コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

七郎神

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
塩井谷神社から転送)

七郎神は、熊本県玉名郡和水町西吉地にある塩井谷神社の主祭神。性の神様とされる。

七郎神の位置(熊本県内)
七郎神
熊本県内の位置

概要

[編集]

塩井谷神社に主祭神として祭られる七郎神は、坂梨七郎右衛門という人物のことであり[1]、地域の人々は「七郎さん」と呼ぶ[2]。初期には婦人病に効くとされていたが、いつしか、腰から下のことについては霊験があるとされるようになり、腰痛夜尿症にもご利益があると言い伝えられる。子孫繁栄・安産・夫婦和合の神様として、蔭茎弱き人、子宝に恵まれない人、縁遠き男女など、性に悩む人々が参拝する。

信仰・祈願する人は作りものの男根を奉納し、御願成就のあきつきには、男は白色、女は赤色の布に住所・氏名・年齢を書いてお礼参りをする風習が伝えられる[3]。布には、子宝に恵まれた感謝のお礼などが書かれている。七朗の命日の4月9日には「七郎神の祭り」が開催され、各地から多くの参拝客で賑わう。

2018年には火野正平が『にっぽん縦断 こころ旅』(720日目・熊本県和水町)において訪れたことで知られる[4]

歴史

[編集]

1200年(正治2年)坂梨家の祖とされる坂梨弥五助が、肥後一の宮阿蘇神社本宮から玉名郡吉地村に移り山森阿蘇神社を建立したとされる。その時に、弥吾助のお伴をしていた人物が坂梨七郎右衛門である。七郎は、清い水があふれる塩井谷に住居を構え、農耕技術の普及に貢献したとされる。七郎の死後、地区の住民はその功績を称え、五穀豊穣と種の繁殖を祈願して、七郎右衛門を祭神として祀るようになった。

随喜の泉

[編集]

深い信仰神により幸せと喜びを招く泉とされている。男性器の石像の先端から天然の湧き水があふれ出す仕掛けとなっており、飲めばご利益があるという。

アクセス

[編集]

南関インターチェンジおよび菊水インターチェンジから車で15分。熊本県道194号線和仁菊水線沿い

関連項目

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ 上米良利晴(純臣) (1981年10月1日). 熊本県神社誌. 青潮社 
  2. ^ 性・腰の神様「七郎神」 | 観光地”. 【公式】熊本県観光サイト もっと、もーっと!くまもっと。. 2019年11月18日閲覧。
  3. ^ 性(腰から下)の神様「七郎神」 / 観光情報TOP / 和水町”. www.town.nagomi.lg.jp. 2019年11月18日閲覧。
  4. ^ にっぽん縦断 こころ旅 朝版 ▽720日目 熊本県和水町 | 番組表検索結果詳細”. NHKクロニクル. 2019年11月18日閲覧。