増山美知子
増山 美知子 | |
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出生名 | 増山 美知子 |
生誕 | 1932年1月24日 |
出身地 | 日本 |
死没 | 2023年4月18日(91歳没) |
学歴 | |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | 声楽家 |
担当楽器 | ソプラノ |
著名な家族 | 増山忠次(祖父) |
増山 美知子(ますやま みちこ、1932年1月24日 - 2023年4月18日)は、日本のソプラノ声楽家。大阪府出身。
人物
[編集]東京女子大学短期大学部卒業。同年、東京藝術大学音楽部声楽科入学。オペラ科を経て同大学卒業。在学中、矢田部勁吉に師事。ミラノではカンポ・ガリアーニ、ジュリー・テッス、ロゼッタ・エリーに師事。ドイツ系の曲は、中山悌一、ゲルハルト・ヒュッシュ、ヴァイセンボルンに師事。
安宅賞受賞2回。国際芸術文化賞受賞。アメリカよりフェローの称号を受ける。文化庁長官表彰受賞。2006年11月9日、園遊会に招待され、当時の天皇・皇后より「お言葉」を賜る。二期会会員、日本演奏連盟会員、日伊音楽協会会員、日独協会会員。
日本演奏連盟助成金『増山美知子奨励ニューアーティストシリーズ』を支援。
演奏活動
[編集]オペラでは「カルメン」のフラスキーター(指揮:秋山和慶 / 演出:栗山昌良 / 大阪府芸術祭賞受賞)、「イェヌーファ」(指揮:若杉弘 / 演出:プシェミル・コチ)の村長夫人、「魔笛」のパミーナ等に出演。「第九」のソプラノ独唱の他、オーケストラ伴奏によるモーツァルト「レクイエム」、ヴェルディ「レクイエム」、シューベルト「レクイエム」、ペルゴレージ「スターバト・マーテル」、「クリスマス・オラトリオ」、「メサイア」ソプラノ独唱を歌う。
これまで行ったリサイタルで主なものは、アルノルト・シェーンベルクの日本初演をはじめ、ドイツ・リートとアリア、日本歌曲とアリア、イタリア歌曲とアリア、日本歌曲と日本のオペラ・アリア、オットリーノ・レスピーギ歌曲のみ(1980年度文化庁芸術祭参加)[1]、フランコ・アルファーノ歌曲のみのリサイタルなどがある。
海外で活動する(後述)一方で、日本国内では、朝日新聞社主催・宮城道雄生誕100年記念のリサイタル、国際芸術文化賞受賞記念として「子供の不思議な角笛」演奏(作曲:マーラー / 全曲演奏:東京交響楽団)、大垣商工会議所主催のリサイタル、北海道電力コンサート、宇部好楽協会の招きによるリサイタルなど、地方都市でのリサイタルもこなしている。また、1974年から1990年まで17年間、年1回から2回の割合で、主要オーケストラと共演してオペラアリアを歌った。ほかに、紀尾井ホールのニューイヤーコンサートや、東京オペラシティコンサートホールでの音楽会など、精力的に活動している。NHK-BS2「日本の叙情歌」などでテレビ出演もしている。
2011年7月31日、東日本大震災のためのチャリティーコンサート(ドイツ文化会館)で、12名のトリとして4曲を歌う。同年11月9日と10日には日本とドイツの友好条約150周年を記念して、フランクフルトのボンハイム劇場(800人収容)で4曲を歌う。2012年11月15日にはリサイタルでも、二期会創立60周年を祝して、日本歌曲「みんなの歌」10曲とスペインで新しく学んだ「スペイン歌曲」11曲を、第53回目リサイタルとして東京銀座・王子ホールにて行った。
海外での活動
[編集]- 1985年
- 1987年
- 1988年
- 1989年
- 1990年
- 昨年の成功により、パデレフスキー国際フェスティバル(ポーランド)のリサイタルに招かれ、ワルシャワ、ソフアーチェフ、タルノフ他で演奏。成功により急遽、ポーランド国営テレビに出演。
- 1991年
- 1993年
- 1994年
- 昨年の成功により、同上地区にて、オペラアリア、ドイツリード、日本歌曲でのリサイタル。
- 1996年
- 1999年
- 2001年
- 2003年
- 2006年
- 2007年
アルバム
[編集]CD関係は、オットリーノ・レスピーギ歌曲のLPに次いで、1993年の「宮城道雄作品大全集」のうち、歌曲の部で録音に参加、ビクターより発売。2011年の二期会メンバーのプリマ・ドンナたちによる美しき日本語の歌、「なごみの歳時記」COCQ-84829コロムビアに選ばれる。
コロムビアより発売されたCDとしては、「日本歌曲集」(1995年)や「アルファーノ歌曲集」(1996年)、「金子みすずを歌う」(2005年)がある。
- 愛唱歌集(COCO-78666、1995年9月21日、日本コロムビア)
- アルファーノ歌曲集(COCO-78793、1996年1月20日、日本コロムビア、作曲:フランコ・アルファーノ)
- 彼はつぶやいた、愛する人よ目をあげなさい。
- 3つの歌〜幸福 / メッセージ / ナポリの古い子守唄
- 2つのナポリの歌〜恋人よ / アッスンタ
- 3つの新しい詩〜真夜中の子守唄 / メロディ
- 歌劇「復活」〜燐れみ深い神よ
- 3つの叙情歌〜どうして曙に… / 最後の唄を歌い終えなさい… / 毎日毎日…
- ダゴールによる新しい叙情唄〜どうしてあなたはそこに座って / 麝香鹿のように私は走る
- 7つの叙情歌〜あの方は来て私のそばに座った / あなたは玉座から降りて / 私は知らない
- 彼の足音をききませんでしたか
- 夜と魂
- 声とピアノのための叙情歌〜光よ
論文
[編集]- 増山美知子「発声について」『研究紀要』第9巻、東京音楽大学、1984年、24-53頁、CRID 1050282812614205952。
- 現在CiNiiとして、国立国会図書館に登録されている。これを簡略化した書籍が『発声のABC』第7巻(ISBN 4-276-02307-6)として音楽之友社より発売された。