岩国行波の神舞
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岩国行波の神舞(いわくにゆかばのかんまい)は、山口県岩国市行波(ゆかば)に近世以前から伝承され、地元の人々によって奉納されている神楽。国の重要無形民俗文化財に指定されている。「岩国行波の神舞」は民俗文化財としての指定名称で、地元(行波地区)での呼称は、神舞(かんまい)もしくは神楽(かぐら)。
概要
[編集]岩国行波の神舞は、7年に一度、4月に行われる式年の神楽であるが[1]、毎年10月中旬、行波の荒玉社の例祭においても神楽が奉納される。秋の例祭で奉納される演目は以下の12座である。
- 荘厳
- 六色幸文祭
- 諸神勧請
- 注連灑水(ちゅうれんしゃすい)
- 荒霊豊鎮
- 真榊対応内外(まさかきたいおうないぎ)
- 日本紀
- 天津岩座
- 弓箭将軍
- 三宝鬼人
- 五龍地鎮
- 愛宕八幡
7年に1度の式年の神楽(願舞)の年の4月には、行波地区を流れる錦川の河原に四間四方の神殿が組まれ、上記の全ての演目が執り行なわれるほか、「八関」(「八関の舞」もしくは、「松の舞」とも呼ぶ)という神楽が披露される。「八関」では高さ25メートルの松を立て、そこに演者が這い上がる。「願舞」では、「湯立」および「火鎮」と呼ばれる神事も執行される。これら神事と上述の全ての演目を奉納するには、前夜祭から当日にかけての約15時間を要する。
奉納場所
[編集]- 荒玉社:
- 社殿前の敷地(右側へと続く)にて奉納すると考えられる。
- 願舞の年に会場となる錦川の河原:
- 河原は看板の向こう側である。
補足: 神舞を伝承する為の練習場として、荒玉社の近傍に岩国行波の神舞伝承館が設置されている。
歴史
[編集]- 起源:以下の2つの説がある。
- 1791年:記録に残る最古の神舞。以降、7年毎の願舞は、途切れることなく奉納されている。(当時の神舞は神主が主体で執り行なう社人神楽であった)
- 明治維新の頃:世襲制の廃止に伴い、神舞が神主から里人(地元住民)へと伝授され、奉納の主体も地元住民に移る。
- 古式がよく守られ、その形態を変えることなく伝承している神楽として、以下のような指定、選択を受ける。
- 2019年(令和元年)4月7日:次回の願舞(予定)
脚注
[編集]- ^ 「式年」とは「決められた年に行う」の意。「7年に一度」とされているが、この「7年」は数え年で、実際は6年毎である。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 岩国行波の神舞ホームページ
- (「岩国行波の神舞」のホームページ)
- 岩国の文化財 岩国徴古館 岩国学校教育資料館
- (国指定文化財の項目)
- 上沼田(うえぬだ)神楽保存会 - ウェイバックマシン(2001年3月9日アーカイブ分)
- (「山口県内の神楽」→「岩国行波の神舞保存会」へとリンク辿る)
- 岩国行波の神舞 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
座標: 北緯34度9分53.02秒 東経132度5分17.23秒 / 北緯34.1647278度 東経132.0881194度