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宮城道良

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宮城 道良(みやぎ みちよし、1964年 - )は、東京都生まれ、神奈川・兵庫西宮・香川高松をへて、愛知県在住の教育者名古屋大学経済学部卒業[1]

2023年現在、愛知県名古屋市内の私立同朋高等学校社会科教諭放送部顧問として勤め、名古屋造形大学の非常勤講師(「総合学習」)も引き受けている。一方で、愛知私学教職員組合連合(愛知私教連)の社会科教科懇談会(社会科教科懇)元代表で愛知サマーセミナー実行委員、全国私立学校教職員組合連合主催の全国私学夏季研究集会(全私研)「平和・人権・連帯」分科会元助言者(現名称:運営委員)、歴史教育者協議会(略称:歴教協)の全国大会「日本近現代」分科会世話人、「不戦兵士を語り継ぐ会」(旧称不戦兵士・市民の会)理事「不戦兵士を語り継ぐ会」東海支部事務局長を務めている。また日本科学者会議会会員でもある。

人物

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  • 名古屋大学経済学部卒業[1]。高校教諭・放送部顧問。
  • 「不戦兵士を語り継ぐ会」(旧称:不戦兵士・市民の会)理事・東海支部事務局長。
 東海三県での元兵士の戦場証言の収集を行っている。
 東海三県での年3回の「不戦のつどい」も行っている。
 同朋高校放送部の作品指導にあたっている。映像ドキュメンタリー「アジア・太平洋戦争、中国の二つの戦場」は東京ビデオフェスティバル(略称:TVF)2015で最優秀のビデオ大賞、同じく「肉弾攻撃」は2013年NHK杯全国高校放送コンテスト(略称:Nコン)全国大会で制作奨励賞を受けた。全国大会へは県大会や予選を勝ち抜いて、16作品が出場している。「同朋高校放送部応援サイト」(https://doho-housoubu.com/)で観ることができる。
  • 三重県出身の元軍人である近藤一(1920〜2021)とは、1992年以来の付き合い[1]だった。2021年、2022年の「元兵士・近藤一さんをしのぶ会」「一周忌をしのぶ会」は、おおぜいの高校生たちも駆けつけ、参加者の半数は高校生であった(63名、203名)。
  • 高校生たちと一緒にお話を聞いた主な元兵士は、近藤一、日比野勝廣、神谷五郎、稲葉績、松本栄好、堀部元和など多数。

著書

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共著

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  • 歴史教育者協議会、宮城道良『ちゃんと学ぼう!憲法②』(初版)青木書店(原著2008-2)。ISBN 978-4250208041 . 宮城執筆(19章「旧憲法と沖縄戦」、20章「現憲法と米軍沖縄基地」)
  • 近藤一、宮城道良『最前線兵士が見た「中国戦線・沖縄戦の実相」~加害兵士にさせられた下級兵士~』(初版)学習の友社(原著2011-9)。ISBN 978-4761706753  近藤一は元兵士。戦場体験証言者として、市民・高校生・大学生向けの講演は多数あった。その証言記録が一章に載っている。二章以降は宮城の授業実践の紹介。
  • 石井拓児、宮城道良『高校生・若者と考える過労死・過労自殺』〜多様な生き方を認める社会を〜』(初版)学習の友社(原著2021-7)。ISBN 978-4761707286  石井拓児(名古屋大学大学院教授, 教育行政学)との共著、勢納八郎(医師, 偕行会城西病院副医院長)、岡村晴美(弁護士, 名古屋南部法律事務所所属)が協力している。

