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歩兵第16連隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
歩兵第16連隊
創設 1884年明治17年)6月
廃止 1945年(昭和20年)
所属政体 日本の旗 日本
所属組織  大日本帝国陸軍
部隊編制単位 連隊
兵科 歩兵
所在地 新発田
編成地 新発田
通称号/略称 勇1302
上級単位 仙台鎮台 - 第2師団 - 第13師団 - 第2師団
最終位置 仏印 サイゴン
戦歴 日清 - 日露 - シベリア出兵 - ノモンハン事件 - 日中 - 第二次世界大戦
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歩兵第16連隊(ほへいだい16れんたい、歩兵第十六聯隊)は、大日本帝国陸軍連隊のひとつ。新潟県新発田市に所在した歩兵連隊であった。日清戦争から太平洋戦争に至るまで、激戦には必ず参戦したと言われ、軍功の大きかった反面戦病死者の数も多かった。

大変に郷土愛の強い部隊であったためか、いわゆる古兵による私的制裁が皆無であったといわれている(伊藤桂一『兵隊たちの陸軍史』番町書房、1967年[要ページ番号])。

歴史

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明治維新により、廃藩置県とともに近代兵制の整備が急がれ、1871年(明治4年)新潟に東京鎮台第1分営が置かれ、次いで明治6、7年頃、新発田城内に新兵舎(白壁兵舎)が落成したのを機に歩兵第3大隊として移駐し、仙台鎮台の所属部隊として1884年(明治17年)6月に新発田歩兵第16連隊が編成され、同年8月15日軍旗が授与された。

歩兵第16連隊は、当初仙台鎮台、その後1888年(明治21年)に鎮台を改編し師団が創設され第2師団に、日露戦争後に新設の第13師団所属となったが、1925年(大正14年)宇垣軍縮により第13師団が廃止され第2師団所属に戻った。太平洋戦争時の通称号は「勇1302」。

沿革

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  • 1884年(明治17年)6月 - 第1から第3までの3個大隊が編成完結[1]
8月15日 - 軍旗拝受
12月 - 帰還

特設連隊

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  • 後備歩兵第16連隊(日露戦争に特設された・後備歩兵第1旅団)
1904年(明治37年)6月 - 後備歩兵第16連隊は新発田を出発。満州の旅順・奉天・鉄嶺で戦う。
1905年(明治38年)12月 - 新発田に帰還、解隊。
  • 歩兵第116連隊(日中戦争勃発に伴い、第13師団隷下部隊として編成)
1937年(昭和12年)9月 - 第13師団隷下歩兵第116連隊は新発田を出発。中華民国の上海南京徐州漢口長沙柳州独山佳林で戦う。
1945年(昭和20年)8月 - 湖南省東安で終戦。

歴代連隊長

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歴代の連隊長
(特記ない限り陸軍大佐
氏名 在任期間 備考
1 山本清堅 1884.6.2 - 1885.5.26 中佐
2 長谷川良之 1885.7.1 - 中佐
3 川崎宗則 1889.5.14 - 中佐、1890.11.大佐
4 福島庸智 1891.9.9 - 1896.9.25 中佐、1894.8.大佐
5 中西千馬 1896.9.25 - 1900.7.21 中佐、大佐昇進
6 谷山隆英 1900.7.21 - 中佐、1902.5.大佐
7 水島辰男 1905.6.16 -
8 永田克之 1906.4.6 - 中佐
9 天野芳造 1910.3.9 - 1910.10.27
10 伊藤祐武 1910.10.27 - 1915.3.27 中佐、1910.11.30 大佐
11 東郷辰二郎 1915.3.27 - 12.23
12 五十嵐多一 1915.12.23 - 1916.7.14
13 千田嘉平 1916.7.14 - 1918.7.24[2]
14 浅野丈夫 1918.7.24 -
15 中村好 1921.6.28 - 1922.8.15[3]
16 小山満雄 1922.8.15 -
17 星村市平 1925.5.1 -
18 中屋良雄 1928.8.10 -
19 岡本忠雄 1929.8.1 -
20 浜本喜三郎 1931.8.1 -
21 小泉恭次 1932.5.23 -
22 丹下悌次郎 1933.3.18 -
23 後藤十郎 1935.12.2 -
24 内田孝行 1937.11.1 -
25 宮崎繁三郎 1939.3.7-
26 広安寿郎 1940.12.2 - 1942.10.25 戦死
27 堺吉嗣 1942.10.29 -
28 井之上晴蔵 1944.9.18 - 1945.6.5 戦死
堺吉嗣 1945.6.5 -

当時の訓練施設

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  • 営前練兵場:現在の新発田城址公園、自衛隊敷地内ヘリポート。
  • 町裏練兵場:新発田南高校の裏一帯の場所。
  • 射撃場:大宝寺射撃場(新発田市の真木山の北側)、大日ヶ原(阿賀野市の五頭山ふもと)

脚注

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  1. ^ 新設12個連隊の中では歩兵第18連隊と並び、もっとも早い編成完結となる
  2. ^ 『官報』第1794号、大正7年7月25日。
  3. ^ 『官報』第3013号、大正11年8月16日。

参考文献

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  • 『日本陸軍連隊総覧 歩兵編(別冊歴史読本)』(新人物往来社、1990年)
  • 原 剛『明治期国土防衛史』(錦正社、2002年)
  • 外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
  • 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
  • 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
  • 城下町新発田400年のあゆみ
  • 新発田西公園越佐健児の石碑
  • 官報

関連項目

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