コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

愛しのヘナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
愛しのヘナ
Henna
監督 ランディール・カプール英語版
脚本
製作
ナレーター シャンミー・カプール英語版
出演者
音楽 ラヴィンドラ・ジャイン英語版
撮影 ラドゥ・カルマカール英語版
編集 ジートゥ・ムンダール
製作会社 R・K・スタジオ・チェンブル
配給
公開 インドの旗 1991年6月28日
上映時間 184分
製作国 インドの旗 インド
言語
製作費 ₹20,000,000[1]
テンプレートを表示

愛しのヘナ』(いとしのヘナ、Henna)は、1991年インドロマンスドラマ映画。監督はランディール・カプール英語版が務め、リシ・カプールゼバ・バフティヤル英語版アシュウィニー・バーヴ英語版が出演している。元々はラージ・カプールが監督として製作を進めていたが、1988年に彼が死去したため彼の遺作と位置付けられており、長男のランディール・カプールが企画を引き継いで製作された[1]。脚本はインド人脚本家のハージャー・アフマド・アッバース英語版、台詞はパキスタン人脚本家のハシーナ・モイン英語版がそれぞれ手掛けている。カシミールのシーンはヒマーチャル・プラデーシュ州マナリ英語版で撮影されたほか、一部のシーンはパキスタンマリー英語版イスラマバード)、スイスオーストリアでも撮影されている[2]。映画は批評的・興行的な成功を収め、アカデミー国際長編映画賞インド代表作品に選出されたが、ノミネートにはいたらなかった。

ストーリー

[編集]

シュリーナガルに暮らすチャンダル・プラカーシュは婚約者チャンドニー・カウル(チャンド)との結婚を間近に控えていた。そんなある日、チャンダルは交通事故に遭遇して川に転落し、カシミールのパキスタン領域に迷い込んでしまう。ジェラム英語版にある川沿いの村で父カーンと3人の兄弟(アシュラフ、ラザク、ザマン)と暮らすヘナはある日、川で意識不明の状態で倒れていたチャンダルを発見する。彼女は医者のグル・ビビに助けを求めてチャンダルを介抱するが、意識を取り戻した彼は記憶喪失状態になっていた。ヘナたちはチャンダルが病床で「チャンド!」と叫んでいたことから、彼を「チャンド」と呼ぶようになり、体力が回復したチャンダルはグル・ビビの仕事を手伝い始める。やがてヘナはチャンダルに恋して結婚を望むようになるが、彼女のと結婚を望んでいたダロガ・シャーバーズ・カーンはチャンダルに嫉妬する。同じころ、インド・パキスタン間の緊張が高まっていたことから、チャンダルはパキスタン警察からスパイの疑いをかけられてしまう。ヘナの意思を受け入れたカーンは結婚の準備を進めるが、結婚式の当日にチャンダルは記憶を取り戻し、そこでヘナたちは「チャンド」がインド人であり、ヒンドゥー教徒であることを知る。カーンたちはチャンダルを無事にインド領域に帰すために奔走するが、ヘナの兄弟の一人がダロガ・シャーバーズ・カーンと共謀して帰路を妨害したため失敗する。一行は再び越境を試みて無事にチャンダルを帰郷させることに成功するが、混乱の中でヘナは命を落としてしまう。ヘナの死を知ったチャンダルは、「何故、我々は戦争しなければいけないんだ」と叫び、物語は幕を閉じる。

キャスト

[編集]
リシ・カプール
ゼバ・バフティヤル
アシュウィニー・バーヴ

サウンドトラック

[編集]
トラックリスト
#タイトル作詞作曲・編曲歌手
1.「Main Hoon Khushrang Henna (Happy)」ラヴィンドラ・ジャイン英語版 ラタ・マンゲシュカル
2.「Anar Dana」ラヴィンドラ・ジャイン ラタ・マンゲシュカル
3.「Der Na Ho Jaye Kahin」ラヴィンドラ・ジャイン ラタ・マンゲシュカル、スレーシュ・ワドカール英語版、モハマド・サイード、ファリド・サブリ、サティーシュ
4.「Chitthiye Ni Dard Firaaq Valiye」ナクシュ・リャルプリ英語版 ラタ・マンゲシュカル
5.「Marhaba Sayyedi」マウラナ・クドゥシ モハメド・アズィーズ英語版
6.「Janewale O Janewale」ラヴィンドラ・ジャイン ラタ・マンゲシュカル、スレーシュ・ワドカール
7.「Bedardi Tere Pyar Ne」ラヴィンドラ・ジャイン ラタ・マンゲシュカル
8.「Vash Malle」ラヴィンドラ・ジャイン モハメド・アズィーズ
9.「Main Hoon Khushrang Henna (Sad)」ラヴィンドラ・ジャイン ラタ・マンゲシュカル、モハメド・アズィーズ
10.「Main Der Karta Nahin」ラヴィンドラ・ジャイン ラタ・マンゲシュカル、スレーシュ・ワドカール

受賞・ノミネート

[編集]
映画賞 部門 対象 結果 出典
第37回フィルムフェア賞英語版 作品賞英語版 『愛しのヘナ』 ノミネート [3][4][5][6][7]
監督賞 ランディール・カプール
主演女優賞英語版 ゼバ・バフティヤル[注釈 1]
助演女優賞英語版 ファリーダー・ジャラール 受賞
助演男優賞 サイード・ジャフリー ノミネート
新人女優賞 ゼバ・バフティヤル
撮影賞英語版 ラドゥ・カルマカール英語版 受賞
作詞家賞英語版
  • ラヴィンドラ・ジャイン
  • 「Main Hoon Khushrang」
ノミネート

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ フィルムフェア賞史上、主演女優賞にノミネートされたパキスタン人女優は彼女を含めて3人(サルマ・アガー英語版、ゼバ・バフティヤル、サバー・カマル英語版)のみである[8][9][10]

出典

[編集]
  1. ^ a b Jain, Madhu (31 July 1991). “Raj Kapoor's dream film Henna releases”. India Today. オリジナルの4 March 2016時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160304212609/http://indiatoday.intoday.in/story/raj-kapoors-dream-film-henna-releases/1/318566.html 27 May 2021閲覧。 
  2. ^ Henna: Labour of love” (英語). India Today. 27 May 2021閲覧。
  3. ^ TheNews Weekly Magazine”. www.thenews.com.pk. 30 June 2019閲覧。
  4. ^ Filmfare Best Actress Award - History-US”. 30 June 2019閲覧。
  5. ^ The Sunday Tribune - Spectrum”. www.tribuneindia.com. 30 June 2019閲覧。
  6. ^ farida jalal actress- Mobile Website Powered By Zimbile - Free Mobile webapps For Africa”. faridajalal4indianfilms.zimbile.com. 30 June 2019閲覧。
  7. ^ Filmfare Nominees and Winner”. deep750.googlepages.com (2006年). 12 June 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。24 August 2020閲覧。
  8. ^ Babar, Sarah (18 January 2018). “Saba Qamar Just Became The First Pakistani Actress To Be Nominated For 'Best Actress' At The Filmfare Awards, In 25 Years”. MangoBaaz. 30 June 2019閲覧。
  9. ^ Pakistani artistes in India”. filmfare.com. 30 June 2019閲覧。
  10. ^ Tracing back the Pakistani presence in Bollywood”. The National (11 October 2014). 30 June 2019閲覧。

外部リンク

[編集]