コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

そごう川口店

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
川口そごうから転送)
そごう川口店
SOGO Kawaguchi
地図
地図
店舗概要
所在地 332-8511
埼玉県川口市栄町3-5-1
座標 北緯35度48分11秒 東経139度43分6.8秒 / 北緯35.80306度 東経139.718556度 / 35.80306; 139.718556 (そごう川口店)座標: 北緯35度48分11秒 東経139度43分6.8秒 / 北緯35.80306度 東経139.718556度 / 35.80306; 139.718556 (そごう川口店)
開業日 1991年平成3年)10月16日
閉業日 2021年令和3年)2月28日[1]
正式名称 川口駅東口第三工区市街地再開発ビル
施設所有者 株式会社そごう・西武外24社 
施設管理者 株式会社そごう・西武
川口駅東口第三工区再開発ビル管理組合
敷地面積 9,360 m²
延床面積 73,175 m² 
商業施設面積 37,635 m²(そごう:32,621m²[2]
営業時間 10:00 - 20:00(レストラン街は11:00 - 22:00)
駐車台数 70台
前身 川口そごう(旧称)
外部リンク ホームページ
SOGO
テンプレートを表示

そごう川口店(そごう かわぐちてん)は、株式会社そごう・西武埼玉県川口市川口駅前で運営していた百貨店である[3]

そごう・西武の親会社であるセブン&アイ・ホールディングスの事業構造改革に伴い、2021年(令和3年)2月28日をもって閉店した[3]

概要

[編集]

川口駅東口の再開発により建設された「川口駅東口第3工区再開発ビル」の核店舗として、地元の誘致運動を受けて出店した[3]。開店当初の名称は「川口そごう」で、直営の百貨店売場としては埼玉県内最大の店舗面積を有する店舗であった[4]

誘致を受けたそごうは1978年(昭和53年)に出店を表明し、1983年(昭和58年)に運営会社の「株式会社川口そごう」を設立したが、出店予定地の建物解体が完了した段階でも一部の地権者が再開発ビルの権利変換計画に同意せず、着工は当初予定から2年遅れて1990年(平成2年)にずれ込んだ[5]

こうした経緯もあり、開店したのは出店表明から13年後の1991年(平成3年)10月16日、そごうグループとして30番目の百貨店店舗となり、当時同社が目標として掲げていた「トリプルそごう(30店舗の出店)」を当店舗で達成した[6]

オープン時のキャッチフレーズは「世界へ。そごう新世紀、始まる[7]。そごう出店まで鋳物工場が建ち並んでいた川口駅前において、「東京が来た」「東京へ行くお客を川口で食い止める」と期待された[3]。売上高はピーク時の1997年(平成9年)2月期、359億円を計上していた[8]

2002年(平成14年)に親会社のそごうが民事再生法の適用を申請、会社統合による新会社移行により、当店の運営も株式会社川口そごうから新会社の「株式会社そごう」に引き継がれ[3]、店舗名は「そごう川口店」に変更。さらに2009年(平成21年)8月のそごう、西武百貨店、ミレニアムリテイリングの統合により、「株式会社そごう・西武」が運営する店舗となった[3]

2019年(令和元年)10月、株式会社そごう・西武の親会社であるセブン&アイ・ホールディングスの事業構造改革に伴い、2021年(令和3年)2月28日をもって閉店することが発表された[3][1]。閉店発表の前年、2020年(令和2年)2月期には売上高が153億円と、ピーク時の半分以下に減っていた[8]

施設設備

[編集]

隣接するJR川口駅とは、当店が入る再開発ビルの建設時に整備されたペデストリアンデッキで連絡し、3階メインエントランスがデッキに面していた[9]。デッキは川口駅から再開発ビルを経由して周辺商店街へ人流をつくるように配置され、ビル内に入居するそごう以外の地権者店舗もデッキに面して配置された[9]

再開発ビルの地下2階には、ビルに入居する金融機関の専用駐車場が設けられた[9]一方で、そごうの来客用の駐車場は併設されず[8]、川口市の駅周辺整備構想に合わせてそごうが近隣に駐車場を確保し、シャトルバスで来店客を送迎する方式をとっていた[9]

3階のメインエントランスにはセイコー製の大時計が開業時から設置されており、2008年4月15日までは株式会社そごう(当時)が東京ディズニーランドのアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」のオフィシャルスポンサーだったことから、同アトラクションを模した人形による演出が行われていた。

跡地活用

[編集]

2023年(令和5年)11月末、そごう川口店が入居していた再開発ビルのうち、そごう・西武の持分を三井不動産が取得[10]。同時に同社、三井不動産レジデンシャル、川口市の3者で「川口駅周辺まちづくりに関する連携協定」が締結された[11]

協定には川口市が推進する川口駅への中距離電車の新規停車や、近隣にある川口総合文化センターの大規模改修、美術館建設などを念頭に、駅周辺の回遊性向上や拠点機能強化など7項目が盛り込まれ、三井不動産と同レジデンス両社の知見をこれら市の取り組みに活かすとされた[3]

