梅村坦
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人物情報 | |
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生誕 |
1946年11月10日(78歳) 日本東京都 |
出身校 | 東京教育大学・同大学院 |
学問 | |
研究分野 | 東洋史学・中央ユーラシア史・ウイグル民族誌史 |
研究機関 |
立正大学 中央大学 東洋文庫 |
学位 | 博士(学術) |
梅村 坦(うめむら ひろし、1946年11月10日[1] - )は、日本の東洋学者・歴史学者。専門は東洋史学・中央ユーラシア史・ウイグル民族誌史[2]。学位は、博士(学術)。中央大学名誉教授[3]。公益財団法人東洋文庫研究員・内陸アジア研究部門(中央アジア研究班 総括[4])。東京都出身[2]。
東洋文庫 評議員[1][5]、内陸アジア史学会 常任理事[1]、片倉もとこ記念沙漠文化財団 評議員[1][6]。
東洋文庫附置ユネスコ東アジア文化研究センター研究員、立正大学教養部教授、中央大学総合政策学部教授などを歴任。
経歴・人物
[編集]1982年1月-5月、トルコ アンカラに滞在し、3月に来土した護雅夫とともに「日本学術振興会 西アジア地域研究センター」の再建・設立に携わる[7][8] 。
2015年3月、中央大学より博士(学術)の学位を取得 (学位論文:「ウイグル定住社会の形成 : 遊牧世界と農耕都市世界の接合」[9]) 。
出典:『総合政策研究』, p. 121、『HAKUMON Chuo』
- 1971年3月:東京教育大学 文学部 史学科 東洋史学専攻 卒業
- 1977年3月:東京教育大学大学院 文学研究科 東洋史学専攻 博士課程単位取得満期退学
- 1977年4月:日本学術振興会 奨励研究員
- 1978年4月:(財)東洋文庫附置ユネスコ東アジア文化研究センター 研究員
- 1983年4月:立正大学教養部 専任講師
- 1986年4月:立正大学教養部 助教授
- 1991年4月:立正大学教養部 教授
- 1993年4月:中央大学総合政策学部 教授
- 2005年5月 - 2017年3月:学校法人中央大学 評議員
- 2007年11月 - 2009年10月:中央大学大学院 総合政策研究科委員長
- 2017年3月:中央大学総合政策学部 定年退職 名誉教授の称号を受ける
主な学会役員として、歴史学会 理事(1985-1990)、内陸アジア史学会 副会長(1993-2005)・会長(2005-2013)、日本中央アジア学会 理事[11]などを歴任する。
主著
[編集]単著
[編集]- Japanese studies on inner Asian history 1973-1983, Centre for East Asian Cultural Studies, (1987), NCID BA1777896X
- 『内陸アジア史の展開』山川出版社〈世界史リブレット 11〉、1997年。 NCID BN15813096。
翻訳(編訳・監訳)
[編集]- 『中国考古学三十年:1949-1979』文物編集委員会編・関野雄監訳、平凡社、1981年。 NCID BN01895219。
- 陳正祥編著『中国歴史・文化地理図冊』解説・翻訳、原書房 、1982年[13]。NCID BN01649802。
- 張承志『モンゴル大草原遊牧誌―内蒙古自治区で暮らした4年』編訳、朝日新聞社〈朝日選書 301〉、1986年。 NCID BN00684455。
- 張承志『殉教の中国イスラム:神秘主義教団ジャフリーヤの歴史』編訳、亜紀書房、1993年。 NCID BN09826435。
- 張承志『中国と日本―批判の刃を己に』監訳、亜紀書房、2015年。 NCID BB19824307。
編集・編著
[編集]- 『中央アジア:1886-1977』シルクロード〈東西交渉史文献目録 1〉、1979年。 NCID BN03057203。
- 『中央ユーラシアへの現代的視座』中央大学出版部〈中央大学 政策文化総合研究所 研究叢書 21〉、2016年[14]。NCID BB20949900。
共著
[編集]- 『宋と中央ユーラシア』伊原弘と共著、中央公論社〈世界の歴史 7〉、1997年。/中公文庫、2008年。NCID BA86150521。
- ※真田 安「【新刊紹介】伊原弘・梅村坦著 『宋と中央ユーラシア』 (世界の歴史 7) 中央公論社 一九九七・四七八頁」『史学雑誌』第107巻第1号、1998年、124-125頁、doi:10.24471/shigaku.107.1_124。
- 『中央アジア史』間野英二編、同朋舎 発行・角川書店 発売〈アジアの歴史と文化 8〉、1999年。 NCID BA40712281。
- 執筆:中央アジアのトルコ化 pp.70-81/ウイグル人社会とウイグル化 pp.106-117
- 『地域の成り立ち』辛島昇・高山博編、山川出版社〈地域の世界史 3〉。 NCID BA47230427。
