梶田宙
基本情報 | |
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国籍 | 日本 |
出身地 | 愛知県 |
生年月日 | 1983年1月5日(41歳) |
身長 体重 |
175 cm 76 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 外野手 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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梶田 宙(かじた ひろし、1983年1月5日 - )は、愛知県出身の元プロ野球選手(外野手)。2014年11月より2019年2月まで、四国アイランドリーグplus・高知ファイティングドッグスの球団社長を務めた。
経歴
[編集]享栄高では野球部でキャプテンを務め、3年生の2000年3月に第72回選抜高等学校野球大会に1番・センターで出場(1回戦で敗退)[1]。
愛知大学経済学部を経て、2005年に発足した四国アイランドリーグのトライアウトに合格し[2]、高知ファイティングドッグスに入団。卒業後の進路としては軟式野球チームの内定を得ており、トライアウトは「記念受験」だったという[3]。リーグの開幕戦となった4月29日の対愛媛マンダリンパイレーツ戦(松山中央公園野球場)に、2番・レフトでスタメン出場し、最初の打席に西山道隆から安打で出塁、盗塁の後、後続打者の安打でホームインし、リーグ公式戦初安打・初盗塁・初得点を記録する[3]。初年度はリーグ優勝したチームで87試合に出場した。
2007年は打率.293でリーグ7位となり[4]、外野手部門のベストナインに選出された[5]。引退後の取材では、このシーズンがNPBに進む「一番のチャンスだった」と述べている[6]。
2009年は前期の5月から6月にかけて負傷で1か月あまり離脱した[7]が、2度目の年間総合優勝と初の独立リーグ日本一(グランドチャンピオンシップ優勝)を経験。この年、長崎セインツとのリーグチャンピオンシップ第2戦、延長14回表に勝ち越しとなる長崎のランナーを自らの返球により本塁でアウトにし、サヨナラ勝ちにつながったプレーを「一番の思い出」と引退時に述べている[8]。
2011年は5月5日の試合中に味方選手との接触により負傷して手術ののち1か月半入院[9]、5月23日付で自由契約となる[10]。リハビリにより9月17日に再登録[11]を受けた翌9月18日の試合まで出場できず[9]、出場は13試合にとどまった[12]。
2012年以降は、初年度より続けてリーグに在籍する最後の選手となる[12]。梶田自身は当初はプレーは3年程度[注釈 1]と考えていたが、NPBに進むのが困難となってからも高知で支援してくれた人のために(気持ちが変わって)プレーを続行したと、2013年のインタビューで述べている[3]。梶田が長くプレーできた背景として、独立リーグでは初めての個人スポンサーをつけるなど、球団側が人気選手として待遇に配慮した点も指摘されている[13]。
2012年のシーズンはキャプテンを務めた[12]。
2013年のシーズンは序盤好調だったものの[14]、5月中旬から約2か月間、練習生への降格を経験した[15][16]。
リーグ在籍10年目となった2014年は2度目のキャプテンを務める。指名打者での出場が増えるが、国本和俊(元香川オリーブガイナーズ)が持っていたリーグ通算最多出場記録を更新した[注釈 2]。9月6日、現役引退を発表[8][18]。引退の理由について、「捕れると思った打球が捕れなかったり、動体視力が落ちた。ファンに喜んでもらえるプレーができなくなった」と新聞の取材に答えている[8]。また、引退後に執筆した文章では、8月の試合で死球を受けて右手の指を骨折したことが、引退を決意するきっかけになったと記している[19]。9月13日の対香川オリーブガイナーズ戦(土佐山田スタジアム)が「引退試合」とされた[注釈 3]。この試合に5番センターで出場した梶田は偶然ながらチーム最後の打者となった[20]。試合終了後に引退セレモニーがおこなわれ、両チームの選手から胴上げされた[13][20][21][22]。長年の功績をたたえ、球団は梶田の背番号(0番)を永久欠番とした[21]。リーグで永久欠番の指定は初めてである。
シーズン終了後の10月29日、11月1日付で高知の球団社長に就任することが発表された[23][24]。元選手が球団社長に就任するのは独立リーグで初めてとなる[25][注釈 4]。社長を引き受けた理由について、自分を成長させてくれた高知への恩返しであると述べている[19]。
高知で知り合った女性と引退した年に結婚し、2017年の取材では「高知に骨をうずめる覚悟」と述べている[6]。
2019年2月、同月28日をもって社長を退任すると、地元紙の高知新聞に報じられた[26]。3月1日、高知は球団運営を新たに設立された株式会社高知犬に変更するとともに、梶田は高知犬の取締役に就任することが発表された[27]。
2020年6月時点では「段ボール箱製造販売会社社員」と報じられている[28]。
2021年9月11日、高知が12年ぶりとなる後期優勝を達成したときには高知球団の事務所で、ネット速報により試合経過を見守った[29]。
2022年3月31日に四国アイランドリーグplusが発表した球団及びリーグ各法人の経営状況報告では、高知球団(株式会社高知犬)の取締役の一人となっており[30]、2023年、2024年時点でも同様である[31][32]。
詳細情報
