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放物線軌道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
緑色が放物線軌道。e=1となっている

軌道力学において放物線軌道 (ほうぶつせんきどう、parabolic trajectory) とは、ケプラー軌道の中で離心率がちょうど1に等しいような軌道のことである。

軌道の形状

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放物線軌道の形は次の式で表される。

ここで

  • は中心天体からの距離、
  • は中心天体まわりの単位質量あたりの角運動量 (角運動量保存則より定数)、
  • 近点から測った角度 (真近点離角)、
  • 万有引力定数
  • は中心天体の質量、
  • は物体の質量

である。

真近点離角 が180°に近づくに従って上式の分母が0に近づき、 の大きさは無限大へ向かう。

軌道のエネルギー

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このとき軌道エネルギー (単位質量あたり) は次のように与えられる:

は物体の速度である。

軌道の速度

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放物線軌道上の物体の速度の大きさは次式 (第二宇宙速度)で表される。

  • は中心天体からの距離、
  • は万有引力定数、
  • は中心天体の質量、
  • は物体の質量

である。

この式から分かるとおり、中心天体からの距離が無限大に向かうに従って、速度の大きさはゼロに漸近する。

関連する項目

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