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日本保守党 (2023-)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
（日本保守党から転送）
曖昧さ回避 「日本保守党」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「日本保守党 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
日本の旗 日本の政党
日本保守党
Conservative Party of Japan[1]
代表 百田尚樹
共同代表 河村たかし
事務総長 有本香
成立年月日 2023年10月17日[2][3]
本部所在地 東京都江東区門前仲町1-11-7[4]
衆議院議席数
3 / 465   (1%)
（2024年10月28日現在）
参議院議席数
0 / 248   (0%)
市区町村議数
9 / 29,608   (0%)
（[5]）
党員・党友数
増加 70,000
政治的思想 右翼ポピュリズム[6]
保守主義[7]
復古主義[8]
新保守主義[9]
反トランスジェンダー[注 1]
超国家主義[A]
憲法改定[注 2]
反多文化共生[16][17][18]
政治的立場 右派[19]-急進右派[B]
公式カラー  
公式サイト 日本保守党
愛知県の地域政党・減税日本と特別友党関係を結んでいる[1][26]。
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日本保守党（にほんほしゅとう[27][28]、英: Conservative Party of Japan）は、日本の政党。小説家の百田尚樹とジャーナリストの有本香によって、「日本の国体、伝統文化を守る」の理念のもと2023年10月17日に設立された[29][3]。百田が代表、有本が事務総長、河村たかしが共同代表を務めている[30][31]。

日本保守党
YouTube
チャンネル
活動期間 2022年 -
登録者数 31万人
総再生回数 1億59百万回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2024年11月11日1時点。
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概要

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設立のきっかけは、自民党の岸田政権下で審議再開・成立された「LGBTQ理解増進法（LGBT法）」に対する保守層の強い反発にあり[32][29][33][10][34][35] 、同法の改正を訴えている[36]。背景には、「LGBT活動家」への反対派ら[37]は[35][38][39][40][41][42]、同法における「ジェンダーアイデンティティーを理由とする不当な差別はあってはならない」との規定の不明確さ、「性自認への差別」を先行して禁止した欧米の状況、ジェンダー・セルフid制導入後に起きた問題が日本でも起こると懸念していることにある[43][44][45][38][39][40]。これらのLGBT法の懸念に対して、2023年7月時点で100人強の自民党内の議員らも女子トイレなどの女性専用スペースや女子スポーツを守る法整備を目指した「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」を発足させた[45][46][47][48][49]。移民政策については、欧州や国内のトラブルの起きている地域を例に「日本人と相容れない考え方」を持つ外国人の存在を想定していないこと、「人手不足だから外国人を入れよう」となっている現行から見直すべきとしている[50]。日本のマスメディアからは、安倍晋三元首相の亡き後から左派的になった自民党(の政策)に不満を持つようになった人々から支持を得ていると報道されている[51][32][52]。左にウイングを広げた政策をしても自民党には左派層は票を入れないため、生前に安倍晋三は「左に支持を広げるよりも右をきちんと押さえておかないと大変なことになる」と常々言っていたが、2024年衆院選の結果から懸念が現実になったとの指摘がある[53]。

歴史

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設立のきっかけとなる「LGBT法」は2023年6月16日に可決、成立した[54][55]。同年9月1日、百田と有本は「百田新党（仮称）」の党名でXアカウントを開設したことを発表した[14]。党の正式な活動開始は、2023年10月に予定された[56]。9月2日、百田は党のXアカウントのフォロワーが20万人を超えたら、党の正式名称を明らかにすると投稿した[14][56]。9月13日、目標のフォロワー数を超えたため、党の正式名称「日本保守党」が発表された[14]。同日、結党メンバーの小坂英二・荒川区議が[57]、荒川区議会で所属していた一人会派の名称を「日本保守党」に変更した[14][58]。
党費は、年6000円、特別党費は年2万円などがあり[29]、12月までに約4億円を集めた[59]。

10月17日、「日本保守党」の結党記者会見を開き、百田が代表に、有本が事務総長に就任したことを発表した[60][61]。また、名古屋を拠点とする地域政党「減税日本」と特別友党関係を結び、減税日本代表で名古屋市長の河村たかしが共同代表に、減税日本副代表の広沢一郎が事務局次長に就任したことを発表した[62][13]。法律顧問には北村晴男が就任した[63]。
11月時点で、党員数が5万人を超えたと発表した[30][64][65]。
12月11日に愛知県に名古屋支部（名古屋市／支部長：河村たかし）、東三河支部（豊橋市／支部長：竹上裕子前愛知県議会議員）を設立[66]。
12月28日に東京八重洲の党本部事務所[67]を退去したことが有本により明らかになった[68]。「百田尚樹代表の闘病について」というお知らせの中で公表されたが、移転先は公表されなかった[68]。
2024年2月、元仙台市長の梅原克彦が事務局に参画し、特別顧問に就任した[69][70]。

