大山川
大山川(おおやまがわ)は、一級河川筑後川本流の上流部のうち、玖珠川との合流点より上流で、津江川と杖立川の合流点より下流の部分の通称である。
概要
[編集]筑後川の最上流は、大分県と熊本県にまたがる津江山系、阿蘇山に源を発しており、熊本県南小国町、小国町などを流れる津江川や杖立川などに分岐している。大分県日田市大山町(旧日田郡大山町)に入り津江川と杖立川が合流すると大山川と呼ばれるようになる。この合流点には松原ダムが造成されている。大山川はほぼ北流して、旧大山町から旧日田市に入る。そして玖珠川と合流すると三隈川と呼ばれ、福岡県に入ると筑後川と呼ばれるようになる。
かつては、より長い玖珠川が筑後川の本流とされていたが、現在は、より流域面積の広い大山川が本流とされている。大山川という名は、大山町を主流域とすることから名づけられたものである。
1952年に大山町は九州電力等に大山川の全水量使用を認め、1973年3月に本川に松原ダム、上流の津江川に下筌ダムが完成した後には実際に大山川堰(大山川ダム)から全水量が取水されて大山川からは水が消えた。その後、1983年9月に毎秒1.5tの放流が開始され、2002年3月からは夏季が3倍増の毎秒4.5t、冬季が1.8tとされたが、地元では毎秒10t以上の放流を求めている。2011年9月から毎秒10t以上の放流を2時間程度行うフラッシュ放流4回が試験的に行われた[1]。同様のフラッシュ放流の試験は2015年、2016年にも実施され一定の効果があったために、2017年2月から放流量を年間平均で毎秒1t増やすことが決定されている[2][3]。
大山川は体長30cmを超える巨鮎(尺鮎)が生息する川として知られてきた。現在は水量が減少し大物の鮎は少なくなったが、毎年9月中旬には日田市大山町を中心三隈川・大山川・玖珠川流域において「3匹1kgに挑戦しよう」をキャッチフレーズに日田市長杯 水郷ひた鮎釣り大会(旧大山川鮎釣り大会)が開催されている[4][5]。
流域の自治体
[編集]- 大分県
主な支流
[編集]- 杖立川
- 津江川
並行する交通
[編集]道路
[編集]脚注
[編集]- ^ 大山川:毎秒10トン以上を時限的に放流 26日から社会実験 毎日jp(毎日新聞)、2011年9月6日
- ^ 大山川堰放流、毎秒1トン増 三隈川・大山川環境協が決定 水質改善へ「大きな前進」 大分県 西日本新聞、2016年12月20日
- ^ 大山川の放流量拡大 日田の協議会、環境改善へ合意 大分合同新聞、2016年12月20日
- ^ 第7回日田市長杯 水郷ひた鮎釣り大会延期のお知らせ 日田盆地
- ^ 市長の行動 2011年9月 水郷ひた鮎つり大会(2011年9月11日) 日田市