- 執筆:シルクロード:異文化圏を結ぶ通商ネットワーク pp.132-172
- 『中央ユーラシア史』小松久男編、山川出版社〈新版 世界各国史 4〉、2000年。 NCID BA48941307。
- 執筆:第二章「オアシス世界の展開」pp.89-142
- 『大中華圏:その実像と虚像』渡辺利夫ほか編、岩波書店、2004年。 NCID BA69268026。
共編・共編著
[編集]- 『ウイグル文契約文書集成 全3巻』山田信夫著、 小田寿典・ペーター ツィーメ・森安孝夫 と共編、大阪大学出版会、1993年[注 1][注 2]。ISBN 978-4872590012。
- 『イスラーム世界』片倉もとこ・清水芳見と共編、岩波書店、2004年。NCID BA66155555。
- 『中央ユーラシアを知る事典』小松久男・宇山智彦・帯谷知可・堀川徹と共編、平凡社、2005年。NCID BA71544410。
- 『中央ユーラシアの文化と社会』新免康と共編著、中央大学出版部〈中央大学 政策文化総合研究所 研究叢書 12〉、2011年[14]。NCID BB05397886。
- 『図録 文字から見る歴史と文化:江上波夫蒐集品を中心に』江上綏と総合編集、山川出版社、2013年。NCID BB1427278X。
- Catalogue of the Old Uyghur Manuscripts and Blockprints in the Serindia Collection of the Institute of Oriental Manuscripts, RAS、Volume 1、Toyo Bunko、2021年。NCID BC06580615。doi:10.24739/00007487[4][18][19]。
- 『中央ユーラシア文化事典』小松久男(編者代表)・ 坂井弘紀・林俊雄・前田弘毅・松田孝一と共編、丸善出版、2023年7月。NCID BD02794079。
- 「敦煌探検・研究史」『敦煌の自然と現状』榎一雄責任編集、大東出版社〈講座敦煌 1〉、1980年、127-241頁。 NCID BN00320299。
- 「住民の種族構成:敦煌をめぐる諸民族の動向」『敦煌の社会』池田温責任編集、大東出版社〈講座敦煌 3〉、1980年、197-223頁。 NCID BN0032038X。
- 「大谷探検隊将来ウイグル銘文木片」『内陸アジア・西アジアの社会と文化』護雅夫編、山川出版社、1983年、133-159頁。 NCID BN01452003。
- 「内陸アジアの遊牧民:ウイグル族における時間と空間」『牧畜民』永田雄三・松原正毅編、東洋経済新報社〈イスラム世界の人びと 3〉、1984年、109-149頁。 NCID BN04450558。
- 「砂漠とオアシスの世界」『悠久の大地中国:5000年の歴史を行く』久保田博二写真、Newton special issue、教育社、1985年、110-123頁。 NCID BN01042329。
- 「草原とオアシスの世界」『中華の分裂と再生:3-13世紀』樺山紘一ほか編、岩波書店〈岩波講座世界歴史 9〉、1999年、85-107頁。 NCID BA39627866。
- 「増補・天山ウイグル王の肖像をめぐって」『鎌倉仏教の様相』高木豊・小松邦彰編、吉川弘文館、1999年、422-459頁。 NCID BA41129340。
- 「天山山中に遊牧民をたずねて」『ユーラシア草原からのメッセージ:遊牧研究の最前線』松原正毅ほか編、平凡社、2005年、37-62頁。 NCID BA71405163。
- 「英国ブレア政権のイラク侵攻策をめぐって:日本をふりかえるために」『日本論:国際化する日本』「日本論」プロジェクト編、中央大学出版部〈中央大学政策文化総合研究所研究叢書 1〉、2005年、3-44頁[14]。NCID BA71454271。
- 「地図による「生活」と「世界」の表現」『天空 地球 ユーラシア:古地図が描く世界の姿』横浜ユーラシア文化館 編、横浜ユーラシア文化館、2006年、50-55頁。 NCID BA79557198。 ※横浜ユーラシア文化館での展覧会図録[21]
- 「現代ウイグル文化の歩む道:中華の波の中にある言語」『イスラーム世界のことばと文化』佐藤次高・岡田恵美子編著、成文堂〈世界のことばと文化シリーズ(早稲田大学国際言語文化研究所)〉、2008年、244-261頁。 NCID BA85924169。
- 第7章「中央アジア交流圏が示すユーラシア像」『北・東北アジア地域交流史』姫田光義編、有斐閣 〈有斐閣アルマ 世界に出会う各国=地域史〉、2012年、191-212頁。NCID BB09825256。
- 『中国のムスリムを知るための60章』中国ムスリム研究会編、明石書店〈エリア・スタディーズ 106〉、2012年[22]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d 『総合政策研究』, p. 121.