記事

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  • 報告記事「最前線兵士が見た『中国・沖縄戦』本に」 名古屋の宮城教諭と」(『中日新聞』2011年9月27日)
  • 報告記事「戦場で誰が死ぬ 日本兵士の講演録 名古屋の教諭と共著 歴史教育へ活用期待」(『朝日新聞』2011年10月5日愛知版・三重版)
  • 書評:別所興一『最前線兵士がみた「中国戦線・沖縄戦の実相」』(歴史教育者協議会機関誌「歴史地理教育」2012年4月号) 別所興一:愛知大学教授・歴史学
  • 書評:田代美江子『最前線兵士がみた「中国戦線・沖縄戦の実相」』(わだつみ会機関誌「わだつみのこえ」136号 2012年7月) 田代美江子:埼玉大学教授・教育学
  • 報告記事「東京ビデオフェスティバルTVF 2015 Report」(『ビデオサロン』玄光社 2015年3月号)
  • 報告記事「『18歳選挙権』などテーマに意見発表 名古屋で私学教諭」(『中日新聞』2016年1月12日)
  • 報告記事「全国大会10回目の放送部」(『同朋学園広報』90号, 2016年3月号-9月号)
  • 報告記事「同朋高校放送部 過労自殺を生徒取材 過労死学会でドキュメンタリー作品上映 」(仏教関係紙『文化時報』2021年9月20日)
  • 告知記事「公開学習会『いま平和教育を考える』」(『朝日新聞』2022年9月26日)
  • 報告記事「証言記録で平和教育・活用の取り組みを語る同朋高 宮城先生」(『中日新聞』2022年10月12日)

論文

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  • 「近藤一さんに学ぶ--二つの戦場での加害体験証言」(歴史教育者協議会編『歴史地理教育』2009年8月号-特集「戦場の実相…兵士の死と生」)
  • 「講演会『中国戦線・沖縄戦の実相』報告」(歴史教育者協議会編『歴史教育月報』472号, 2009年12月1日)
  • 「若者が語り継ぐ沖縄戦(下)」(歴史教育者協議会編『歴史地理教育』2010年6月号)
  • 「みらいをみつめ行動する高校生–愛知県高校生フェスティバル」(歴史教育者協議会編『歴史地理教育』2010年11月号特集号-「歴教育教第62回全国大会報告特集)
  • 「近刊『最前線兵士が見た「中国戦線・沖縄戦の実相」』の反響と名古屋出版記念会の様子」(歴史教育者協議会編『歴史教育月報』497号, 2012年1月1日)
  • 「われわれは”戦争”を教えてきたが、”戦場”は教えてきたのか?」全日本教職員組合機関誌クレスコ』(2012年2月号)
  • 「"加害と被害の重層性"をどう教えるか、日中戦争・沖縄戦の最前線兵士の『戦場体験証言』を生徒たちと学ぶ」(歴史教育者協議会編『歴史地理教育』)
  • 「近藤一氏から、加害の歴史を生徒たちと学ぶ 〜「加害と被害の重層性」をどう教えるか〜:平和・国際教育研究会愛知集会(2012年12月)報告」(平和・国際教育研究会編『平和のために』11号 2012年春)
  • 「日中戦争で日本軍は勝っていたのかー『日中戦争での二つの戦場』をどう教えるか、そして”被害と加害の重層性”をどう教えるか」(全国私立学校教職員組合連合『生き生き私学発信』2014年-特集「真実を知り社会とつながる「学び」・主権者を育てる実践」)
  • 「日中戦争–『二つの戦場』をどう教えるか(『歴史地理教育』2014年6月号)
  • 「高校生たちの戦場体験証言の映像作品づくりのなかで出会った本」(不戦兵士・市民の会編『不戦』2015年春季173号)
  • 「高校生たちが東京ビデオフェスティバル2015で最優秀の”ビデオ大賞”を受賞」(不戦兵士・市民の会編『不戦』2015年春季173号)
  • 「証言・映像で”中国の二つの戦場"を教える)」(愛知県歴史教育者協議会編『あいち歴史教育』20号、2018年5月)
  • 「高校生制作の映像作品をどう授業に活かすか!」(愛知私学教職員組合連合編『21世紀型学び』7号、2019年10月発行)
  • 「高校生制作の映像ドキュメンタリー作品『過労自殺』が出来るまでⅠ」(学習の友社編『学習の友』2020年2月号-連載「若者たちと考える過労死・過労自殺」)
  • 「高校生制作の映像ドキュメンタリー作品『過労自殺』が出来るまでⅡ」(学習の友社編『学習の友』2020年2月号-連載「若者たちと考える過労死・過労自殺」)
  • 「1920年代、日本国内の恐慌の連続(経済危機)」(歴史教育者協議会編『歴史地理教育』2020年7月特集号-「学びあう『歴史総合』の授業づくり」特集)
  • 「「経済危機と第二次世界大戦」の授業ー民衆の「侵略に対する抵抗」(歴史教育者協議会編『歴史地理教育』2021年6月-高校「歴史総合」授業実践報告)
  • 「『元兵士・近藤一さん(享年101才)を語り継ぎしのぶ会』で活躍する高校生たち!」(不戦兵士・市民の会編『不戦』2021冬号=184号)
  • 「不戦兵士・近藤一さんから学んだこと」(歴史教育者協議会編『歴史地理教育』2022年2月号)
  • 「不戦兵士・近藤一さんから学んだこと–戦場の悲惨さと加害の苦しさから、命の大切さ(「戦場死」「過労死」とは何か)を学ぶ高校生たち」(愛知私学教職員組合連合編『21世紀型学び』12号、2022年2月発行)
  • 「授業改善・工夫から、高校生・市民の自主的学びの行動に飛び込もう!」(愛知私学教職員組合連合編『21世紀型学び』13号、2023年3月発行)

