暗くなるまでこの恋を
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暗くなるまでこの恋を | |
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La Sirène du Mississipi | |
監督 | フランソワ・トリュフォー |
脚本 | フランソワ・トリュフォー |
原作 |
ウィリアム・アイリッシュ 『暗闇へのワルツ』 |
製作 | マルセル・ベルベール |
出演者 |
カトリーヌ・ドヌーヴ ジャン=ポール・ベルモンド |
音楽 | アントワーヌ・デュアメル |
撮影 | ドニ・クレルヴァル |
編集 |
ヤン・デデ アニエス・ギュモ |
配給 | ユナイテッド・アーティスツ |
公開 |
1969年6月18日 1970年2月25日 |
上映時間 | 123分 |
製作国 | フランス |
言語 | フランス語 |
『暗くなるまでこの恋を』(くらくなるまでこのこいを、フランス語: La Sirène du Mississipi)は、1969年公開のフランスの映画。フランソワ・トリュフォー監督。原作はウィリアム・アイリッシュの小説『暗闇へのワルツ』。パリでは不評だったが、日本ではヒットした。
2001年に『ポワゾン』としてハリウッドでリメイクされた(主演アントニオ・バンデラス、アンジェリーナ・ジョリー)。
ストーリー
[編集]キャスト
[編集]役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
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TBS版 | ||
ルイ・マエ | ジャン=ポール・ベルモンド | 山田康雄 |
マリオン(ユリー) | カトリーヌ・ドヌーヴ | 平井道子 |
コモリ探偵 | ミシェル・ブーケ | 水島弘 |
ベルト・ルーセル | ネリー・ボルゴー | 野沢雅子 |
ジャルディーヌ | マルセル・ベルベール | 宮田光 |
リシャール | ローラン・テノ | 阪脩 |
不明 その他 |
— | 若本紀昭 鈴木れい子 |
日本語スタッフ | ||
演出 | ||
翻訳 | ||
効果 | ||
調整 | ||
制作 | 東北新社 | |
解説 | 荻昌弘 | |
初回放送 | 1976年9月27日 『月曜ロードショー』 |
解説
[編集]- 「ジャン・ルノワールに捧ぐ」という献辞の映像はルノワール監督の『ラ・マルセイエーズ』からの引用。女にたぶらかされて破滅する男の話は『牝犬』。ベルモンドが映画館で見る西部劇『アリゾナ・ジム』は『ランジュ氏の犯罪』のなかで映画化の話が出てくる作品である。2人が国境を越えていくラストは『大いなる幻影』からの引用。
- 新聞に広告をだして花嫁を募集する発端はバイロン・ハスキン監督の1954年のアメリカ映画『黒い絨毯』から。他にも女を車に乗せて屋敷に案内するシーン、レユニオン島でのロケシーン、植民地や熱帯の雰囲気はこの映画をイメージしながら撮ったという[要出典]。
- 「愛は苦しいもの?」「そう、愛は苦しい」「でも、きのうは歓びだと…」「愛は歓びであるとともに苦しみだ」という一連のやりとりは後に『終電車』の劇中劇で再現された。
- ドヌーヴが突然姿を消し、ベルモンドが病院のベッドでうなされるシーンはアルフレッド・ヒッチコックの『めまい』のパロディー。病院の名前「ウルトビーズ」はジャン・コクトー監督の『オルフェ』の登場人物から。
- ベルモンドがドヌーヴを見つけるホテルの部屋は『めまい』でジェームズ・スチュワートがキム・ノヴァクを見つけるホテルの一室と類似している。部屋から「モノレール」というネオンサインが見えるが、トリュフォーがベルモンド主演で映画化を企画していたジャック・オーディベルティの小説の題名も『モノレール』である。
- 鳥かごの小鳥が死ぬエピソードはジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の『嘆きの天使』から。トリュフォーはストーリー全体のイメージを『嘆きの天使』及び『西班牙狂想曲』から得たと語っている。ベルモンドがドヌーヴの顔を撫でながら「きみの顔は1つの風景だ」と語るシーンはスタンバーグの「女の顔」へのオマージュからの引用。
- ベルモンドとドヌーヴが映画館で見る映画はニコラス・レイ監督の『大砂塵』。トリュフォーはこの西部劇を偏愛していた。強い女と情けない男という構図はトリュフォーの映画と共通するものがある。
- 2人が愛を誓うために大木に腰を下ろすシーンははルノワールの『小間使いの日記』から。木を見てこの映画を思い出したトリュフォーが即興的に演出した。誓いのやりとりはロベール・ブレッソン監督の『ブーローニュの森の貴婦人たち』からの引用。この映画の台詞を書いたのはジャン・コクトーである。
- コモリ探偵は当時のカイエ・デュ・シネマ誌の編集長ジャン=ルイ・コモリから。
- 冒頭で手紙を読む声のなかにはトリュフォーや前作『夜霧の恋人たち』に出演したデルフィーヌ・セイリグの声も混じっている。