帝俊

帝夋（ていしゅん）は、上古の中国神話に登場する東方の天帝。帝俊とも書く。羲和（太陽の女神）と常羲（月の女神）は帝夋の妻である。帝俊、帝舜、帝嚳は同一人物と思われる^[1]^[2]^[3]^[4]^[5]。帝俊のモデルも昊天上帝である可能性があり、帝俊と帝嚳の神話を伝えている国も周人の末裔である。

『山海経』（せんがいきょう）の「大荒西経」より「帝嚳」の異名を持つ。炎帝に属し東夷百越の先祖にあたる。黄帝・顓頊と共に伝説の五帝を始祖とする。鳥や蛇や太陽を崇めて断髪文身^[6]とお歯黒の習慣がある越人の始祖である^[7]^[8]^[9]。

宗室

后妃

常羲（常儀）^[10]
羲和
娥皇^[11]
女英^[11]

子孫

中容^[12]
黑齒^[12]
帝鴻^[12]
晏龍
- 司幽^[12]
三身
- 義均（商均）
季釐（季貍）
后稷
台璽
- 叔均^[13]
禺號
- 淫梁^[14]

脚注

[脚注の使い方]

^ 『山海經海經新釋卷九　山海經第十四　大荒東經１』郭璞云：「言此國中惟有黍穀也。蔿音口偽反。」珂案：蔿國或當作嬀國。嬀、水名、舜之居地也。史記陳世家：「舜為庶人、堯妻之二女、居於嬀汭、後因為氏。」嬀國當即是舜之裔也。山海經帝俊即舜（説詳下「帝俊生中容」節注）、則此蔿國（嬀國）實當是帝俊之裔也。又山海經記帝俊之裔俱有「使四鳥」或「使四鳥：豹、虎（或虎、豹）、熊、羆」語、此蔿國（嬀國）亦「使四鳥」、則其為帝俊之裔更無疑問矣。
^ 『藝文類聚卷四十三樂部三』山海經曰：帝俊八子、是始為歌、⟨帝俊、帝舜也。⟩
^ 『御定淵鑑類函卷一百八十三禮儀部三十』原山海經曰帝俊八子是始為歌【帝俊帝舜也】
^ 聞一多『天問疏證』「帝即帝俊、一曰帝嚳、又曰帝舜、即東夷人之天帝也。」
^ 郭沫若『虞舜大典（近現代文獻卷）』帝俊、帝舜、帝嚳、高祖夔、實是一人
^ https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E6%96%AD%E9%AB%AA%E6%96%87%E8%BA%AB/
^ 杉本憲司「呉越文化の鳥」（PDF）『鷹陵史学』第19号、鷹陵史学会、1994年3月14日、1-17頁、ISSN 0386331X。
^ https://blog.goo.ne.jp/mash1125/e/0ffa77a78ebec5ed201bf6ffd9d2341a
^ http://www.nihonkaigaku.org/library/lecture/i9906-ts.html ^{[リンク切れ]}
^ 『山海經海經新釋卷十　山海經第十五　大荒南經』郝懿行云：「文十八年左傳云：高辛氏才子八人、有季貍；貍、釐聲同、疑是也。是此帝俊又為帝嚳矣。」珂案：帝俊本即帝嚳。初學記卷九引帝王世紀云：「帝嚳自言其名曰夋。」即為最直接而有力之證據。大荒西經云：「帝俊生后稷。」大戴禮帝繫篇則云：「帝嚳上妃姜嫄氏産后稷。」大荒西經有「帝俊妻常羲」、世本王侯大夫譜亦有「帝嚳次妃、娵訾氏之女曰常儀」、常儀即常羲也。此經帝俊生季釐同於帝嚳才子八人之季貍、特相同點之一也。
^ ^a ^b 『山海經海經新釋卷九　山海經第十四　大荒東經１』大荒南經「帝俊妻娥皇」同於舜妻娥皇、其據一也。海内經「帝俊生三身、三身生義均」、義均即舜子商均（路史後紀十一：「女罃（女英）生義均、義均封於商、是為商均。」
^ ^a ^b ^c ^d 『山海經卷十四大荒東經』帝俊生晏龍、晏龍生司幽、司幽生思土、不妻；思女、不夫。食黍、食獸、是使四鳥。...帝俊生中容、中容人食獸、木實、使四鳥：豹、虎、熊、羆。...帝俊生黑齒、姜姓、黍食、使四鳥。...帝俊生帝鴻、帝鴻生白民、白民銷姓、黍食、使四鳥。...
^ 『山海經卷十六大荒西經』帝俊生后稷、稷降以百穀。稷之弟曰台璽、生叔均。
^ 『山海經卷十八海内經』帝俊生禺號、禺號生淫梁、淫梁生番禺、是始為舟。番禺生奚仲、奚仲生吉光、吉光是始以木為車。

参考文献

淮南子
山海経
白川静『中国の神話』中公文庫。ISBN 978-4122041592。
袁珂著、鈴木博訳『中国の神話伝説』青土社。

宗室

后妃

子孫

脚注

参考文献

関連項目