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塩化コリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
塩化コリン
識別情報
CAS登録番号 67-48-1
PubChem 522265
E番号 E1001(iii) (追加化合物)
ChEBI
特性
化学式 [(CH
3
)
3
NCH
2
CH
2
OH]+
Cl
モル質量 139.62 g/mol
外観 白い吸湿性の結晶
融点

302 °C, 575 K, 576 °F (分解する)

への溶解度 非常に溶けやすい(>650 g/L[1]
危険性
安全データシート(外部リンク) External MSDS
主な危険性 腐食
NFPA 704
0
2
0
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化コリン(えんかコリン、: Choline chloride)は、化学式[(CH
3
)
3
NCH
2
CH
2
OH]+
Cl
で表される有機化合物であり、コリンカチオン([(CH
3
)
3
NCH
2
CH
2
OH]+
)と塩化物イオン(アニオン)(Cl
)からなる第四級アンモニウムである。これは、二官能性化合物であり、第四級アンモニウム基とヒドロキシ基の両方を含んでいる。この塩のカチオンであるコリンは、生物の体内で自然に存在している[2]。塩化コリンは、白色で水溶性の塩であり、主に動物用飼料に使用されている[3]

合成

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実験室では、コリンは、ジメチルエタノールアミンクロロメタンを用いてメチル化することによって調製できる。

塩化コリンは大量生産されており、1999年の世界生産量は約160,000トンと推定されている[3]。工業的には、エチレンオキシド塩化水素、およびトリメチルアミンの反応によって[4]、またはあらかじめ形成された塩から生産される[5]

塩化コリンは、トリメチルアミン2-クロロエタノールで処理することによっても調製できる[6]

(CH
3
)
3
N + ClCH
2
CH
2
OH → [(CH
3
)
3
NCH
2
CH
2
OH]+
Cl

応用

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塩化コリンは、特にニワトリの飼料において重要な添加物であり、成長を促進する。また、尿素エチレングリコールグリセリン、および他の多くの化合物と深共晶溶媒を形成する。

さらに、水圧破砕法に使用される流体中の粘土制御添加剤としても使用される[7]

関連する塩

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他の市販のコリン塩には、水酸化コリン英語版重酒石酸コリンがある。食品においては、この化合物はしばしばホスファチジルコリンとして存在する。

脚注

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  1. ^ Chemical Safety Information from Intergovernmental Organizations - Choline Chloride”. 2017年7月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月12日閲覧。
  2. ^ Choline”. Micronutrient Information Center, Linus Pauling Institute, Oregon State University (February 2015). 11 November 2019閲覧。
  3. ^ a b Matthias Frauenkron; Johann-Peter Melder; G・nther Ruider; Roland Rossbacher; Hartmut H・ke (2002). "Ethanolamines and Propanolamines". Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. Weinheim: Wiley-VCH. doi:10.1002/14356007.a10_001. ISBN 3527306730
  4. ^ |title=Johnson Matthey Process Technology - Choline chloride licensed process
  5. ^ Choline chloride”. Screening Information Data Set (SIDS) for High Production Volume Chemicals. IPCS INCHEM. 2009年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月12日閲覧。
  6. ^ Kirk-Othmer encyclopedia of chemical technology. 6 (4th ed.). John Wiley & Sons. (2000). pp. 100・102. ISBN 9780471484943 
  7. ^ What Chemicals Are Used”. FracFocus. 19 September 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。2 July 2020閲覧。