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安息香酸カリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
安息香酸カリウム
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識別情報
CAS登録番号 582-25-2 チェック
PubChem 23661960
ChemSpider 10921 チェック
UNII 763YQN2K7K チェック
EC番号 209-481-3
E番号 E212 (防腐剤)
特性
化学式 C7H5KO2
モル質量 160.21 g mol−1
外観 白色で吸湿性のある固体
匂い 無臭[1]
密度 1.5 g/cm3
融点

>300 °C (572 °F; 573 K)

への溶解度 69.87 g/100 mL (17.5 °C)
73.83 g/100 mL (25 °C)
79 g/100 mL (33.3 °C)
88.33 g/100 mL (50 °C)[2][1]
other solventsへの溶解度 エタノールに可溶
メタノールにわずかに溶ける
ジエチルエーテルに不溶
危険性
NFPA 704
1
2
0
Sフレーズ S22-S24/25
発火点 950 °C (1,740 °F; 1,220 K)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

安息香酸カリウム(あんそくこうさんカリウム、英語: Potassium benzoate)は安息香酸カリウム塩である。カビ酵母、いくつかの真正細菌の成長を阻害するため防腐剤として食品に使われている。その効果は安息香酸存在下の低pH(4.5以下)で最も発揮される。

果汁飲料アスコルビン酸を含む)、炭酸飲料炭酸を含む)、ソフトドリンクリン酸を含む)、漬物酢酸を含む)などの酸性食品は安息香酸カリウムによって保存加工される。

カナダアメリカEUを含む多くの国で承認されており、E番号はE212が付与されている。EUでは子供による摂取を推奨していない[3]

食品保存のメカニズム

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食品保存のメカニズムは細胞内への安息香酸の吸収によって始まる。細胞内のpHが5またはそれ以下になったとき、ホスホフルクトキナーゼによるグルコース発酵が95%減少する[4]

安全性

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アスコルビン酸安息香酸ナトリウムまたは安息香酸カリウムが共存した場合、発癌性ベンゼンが生成する可能性がある。熱、光そして保存期間がベンゼンの生成量に影響を及ぼすことが分かっている。

脚注

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  1. ^ a b Potassium Benzoate”. Emerald Kalama Chemical. 2014年6月2日閲覧。
  2. ^ Seidell, Atherton; Linke, William F. (1952). Solubilities of Inorganic and Organic Compounds. Van Nostrand. https://books.google.com/books?id=k2e5AAAAIAAJ 2014年5月29日閲覧。 
  3. ^ Cosmetic Ingredient Review Expert Panel Bindu Nair (2001). “Final Report on the Safety Assessment of Benzyl Alcohol, Benzoic Acid, and Sodium Benzoate”. Int J Tox (20 (Suppl. 3)): 23-50. 
  4. ^ Krebs HA, Wiggins D, Stubbs M (1983). “Studies on the mechanism of the antifungal action of benzoate”. Biochem J (214): 657-663. 

関連項目

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