柴橋氏
柴橋氏 | |
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一文字に三つ星 | |
本姓 | 大江氏親広流寒河江氏支流[1] |
家祖 | 柴橋懐広[1] |
種別 | 武家 |
出身地 | 出羽国村山郡柴橋邑[1] |
主な根拠地 | 出羽国 |
著名な人物 | 柴橋頼綱 |
支流、分家 | 橋間氏 |
凡例 / Category:日本の氏族 |
柴橋氏(しばはしし)は、日本の氏族の一つ。大江氏の支流である寒河江大江氏(寒河江氏)の一族である[1]。居城は柴橋楯(現在の山形県寒河江市柴橋)。
概要
[編集]勃興と居館
[編集]柴橋氏は南北朝時代の寒河江氏当主大江元政の弟大江懐広を初代とし[1]、柴橋楯(寒河江市柴橋)を居城とした。柴橋は長岡山の西方約1キロメートルに位置し、楯は比高差約7メートルの最上川河岸段丘上にある。平安時代に栄えた落衣(寒河江市落衣)とは塩水・内の袋の湿地帯を挟んだ対岸に位置した。 南下すると、高松楯(末弟大江顕広が治めた)・最上川の牛前河岸の渡しを経て平塩(寒河江市平塩)へ至り、北上すると鹿島神社(慈恩寺の南の結界)の門前町鹿島へ至る地点であった。
室町時代から戦国時代
[編集]懐広は元政と共に南朝側として戦い討死したという。子の直于もまた、応安元年/正平23年(1368年)漆川の戦いで一族60数名と共に自害している。その後橋間氏を名乗るようになり、天文6年(1537年)橋間伯耆守(明屋禅門)が郷目貞繁に依頼し、「釈迦出山図」・「花鳥図」を寒河江本願寺へ寄進している[2]。
最後の当主は出羽吉川氏大江元綱の三男頼綱が入り橋間勘十郎頼綱(羽柴頼綱)を名乗った。頼綱は寒河江氏17代寒河江兼広の執政を務め、男子のなかった兼広死後、兄である高基を兼広の女婿とし18代とした。最上義光と寒河江兼広の間には最上義康を後継とする約定があったため義光は怒り、両家には確執が生じることになる。天正11年(1583年)最上義光が庄内武藤氏征伐に向かうと、寒河江高基は武藤氏救援の軍を自ら率いるも、救援到着前に武藤義氏は自刃。天正12年(1584年)、姻戚関係であった谷地城主白鳥十郎が誘殺され、最上氏が谷地城を攻めると柴橋頼綱が救援に向かった。しかし、救援の甲斐なく谷地城が落ちると最上氏は寒河江攻略の軍を寄せ、柴橋頼綱は白鳥氏旧臣を糾合して最上川を越え中野(山形市中野)まで攻め込むが、鉄砲隊の伏兵に遭い落命した。
その後
[編集]最上氏に仕えた柴橋義正は一族とみられるが、最上氏が改易となると備後福山藩水野氏に仕えた[3]。
初期は柴橋氏を名乗るが、数代を経て橋間氏に代わり、最後の当主柴橋頼綱は羽柴と併記される系図も見える。
系図
[編集]『安中坊系譜』[4]
上総介 大江元顕 | 民部少輔 元政 | 上総介 時茂 | 大蔵少輔 寒河江時氏 | 寒河江氏 | 太郎四朗 兼広 | 少輔太郎[※ 1] 高基 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
式部少輔 大江茂信 | 出羽吉川氏 | 民部少輔 元綱 | 少輔助二郎 吉川隆広 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
修理亮伊豆守 柴橋懐広 | 宮内少輔 直于 | 下野守 広氏 | 彦二郎 元懐 | 伊豆守、下野守 広頼 | 橋間伯耆守が数代入る | 橋間勘十郎 柴橋頼綱 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
宮内少輔 小泉時于 | 甲斐守 懐于 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
助三郎 高松顕広 | 高松氏 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
- ^ 寒河江氏に入ると太郎四朗を称する。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 伊藤清郎 著、日本歴史学会 編『最上義光』 通巻285、吉川弘文館〈人物叢書〉、2016年3月。ISBN 9784642052788。 NCID BB2085710X。
- 太田亮「国立国会図書館デジタルコレクション 柴橋 シバハシ」『姓氏家系大辞典』 第2、上田萬年、三上参次監修、姓氏家系大辞典刊行会、1934年、2805頁。 NCID BN05000207。OCLC 673726070。全国書誌番号:47004572 。
- 寒河江市史編さん委員会 編『寒河江市史』 上巻 (原始・古代・中世編)、寒河江市、1994年。 NCID BN11533531。全国書誌番号:95022560。
- 寒河江市史編さん委員会 編『寒河江市史』 [史料編 2] (大江氏ならびに関係史料)、寒河江市、2001年3月。 NCID BA52392891。OCLC 48077251。全国書誌番号:20161764。