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埼玉トヨペット Green Brave

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
埼玉トヨペット Green Brave
GRスープラ GT300仕様(2020年)
GRスープラ GT300仕様(2020年)
国籍 日本の旗日本
本拠地 埼玉県
チーム代表 青柳浩
カテゴリ
チームズ
タイトル
SUPER GT GT300(2023)
ドライバーズ
タイトル
スーパー耐久 ST-4(2015)
SUPER GT GT300(2023)
2024年のSUPER GT(GT300)
エントリー名 埼玉Green Brave
レーサー 日本の旗 吉田広樹
日本の旗 野中誠太
マシン 52. Green Brave GR Supra GT
タイヤ ブリヂストン
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埼玉トヨペット Green Brave(さいたまトヨペット グリーンブレイブ)は、日本のレーシングチームである。略称はGB

概要

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埼玉トヨペットは2012年に発売されたトヨタ・86の楽しみ方を探った結果、「車を販売する側が車の楽しみ方を知らなければ、顧客にその楽しみ方を伝えられない」という考えに至り、モータースポーツ推進部を設置。レースへと参戦することを決めた。そのためチーム代表・チーフエンジニア・メカニックいずれも埼玉トヨペットの社員が担っている。ドライバーもプロだけでなく、レーシングカートの経験がある取締役専務の平沼貴之が自らステアリングを握る[1]。トヨペット店のカラーである緑から、Green Braveと名付けた。

2013年から市販車によるレースのスーパー耐久のST-4クラスに86で参戦を開始し、3年目の2015年に初勝利。同年チャンピオンに輝いた。結成5年目の2017年からはSUPER GTのGT300クラスにステップアップし、同シリーズ6チーム目となるマザーシャシー勢としてトヨタ・マークXを独自開発した。

コロナマークⅡから続くトヨペット店の専売であるマークXに強いこだわりを持っており、上記の通りマザーシャシーでマークXを製作している他、不利を承知でスーパー耐久の2015年最終戦からST-3クラスにマークXを投入している[2]。ST-3クラスにおいては2017年中盤にはフロントマスクを、発売された直後のGR SPORT マークXと同じデザインに変更した。GT300クラスにおいては2019年には2度表彰台を獲得することに成功するが、同年末を持ってマークXが生産終了となったことから、2020年はGT300クラスはGRスープラへと、ST-3クラスはクラウンへとベース車両を切り替える[注 1]。その後、クラウンのフルモデルチェンジに伴い2023年からはST-ZクラスにGRスープラのGT4仕様で参戦を開始した。

GT300のGRスープラはJAF-GT規定によるもので、aprとの共同開発で同チームのプリウスGT同様、RC Fの2UR-GSE(V8自然吸気)エンジンをフロントに搭載する。2020年のデビュー戦ではチーム初の優勝、加えてGT500でも15年ぶりに復帰し表彰台を独占したGRスープラ勢と合わせて『Supra is Back』を象徴する両クラス制覇を飾っている。同年は最終戦でも優勝しランキング2位となった。その後も優勝を重ね、2023年は念願のタイトルを獲得した。

またスーパー耐久以外にもGAZOO Racing 86/BRZ RaceやFIA-F4選手権、OKAYAMAチャレンジカップなど大小多くのレースに積極的に参加している。またレース振興として「86ワンメイクレースGreen Braveキャンプ」を2017年より実施しており、2018年にはこれに元フィギュアスケート選手の小塚崇彦が参加した[3]

"Green Blaze"

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2020年1月に埼玉トヨペットは、自社レーシングチームに由来するチューニングカーブランド『Green Blaze』(グリーンブレイズ)を立ち上げた。レースで培ったノウハウを活かして風洞開発なども行ってパーツを開発し、ボンネットには手彫りのグラインダー加工により緑の炎をあしらう[4]。先述の通りマークXの生産終了、加えて2020年5月からの全車種全店併売化により専売車種を失うことになった埼玉トヨペットだが、代わりにこの専用ブランドで差別化を図ることとなった。