- ^ a b 梅村 2015, p. 416, 監訳者紹介.
- ^ “名誉教授一覧”. 中央大学 (2022年7月1日). 2023年2月12日閲覧。
- ^ a b 研究テーマ:中央ユーラシアにおける非漢字諸語文献の研究 東洋文庫 - 研究活動. 2024年10月8日閲覧。
- ^ “名簿-評議員”. 東洋文庫. 2024年7月23日閲覧。
- ^ “財団について 概要”. 片倉もとこ記念沙漠文化財団事務局. 2023年1月18日閲覧。
- ^ 梅村坦「護雅夫先生を偲んで」『東洋学報』第79巻第1号、東洋文庫、1997年6月、105-111頁、NAID 40002651695。
- ^ 堀川徹※「センターに関わる覚え書き:アンカラ・センター」(PDF:18.8MB)『カイロ研究連絡センター三十周年記念』、日本学術振興会、2016年1月16日、104-105頁(英語 118-119頁),129頁、2023年1月10日閲覧。※堀川徹 - researchmap
- ^ NAID 500000918857
- ^ “総合政策学部教授・梅村坦の最終講義が行われました”. 中央大学 (2017年1月20日). 2023年11月30日閲覧。
- ^ 「日本中央アジア学会 役員(PDF:1627KB)」『日本中央アジア学会報』第12号 奥付、日本中央アジア学会、2016年3月25日。
- ^ 池田温「新刊紹介:文物編集委員会編 関野雄監訳『中国考古学三十年』」『史学雑誌』第91巻第7号、史学会、1982年7月20日、1201-1202頁、doi:10.24471/shigaku.91.7_1201。
- ^ 池田温「新刊紹介:正祥編著 梅村坦解説・翻訳『中国歴史・文化地理図冊』」第91巻第12号、史学会、1982年12月20日、doi:10.24471/shigaku.91.12_1876。
- ^ a b c “研究叢書 一覧(目次)”. 中央大学 政策文化総合研究所. 2023年2月12日閲覧。
- ^ “本の内容・目次・執筆者”. 岩波書店. 2023年2月12日閲覧。
- ^ “内容紹介・目次”. 大阪大学出版会. 2023年2月12日閲覧。
- ^ 梅村坦「<彙報>アンネマリー=フォン=ガベン教授(1901.7.4.-1993.1.15.)」『東洋学報』第77巻3・4号、東洋文庫、1996年3月、80-86頁。
- ^ 末木康弘「ロシアに所蔵される仏典写本・版本のコレクション概観」『国際仏教学大学院大学研究紀要』第26号、国際仏教学大学院大学、2022年3月31日、184-106頁。「p.157:ウイグル語写本・版本については、東洋文庫と東洋写本研究所(IOM)のWebsiteにてPDFが公開された。この目録編纂には、梅村坦も加わっている。」
- ^ “Publications 2021” (英語). 東洋写本研究所(IOM). 2024年7月23日閲覧。
- ^ 『総合政策研究』, pp. 123-126より一部. ほか多数.
- ^ “展覧会図録”. 横浜ユーラシア文化館. 2023年2月12日閲覧。
- ^ “内容紹介・目次”. 明石書店. 2024年7月21日閲覧。
参考文献
[編集]- 「最終講義のお知らせ/総合政策学部 梅村坦教授 略歴(PDF:651KB)」『HAKUMON Chuo』、中央大学、2016 冬号 NO.249、49頁、2023年1月10日閲覧。
- 「梅村坦教授 略歴ならびに著書目録」『総合政策研究』第25号、中央大学総合政策学部、2017年3月、121-126頁、NAID 40021168479。
外部リンク
[編集]- 梅村 坦 - researchmap(更新日:01/17)
- 梅村 坦 - J-GLOBAL
- 梅村 坦 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
- 梅村 坦 - CiNii Research