日本OSS奨励賞
日本OSS奨励賞(にほんオーエスエスしょうれいしょう)とは、オープンソースソフトウェア(OSS)開発の振興を図ることを目的に、OSS開発、普及において、概ね最近の1年間に特に優れた成果を出した、あるいは活動した個人ないしはグループを表彰するものである。2009年度に日本OSS貢献者賞と併催される賞として創設された。日本OSS推進フォーラムおよび 独立行政法人情報処理推進機構 などが主催し、審査委員会や実行委員会は日本OSS貢献者賞と同時に運営されている。
これまでの実施、受賞者
[編集]第10回
[編集]日本OSS推進フォーラムが主催となり実施され、2015年10月24日に オープンソースカンファレンス 2015 Tokyo/Fallの会場内にて授賞式が開催された。[1]審査委員長は 筧捷彦(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部/研究科 情報理工学専攻 教授)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。日本OSS貢献者賞と実施回数を合わせるために、便宜的に第10回と呼称されているが、実際には6回目の実施にあたる。[2]
受賞者 | 受賞理由 |
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鯵坂明 | Apache Hadoopの品質向上やメンテナンスリリース |
江木聡志 | パターンマッチ指向言語 Egison の開発 |
榎真治 | LibreOfficeに関する情報発信 |
奥村隆一 | YUI、YUIDoc、FormatJS等の開発貢献 |
猿田浩輔 | Apache Sparkの品質向上や可視化機能の開発 |
末永恭正 | HeapStatsの開発、OpenJDK開発への貢献 |
細田真道 | GNU LilyPond開発への貢献 |
宮下剛輔 | Serverspecの開発 |
吉田真也 | OpenJDK開発への貢献 |
国土地理院 情報普及課 | 地理院地図のOSS提供ほか |
第9回
[編集]日本OSS推進フォーラムが主催となり実施され、2014年2月28日に オープンソースカンファレンス 2014 Tokyo/Springの会場内にて授賞式が開催された。審査委員長は 筧捷彦(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部/研究科 情報理工学専攻 教授)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。日本OSS貢献者賞と実施回数を合わせるために、便宜的に第9回と呼称されているが、実際には5回目の実施にあたる。[3]
受賞者 | 受賞理由 |
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池田大輔 | ZABBIX-JPコミュニティスタッフとしての貢献 |
小沢健史 | Apache Hadoopのリソース制御機構YARNの新機能開発 |
田籠聡 | Apache Hadoopに関する情報発信、Fluentdとshib、norikraの開発 |
辻川竜宏 | HTTP/2のサンプル実装提供と仕様テストへの貢献 |
早川輝 | LinuxカーネルDevice-mapperのキャッシュdm-writeboostの開発 |
松尾隆利 | HAクラスタソフトPacemakerと、PostgreSQLの連携機能の開発 |
松本亮介 | mrubyやmod_mruby、ngx_mruby開発への貢献 |
盧亦愷 | 現役高校生としてのQt開発などOSS開発活動への貢献 |
第8回
[編集]日本OSS推進フォーラムが主催となり実施され、2013年2月22日に オープンソースカンファレンス 2013 Tokyo/Springの会場内にて授賞式が開催された。[4][5]審査委員長は 筧捷彦(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部/研究科 情報理工学専攻 教授)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。日本OSS貢献者賞と実施回数を合わせるために、便宜的に第8回と呼称されているが、実際には4回目の実施にあたる。[6]
受賞者 | 受賞理由 |
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青田直大 | Gentoo Linux公式開発者 |
櫛井優介 | YAPC::Asia Tokyo運営などコミュニティサポートを実践 |
斯波健徳 | Spiderの開発やmroongaの開発メンテナンス |
増井雄一郎 | MobiRuby等を開発 |
結城洋志 | Firefoxの拡張機能の開発 |
吉川拓哉 | KVM(Kernel-based Virtual Machine)への開発貢献 |
オープンソースカンファレンス事務局 | OSS情報の発信の場を提供やOSS関係者の連携に貢献 |
groonga開発チーム | groongaの開発 |
特定非営利法人TOPPERSプロジェクト | 組み込みソフトウエアを開発する産学 官連携のプロジェクト |
第7回
[編集]日本OSS推進フォーラムが主催となり実施され、2012年3月16日に オープンソースカンファレンス 2012 Tokyo/Springの会場内にて授賞式が開催された。[7]審査委員長は 筧捷彦(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部/研究科 情報理工学専攻 教授)、実行委員長は 岩岡 泰夫 (日本電気株式会社)。日本OSS貢献者賞と実施回数を合わせるために、便宜的に第7回と呼称されているが、実際には3回目の実施にあたる。[8]
