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岩本えり子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
岩本 えり子
生誕 1952年8月18日
出身地 日本の旗 日本神奈川県茅ヶ崎市
死没 (2008-10-19) 2008年10月19日(56歳没)
学歴 モントレー大学 出身[1]
職業 音楽家
作詞家
共同作業者 桑田佳祐(弟)

岩本 えり子(いわもと えりこ、1952年昭和27年〉8月18日 - 2008年平成20年〉10月19日)は、日本の女性ミュージシャン作詞家。旧姓:桑田(くわた)[2]神奈川県茅ヶ崎市出身。

サザンオールスターズバンドマスターである桑田佳祐[1]、義妹(弟嫁)はサザンオールスターズのメンバーでシンガーソングライターの原由子

来歴・人物

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1975年渡米。モントレー大学に学び、通訳などをしながら、一般人と結婚。出産子育てをする。1996年帰国。茅ヶ崎の海の景観を守る「はまけい」代表を務めた。弟である佳祐によると、えり子とは腹違い(異母姉弟)であるという[3]

1995年に乳癌を患いのちに克服したが[4]、2008年初頭には末期の膵臓癌が判明。佳祐が国内やハワイから名医を紹介するなどの全面的な治療へのサポートを行ったが[4]、10月19日に56歳で死去したことを同月22日に佳祐が所属するアミューズから報道各社にFAXを通じて発表[5]。同月25日に神奈川県藤沢市で葬儀・告別式が密葬で営まれた[6]。また、同日放送分の『桑田佳祐のやさしい夜遊び』(TOKYO FM)の内容がえり子を追悼するものに変更された[6]

父親が仕事で多忙[注 1]だったため、えり子が子守唄代わりに佳祐の枕元で歌謡曲ビートルズを歌ってきかせた事もあったという[4]。一部報道ではえり子は佳祐の事を「親代わり」として献身的に面倒を見たと報じた所もあったが、佳祐は「そんなかいがいしい女ではない」「めしなんて作ってもらったことない」「僕は姉の手下でした」といったことを述べている[6]

佳祐の話によると高校時代は大食いで、体重も70キログラム以上あり、毎朝パンを1斤食べていたという[6]

佳祐によると、学生時代は「ジョン・レノンと結婚する」という夢を持っていたといい、ジョンがオノ・ヨーコと結婚した際には、辻堂に存在するオノの実家で頻繁に抗議運動をし、佳祐も強制的に連れていかされ、石を投げさせられた[15]

別府杉乃井ホテルの仲居をしていた時期がある[16]

サザンのシングル「いとしのエリー」のモデルともいわれることがあるが、佳祐は「エリー」のフレーズを「何だか口を吐いて出てきたのが歌詞になった」と述べている[17]

サザンおよび佳祐のソロの楽曲の中で「黄昏のサマー・ホリデイ」「HOLD ON (It's Alright)」「LONELY WOMAN」の英語歌詞を補作した[18][19][20]

著書

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演じた人物

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脚注

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注釈

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  1. ^ 久司は満蒙開拓移民として満州鉄道に勤務したのち[7]、引揚後は北九州に移り住み「複雑な知り合い」に世話になった時期を経て[8](佳祐も自身の本籍地が北九州市若松区(旧若松市)であることを公表している[9][10])、湘南の地方新聞の記者[11]、茅ヶ崎の映画館(大黒館。後に茅ヶ崎国際劇場と改名[12][13])や小田原市の西洋料理店「grill KONOMI」の雇われ支配人[11]、妻の昌子(佳祐の実母であり、えり子にとっては継母[3])と二人三脚でのバー経営[14]と数々の職業を転々としていた。

出典

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  1. ^ a b 岩本えり子 | プロフィール | HMV&BOOKS online HMV 2020年8月20日閲覧
  2. ^ 映画『茅ヶ崎物語 〜MY LITTLE HOMETOWN〜』より参考。
  3. ^ a b 『ブルー・ノート・スケール』P6、ロッキン・オン、1987年
  4. ^ a b c がん闘病 サザン桑田の実姉、岩本えり子さん急死 産経新聞 2008年10月22日配信。
  5. ^ 桑田佳祐の姉、岩本えり子さんが死去 オリコン 2018年1月24日閲覧
  6. ^ a b c d 桑田がFMで最愛の姉追悼する11曲日刊スポーツ 2008年10月26日
  7. ^ TOKYO FM桑田佳祐のやさしい夜遊び」2012年10月27日放送分より。
  8. ^ TOKYO FM桑田佳祐のやさしい夜遊び」2018年7月28日放送分より。
  9. ^ “【エンタがビタミン♪】桑田佳祐 “人生で影響を受けた人物”や意外な“本籍地”明かす(1/2)”. Techinsight (メディアプロダクツジャパン). (2017年8月24日). https://japan.techinsight.jp/2017/08/maki08231947.html 2017年8月25日閲覧。 
  10. ^ “【エンタがビタミン♪】桑田佳祐 “人生で影響を受けた人物”や意外な“本籍地”明かす(2/2)”. Techinsight (メディアプロダクツジャパン). (2017年8月24日). https://japan.techinsight.jp/2017/08/maki08231947.html/2 2017年8月25日閲覧。 
  11. ^ a b About us | grill KONOMI | グリル木の実
  12. ^ みなみマート(茅ヶ崎駅前分譲)建替 46年の歴史に幕タウンニュース
  13. ^ 桑田佳祐「ただの歌詩じゃねえか、こんなもん」(1984年、新潮社、P11)
  14. ^ アテネに届け…こちらサザンは初の五輪応援歌!サンスポ
  15. ^ 小貫信昭『いわゆる「サザン」について』水鈴社、2024年、8頁。
  16. ^ 『ブルー・ノート・スケール』P11、ロッキン・オン、1987年
  17. ^ SWITCH Vol.31 No.8 Southern All Stars [僕らのサザン、みんなのサザン] p33より
  18. ^ 桑田佳祐 - 黄昏のサマー・ホリデイ SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
  19. ^ 桑田佳祐 - HOLD ON (It's Alright) SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
  20. ^ サザンオールスターズ - LONELY WOMAN SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE