枯葉 (チェット・ベイカーのアルバム)
『枯葉』 | ||||
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チェット・ベイカー の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1974年7月、10月、11月 ニュージャージー州 ヴァン・ゲルダー・スタジオ[1] | |||
ジャンル | ジャズ、クール・ジャズ | |||
時間 | ||||
レーベル | CTIレコード | |||
プロデュース | クリード・テイラー | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チェット・ベイカー アルバム 年表 | ||||
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『枯葉』(かれは、原題:She Was Too Good to Me)は、アメリカ合衆国のジャズ・トランペット奏者/ボーカリスト、チェット・ベイカーが1974年に録音・発表したスタジオ・アルバム。破滅的な生活を送ってきたベイカーが、カムバックを果たした作品として知られる[2]。
背景
[編集]ベイカーは1970年を最後にレコーディングの機会を失っていたが、1974年4月にはリー・コニッツらと共にライブ録音を行い、同年7月、『Blood, Chet and Tears』(1970年7月録音)以来4年ぶりの単独リーダー・アルバムに当たる本作の録音に着手した[1]。本作をプロデュースしたクリード・テイラーや、一部の曲でサイドマンを務めたポール・デスモンドは、1950年代よりベイカーと親交があった[3]。
反響・評価
[編集]『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートでは31位に達した[4]。
スコット・ヤナウはオールミュージックにおいて5点満点中2.5点を付け「アルト奏者のポール・デスモンドが2曲で多大な貢献をしており、また、時折導入されたストリングスが、この優れたセッションに多彩さをもたらしている」と評している[5]。また、クリス・メイは2020年、All About Jazzにおいて「当時のベイカーが必要としていたであろう枠組みが提供され、彼は素晴らしく詩的な演奏で、それに応えている」「このアルバムは、ベイカーが(ヘロイン依存から立ち直っていなかったとはいえ)調子を取り戻しつつあったことを示している。ただし、彼が1970年代に残した最高の録音は、間違いなくギタリストのジム・ホールのサイドマンを務めた時のものだろう」と評している[3]。
収録曲
[編集]- 枯葉 - "Autumn Leaves" (Joseph Kosma, Johnny Mercer, Jacques Prévert) - 7:07
- シー・ワズ・トゥー・グッド・トゥ・ミー - "She Was Too Good to Me" (Richard Rodgers, Lorenz Hart) - 4:43
- ファンク・イン・ディープ・フリーズ - "Funk in Deep Freeze" (Hank Mobley) - 6:10
- タンジェリン - "Tangerine" (Victor Schertzinger, J. Mercer) - 5:31
- 我が心に歌えば - "With a Song in My Heart" (R. Rodgers, L. Hart) - 4:05
- ホワットル・アイ・ドゥー - "What'll I Do?" (Irving Berlin) - 3:59
- イッツ・ユー・オア・ノー・ワン - "It's You or No One" (Jule Styne, Sammy Cahn) - 4:29
CDボーナス・トラック
[編集]1987年発売のアメリカ盤CD (ZK 40804)[6]、2010年発売のアメリカ盤CD (CTI 6050 S1)[7]などに収録。
- "My Future Just Passed" (Richard A. Whiting, George Marion Jr.) - 4:46
参加ミュージシャン
[編集]- チェット・ベイカー - トランペット、ボーカル
- ヒューバート・ロウズ - フルート、アルト・フルート
- ロメオ・ペンケ - フルート、クラリネット
- ジョージ・マージ - アルト・フルート、オーボエ・ダモーレ
- ポール・デスモンド - アルト・サクソフォーン(on #1, #4)
- ボブ・ジェームス - エレクトリックピアノ
- ロン・カーター - ダブル・ベース
- スティーヴ・ガッド - ドラムス(on #1, #2, #3, #4, #8)
- ジャック・ディジョネット - ドラムス(on #5, #6, #7)
- デヴィッド・フリードマン - ヴィブラフォン
- ドン・セベスキー - アレンジ
- バリー・フィンクレア、デヴィッド・ナディアン、エマニュエル・グリーン、ハロルド・コーホン、ハリー・グリックマン、ハーバート・ソーキン、ルイス・エレイ、マックス・エレン、ポール・ガーシュマン - ヴァイオリン
- ジョージ・リッチ、ジェシー・レヴィー、ウォーレン・ラッシュ - チェロ
脚注
[編集]- ^ a b “Chet Baker Discography”. Jazz Discography Project. 2020年10月27日閲覧。
- ^ Bailey, C. Michael (2011年9月9日). “Chet Baker: She Was Too Good To Me”. All About Jazz. 2020年10月27日閲覧。
- ^ a b May, Chris (2020年9月21日). “CTI Records: Ten Tasty Albums With No Added Sugar (Almost)”. All About Jazz. 2020年10月27日閲覧。
- ^ “Chet Baker - Awards”. AllMusic. 2016年5月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月27日閲覧。
- ^ Yanow, Scott. “She Was Too Good to Me - Chet Baker”. AllMusic. 2020年10月27日閲覧。
- ^ Chet Baker - She Was Too Good To Me (1987, CD) | Discogs
- ^ Chet Baker - She Was Too Good To Me (2010, CD) | Discogs