[編集]年度別打撃成績
[編集]年 度 |
球 団 |
打 率 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
打 点 |
三 振 |
四 球 |
死 球 |
犠 打 |
犠 飛 |
盗 塁 |
長 打 率 |
出 塁 率 |
併 殺 打 |
失 策 |
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2005 | 高知 | .219 | 87 | 335 | 301 | 37 | 66 | 10 | 2 | 1 | 19 | 40 | 22 | 5 | 6 | 1 | 23 | .276 | .283 | ||
2006 | .237 | 82 | 248 | 207 | 28 | 49 | 4 | 2 | 2 | 16 | 23 | 17 | 9 | 14 | 1 | 14 | .304 | .321 | |||
2007 | .293 | 87 | 332 | 276 | 38 | 81 | 11 | 3 | 3 | 29 | 29 | 30 | 10 | 13 | 3 | 14 | .388 | .379 | |||
2008 | .269 | 75 | 297 | 245 | 43 | 66 | 12 | 2 | 3 | 25 | 37 | 29 | 11 | 11 | 1 | 18 | .371 | .371 | |||
2009 | .288 | 54 | 222 | 184 | 30 | 53 | 8 | 2 | 5 | 32 | 37 | 19 | 7 | 8 | 4 | 12 | .435 | .369 | |||
2010 | .248 | 68 | 287 | 234 | 27 | 58 | 10 | 4 | 3 | 37 | 42 | 19 | 13 | 7 | 5 | 16 | .363 | .332 | |||
2011 | .194 | 13 | 48 | 36 | 6 | 7 | 2 | 0 | 1 | 3 | 1 | 7 | 0 | 4 | 1 | 1 | .333 | .318 | |||
2012 | .222 | 71 | 266 | 225 | 17 | 50 | 4 | 0 | 0 | 27 | 36 | 2 | 8 | 5 | 7 | 1 | .240 | .303 | |||
2013 | .310 | 52 | 210 | 168 | 19 | 52 | 11 | 0 | 3 | 17 | 15 | 28 | 11 | 3 | 0 | 7 | .429 | .440 | |||
2014 | .236 | 61 | 237 | 199 | 19 | 47 | 9 | 1 | 1 | 19 | 32 | 18 | 12 | 8 | 0 | 4 | .306 | .336 | 7 | 3 | |
通算:10年 | .255 | 650 | 2482 | 2075 | 264 | 529 | 81 | 16 | 22 | 224 | 301 | 210 | 86 | 79 | 23 | 121 | .341 | .345 |
- 赤太字は歴代最高
タイトル
[編集]- ベストナイン:1回 (2007年(外野手部門))
背番号
[編集]- 0(2005年 - 2014年) ※高知ファイティングドッグスの永久欠番(2014年9月13日制定)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 背番号0の梶田です アーカイブ 2014年11月29日 - ウェイバックマシン - 高知ファイティングドッグスオフィシャルブログ(2014年9月4日)
- ^ 四国アイランドリーグ選手選考会に合格 梶田 宙(ひろし) 経済学部4年 - ウェイバックマシン(2014年11月27日アーカイブ分) - 愛知大学
- ^ a b c 高知ファイティングドッグス 梶田宙 - ウェイバックマシン(2013年8月20日アーカイブ分) - 独立リーグドットコム(2013年3月11日)
- ^ 順位表・成績 2007年 - 四国アイランドリーグplus公式サイト(「打撃成績(10傑)」の箇所を参照)
- ^ 四国IL2007 ベストナイン確定 - ウェイバックマシン(2014年11月28日アーカイブ分) - 四国アイランドリーグニュースリリース(2007年10月31日)
- ^ a b “あの人に迫る 梶田宙 高知ファイティングドッグス球団社長”. 中日新聞. (2017年5月19日) 2017年12月24日閲覧。
- ^ 頼れる男、戻った 肉離れ癒え順調 FDの梶田 - ウェイバックマシン(2014年11月29日アーカイブ分) - 高知新聞(2009年6月26日)
- ^ a b c 10年目梶田が今季で引退 - ウェイバックマシン(2014年11月29日アーカイブ分) - 高知新聞(2014年9月7日)
- ^ a b 香川に逆転負け - ウェイバックマシン(2011年11月4日アーカイブ分) - 高知新聞(2011年9月19日)
- ^ 支配下選手契約解除のお知らせ - ウェイバックマシン(2016年11月20日アーカイブ分) - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2011年5月23日)
- ^ 支配下選手契約のお知らせ - ウェイバックマシン(2016年11月21日アーカイブ分) - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2011年9月17日)
