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太田トンネル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
北海道道740号標識
太田トンネル
太田トンネル南口
概要
路線 北海道道740号北檜山大成線
位置 日本の旗 日本 北海道
座標 北緯42度17分03.6秒 東経139度46分51.1秒 / 北緯42.284333度 東経139.780861度 / 42.284333; 139.780861座標: 北緯42度17分03.6秒 東経139度46分51.1秒 / 北緯42.284333度 東経139.780861度 / 42.284333; 139.780861
現況 供用中
起点 檜山振興局
せたな町大成区太田
終点 檜山振興局
せたな町北檜山区新成
運用
開通 2013年平成25年)4月24日
用途 道路トンネル
技術情報
全長 3,360 m
道路車線数 2車線
設計速度 40 km/h
高さ 5.8m
5.5m
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太田トンネル(おおたトンネル)は、北海道久遠郡せたな町大成区太田と同町北檜山区新成を結ぶ北海道道740号北檜山大成線トンネルであり、北海道道に存在するトンネルの中で一番長いトンネル[1]となっている。

概要

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本トンネルが存在する道道740号北檜山大成線は、道道指定された1972年(昭和47年)から本トンネルを含む前後7 kmを含む区間が開通するまで、北は鵜泊漁港付近、南は太田漁港で未開通となっていた。しかし、北檜山区と大成区を結ぶ海岸路線の形成による物流効率化の促進、地域間交流の活性化、災害に伴う孤立地域の解消のほか、国道通行止め時における代替路線を構築する目的で、未開通区間延長9.6 kmの区間が1972年に開発道路に指定される。その区間内で建設された本トンネルだが、二度の計画変更により延伸され、未供用のまま廃止された、天狗トンネルの一部区間を利用している。

天狗トンネル

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天狗トンネルとは、太田トンネル着工前1995年に竣工していた延長713 mのトンネルであり、二度の計画変更により未供用のまま廃止された。天狗トンネル南口には天狗覆道(1988年竣工)と太田覆道(1987年竣工)が存在し、この二つの覆道が竣工した当時は、このルートで建設することが決定していた。しかし、この両覆道も未供用のまま廃止されている。

一度目の計画変更

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一度目の計画変更は、天狗トンネル完成後、1996年2月10日に北海道後志管内余市郡余市町古平郡古平町を結ぶ国道229号豊浜トンネル岩盤崩落事故を受け、道内の建設中を含めた全てのトンネルで安全性の緊急点検が行われた結果、天狗トンネル北側坑口から尾花岬までの区間が崩落の危険があると判断され、天狗トンネルを北側へ延伸させ、延長2,469 mの「北成トンネル」として運用することが決定した。北成トンネルは竣工済みの天狗トンネルの北側坑口からおよそ150 m南側から分岐トンネルを掘削し、尾花岬付近の断崖を迂回するトンネルである。[2]平成15年の北海道開発局の資料によると、この時点では北成トンネルで建設し、完成させる予定であったことがわかる。[3]

  • 1996年 - 2002年(時期不明)豊浜トンネル岩盤崩落事故を受け、北成トンネルとして天狗トンネルの延伸が決定
  • 2002年(平成14年)掘削開始[4]
  • 2005年(平成17年)9月17日 貫通

二度目の計画変更

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二度目の計画変更は、具体的な詳細については不明だが、上記の豊浜トンネル岩盤崩落事故や、島牧村の第2白糸トンネル岩盤崩落事故などのトンネル災害を受け、安全性が飛躍的に向上した近年において、北成トンネル南側坑口にある、天狗覆道や太田覆道などでは、トンネル災害が防止できないものとされ、再び建設計画が変更、竣工済みの北成トンネル南側坑口付近から山側へ迂回し北成トンネルを南へ925.9 m[5]さらに延伸させ、延長3,360 mの「太田トンネル」として供用することが決定し供用されている。これにより、1995年に竣工した天狗トンネルは中間部を新トンネルとして活用し、天狗トンネル南と北の坑口、さらに南側の天狗覆道と太田覆道はどちらも再利用されることなく、未供用のまま廃止された。

  • 2006年(平成18年)計画変更、北成トンネルの延伸決定
  • 2007年(平成19年)トンネル工事開始
  • 2009年(平成21年)トンネル本体完成
  • 2013年(平成25年)4月24日、太田トンネルとして供用開始

沿革

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  • 1995年(平成8年)12月、天狗トンネル竣工
  • 1996年 - 2002年(詳細不明)豊浜トンネル岩盤崩落事故を受け、整備計画変更、北成トンネルとしてトンネル延伸決定
  • 2002年(平成14年)北成トンネル延伸部の掘削開始
  • 2005年(平成17年)9月17日、貫通
  • 2006年(平成18年)再び計画変更、北成トンネルの延伸決定
  • 2007年(平成19年)トンネル工事開始
  • 2009年(平成21年)トンネル工事完成
  • 2013年(平成25年)4月24日、太田トンネルとして周辺道路と共に供用開始

ギャラリー

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太田トンネル南口に設置されているトンネル銘板。トンネル延長に対しここには延長925.9mとなっているが、これは二度目の計画変更で南側に延伸した際の延伸距離となっている。
写真中央が天狗覆道で、右側は太田覆道
太田トンネル南口(太田側坑口)

脚注

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  1. ^ 道道北檜山大成線(新成~太田)が開通しました!”. せたな町公式サイト. 広報見聞録2013年度バックナンバー. 北海道久遠郡せたな町. 2024年5月5日閲覧。
  2. ^ 「道道北桧山大成線*未通の鵜泊道路 最大の難所*北成トンネル着工へ*9月ごろ*完成まで4年以上*2町の市街地“直結”*合併論議促進に警戒も」『北海道新聞』2002年5月19日、朝刊。
  3. ^ 一般道道北檜山大成線”. 2024年5月6日閲覧。
  4. ^ 報道機関の皆さんへお知らせ” (PDF). 北海道檜山振興局. 2015年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月5日閲覧。
  5. ^ ギャラリーのトンネル銘板参照