2024年8月に日本保守党群馬支部（支部長:伊藤純子）が設立[71]。

地方選挙・国政選挙への出馬

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東京都江東区に設置された日本保守党の事務所（2024年4月21日）※現在は閉鎖

2024年4月21日、地方議員選で愛知県碧南市議選に党公認候補を初めて擁立し、当選した[72][73]。

同年4月28日、東京15区補選に国政選挙として初めて公認候補として飯山陽を擁立した[29][33]。東京新聞は、「右派論客として著名な作家百田尚樹」が代表を務めており、その国政選挙デビュー戦であると報じた[74]。街頭演説には、選挙区民以外に各地から多くの支持者が参加した[74][75]。開票結果は、情勢調査通り9候補者中4位（約2万4000票）だった[74][33]。当選した立憲民主党公認の酒井菜摘には2倍以上の票差をつけられたが、5位で都政与党の地域政党「都民ファーストの会」が推薦する無所属で作家の乙武洋匡を4600票以上上回り、3位の日本維新の会公認の金澤結衣には約4200票差まで迫った[76][74][33]。このことから朝日新聞は「一定の得票を得た」と選挙後に報道した[52]。5月、飯山は、選挙中に街頭演説や事務所で妨害を受けた結果、「不眠や耳鳴り」などの症状が起きていることから、疾病療養のために東京15区支部長を退任した[77][78]。飯山は、今後も日本保守党の政策アドバイザーおよび特別党員として助言を行う予定とされた[77][79]。

同年7月、東京都知事選の立候補擁立は見送り、また参政党と近い関係にあるとされる田母神俊雄候補の応援も行わなかった[80]。百田は、田母神の過去の公選法違反事件を引き合いに出し、批判的な発言を行った[80]。

同年10月、同月27日執行予定の第50回衆議院議員総選挙に、百田（比例近畿ブロック）・有本・梅原（ともに比例東京ブロック）・河村（愛知県第1区）を含めて、選挙区4人と比例代表26人の候補擁立を発表した。投票日当日に政党要件を満たさない政治団体であるため、同選挙で同党は小選挙区と比例代表の重複立候補は不可能であった[81][82]。

投開票の結果、選挙区で河村が当選、また、比例東海（竹上裕子）・近畿（島田洋一）の各ブロックで1議席づつ、合計3議席を獲得。同選挙の比例代表での得票率が2%を超えたことで政党要件を満たし[83]、政治資金規正法に基づき、総務省に政党として届け出た[4]。

2024年名古屋市長選挙では減税日本と同じ推薦候補の広沢一郎支持した[84]。

理念と政策

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結党宣言には、「日本ほど素晴らしい国はないと私は断言します」「神話とともに成立し、およそ二千年、天皇を中心に、一つの国として続いた例は世界のどこにもありません」と書かれている[29][59]。

重点政策は、「日本の国体、伝統文化を守る」「憲法9条改正や移民政策の是正」「消費税減税」「電気自動車への補助金廃止」「名古屋城の天守木造化完遂」「男女共同参画関連の公的資金支出の見直し」など[29][64]。

左派的ジェンダー政策反対・LGBT法改正

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「LGBT理解増進法（LGBT法）」の改正を支持し、具体的な改正要求箇所として「子どもへのLGBT関連教育に関する規定の削除」と、「ジェンダー・アイデンティティという言葉の変更」の2つを挙げている[15]。百田は、LGBT法は段階的なプロセスの一部であり、最初は罰則のない法律として導入され、その後罰則が追加される可能性があるとし、このアプローチを「左翼がよくやる手法だ」と指摘した[10]。