- ^ a b c 唯一のリーグ生え抜き梶田主将7年分の恩返しを - ウェイバックマシン(2014年4月12日アーカイブ分) - 高知新聞2012年4月7日
- ^ a b 中村計「独立リーガー梶田宙、異例の引退式。ジーターより、稲葉よりも輝いた日 」- Sports Graphic NumberWeb連載「野ボール横丁」(2014年10月8日)
- ^ 絶好調9年目「ここ一番で打てる選手に」 - デイリースポーツ(2013年5月8日)
- ^ 支配下選手登録及び解除のお知らせ - ウェイバックマシン(2016年11月20日アーカイブ分) - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2013年5月15日)
- ^ 支配下選手登録及び解除のお知らせ - ウェイバックマシン(2016年11月20日アーカイブ分) - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2013年7月1日)
- ^ 第26回 香川オリーブガイナーズ 国本 和俊 内野手 - ウェイバックマシン(2014年1月6日アーカイブ分) - 独立リーグドットコム(2013年12月17日)
- ^ 梶田選手引退のお知らせ - ウェイバックマシン(2016年11月19日アーカイブ分) - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2014年9月6日)
- ^ a b 野球西国巡り第211回 - Sports Communications(2014年12月2日)
- ^ a b FD・梶田宙選手の引退式にファン続々 - ウェイバックマシン(2014年10月25日アーカイブ分) - 高知新聞(2014年9月14日)
- ^ 【ゲームレポート】Mr.FD梶田への敬意、香川OG全員全力プレーでの祝福 - ウェイバックマシン(2014年11月29日アーカイブ分) - よんすぽ(2014年9月16日)
- ^ 高知FD新球団社長に梶田宙選手が就任 - ウェイバックマシン(2016年11月19日アーカイブ分) - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2014年10月29日)
- ^ 高知FD社長に梶田氏「日本一、愛される球団に」 - ウェイバックマシン(2014年11月29日アーカイブ分) - 高知新聞(2014年10月30日)
- ^ 野球:四国IL・高知Fドッグス、新社長に梶田選手 - 毎日新聞高知版(2014年10月30日)
- ^ “高知FD梶田社長あす2/28退任 ファン、スポンサーへ感謝 球団生え抜き”. 高知新聞. (2019年2月27日) 2019年2月27日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 【重要】運営会社変更並びに代表取締役社長就任のお知らせ - 高知ファイティングドッグス(2019年3月1日)[リンク切れ]
- ^ “FD高知開幕戦 満員!? 段ボール応援団1500体”. 高知新聞. (2020年6月27日). オリジナルの2021年12月5日時点におけるアーカイブ。 2020年6月27日閲覧。
- ^ “「12年、長かった」高知ファイティングドッグス優勝に関係者歓喜”. 高知新聞. (2021年9月12日). オリジナルの2022年2月6日時点におけるアーカイブ。 2021年9月12日閲覧。
- ^ 四国アイランドリーグplusおよび加盟4球団の2021年の経営報告のお知らせ - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2022年3月31日、ページに添付されているPDF文書「別紙 2021年5法人経営報告詳細」を参照)2022年4月2日閲覧。
- ^ 四国アイランドリーグplusおよび加盟4球団の2022年経営報告 - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2023年4月10日、ページに添付されているPDF文書「別紙 2022年5法人経営報告詳細」を参照)2024年12月21日閲覧。
- ^ 四国アイランドリーグplusおよび加盟4球団の2023年経営報告 - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2024年4月12日、添付の別紙PDFを参照)2024年12月21日閲覧。
関連項目
[編集]- 高知ファイティングドッグスの選手一覧
- 稲葉大樹 (野球) - ベースボール・チャレンジ・リーグの通算最多出場記録者
外部リンク
[編集]- 現役時代のプロフィール掲載ページ(インターネットアーカイブの保存キャッシュ)
- 2006年当時の所属選手一覧 - 2006年4月24日付保存キャッシュ
- 2007年当時の所属選手一覧 - 2007年4月16日付保存キャッシュ
- 2008年当時の所属選手一覧 - 2008年12月19日付保存キャッシュ
- 2009年当時の所属選手一覧 - 2009年4月22日付保存キャッシュ
- 阿佐智による『週刊野球太郎』掲載記事
- 「【特別編】四国で10年戦った男・梶田宙引退。未来のNPB、元NPBの強者たちと一戦を交えてきた10年とは…」(2014年12月23日)
- 「【後編】四国で10年戦った男・梶田宙引退。新しい「野球文化」を育てた10年の思い出を語る!」(2015年1月6日)
- 「【角中、又吉、入野】四国で10年間で戦ってきた同志たちとの対戦を振り返る!」 (2015年2月17日)