松沢哲郎
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松沢 哲郎 | |
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松沢哲郎 | |
生誕 |
1950年10月15日(74歳) 日本 愛媛県 |
国籍 | 日本 |
出身校 | 京都大学文学部[1] |
博士論文 | Hierarchy of visual perception in a chimpanzee (Pan troglodytes)(チンパンジーの視知覚の階層) (1989年) |
主な業績 | 霊長類学 |
主な受賞歴 | ジェーン・グドール賞(2001年) |
プロジェクト:人物伝 |
松沢 哲郎(まつざわ てつろう、1950年10月15日 - )は、日本の動物心理学者・霊長類学者。学位は、理学博士(京都大学)。元・京都大学高等研究院特別教授・京都大学霊長類研究所兼任教授。愛媛県生まれ[2]。
略歴
[編集]学歴
[編集]- 1969年 東京都立両国高等学校卒業[3]
- 1974年 京都大学文学部哲学科卒業[2]
- 1976年12月 京都大学大学院文学研究科博士課程中退
- 1989年 京都大学理学博士。論文の題は「Hierarchy of visual perception in a chimpanzee (Pan troglodytes)(チンパンジーの視知覚の階層)」[4]。
職歴
[編集]- 1976年12月 京都大学霊長類研究所助手[2](心理研究部門(1993年4月、行動神経研究部門認知学習分野に改組))
- 1987年9月 京都大学霊長類研究所助教授[2](心理研究部門)
- 1992年 京都大学霊長類研究所教授[2](行動神経研究部門思考言語分野)
- 2006年4月 京都大学霊長類研究所所長[2]
- 2014年4月 日本モンキーセンター所長(教授と兼任)
- 2016年4月 京都大学高等研究院特別教授
- 2020年11月24日 研究所が解散される原因となる[5]研究資金約5億円の不正支出で研究院を懲戒解雇[6]
- 2021年4月28日 京都大学に対して地位確認と未払い給与の支払いを求める訴訟を提起[7]
- 2022年10月28日 京都大学が松沢らを相手取り、2億円の損害賠償などを求める訴訟を提起[8]
研究活動
[編集]同研究所で飼育されているアイたちチンパンジーに言葉を教えるプロジェクト(アイ・プロジェクト)などで知られ、現在はアイの子どもアユムとともに、チンパンジーでの世代間の文化伝達などを研究している。ギニアのボッソウ村付近に生息する野生チンパンジーの生態調査も並行して行っている。
受賞歴・叙勲歴
[編集]- 1991年 秩父宮記念学術賞[2]
- 1996年 中山賞特別賞[2]
- 1998年 日本心理学会研究奨励賞[2]
- 2001年 ジェーン・グドール賞[2]
- 2004年 中日文化賞[2][9]
- 2004年 日本神経科学会時実利彦記念賞[2]
- 2004年 紫綬褒章[2]
- 2011年 科学ジャーナリスト賞[2]および毎日出版文化賞[2](『想像するちから』)
- 2013年 文化功労者[10]
- 2014年 日本心理学会国際賞特別賞[11]
著書
[編集]- 『ことばをおぼえたチンパンジー』薮内正幸絵 たくさんのふしぎ傑作集 福音館書店 1985
- 『チンパンジーから見た世界』認知科学選書 東京大学出版会 1991
- 『チンパンジー・マインド 心と認識の世界』岩波書店 1991「チンパンジーの心」岩波現代文庫
- 『チンパンジーはちんぱんじん アイとアフリカのなかまたち』岩波ジュニア新書 1995
- 『おかあさんになったアイ』講談社 2001、のち学術文庫
- 『進化の隣人チンパンジー』NHK人間講座 日本放送出版協会 2002
- 『アイとアユム: 母と子の700日』講談社 2002、のち講談社+α文庫
- 『進化の隣人ヒトとチンパンジー』岩波新書 2002
- 『想像するちから: チンパンジーが教えてくれた人間の心』岩波書店 2011
共編著
[編集]- 松本元共著『脳型コンピュータとチンパンジー学』ジャストシステム 1997
- 長谷川寿一共編『心の進化 人間性の起源をもとめて』岩波書店 2000
- 友永雅己・田中正之共編著『チンパンジーの認知と行動の発達』京都大学学術出版会 2003
- 編『人間とは何か チンパンジー研究から見えてきたこと』岩波書店 2010
- 金矢真美編『なつ教授の霊長類学入門3 : 松沢教授の特別講義「山が教えてくれたこと」』 (知は力なり!シリーズ) エトヴァス・ノイエス 2017
翻訳
[編集]- エドワード・O・ウィルソン『社会生物学』第5巻 思索社 1985
- ジェーン・グドール『野生チンパンジーの世界』杉山幸丸と監訳 ミネルヴァ書房 1990
- グドール『チンパンジー』日本語版監修・訳 くもん出版 1994 大自然の動物ファミリー
- グドール,フィリップ・バーマン 『森の旅人』上野圭一訳 監訳 角川書店 2000
論文
[編集]脚注
[編集]- ^ “Curriculum Vitae Tetsuro Matsuzawa”. Primate Research Institute, Kyoto University. 2014年6月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “『初登頂の精神で心の進化を見つめる』松沢 哲郎”. サイエンティスト・ライブラリー | JT生命誌研究館. 2021年10月15日閲覧。
- ^ “玄冬のAACK - AACK会長就任によせて(松沢哲郎)”. www.aack.info. 2023年2月8日閲覧。
- ^ 博士論文書誌データベース
- ^ 京大霊長類研究所、事実上の解体 世界的拠点、研究費不正受け共同通信2021年10月26日
- ^ “京大特別教授ら2人を懲戒解雇 チンパンジー研究の権威・松沢氏ら研究費不正”. 京都新聞. 2020年11月25日閲覧。
- ^ “京大霊長類研を解雇された松沢哲郎元所長が提訴 地位確認求め”. 毎日新聞. 2021年10月15日閲覧。
- ^ “チンパンジー研究の第一人者、松沢哲郎・霊長研元所長に2億円の賠償提訴…京都大”. 読売新聞. (2023年1月14日) 2023年1月14日閲覧。
- ^ “中日文化賞:第51回-第60回受賞者”. 中日新聞. 2009年10月19日閲覧。
- ^ “平成25年度 文化功労者”. 文部科学省 (2013年11月3日). 2019年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月30日閲覧。
- ^ “松沢哲郎 霊長類研究所教授が平成26年日本心理学会国際賞特別賞を、足立幾磨 同助教が同奨励賞を受賞しました。(2014年9月10日)”. 京都大学. 2021年10月15日閲覧。
外部リンク
[編集]- 松沢哲郎ホームページ
- 松沢哲郎 - 松沢が所属する京都大学高等研究院の公式ウェブサイト
- 松沢哲郎ホームページ(www.matsuzawa.kyoto) - インターネットアーカイブ