多文化共生と非同化移民への反対

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反移民ではなく、既に欧州や国内でトラブルの例があるのにも関わらず、「人手不足だから外国人を入れよう」という考えやシステムに反対だと表明している。百田尚樹は人口1億2000万弱の日本では、「移民の数はどのくらいだとバランスが良いか。どういった人に来てもらうか、が重要だ。」「文化や言語、風習もみな違う人がどっと入ってきた場合、日本人と相容れない考え方もある。」と現行制度だと問題があると立場表明している[10]。そして、日本は多文化共生主義的から同化主義的な移民政策へ転換すべきと述べている[10][85]。現行の移民政策に対して複数の改正を求めている。具体的には、「亡命を拒否された難民を当局が拘束し、送還することを可能にする出入国管理及び難民法の改正と運用の厳正化」「特定技能2号と留学生の受け入れ拡大の見直し」「外国人居住者のための独立した健康保険を設けるための健康保険法の改正に賛成」などを主張している[86]。同党は、無制限な移民受け入れ・実現不可能な多文化共生主義に反対な立場であり、日本のルールを遵守する意思と能力を持つ外国人の受け入れには賛成であることを表明している[10]。

憲法改正

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日本国憲法第9条の改正に賛成しており、日本が常備軍を持つことを禁じている第2項の削除を支持している[15]。

外交・防衛

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朝鮮総連関連組織への制裁など、北朝鮮に対する制裁措置の拡大を支持している[87]。
台湾との関係強化に賛成しており、米国の台湾関係法に相当する日本の法律制定を提案している[86]。

その他の政策

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支持者

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2023年10月21日、東京・秋葉原駅前で行われた日本保守党の街頭集会
日本保守党のポスターが貼られた愛知県の飲食店

2023年時点に主な支持層は、中高年の日本のネットユーザーであると報じられていた[91][92]。2024年補選時の朝日新聞の調査によると、性別内訳だと男女はちょうど50%ずつであり、年齢内訳は10代2%、20代6%、30代11%、40代と50代で各22%、60代18%、70代15%、80代以上4%となること、支持政党別だと自民党支持層21%、無党派層44%などであることを報じた[93]。

党の創設者である百田と有本は、日本のネットユーザーに影響力を持つ保守系論壇人であり[94]、ネット番組『虎ノ門ニュース』（DHCテレビ）などを通して支持を得てきた[95][33]。結党式以前は、同党の動向は有本がコラムの連載を持つ産経新聞社の「夕刊フジ」とそのWebサイト「zakzak」が主に取り上げていた[56][91][6]。

同党が支持を拡大した背景には、保守的な一部の自民党支持者がLGBT理解増進法以前から安倍晋三亡き後の自民党に不満を募らせていたことがあると考えられている。[52][96] [95][97][14][52][88][98]フランスの日刊紙『リベラシオン』は、同党の拡大を、安倍の政治的遺産を継承しようとする極右勢力の台頭として取り上げた[99]。

→「ネット右翼」も参照

JX通信社が2023年10月に実施した調査によると、73.4%が政党の存在を知らず、19.7%が「知っているが支持しない」と答え、「知っていて、支持する」と答えた人は7%だった[92]。政治学者の秦正樹が行った世論調査によると、自民党より日本保守党に高い好感度を示したのは主に小規模政党の支持者だった[30]。岩盤保守層内で「百田派」と「反百田派」の対立があり、保守層の票が一本化されていない状況も指摘されている[33][95]。保守層の票の分散につながる可能性があり、小選挙区制では、自民党が存在する状況下で日本保守党が議席を獲得するのは困難であるとも予想されている[30][59][100]。文筆家の古谷経衡は、結党の表向きの理由は「LGBT理解増進法」への反発だが、真の要因は安倍元総理の死去と、それ以前から起きていた保守界隈の分裂であると指摘している[33]。百田と有本は、2022年に終了したネット番組『虎ノ門ニュース』（DHCテレビ）の2大看板だったが、同番組の出演者は2020年のアメリカ大統領選で「トランプ勝ち組」と「負け組」に分裂した[33][95]。古谷は、同党の政策には「憲法9条改正」「移民反対」「選択的夫婦別姓反対」などが含まれており、これらは既存の保守界隈と共通しているが、保守界隈の分裂により、限られた保守層の支持者を巡って各グループの競争が激化していると分析した[33]。