ブランド発表と同時に第1弾・アルファード、同年8月に第2弾・クラウン、2021年1月には第3弾・ハリアーのコンプリートカーを発売している。

戦績

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スーパー耐久

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クラス 使用車両 ドライバー 順位 備考
2013年 ST-4クラス トヨタ・86 大井貴之/服部尚貴/脇阪寿一 9位
2014年 ST-4クラス トヨタ・86 平沼貴之/番場琢/服部尚貴 8位
2015年 ST-4クラス トヨタ・86 平沼貴之/番場琢/服部尚貴 1位
ST-3クラス トヨタ・マークX 脇阪寿一/脇阪薫一 NC 最終戦のみ
2016年 ST-4クラス トヨタ・86 脇阪寿一/脇阪薫一/松田晃司 4位
ST-3クラス トヨタ・マークX G's 平沼貴之/番場琢/服部尚貴 3位
2017年 ST-3クラス トヨタ・マークX 平沼貴之/服部尚貴/脇阪薫一 3位 第5戦まではノーマル仕様、第6戦以降はGR SPORT仕様[5]
2018年 ST-3クラス トヨタ・マークX GR SPORT 平沼貴之/番場琢/脇阪薫一 3位
2019年 ST-3クラス トヨタ・マークX GR SPORT 服部尚貴/脇阪薫一/吉田広樹 2位
2020年 ST-3クラス トヨタ・クラウン RS 服部尚貴/吉田広樹/川合孝汰/平沼貴之 2位
2021年 ST-3クラス トヨタ・クラウン RS 服部尚貴/吉田広樹/川合孝汰/平沼貴之 4位
2022年 ST-3クラス トヨタ・クラウン RS 服部尚貴/吉田広樹/川合孝汰/地頭所光 2位
2023年 ST-Zクラス トヨタ・GRスープラ GT4 山崎学/吉田広樹/服部尚貴/川合孝汰/野中誠太 1位

SUPER GT

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エントラント名 Car No. 使用車両 ドライバー クラス 1 2 3 4 5 6 7 8 順位 ポイント
2017年 埼玉トヨペット Green Brave 52 トヨタ・マークX MC 日本の旗 番場琢
日本の旗 脇阪薫一
日本の旗 平沼貴之(Rd.2)

日本の旗 密山祥吾(Rd.6)
GT300 OKA
Ret
FUJ
27
AUT
20
SUG
14
FUJ
23
SUZ
12
CHA
22
TRM
20
NC 0
2018年 日本の旗 番場琢
日本の旗 脇阪薫一
GT300 OKA
11
FSW
19
SUZ
14
CHA
17
FSW
Ret
SUG
7
AUT
17
TRM
13
19位 4
2019年 日本の旗 脇阪薫一
日本の旗 吉田広樹
GT300 OKA
3
FSW
13
SUZ
27
CHA
23
FSW
2
AUT
24
SUG
8
TRM
13
9位 27.5
2020年 トヨタ・GRスープラ GT 日本の旗 吉田広樹
日本の旗 川合孝汰
GT300 FSW
1
FSW
6
FSW
12
TRM
25
FSW
4
SUZ
Ret
TRM
4
FSW
1
2位 62
2021年 日本の旗 吉田広樹
日本の旗 川合孝汰(Rd.1-2,4-8)
日本の旗 番場琢(Rd.3)
GT300 OKA
3
FSW
27
SUZ
18
TRM
3
SUG
21
AUT
4
TRM
9
FSW
9
9位 34
2022年 日本の旗 吉田広樹(Rd.1,3-8)
日本の旗 川合孝汰
日本の旗 菅波冬悟(Rd.2)
GT300 OKA
26
FSW
9
SUZ
4
FSW
14
SUZ
4
SUG
18
AUT
1
MOT
3
4位 48
2023年 日本の旗 吉田広樹
日本の旗 川合孝汰

日本の旗 野中誠太(Rd.7)

GT300 OKA
5
FSW
3
SUZ
3
FSW
9
SUZ
Ret
SUG
1
AUT
1
MOT
7
1位 74
2024年 埼玉Green Brave 日本の旗 吉田広樹
日本の旗 野中誠太
GT300 OKA 4 FSW 3 SUZ 5 FSW 23 SUZ SUGRet[6]

その他

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セパン12時間
エントラント名 クラス Car No. 使用車両 ドライバー 周回数 順位 クラス順位
2016 日本の旗 埼玉トヨペット Green Brave GT3 Pro-Am 52 メルセデス・ベンツ・SLS AMG GT3 日本の旗 番場琢
日本の旗 服部尚貴
日本の旗 平沼貴之
日本の旗 密山祥吾
286 13位 4位

脚注

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注釈

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  1. ^ 当初は第2戦までマークX、第3戦以降からクラウンで参戦予定だったが、2019年コロナウイルス感染症の影響により延期されたことから第1戦からの参戦となっている。

出典

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関連項目

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外部リンク

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