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戸井十月

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
戸井 十月
誕生 1948年10月12日
東京都新宿区
死没 (2013-07-28) 2013年7月28日(64歳没)
東京都中央区
職業 小説家
ルポライター
ディレクター
国籍 日本の旗 日本
最終学歴 武蔵野美術大学中退
活動期間 1977年 - 2013年
主題 小説・ルポ・紀行
代表作 『越境者』
『爆裂都市』
主な受賞歴 ATP賞テレビグランプリドキュメンタリー部門優秀賞(2006年)
デビュー作 『冒険スポーツ入門』(1977年)
配偶者 中村鈴子
親族 戸井昌造(父)
西村晃(叔父)
公式サイト http://www.office-ju.com/
ウィキポータル 文学
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戸井 十月(とい じゅうがつ、1948年10月12日 - 2013年7月28日[1])は、日本作家、ルポライター、映像ディレクター。factory喜望峰(株式会社 喜望峰)所属。

来歴

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東京都新宿区生まれ。本名も同じ。10月に生まれたため「十月」と父親に名付けられた[2]

父は画家で、秩父事件研究の第一人者である戸井昌造。母は、人形劇団プークのリーダーだった、川尻東次・川尻泰司兄弟の妹・錦子[3]。妻はイラストレーターの中村鈴子。母の妹の夫(義理の叔父)に俳優西村晃がいる[4]

父の影響で画家を志し武蔵野美術大学に入学するが、学生運動に傾倒し中退。イラストレーター、ルポライターを経て作家となる。

暴走族の取材をきっかけに32歳でバイクの免許を取得して以来、南米を中心に50カ国以上、25万kmを越える距離を走破した。また、メキシコバハ・カリフォルニア半島で行われる長距離デザートレース「バハ1000」(Baja1000)に日本人として最多出場の経歴も持つ。世界の五大陸をバイクで走破する「五大陸走破行」を実行、2009年11月完了した。

2000年にテレビ朝日で放送したプロデュース番組『ゴミと闘う賢者の知恵』で、第9回EARTH VISION 地球環境映像祭入賞[5]。また2005年に、フィリピン残留日本兵についての番組、『生き抜く 小野田寛郎』(NHK BS-hi、構成・演出・出演)[6]を制作し、ATP賞テレビグランプリのドキュメンタリー部門優秀賞を受賞。俳優としての活動もあり、主演映画『狼』では、気絶した大杉漣水月円を両肩に担ぎあげて歩く場面などがあって、相当な馬力の主であったことを伺わせる。

少年時代より水木しげるファンであり、彼と妻布枝に対して取材を行った。

2013年7月28日午後0時20分、肺がんで死去[7]

年表

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  • 1967年 東京都立広尾高校卒業
  • 1970年 武蔵野美術大学中退
  • 1975年 フリーライター集団『プレス75』を結成 (1980年解散)
  • 1983年 北米大陸をバイクで縦横断
  • 1986年 バイクでシルクロードを走破
  • 1987年 バイクで北南米大陸縦断(-1988年2月)
  • 1988年 バイクでカリブ海の島々(ドミニカ、キューバ等)を縦走
  • 1990年 バイク、四輪で南米大陸一周の旅
  • 1993年 チャーター便で、フィジー諸島を巡る旅
  • 1995年 『ラリー・レイド・モンゴル』参加
  • 1997年 モハメド・アリ取材
  • 2002年 キューバ取材(フィデル・カストロ議長と会う)
  • 2013年7月28日、東京・聖路加国際病院にて肺がんで死去[8]

