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松本雅男

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
松本 雅男まつもと まさお
人物情報
生誕 (1904-07-16) 1904年7月16日
日本の旗 日本和歌山県
死没 1993年2月10日(1993-02-10)(88歳没)
学問
研究分野 会計学商学
研究機関 東京商科大学国際商科大学成蹊大学
学位 商学博士
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松本 雅男(まつもと まさお、1904年7月16日 - 1993年2月10日[1])は、日本会計学者一橋大学名誉教授。

人物・経歴

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1904年、和歌山県伊都郡妙寺町(現かつらぎ町)出身。1922年和歌山県立和歌山商業学校卒、1925年山口高等商業学校卒業、同年歩兵第8連隊入営、1927年青島学院商業学校教諭、1929年大日本帝国陸軍少尉、1931年東京商科大学(現一橋大学本科卒。金融論井浦仙太郎ゼミ出身で、本科2年時に、論文「戦時戦後におけるわが国為替相場変動の研究」が鳳聚会二等上席に入選し出版される[2]

大学卒業後は彦根高等商業学校金融論担当助教授就任が一旦決まったが、その後担当が専門外の原価計算及び簿記と変わり、辞任も考えた末以降会計学専攻に転じて高瀬荘太郎に師事し同職を務めた。1932年、教授に昇格し工業経営論を開講。1936年から文部省派遣により2年間ドイツイタリアアメリカ合衆国に留学し、ベルリン商科大学(現フンボルト大学ベルリン経済学部)でハインリッヒ・ニックリッシュコンラート・メレログィッツの講義を、ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学フランクフルト・アム・マインフリッツ・シュミットの講義を聴講するなどした。オイゲン・シュマーレンバッハの助言により、管理会計の構想に着手。1961年「標準原価計算の本質」を一橋大学に提出して商学博士を取得。また、同年には日本会計研究学会上野 ・太田賞を受賞した[2]

高瀬の招きで1941年東京商科大学予科教授に就任するが、1944年体調不良のため和歌山に戻り、和歌山連隊入営。歩兵第61連隊独立歩兵第64大隊付少尉となるが、陸軍所属の教え子の配慮により1945年に第6方面軍司令部付に異動となり前線を離れ日本の降伏を迎えた。1946年招集解除。

戦後、一橋大学教授となり、1959年には管理会計講座を開講した。1963年一橋大学商学部附属産業経営研究施設 (現一橋大学イノベーション研究センター)長。1968年に定年退官し、名誉教授となった。その後も成蹊大学経済学部教授、国際商科大学(のち東京国際大学)教授として教鞭をとった[3]

業績・研究内容

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受賞・栄典

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著書

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  • 『統制価格論』森山書店 1939
  • 『工業会計』東洋書館 新経済学全書 1947
  • 『企業比較論 企業能率測定の理論と実務』千倉書房 1948
  • 『標準原価計算』同文館 1949
  • 『営業費計算 販売原価計算』国元書房 1959
  • 『経営分析入門』経林書房 1959
  • 『管理会計概論』春秋社 新会計学全書 1964
  • 『経営分析』千倉書房 1967
  • 原価管理白桃書房 実践管理会計講座 1970
  • 原価計算』国元書房 1971
  • 『管理会計』丸善 経営学全書 1973
  • 『入門原価計算』税務経理協会 1979

共編著

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翻訳

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  • K.メレロビッチ『コスト・マネジメント 原価計画と原価管理』小林靖雄共監訳 日本事務能率協会 1962

論文

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脚注

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  1. ^ 『人物物故大年表』
  2. ^ a b c 両頭正明「滋賀大学における会計学(1):彦根高商時代の会計学(第300号発刊記念)」『彦根論叢』第301巻、滋賀大学経済学会、1996年5月、87-96頁、hdl:10441/1569ISSN 0387-5989CRID 1050282677747175552 ,
    岡本清「一橋における原価計算・管理会計の歩み」『一橋論叢』第95巻第4号、日本評論社、1986年4月、493-506頁、doi:10.15057/12787hdl:10086/12787ISSN 0018-2818CRID 1390853649792624256 ,
    名誉教授松本雅男先生略年譜」『一橋論叢』第60巻第4号、日本評論社、1968年10月、449-456頁、doi:10.15057/2578hdl:10086/2578ISSN 0018-2818CRID 1390853649793666816 
  3. ^ 『現代日本人名録』1987
  4. ^ 商学研究科修士論文紹介
  5. ^ 「本年度学位授与論文および単位修得論文」