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川西政明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

川西 政明(かわにし まさあき、1941年8月5日 - 2016年8月26日[1])は、日本文芸評論家日本文芸家協会日中文化交流協会会員。

来歴・人物

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大阪府大阪市[2]生まれ。広島県尾道市出身[3]

1965年[2]中央大学商学部[2]卒業後、河出書房新社へ入社し、文芸編集者生活時代には『高橋和巳作品集』、『埴谷雄高作品集』などを編集、渡辺淳一の担当だった。

1972年に退社後[2]、文芸評論活動に専念。戦後派文学や新日本文学会で活動した作家に関する論考が多い。

1997年『わが幻の国』で第25回平林たい子文学賞受賞。

2006年に『武田泰淳伝』で第17回伊藤整文学賞(評論部門)を受賞。

著作

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  • 『不果志の運命、あるいは高橋和巳についての断片的な考察』(講談社、1974年)
  • 大江健三郎論 未成の夢』(講談社、1979年)
  • 『一つの運命-原民喜』(講談社、1980年)
  • 『評伝高橋和巳』(講談社、1981年/講談社文芸文庫(増訂版)、1995年)
  • 『本を読む 同時代の作家に関する十四章』(集英社、1982年)
  • 『孤客 船山馨の人と文学』(北海道新聞社、1982年)
  • 『遙かなる美の国 泰淳論』(福武書店、1987年)
  • 『私の変幻』(福武書店、1991年)
  • 『リラ冷え伝説-渡辺淳一の世界』(集英社、1993年)
    • 『渡辺淳一の世界』(集英社文庫、1997年)。増訂版
    • 『評伝 渡辺淳一』(集英社文庫、2015年)。決定版
  • 『「死霊」から「キッチン」へ-日本文学の戦後50年』(講談社現代新書、1995年)
  • 『謎解き「死霊」論』(河出書房新社、1996年→改訂版2006年)
  • 『わが幻の国』(講談社、1996年)
  • 『評伝埴谷雄高』(河出書房新社、1997年)
  • 『昭和文学史』(上・中・下)(講談社、2001年)
  • 『文士と姦通』(集英社新書、2003年)
  • 鞍馬天狗』(岩波新書、2003年)
  • 『小説の終焉』(岩波新書、2004年)
  • 『武田泰淳伝』(講談社、2005年)
  • 吉村昭』(河出書房新社、2008年)
  • 『新・日本文壇史』(全10巻)(岩波書店、2010年‐2013年)
  1. 漱石の死
  2. 大正の作家たち
  3. 昭和文壇の形成
  4. プロレタリア文学の人々
  5. 昭和モダンと転向
  6. 文士の戦争、日本とアジア
  7. 戦後文学の誕生
  8. 女性作家の世界
  9. 大衆文学の巨匠たち
  10. 日本文学から世界文学へ
  • 『道づれの旅の記憶 吉村昭・津村節子伝』(岩波書店、2014年)
  • 大岡昇平 文学の軌跡』(河出書房新社、2016年)。遺著

編著

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  • 武田泰淳『評論集 滅亡について 他三十篇』(岩波文庫、1992年)
  • 『身心快楽 武田泰淳随筆選』(講談社文芸文庫、2003年)。全二十八篇 
  • 川端康成随筆集』(岩波文庫、2013年)。全三十一篇

脚注

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  1. ^ “文芸評論家・川西政明さん死去 伊藤整文学賞を受賞”. 朝日新聞. (2016年8月26日). http://www.asahi.com/articles/ASJ8S6D7RJ8SUCVL017.html 
  2. ^ a b c d 読売人物データベース
  3. ^ 朝日新聞人物データベース