日本保守党と参政党は、右派で保守色の強い政党という点で似た特徴を持ち[101][65][92]、政策においても、「LGBT関連法や移民政策に反対」「消費税引き下げに賛成」などの点で類似している[65][92]。主な支持層がインターネットを活用する50代であるところも共通し、参政党支持者の約38％が日本保守党に好感を持っているという調査結果もある[92]。2024年4月、衆院選補欠選挙では、日本保守党候補に投票した人の一部が以前参政党に投票していたことが分かった[76][102]。この選挙には参政党の公認候補が出ていたため、参政党の潜在的支持者が日本保守党に流れた可能性が指摘された[102]。参政党は、SNSや動画チャンネルで日本保守党を批判し、両党のネットユーザー間で激しい対立が見られているが[95]、日本保守党の有本事務総長や参政党の神谷代表は「協調できるところは協調したい」と述べている[103][101][104]。

東京15区補選前に、保守系論壇誌の『月刊Hanada』は、毎号、日本保守党への支援を明確にしていた[95]。同誌では、我那覇真子や武田邦彦、茂木誠、ジェイソン・モーガン、ほんこん、松木国俊などが日本保守党を応援した[88][105][106]。他に、桂春蝶[107]などが同党への期待を表した。

補選後に朝日新聞は4位を取ったこと、出口調査によると自民支持層15%、無党派層16%の支持を得ていたことを報じた[108]。

LGBT活動(家)へ反対するLGBT当事者

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LGBT当事者には、左派以外もいるのは、「セクシュアリティ以外、異性愛者と変わらない」から当たり前である。しかし、松浦大悟ら非左派系当事者は、「マスコミは、なぜか左派LGBT活動家の偏った主張しか伝えない」と告発している。このように「(左派系)LGBT活動家」や「(左派系)LGBT活動団体」、彼らの主張ばかりを報道する日本のマスメディア、「性自認への差別禁止法」を成立させようとする左派政党には、非左派系LGBT当事者らから批判がある。日本も欧米のように、未手術でも法的女性として女子トイレなど女性専用空間の利用を希望する「(未手術)トランスジェンダー女性」とは、女性の権利と衝突すると懸念を唱えるとLGBT活動家から糾弾される現状に対して、非LGBT活動家系の当事者からも不満が示されている[41][42]。そのため、反「LGBT運動(家)」を掲げる保守党には、同党を支持したり、従来通り自民党を支持しながらも同党へシンパシーを感じているLGBT当事者らがいる。産経新聞はゲイであるLGBT当事者ら4人の会話を掲載し、彼らは「LGBT活動家」や立憲民主党・日本共産党など野党の推進する「性自認への差別」への刑事罰を盛り込んだ「LGBT差別禁止法」を批判しており、LGBT当事者の中にも保守党に好感を持つ人の意見を報道した[109]。「反LGBT」ではないため、2024年の衆院選(第50回衆議院議員総選挙)にはLGBT当事者でゲイである冨田格が同党の東京ブロックから出馬している。

トラブル

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2023年11月11日、同党は大阪梅田のヨドバシカメラ前で初の大阪街宣活動を行った[110][111]。この街宣には、百田や有本、河村らが参加した[110][112]。しかし、予想を大きく上回る聴衆が集まり、人混みで危険な状態になった[110][111][113]。この状況を受けて、ヨドバシカメラの店員とみられる男性が、安全上の懸念から演説の中止を要請したが、同党支持者の聴衆からは「無理や、帰れ」「許可取ってるからええやんけ」などの野次が飛んだ[110][113]。街宣開始から約20分後、警察からの要請により演説は中止された。朝日新聞はこのトラブル後に「保守の受け皿」となれるか「百田ファンクラブ」となるかのどちらとなるかと伝えた[110][111][59]。この間、「人が将棋倒しになっている」という通報があり、消防車や救急車が現場に到着したが、搬送者は確認されなかった[114][115]。同党は13日に声明を発表し、「『将棋倒し』の事実はなかった」と説明したうえで、予想を超える聴衆が集まったことで通行に不便をかけたことを謝罪した[110][111][116]。また、ヨドバシカメラの責任者に対しても翌日謝罪を行ったことを明らかにした[110][111][116]。

