(在留目的)別 在留外国人(令和3年(2021年)6月末日現在)” (XLS). e-Stat政府統計の総合窓口. 出入国在留管理庁 (2021年12月10日). 2022年5月25日閲覧。
  2. ^ 函館・露西亜物語 - 執筆・随筆 『ロシアと日本』
  3. ^ 第2表 国籍・地域別 年齢 ・ 男女別 在留外国人(令和3年(2021年)6月末日現在)” (XLS). e-Stat政府統計の総合窓口. 出入国在留管理庁 (2021年12月10日). 2022年5月27日閲覧。
  4. ^ 国内のウクライナ避難民2300人超 今月も29人入国 7割超が女性 総動員令が影響か”. 東京新聞 (2023年2月24日). 2023年5月8日閲覧。
  5. ^ 在留外国人統計テーブルデータ(令和3年(2021年)6月末日現在)” (XLS). e-Stat政府統計の総合窓口. 出入国在留管理庁 (2021年12月10日). 2022年5月27日閲覧。
  6. ^ 『現在の北方領土の姿』北海道庁
  7. ^ 『千島縦断』(北海道新聞社編、北海道出版社、1994)
  8. ^ 退団選手のお知らせ2012/05/28”. 福井ミラクルエレファンツ (2012年5月28日). 2013年2月6日閲覧。
  9. ^ Ukrainian singer (coloratura soprano), Tokyo Fujiwara Opera soloist Oksana Stepanyuk won the 1st prize at the 5th Yokohama International Music Competition

関連項目

[編集]

外部リンク

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