受賞者 | 受賞理由 |
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井上敬浩 | MongoDBなどにフォーカスした勉強会を企画・運営 |
木下靖文 | MySQLのストレージエンジンInnoDBの性能改善 |
福森匠大 | Rubyコミッター、Shinsai.info情報収集機能の開発(中学生) |
矢倉大夢 | Linuxカーネルへの開発貢献(中学生) |
山本裕介 | Twitter4Jの開発、Twitter APIに関する勉強会の開催 |
下北沢オープンソースCafe | OSSに着眼したコワーキングスペースの提供 |
Sinsai.info開発者、情報ボランティア一同 | OSSによる復興支援プラットフォーム提供と情報発信 |
日本Rubyの会 | 「日本Ruby会議」の支柱として会議を支える |
2010年度
[編集]独立行政法人 情報処理推進機構 が主催となり実施され、2010年10月28日に IPA Forum 2010 の会場内にて授賞式が開催された。審査委員長は 竹内郁雄(東京大学 名誉教授)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。2回目の実施である。[9][10][11]
受賞者 | 受賞理由 |
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池田百合子 | WordPressの携帯ブログ構築プラグインKtai Style開発者 |
岩松信洋 | Debian Project公式開発者。SHアーキテクチャへの移植に貢献 |
角藤亮 | TeX日本語環境を整備・開発、配布 |
塚田朗弘 | 日本電子専門学校 電設部 IT勉強会プロジェクトリーダーを務め、勉強会の普及に貢献 |
藤井雅雄 | PostgreSQLに標準採用されたデータ複製機能ストリーミング・レプリケーションを開発 |
古橋貞之 | キーバリュー型データストアkumofsを開発 |
OSGeo財団日本支部 | オープンソース地理空間ソフトウエアFOSS4G普及促進団体 |
しまねOSS協議会 | 島根県でOSSにかかわる企業、技術者、研究者、ユーザーの団体 |
2009年度
[編集]独立行政法人 情報処理推進機構 が主催となり実施され、2009年10月29日に IPA Forum 2009 の会場内にて授賞式が開催された。[12]審査委員長は 相磯秀夫(東京工科大学 理事)、実行委員長は 濱野賢一朗 (株式会社NTTデータ)。この実施が初回である。[13][14][15]
受賞者 | 受賞理由 |
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新井紀子 | OSSの教育用ポータル向けCMS「NetCommons」を開発、公開 |
安藤祐介 | Webアプリケーション開発フレームワークCakePHPコミュニティの日本での発展に寄与 |
新藤愛大 | BeInteractive!というサイトでActionScript/Flashに関する技術情報を発信し、Flash技術の普及・啓発に貢献 |
髙木正弘 | PHPのマニュアルの日本語翻訳について、精力的な活動を実施 |
寺島広大 | 運用監視ソフトウェアZabbixの日本コミュニティの代表を務め、普及に貢献 |
林拓人 | 独自のCyanやYellow言語を開発、公開 |
山形県立寒河江工業高等学校・情報技術科 | オープンソースソフトウェア環境の体験等を通して、生徒・教員全体の情報リテラシー向上に寄与 |
LOCAL | 北海道におけるユーザ会、勉強会などの技術系地域コミュニティの活動を支援 |
脚注
[編集]- ^ https://gihyo.jp/news/report/2015/10/2601
- ^ http://ossforum.jp/ossaward10th2
- ^ http://ossforum.jp/ossaward9th2
- ^ https://gihyo.jp/news/report/2013/02/2501
- ^ https://xtech.nikkei.com/it/article/COLUMN/20130507/475142/
- ^ http://ossforum.jp/ossaward8th2
- ^ https://xtech.nikkei.com/it/article/COLUMN/20120328/388196/
- ^ http://ossforum.jp/ossaward7th2
- ^ https://www.ipa.go.jp/software/open/contribute/2010contribution.html
- ^ http://ossforum.jp/node/1250
- ^ https://xtech.nikkei.com/it/article/NEWS/20101016/352997/
- ^ https://atmarkit.itmedia.co.jp/news/200910/30/ipaoss.html
- ^ https://www.ipa.go.jp/software/open/contribute/2009contribution.html
- ^ http://ossforum.jp/node/1249
- ^ https://xtech.nikkei.com/it/article/NEWS/20091023/339364/