論争

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左派系LGBT活動家派からの懸念

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2024年の東京15区補欠選挙では、飯山陽を擁立し、日本各地から多くの支持者が街頭演説に集まった[74]。前述の通り、LGBT当事者も政治的意見は左派系以外も多数おり、少数派の中の少数派である「左派系LGBT活動(家)」らを批判している。LGBT当事者団体や非右派系女性も保守党と同じく、トランスジェンダーによる女性専用空間利用・女性スポーツ参加・「女性」の枠使用・セルフid制度に繋がるために反対という理由でLGBT理解増進法に反対したり、左派系LGBT派・「LGBT活動家」の意見しか報道しない日本のマスコミを批判している[38][39][40][42][41][69]。そのため、逆に選挙区内の江東区の左派系LGBT活動団団体である「クロスオーバー・こうとう」は、「選挙運動という文脈のもと、性的少数者を排斥するような主張が演説やビラを通じて広められた」として、「憤りと不安、無力感を覚えた」と訴えるコメントを東京新聞に寄せた[74]。団体の担当者は、選挙期間中に「出歩くのを控えざるを得なかった」と主張し[74]、同党の移民政策に対しても「対立や分断を煽ることで支持を得ようとする政治スタイル」と意見を表明した[74]。また、メディアの報道姿勢についても批判し、日本保守党など右派勢力の伸長を報じることが「お墨付きを与えてしまう効果がある」と主張した[74]。

歴史認識を巡る論争

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→「歴史否定主義 § 日本の戦争犯罪」も参照

2023年9月26日、百田はABEMA Primeのインタビューの歴史認識に関する質問で、日本が当時の西洋帝国主義の手から東南アジアを「解放」したと主張し、第二次世界大戦への日本の関与は正しかったとした[117]。また、現代に至るまでアジアの多くの地域が欧米列強の植民地となっていることから、もし日本がなかったら、「恐ろしい世界になっていた」と主張した[117][118]。百田は、南京事件を否定する発言を繰り返してきた。米軍による東京大空襲や原爆投下こそ「大虐殺」であり、「東京裁判はそれをごまかすための裁判だった」と主張した。南京事件は「1938年に蒋介石がやたらと宣伝したが世界の国は無視した。なぜか。そんなことはなかったからだ」と主張した[119][120]。2014年のNHK経営委員時代にも同様の発言をし、国際的な注目を集め、1年後の辞任につながった[121][122]。河村も同様の発言をしており[123]、その結果、南京市は2012年に名古屋市との姉妹都市提携を解消した[124]。有本と河村は、2012年に河村が南京事件を否定した発言で知り合った[64][89]。百田と有本、河村は、あいちトリエンナーレの「表現の不自由展」をめぐり、愛知県知事リコール運動で共闘した同志である[125][126][33]。

役職

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  • 2024年4月現在の役員
代表 百田尚樹
共同代表 河村たかし
事務総長 有本香
事務局次長 広沢一郎

歴代の役員表

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代表 共同代表 事務総長 事務局次長 就任年月
百田尚樹 河村たかし 有本香 広沢一郎 2023年10月17日

代表一覧

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No. 代表
 選挙区 就任 退任 選挙結果
1 百田尚樹
(1956年生) 		比例近畿ブロック

(第50回衆議院議員総選挙)

2023年9月1日 現職 落選

党勢・選挙結果

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国会議員

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衆議院議員
河村たかし
（6回、愛知1区） 		竹上裕子
（1回、比例東海） 		島田洋一
（1回、比例近畿）

衆議院

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選挙 年 当選/候補者 定数 小選挙区 比例代表 備考
得票数（得票率） 当選者 得票数（得票率） 当選者
第50回総選挙 2024年 3/30 465 155,837(0.29%) 1 1,145,622(2.10%) 2

補欠選挙

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選挙 選挙区 候補者 投票数 % 順位 選挙結果
2024年4月28日 東京15区 飯山陽 24,264 14.2 4位 落選

地方選挙

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碧南市議会議員選挙

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選挙日 候補者 投票数 定数 順位 候補者数 選挙結果
2024年4月21日 森下敏弥 1,090 22 11位 26人 当選

脚注

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[脚注の使い方]

注釈

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  1. ^ 反ジェンダー・セルフID[10][11]・反同性婚・反ジェンダー平等[12]。
  2. ^ 9条2項の一部を削除[12][15]