作品

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ノンフィクション

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  • 『冒険スポーツ入門』ベストセラーズ 1977
  • 『旗とポスター 戸井十月デザインノート』晶文社 1978.3
  • 『硬派れ <落ちこぼれ>が天下をとる!』かんき出版 1979.7
  • 『スポーティングライフ入門』晶文社 1979.7
  • 『シャコタン・ブギ 暴走族女リーダーの青春』角川書店 1980 のち文庫
  • 『セイリング 俺たちは走るために生まれてきた 戸井十月対論集』八曜社 1981.3
  • 『デッドエンドジルバ 夜の少年夏の少女』サンマーク出版 1982.9
  • 『往く道は、風 北米大陸横縦断バイク一万四千キロ』角川書店 1983.10
  • 『マグナム・ハイウェイ ハードボイルド旅行ノート』現代出版 1984.6
  • 『冒険王 路地から世界ヘ』講談社 1985.7
  • 『戸井十月「健康」術・気持いい体がほしい』晶文社 1987.5
  • 『風大陸 北南米大陸縦断バイクの旅』田口信治写真 読売新聞社 1988.3
  • 『陽と風の道標~北南米大陸横断3万キロ』(写真:田口信治、講談社、1989)
  • 『荒野から 男をみがく冒険旅行のすすめ』スコラ 1989.12
  • 『熱き風の彼方へ 荒野からの伝言』PHP研究所 1989.3
  • 『旅の空、遠い声』PHP研究所 1992.12
  • 『エルドラドへの道』朝日新聞社 1992.7
  • 『南の貌 南米大陸一周の旅より』平塚隆写真 第三書館 1994.2
  • 『Fiji~南の島の物語~』小学館、1995
  • 『旅人に訊け』晶文社、1995
  • 『世界で一番贅沢な旅』小学館、1999
  • 『越境記 五大陸走破行全記録<1>』B.R.サーカス社、1999
  • 『ロシナンテの肋 ~チェ・ゲバラの遥かな旅』集英社、2000(文庫版は『チェ・ゲバラの遥かな旅』)
  • 『52歳、駆け抜けたアフリカ 越境記2 五大陸バイク走破行第3弾』新潮社、2001
  • 『それでも世界は美しい』アミューズブックス、2002
  • カストロ、銅像なき権力者』新潮社、2003
  • 『「一宿一飯」地の果てまで』講談社+α文庫、2003
  • 小野田寛郎の終わらない戦い』新潮社、2005
  • 『遙かなるゲバラの大地』新潮社、2006
  • 植木等伝「わかっちゃいるけど、やめられない!」』小学館、2007、文庫 2010
  • 『ゲバラ最期の時』集英社 2009.1
  • 『道、果てるまで』新潮社2011、4
  • 『戸井十月 全仕事』小学館2016、6

小説

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  • 『爆裂都市』長篇バイオレンス 徳間書店 1982.2
  • 『超人戦争 フランケンシュタイン・シンドローム』角川ノベルス 1984.2
  • 『闘いの詩』角川文庫 1985.3
  • 『風の漂流者』長篇冒険小説 徳間ノベルス 1985.7
  • 『灼けた夢のバラード』角川文庫 1986.5
  • 『よろしく、ベイ・シティ Born to run 1』角川文庫 1987.2
    • 『走れ、コヨーテ Born to run 2』角川文庫 1988.4
  • 『On the road again』講談社文庫 1987.6
  • 『ラ・パスで会おう』扶桑社 1987.5
  • 『風の旅団』講談社文庫 1988.3
  • 『摩天楼区アベニューC』集英社文庫 1988.8
  • 『南へ From the border』講談社 1990.8
  • 『鷲と蠍』講談社 1991.7
  • 『アディオス 道端で出会い、そして別れる九つの人生』勁文社 1991.3
  • 『越境者』講談社、1993
  • 『ボーダー』双葉社、1994
  • 『海人(うみんちゅ)』双葉社、1994
  • 『Coco 椰子の木になった少年の物語』新潮社 1995.2
  • 『カチーナの石』講談社 1997.10
  • 『デウス』双葉社、1998 のち文庫

漫画原作

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翻訳

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写真集

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  • 『止められるか、俺たちを―暴走族写真集』第三書館、1979

共著編

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映像

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テレビ・ラジオ

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映画

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写真

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  • 2000年:写真展『路上にて…』
  • 2001年:写真展『アフリカ大陸縦断』

五大陸走破行

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世界五大陸をバイクで走破する『五大陸走破行』を実行した。

脚注

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  1. ^ 作家の戸井十月さんが死去/ノンフィクション作品多数”. 四国新聞社 (2013年7月29日). 2020年7月27日閲覧。
  2. ^ 『戸井十月 全仕事』(小学館)P.33
  3. ^ 『戸井十月 全仕事』(小学館)P.32
  4. ^ BS hiわたしが子どもだったころ』 より
  5. ^ 『戸井十月 全仕事』(小学館)P.857
  6. ^ 『戸井十月 全仕事』(小学館)P.859
  7. ^ “作家、映像ディレクターの戸井十月さんが死去”. 産経ニュース. (2013年7月29日). https://www.sankei.com/life/news/130729/lif1307290017-n1.html 2020年2月2日閲覧。 
  8. ^ 作家・戸井十月さん死去 オートバイで5大陸走破 朝日新聞 2013年7月29日閲覧

外部リンク

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