東京都北区幼女殺害事件
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(東京都北区パチンコ店幼女殺害事件から転送)
東京都北区幼女殺害事件(とうきょうときたくようじょさつじんじけん)とは、1979年(昭和54年)7月28日に起こった殺人事件である。
概要
[編集]1979年(昭和54年)7月28日夜、東京都北区でS(当時42歳)は、パチンコ店から付いてきた顔見知りの幼女(当時3歳)を自宅のアパートに連れ込んで、わいせつ行為をした[1][2]。幼女が帰ると泣き叫んだため、首を絞めて殺害し、遺体を近所のマンションの植え込みに遺棄した[2]。
同日夜、幼女が帰宅しないことに心配した家族が付近を捜すとともに警察に通報。やがて幼女の遺体が発見されたことから殺人事件として滝野川警察署に捜査本部が設けられて捜査が開始された。すると、近所の聞き込みで、Sが日頃から幼い女の子にいたずらしていることを聞きつけた。9月9日、捜査本部はSに任意同行を求め事情聴取したところ、同日中に幼女の殺害を認めたため逮捕した[3]。
裁判
[編集]犯人Sは1959年に山口県で7歳の幼女に乱暴した上に殺害して無期懲役判決が下されていたが、1974年に仮釈放となっていた[1]。
- 1981年3月16日、東京地裁はSに死刑を言い渡した[4]。
- 1985年9月17日、東京高裁は一審を支持してSの控訴を棄却[4]。
- 1992年2月18日、最高裁第三小法廷はSの上告を棄却して死刑が確定した[4][2]。
- 1999年9月10日、東京拘置所で死刑執行(62歳没)[5]。
脚注
[編集]- ^ a b 菊地さよ子「執行された三人の死刑囚」、『年報死刑廃止2000-2001 終身刑を考える』、インパクト出版会、p127,2001。
- ^ a b c 「仮釈放中に幼女殺害の被告、死刑確定--最高裁が上告棄却」、毎日新聞 大阪朝刊、1992年2月19日、25頁。
- ^ 現場近くに臨時作業員「いたずら騒がれ」と自供『朝日新聞』1979年(昭和54年)9月10日朝刊 13版 23面
- ^ a b c 『年報死刑廃止2000-2001 終身刑を考える』、インパクト出版会、p221,2001。
- ^ a b c 「東京・仙台・福岡で、3人の死刑執行」、毎日新聞 東京夕刊、1999年9月10日、1頁。
- ^ 「死刑囚の人身保護、福岡地裁に申し立て--廃止団体代表」、毎日新聞西部朝刊、1999年9月2日。
関連項目
[編集]- 過去に殺人事件を起こして無期懲役刑で服役後、仮釈放中に再び殺人事件を起こして死刑が確定した事例
- 福岡県直方市強盗殺人事件(1980年に発生 / 1998年に福岡拘置所で死刑執行)
- 熊本母娘殺害事件(1985年に発生 / 死刑囚Sと同日に福岡拘置所で死刑執行)
- 福島女性飲食店経営者殺害事件(1990年に発生 / 死刑囚Sと同日に宮城刑務所で死刑執行)
- 福山市独居老婦人殺害事件(1992年に発生 / 広島拘置所に収監中)
- 豊中市2人殺害事件(1998年に発生 / 2014年に大阪医療刑務所で病死)
- 宇都宮実弟殺害事件(2005年に発生 / 東京拘置所に収監中)