川辺女王
表示
川辺女王(かわべじょおう/かわべののおおきみ、生年不明 - 弘仁元年9月28日(810年10月29日))は、奈良時代から平安時代にかけての日本の皇族。舎人親王の孫で、三島王の娘。位階は従四位下。
生涯
[編集]叔父の大炊王(淳仁天皇)が天皇として即位したため、天平宝字3年(759年)、妹の葛女王とともに二世皇族扱いとされ、無位から従四位下に叙せられた。ところが、藤原仲麻呂の乱による淳仁天皇廃位により、妹ともども伊豆国に配流され、宝亀2年(771年)になって、属籍(皇籍)を回復した[1]。同4年(773年)3月、本位の従五位下に回復されたとあるが、これより、先の従四位下叙爵は従五位下の誤りとする意見と同時に、淳仁天皇廃位のため、二世皇族扱いでなくなったためだとする説もある。その後、延暦4年(785年)正月、正五位下まで昇叙。弘仁元年(810年)9月、散事・従四位下で卒去[2]。
官歴
[編集]『六国史』による
- 天平宝字3年(759年)6月16日:従四位下
- 時期不詳:皇籍剥奪
- 宝亀2年(771年) 7月11日:皇籍回復
- 宝亀4年(773年)3月9日:従五位下(復位)
- 時期不詳:従五位上
- 延暦4年(785年)正月9日:正五位下
- 時期不詳:従四位下・散事
- 弘仁元年(810年)9月28日:卒去
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 『続日本紀』3 新日本古典文学大系14 岩波書店、1992年
- 『続日本紀』4 新日本古典文学大系15 岩波書店、1995年
- 『続日本紀』5 新日本古典文学大系16 岩波書店、1998年
- 宇治谷孟訳『続日本紀 (中)・(下)』講談社〈講談社学術文庫〉、1992年・1995年
- 森田悌訳『日本後紀(中)』講談社学術文庫、2010年
- 『日本古代人名辞典』2 - p574、竹内理三・山田英雄・平野邦雄編、吉川弘文館、1959年