山の湊号
山の湊号(やまのみなとごう)は愛知県新城市と名古屋市名東区・長久手市を結ぶ高速バスである。路線名は「新城名古屋藤が丘線」。
座席指定制のため、乗車には事前の予約が必要である。
概要
[編集]新城市が2016年2月に開通した新東名高速道路を活用した「社会実証実験」として豊鉄バスに運行を委託する形で路線を設置した。同社から購入したバスの車両代、及び運行委託費は国の地方創生加速化交付金で全額賄われる[1]。
当路線設置以前、新城市から名古屋市東部へは飯田線 - 東海道本線または名鉄名古屋本線 - 名古屋市営地下鉄東山線で乗り継ぎを考慮しない場合でも約2時間かかっていたが、路線設置により約1時間20分ほどに短縮することができ、運賃も約3分の2となる。
新城市では、市内から名古屋市東部、長久手市、日進市にかけての丘陵地帯に所在する大学・短期大学・専門学校へ通学する学生が利用する事を想定している。
「山の湊」の名は江戸時代に新城で活躍した庄屋が街のにぎわいを「山湊馬浪」(さんそうばろう、山の中の川辺に港の様に船が集まり、荷を引く馬がまるで波のようにやって来る)と表した事に由来する[2]。
運行会社
[編集]運行経路
[編集]新城市民病院西 - 亀姫通(新城駅南) - 新城市役所 - 川路(三河東郷駅) - もっくる新城南 - (新東名高速道路・東名高速道路) - 藤が丘駅(6番のりば)- 長久手古戦場駅(1番のりば)
運行回数
[編集]- 1日3往復
歴史
[編集]- 2016年(平成28年)7月1日 - 運行開始。
- 2017年(平成29年)
- 2020年(令和2年)10月1日 - ダイヤ改正を実施し、全便が毎日運行となる。新城発第1便と名古屋発第3便の発車時刻を繰り上げ。[5]
- 2025年(令和7年)3月:manacaを導入(予定)[6]。
車両
[編集]運行開始時の車両はかつてほの国号(練馬駅・新宿駅 - 豊橋駅・三河田原駅)で使用されていたエアロバスで、阿寺の七滝・長篠合戦のぼりまつり・四谷の千枚田のラッピングを施している。 2017年3月10日より、新車両(エアロエース)の運行が開始された。新車両は赤をベースに織田信長、徳川家康、武田勝頼、鳥居強右衛門が描かれている。この新車両の行先表示機はフルカラーLEDを採用している。
その他
[編集]- 予約は豊鉄バスへの電話予約および発車オ〜ライネットで取り扱っている。
- 運賃は片道大人1,000円、子供500円。早割や往復割引の設定はない。
- 車内では2019年4月よりフリーWi-Fi(Toyotetsu_Free_Wi-Fi)が使用できる。[7]
- 長久手側での折り返し整備は、長久手古戦場駅すぐ近くの名鉄バス名古屋営業所(長久手車庫)で行っている。
- 山の湊号と豊鉄バス田口新城線八束穂 - 鳳来寺間の乗車券がセットされる企画きっぷ『名古屋藤が丘鳳来寺往復きっぷ』が名古屋側で販売されている[8]。
脚注
[編集]- ^ 2016年6月7日付中日新聞東三河版
- ^ わたしたちの新城 歴史編 - 新城市
- ^ 新城名古屋藤が丘線「山の湊号」新型車両お披露目式が行われました - 最新情報・お知らせ 豊鉄バス
- ^ 新城名古屋藤が丘線 ダイヤ改正および停留所新設について - 最新情報・お知らせ 豊鉄バス
- ^ “10/1~ 新城名古屋藤が丘線「山の湊号」ダイヤ改正の実施について | 最新情報・お知らせ | 豊鉄バス株式会社:乗合バス/高速バス/契約バス~運賃・時刻検索~”. web.archive.org (2020年9月23日). 2020年9月23日閲覧。
- ^ 『豊鉄バスで manaca が利用可能になります!』(PDF)(プレスリリース)豊鉄バス、2024年3月15日 。2024年3月15日閲覧。
- ^ “高速乗合バス 車内Free Wi-Fiサービス提供開始 | 最新情報・お知らせ | 豊鉄バス株式会社:乗合バス/高速バス/契約バス~運賃・時刻検索~”. www.toyotetsu.jp. 2020年3月5日閲覧。
- ^ 高速乗合バス「山の湊号」名古屋藤が丘鳳来寺往復きっぷ 2020年10月11日閲覧。