2024年(令和6年)8月22日、三井不動産はビルを同社ブランドの商業施設としてリニューアルすることを発表[10][12]。同年12月17日、施設名称を「三井ショッピングパーク ららテラス川口」として、2025年(令和7年)5月に開業することを明らかにした[13]。テナント構成はアパレル、コスメ、生活雑貨、生鮮食品、スイーツなど、約100店舗の出店を見込んでいる[10][12]

リニューアル工事は大成建設が担当し、3階メインエントランスの大時計や大理石の外壁といった、そごう時代の特徴的な外観も残す形で改装する[10]。建物の地下2階、地上11階の基本構造もそのまま活用するが、延床面積は改装後約6万8800平方メートルと、旧店舗から約6パーセント縮小する予定である[10]

フロアガイド

[編集]
11F 屋上スカイガーデン(四季彩の庭)
10F レストラン街
9F 憩いのある街
8F 生活雑貨の街
7F カジュアルファッションとこどもの街
6F メンズファッションとスポーツの街
5F レディースファッションの街
4F
3F
2F ファッショングッズの街
1F
地下 新鮮食品の街

(出典:そごう川口店 フロアガイド(2021年2月27日時点)

各階の主な設備やテナント一覧は「公式フロアガイド」を参照。

周辺

[編集]

そごう川口店の近隣にはセブン&アイ・ホールディングスグループの店舗として、ショッピングモールの「アリオ川口」が出店している。かつてはグループ会社であるイトーヨーカドーのディスカウントストアザ・プライス川口店も営業していたが、再開発に伴い2019年5月19日をもって閉店[14]

出典

[編集]
  1. ^ a b “「無くなるなんて信じられない」そごう川口店も閉店”. 読売新聞 (読売新聞社). (2021年3月2日). オリジナルの2021年3月6日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210306124720/https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210301-OYT1T50081/amp/ 2021年3月6日閲覧。 
  2. ^ 店舗の営業終了等に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)そごう・西武、2019年10月10日。オリジナルの2019年12月8日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20191208212925/https://www.sogo-seibu.co.jp/pdf/20191010_01.pdf2021年3月6日閲覧 
  3. ^ a b c d e f g h そごう川口店、28日閉店 店内で開店当時の写真展、懐かしむ市民ら「東京が来た」「発展するぞ」」『埼玉新聞』埼玉新聞社、2021年2月28日。2024年11月23日閲覧。
  4. ^ 国際商業出版「全国縦断出店情報」『激流』第16巻第185号、国際商業出版、1991年7月、9-23頁、2024年11月23日閲覧 
  5. ^ 村上逸郎「川口市からの報告」『再開発コーディネーター』第37号、再開発コーディネーター協会、1992年5月、60-65頁、2024年11月23日閲覧 
  6. ^ 塩月修一「スーパーマンぶりを発揮、ダイナミックなリーダー・水島広雄そごう社長」『経営コンサルタント』第528号、経営政策研究所、1992年10月、56-59頁、2024年11月23日閲覧 
  7. ^ 名残惜しさも30年の感謝溢れる そごう川口店が2/28閉店」『武蔵野新報』武蔵野新報社、2021年2月24日。2024年11月23日閲覧。
  8. ^ a b c そごう川口店28日閉店 活用未定、地元に募る不安」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2021年2月25日。2024年11月23日閲覧。
  9. ^ a b c d 木戸恒男「『川口そごう』オープン--川口駅東口第三工区--第一種市街地再開発事業」『再開発コーディネーター』第35号、再開発コーディネーター協会、1992年1月、16-17頁、2024年11月23日閲覧 
  10. ^ a b c d e “旧そごう川口店ビル新装 来春開業”. 読売新聞 (読売新聞社). (2024年8月23日). https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20240822-OYTNT50221/ 2024年11月23日閲覧。 
  11. ^ 長く愛される施設に…「そごう川口」跡地の利活用など、川口駅周辺の整備で協定 川口市、三井不動産などと」『埼玉新聞』埼玉新聞社、2023年12月3日。2024年11月23日閲覧。
  12. ^ a b 加藤綾 (2024年8月22日). “川口駅前、そごう跡地に新たな商業施設 25年春開業”. Impress Watch (インプレス). https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1617837.html 2024年8月22日閲覧。 
  13. ^ 旧そごう川口店建物をリニューアルしたライフスタイル型商業施設 「三井ショッピングパーク ららテラス川口」2025年5月開業”. 三井不動産株式会社 (2024年12月17日). 2024年12月17日閲覧。
  14. ^ イトーヨーカ堂/ザ・プライス「川口店」「西川口店」を5月に閉店”. 流通ニュース (2019年4月16日). 2019年10月14日閲覧。

外部リンク

[編集]