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津軽岩木スカイライン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
岩木スカイラインから転送)
株式会社岩木スカイライン
Iwaki Skyline Co, Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
036-1345
青森県弘前市大字常盤野字黒森56-2 
設立 1999年4月
法人番号 3420001009615 ウィキデータを編集
事業内容 一般自動車道の経営
主要株主 弘南バス
外部リンク http://www.iwaki-skyline.jp/
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津軽岩木スカイライン入口
津軽岩木スカイラインの空中写真
連続するヘアピンカーブで斜面を登る形状であるのが分かる。右側の駐車場が8合目。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成(1975年撮影)

津軽岩木スカイライン(つがるいわきスカイライン)は、青森県弘前市(旧・中津軽郡岩木町)にある一般自動車道事業による有料道路である。弘南バスの子会社の「株式会社岩木スカイライン」が管理・運営している。


概要

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青森県で初めての有料道路として開通した観光・登山道路で、地元では津軽富士ともよばれる津軽地方最高峰の岩木山を、ふもとの羽黒温泉郷付近から8合目まで結んでいる[1]。延長は9.8キロメートル (km) で、途中に69個の連続するカーブがあり、自動車で8合目まで行くのに片道約30分ほどを要する[2]道路交通法による一部車両通行規制として、自転車や125cc以下のバイクでは通行できない他、11月上旬から4月下旬ごろまで、積雪のため冬季閉鎖され通行止めとなる[1][2][3]

津軽岩木ライン公式マスコット「ぽんたくん」は、職員が沿線で目撃したタヌキがヒントとなって考案された。なお、名称は公募され選ばれたものである。

当道路を利用したヒルクライム競技「チャレンジヒルクライム岩木山」が2001年より実施されており、開催時(1日のうちおおむね午前中)は競技専用となり、通常の利用はできなくなる[4][5]

なお、開通当初は、「バスに揺られてハイヒールや革靴で(岩木山を)登るのは邪道だ」との批判もあった[6]

路線データ

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  • 起点 : 青森県弘前市大字常盤野字黒森56番地2号(青森県道3号弘前岳鰺ケ沢線分岐)
  • 終点 : 青森県弘前市大字百沢字東岩木山(8合目)
  • 延長 : 9.8 km[2]
  • 営業時間 : 8時から17時 ※4月中旬から11月上旬まで営業。

沿革

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  • 1961年昭和36年)3月27日 :弘南バスは、運輸省建設省(どちらも現:国土交通省)に津軽岩木スカイラインの建設を申請[7]
  • 1962年(昭和37年)6月9日[7] : 着工[8]。一般自動車道事業免許を取得。
  • 1965年(昭和40年)8月 : 弘南バス自動車道事業部が発足。
  • 1965年(昭和40年)8月25日 : 開通[8]
  • 1999年平成11年)4月 : 弘南バスが出資する株式会社岩木スカイラインを設立し、運営・管理を弘南バス自動車道事業部から移管。

路線状況

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ルート上に69個のカーブがあり、麓側の序盤の緩やかなカーブを3箇所抜けたところに料金所がある[3]。料金所から山頂までの間のほぼすべてのカーブは90度以上に曲がる[3]。35番カーブは緩やかであるが、36番カーブ以降の山頂までのカーブはヘアピンカーブとなる[3]。周辺はブナの原生林に囲まれて、100メートルほどの直線道路と同程度の半径のカーブが連続して続くため、既視感が強い[3]

通行料金は普通車1830円で、冬季閉鎖期間は11月上旬から翌年4月下旬まである[3]

地理

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青森県の津軽平野に独立峰としてそびえる岩木山は津軽国定公園にあり、古くから「お山参詣」の慣習など山岳信仰の山として知られている[8]。(信仰の詳細は、岩木山を参照。) 山裾のスカイライン入口付近以外は直線がほとんどなく、連続する69ものヘアピンカーブで山の南西麓斜面を登って行く[1][3]。道路沿線はブナの原生林の中を走り抜けるが、高度が増すほど松前津軽半島権現岬を望む展望が開けてゆき、8合目の登山口や登山リフト岩木山頂駅前の駐車場に到達する[1]。その道路の標高差は約800メートルほどある[3]。8合目駐車場付近から見る眼下の津軽平野日本海の眺望は壮観で、七里長浜、権現崎や十三湖、さらに天候が良ければ龍飛崎北海道まで遠望することもできる[2][3]。なおこの岩木スカイラインが運営するリフトは、岩木山の8合目から9合目まで運行されていて、9合目の鳥海噴火口駅まで登山利用することができる。

アクセス

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自動車

路線バス

脚注

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  1. ^ a b c d 須藤英一 2013, p. 49.
  2. ^ a b c d 小川・栗栖・田宮 2016, pp. 28–29.
  3. ^ a b c d e f g h i 中村淳一編 2018, pp. 46–47.
  4. ^ 全国506人、自転車で岩木山疾走 - 47NEWS(元ソースは東奥日報、2013年7月1日付、同年9月24日 記事冒頭部のみ閲覧)
  5. ^ チャレンジヒルクライム岩木山【終了しました】 - 弘前観光コンベンション協会(2013年9月24日閲覧) ※インターネットアーカイブ
  6. ^ 『新編 弘前市史 通史編 岩木地区』(弘前市岩木総合支所総務課・2011年3月発行)「第6章 現代の岩木・第5節 岩木山ろくの観光資源」555 - 556頁「津軽岩木スカイライン」
  7. ^ a b 『新編弘前市史岩木地区資料編』(弘前市岩木総合支所総務課・2010年3月発行)「第Ⅳ部 近現代の岩木・第4章 戦後岩木山ろく開発・第四節 観光開発・四 交通整備」500頁~507頁
  8. ^ a b c 宮本利行「津軽の街と風景 岩木山にも観光化の波=30」『陸奥新報』陸奥新報社、2015年7月27日。

参考文献

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  • 小川秀夫、栗栖国安、田宮徹 著、中村純一編 編『ニッポン絶景ロード100』枻出版社〈エイムック〉、2016年4月10日、28-29頁。ISBN 978-4-7779-3980-0 
  • 須藤英一『新・日本百名道』大泉書店、2013年、49頁。ISBN 978-4-278-04113-2 
  • 中村淳一編 編『日本の絶景ロード100』枻出版社、2018年4月20日。ISBN 978-4-7779-5088-1 

関連項目

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外部リンク

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