出典

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  1. ^ a b 『「日本保守党」結党と、地域政党「減税日本」との特別友党関係締結について』（プレスリリース）日本保守党、2023年10月17日。https://hoshuto.jp/2023/10/17/press-release231017/。2023年10月18日閲覧。 
  2. ^ a b “「日本保守党」立ち上げの百田尚樹氏 自身の出馬は「秘密」”. ABEMA TIMES (2023年9月27日) 2023年10月7日(UTC)閲覧。
  3. ^ a b “百田新党「10月17日結党」ネット番組で発表　トリガー条項で「岸田政権は財務省の言うがまま」　著名人からエールも”. zakzak：夕刊フジ公式サイト (2023年9月1日). 2024年7月10日閲覧。
  4. ^ a b 政治資金規正法に基づく政治団体の届出 - 総務省 2024年11月5日 (PDF)
  5. ^ “地方議員”. 日本保守党. 2024年7月10日閲覧。
  6. ^ a b c 真鍋厚 (2023年11月2日). “「庶民感覚」「自民党ぎらい」の受け皿に…河村たかし氏ら率いる日本保守党が「意外と伸びる」かもしれないワケ”. マネー現代. 2024年3月25日閲覧。
  7. ^ “日本保守党は「自民党をぶっ壊す」のか　LGBT法反発で動いた岩盤”. 毎日新聞. 2024年11月1日閲覧。
  8. ^ “日本保守党支持者に聞いてみた「今日はどちらから？」 東京15区補選の現場で 記者が見た4位落選までの戦い：東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2024年7月15日閲覧。
  9. ^ 長谷川幸洋 (2024年4月26日). “日本の保守勢力が「壊滅状態」に陥るなか、「新しい保守主義」運動が始まった「納得の理由」”. 現代ビジネス. 2024年6月6日閲覧。
  10. ^ a b c d e f ABEMA TIMES編集部 (2023年9月29日). “「LGBT法は天下の悪法」「移民政策は見直すべき」 百田尚樹が率いる日本保守党が目指す“極端じゃない保守”とは？”. ABEMA TIMES. 2024年6月1日閲覧。
  11. ^ “百田尚樹氏が「保守政党」結成を宣言　ＬＧＢＴ法案成立なら「日本が破壊される」　安倍氏の暗殺後に「自民党は音を立てて崩れた」”. 夕刊フジ (2023年6月12日). 2024年3月8日閲覧。
  12. ^ a b “Fan club or new force? Hyakuta’s conservative group causes stir”. THE ASAHI SHIMBUN (2023年12月15日). 2024年7月10日閲覧。
  13. ^ a b “河村たかし名古屋市長は日本保守党と何を目指すのか　政治信条は「全く同じ」【独占インタビュー】”. 中日新聞 (2023年11月15日). 2024年7月9日閲覧。
  14. ^ a b c d e f “百田尚樹「今の自民党は大嫌い」 15日で27.5万フォロワーの“日本保守党” 立ち上げた真意”. ABEMA TIMES (2023年9月27日) 2023年10月7日(UTC)閲覧。
  15. ^ a b c d 櫻井よしこ. “百田新党の衝撃は自民党への警告だ”. 櫻井よしこの言論テレビ（『週刊新潮』　2023年11月2日号）. 2024年7月10日閲覧。
  16. ^ https://times.abema.tv/articles/-/10097319?page=1
  17. ^ 産経新聞 (2024年10月8日). “日本保守党が衆院選で会見 百田、有本両氏ら30人擁立 「『移民』政策見直しを」”. 産経新聞：産経ニュース. 2024年11月15日閲覧。
  18. ^ https://www.sankei.com/article/20240818-WYK6LVBM4RPLFBI6X4XNVSQSZE/
  19. ^ 産経新聞 (2023年10月17日). “【日本保守党会見詳報】㊦百田尚樹氏「ＬＧＢＴ法に怒り結党した」”. 産経新聞：産経ニュース. 2024年11月21日閲覧。
  20. ^ NEWS, KYODO. “Small extremist opposition parties increase seats in general election”. Kyodo News+. 2024年10月30日閲覧。
  21. ^ “LDP Losses: October 2024 Japanese Election Ends the “Neo-1955 Setup”” (英語). nippon.com (2024年10月30日). 2024年10月30日閲覧。
  22. ^ Fahey, Rob (2024年10月28日). “Election 2024: The Winners and Losers – Tokyo Review” (英語). 2024年10月29日閲覧。
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関連項目

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ウィキメディア・コモンズには、日本保守党 (2023-)に関連するカテゴリがあります。

外部リンク

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党役員
所属国会議員
衆議院議員
関連項目
関連団体
関連人物
指導者
顧問・理事
その他
活動・事件
書籍
関連項目
国会に議席を有する政党
与党
野党
党籍を有する国会議員がいる政治団体
地域政党
複数の地方議会に議席を有する政治団体
全国政党
地域政党
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