岸義人
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岸 義人 (きし よしと) | |
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Yoshito Kishi (2002/03) | |
生誕 |
1937年4月13日 日本 愛知県名古屋市 |
死没 |
2023年1月9日(85歳没) アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 |
居住 |
日本 アメリカ合衆国 |
国籍 | 日本 |
研究分野 |
有機合成化学 天然物化学 |
研究機関 |
名古屋大学 ハーバード大学 |
出身校 | 名古屋大学 |
博士論文 | ウミホタルルシフェリンの構造とその全合成 (1966) |
博士課程 指導学生 | スチュアート・シュライバー |
主な業績 | パリトキシン、マイトマイシン、テトロドトキシン、ハリコンドリンB等の全合成 |
主な受賞歴 | 日本学士院賞・恩賜賞(1999年) |
プロジェクト:人物伝 |
岸 義人(きし よしと、1937年4月13日 - 2023年1月9日)は、日本とアメリカ合衆国で活動した有機合成化学者[1]。専門は天然物化学。ハーバード大学名誉教授[2][3]。天然物化学における驚異的な功績により2010年から名古屋大学特別教授[2]。米国エーザイの副社長も務めた。
人物
[編集]愛知県名古屋市出身で[2]、戦時中に岐阜県美濃加茂市に疎開[4]。岐阜県立加茂高等学校を経て、1961年に名古屋大学理学部を卒業[1]したのち、名古屋大学農学部助教授などを経て、1974年にハーバード大学教授として招聘された[1]。2009年現在ハーバード大学名誉教授。
1966年 理学博士「ウミホタルルシフェリンの構造とその全合成」。
海洋産天然物の研究を行い、パリトキシン、マイトマイシン、テトロドトキシン、ハリコンドリンBなどの全合成を達成した[1][5]。
乳がん治療薬「エリブリン」を製薬会社エーザイと共同開発した[2]。
2023年1月9日、脳梗塞のため、マサチューセッツ州の病院で死去[6][7]。85歳没。
受賞
[編集]- 1980年 ACS Award for Creative Work in Synthetic Organic Chemistry(アメリカ化学会)
- 1995年 名古屋メダル(MSD生命科学財団)[8]
- 1995年 プレローグ・メダル
- 1999年 日本学士院賞・恩賜賞[2]
- 2001年 テトラヘドロン賞
- 2001年 アーネスト・ガンサー賞
- 2012年 Yamada-Koga prize(微生物化学研究会)
- 2018年 野依賞
- 2020年 Nakanishi Prize (日本化学会)
栄典
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e 中田忠「岸義人教授に文化功労者顕彰」『有機合成化学協会誌』第59巻第12号、有機合成化学協会、2001年、1156頁、doi:10.5059/yukigoseikyokaishi.59.1156。
- ^ a b c d e 読売新聞 2023年1月13日 28面
- ^ a b “平成25年秋の叙勲受章者決まる<名大トピックス No.247>” (PDF). 名古屋大学広報室. p. 10 (2013年12月16日). 2023年3月31日閲覧。
- ^ “フグ毒解明の岸氏 母校の名大で講演”. つなごう医療 中日メディカルサイト (2014年2月19日). 2017年7月22日閲覧。
- ^ {https://www.yomiuri.co.jp/science/20230112-OYT1T50234/ 米ハーバード大名誉教授の岸義人氏死去、85歳…フグ毒などの天然有機化合物を人工合成 (読売新聞2023年1月12日記事) }
- ^ フグ毒合成、岸義人さん死去85歳 美濃加茂で小中高生活、地元で悼む声岐阜新聞2023年1月13日
- ^ “岸義人氏が死去 天然物有機化学者”. 日本経済新聞. 共同通信社. (2023年1月12日) 2023年1月12日閲覧。
- ^ “名古屋メダル受賞者一覧(Gold Medal)”. 公益財団法人MSD生命科学財団. 2022年10月6日閲覧。
- ^ “平成25年秋の叙勲 瑞宝重光章受章者” (PDF). 内閣府. p. 2 (2013年11月). 2015年11月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月8日閲覧。