宮城による書評

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  • 「読書室 吉田裕ほか著『中国侵略の証言者たち』(岩波新書)」歴史教育者協議会機関誌『歴史地理教育』(2010年11月号)
  • 「読書室 遠藤美幸著『「戦場体験」を受け継ぐということ–ビルマルートの拉孟全滅戦の生存者を尋ね歩いて(高文研)」歴史教育者協議会機関誌『歴史地理教育』(2015年4月号)
  • 「読書室 笠原十九司著『日中戦争全史〔上〕〔下〕(高文研)」歴史教育者協議会機関誌『歴史地理教育』(2018年12月号)」
  • 「読書室 鴻上尚志著『不死身の特攻兵–軍神はなぜ上官に反抗したのか』(講談社現代新書)」歴史教育者協議会機関誌『歴史地理教育』(2018年7月号)
  • 「読書室 山梨平和ミュージアム編『戦時下・戦後を生きてⅡ』(山梨ふるさと文庫)」歴史教育者協議会機関誌『歴史地理教育』 (2021年5月号)

脚注・参考文献

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脚注

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  1. ^ a b c 近藤・宮城 2011, p. 99.

参考文献

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  • 久保田貢(愛知県立大学教授・教育学)著「沖縄戦授業についての臨床教育学的アプローチ」(https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp 『メトロポリタン史学6 』2010年12月 P310〜312,315)で授業実践が引用される。
  • 浅井義弘(大阪府立高校教諭・社会科)著「近現代史の授業を考える」(『歴史教育・社会科教育年報』2010年版(三省堂2011年3月 P99)で授業実践が引用される。
  • 今野日出晴(岩手大学教授・社会科教育)著「歴史教育・社会科教育の動向」(『歴史教育・社会科教育年報』2010年版(三省堂 2011年3月 P181)で授業実践が引用される。
  • 坂本昇(東京都立高校教諭・歴教協副委員長)著「近現代史の転換期にあたり、豊かな歴史教育を想像しよう!」(『歴史地理教育』2011年11月増刊号 P13)で授業実践が引用される。
  • 久保田貢(愛知県立大学教授・教育学)「歴史教育・社会科教育の動向」(『歴史教育・社会科教育年報』2011年版 2012年3月,P172)で授業実践が引用される。
  • 今野日出晴(岩手大学教授・社会科教育)著「日本と中国、戦争認識をどう深めるか」(『歴史教育・社会科教育年報』2014年版(三省堂 2015年3月 P62)で授業実践が引用される。
  • 笠原十九司(都留文科大学名誉教授・中国近現代史)著『日中戦争全史〔上〕』(高文研2017年 P48-49)で著書が引用される。
  • 安川寿之輔(名古屋大学名誉教授・社会思想史)著『日本人はなぜ「お上」に弱いのか』(高文研2019年 p254)で著書が引用される。
  • 安川寿之輔(名古屋大学名誉教授・社会思想史)著『混迷する日韓関係打開の道』(ほっとブックス新栄2020年 p74)で著書が引用される。
  • 久保田貢(愛知県立大学教授・教育学)著「大学生は『貧困』問題をどう考えているか」(法学館憲法研究所webサイト https://www.jicl.jp/articles/opinion_20210927.html 2021年9月27日)で著書が紹介される。

関連項目

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外部リンク

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