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歩兵第25連隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
歩兵25連隊から転送)
歩兵第25連隊
創設 1899年
廃止 1945年
所属政体 大日本帝国の旗 大日本帝国
所属組織  大日本帝国陸軍
部隊編制単位 連隊
兵科 歩兵
所在地 札幌 - 樺太 上敷香
通称号/略称 要2221
上級単位 第7師団 - 樺太混成旅団 - 第88師団
最終位置 樺太 真岡郡真岡町
戦歴 日露 - シベリア出兵 - 日中 - ノモンハン事件 - 第二次世界大戦
(南樺太の戦い)
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歩兵第25連隊(ほへいだい25れんたい、歩兵第二十五聯隊)は、大日本帝国陸軍連隊のひとつ。

沿革

[編集]
  • 1896年(明治29年)5月 - 屯田兵を母体に第7師団創設、独立歩兵第1大隊が創設され、月寒に転営。
  • 1899年(明治32年) - 独立第1大隊を歩兵第25連隊第1大隊に改編。
  • 1900年(明治33年)
    • 11月15日 - 連隊本部が札幌区札幌衛戍地(現在の月寒東1条3丁目から月寒東1条8丁目及び月寒東2条8丁目内)に開庁[1]。月寒中央通7丁目の現・つきさっぷ中央公園内に札幌偕行社(「将校集会所」から改称)があった[2]
    • 12月22日 - 軍旗拝受。
  • 1902年(明治35年) - 連隊の編成が完結する。
  • 1901年(明治36年) - 第6中隊が山海関に派遣される。
  • 1904年(明治37年) - 日露戦争に従軍(白襷隊に参加ほか)。
  • 1917年(大正6年)4月 - 満州駐剳。
  • 1919年(大正8年) - 帰還。
  • 1920年(大正9年) - 北部沿海州に派遣される。
  • 1921年(大正10年)7月 - 帰還。
  • 1932年(昭和7年) - 満州事変では第2大隊が参加。
  • 1934年(昭和9年)
  • 1936年(昭和11年)10月 - 陸軍特別大演習に参加。連隊営内に御講評場が設けられ昭和天皇が行幸[4]
  • 1938年(昭和13年)3月 - 徐州会戦に参加。
  • 1939年(昭和14年)5月 - ノモンハン事件に参加。
  • 1940年(昭和15年)
    • 10月 - 帰還。
    • 11月 -  樺太 敷香郡 上敷香に移駐[5][6]
      • 1939年5月に第7師団編成担当で既に新設されていた樺太混成旅団(兵力:樺太歩兵第1大隊樺太山砲兵第1中隊樺太工兵第1中隊)に編入。歩兵大隊、山砲中隊、工兵中隊を吸収[7]
      • 連隊編制表:本部・3個大隊(12個中隊、3個機関銃中隊)・1個歩兵砲隊・1個通信隊:人員2,971名、馬匹177[8]
  • 1941年(昭和16年)7月 - 関東軍特種演習により動員、大幅な戦力増強。
      • 連隊兵力は、人員4,487名、馬匹927に達する[8]
      • 同時に、 補充隊も編成された[8]
  • 1943年(昭和18年)5月 - 第67独立歩兵団(盛岡)より 歩兵第125連隊樺太混成旅団に編入。国境方面警備を交代。
    • 旅団は2個歩兵連隊と樺太山砲連隊樺太工兵隊樺太輜重隊、樺太通信隊、樺太衛生隊を基幹とする編制定員15,677名の大兵力となった[8]
    • この頃、旅団は新兵器の伐開機、伐掃機を装備。またトナカイによる後方、前線の輸送の研究を行った[8]
  • 1945年(昭和20年)

歴代連隊長

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歴代の連隊長
(特記ない限り陸軍大佐
氏名 在任期間 備考
1 渡辺水哉 1900年10月31日 - 中佐、1902年11月大佐
2 伊藤瀬平 1906年7月11日 - 1909年4月1日 中佐、1906年12月大佐
3 稲村新六 1909年4月1日 - 1911年12月27日
4 山田虎夫 1911年12月27日 - 1916年8月18日
5 吉田熊槌 1916年8月18日 -
6 沼田団太郎 1920年1月30日 -
7 山本松雄 1921年7月20日 - 1923年8月6日[9]
8 小杉武司 1923年8月6日 - 1924.12.15[10]
9 坪郷芳一 1924年12月15日 -
10 柳井貫一 1927年7月26日 -
11 五十嵐房吉 1929年8月1日 -
12 山口三郎 1932年3月11日 -
13 永見俊徳 1932年12月7日 -
14 片山省太郎 1935年3月15日 -
15 横山鎮明 1937年3月1日 -
16 磐井虎二郎 1938年7月15日 -
17 関根久太郎 1939年8月1日 -
18 加納栄造 1940年10月22日 -
19 酒匂純夫 1943年8月2日 -
山沢饒 1945年4月1日 -

脚注

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  1. ^ 『官報』第5219号、明治33年11月22日。
  2. ^ 50.歩兵第25連隊本部跡”. 札幌市公式ホームページ - City of Sapporo. 札幌市豊平区役所ホームページ > とよひらふるさと再発見 > 月寒地区. 2018年9月9日閲覧。
  3. ^ 十四時間焼け続け、やっと鎮火『東京朝日新聞』昭和9年3月23日夕刊(『昭和ニュース事典第4巻 昭和8年-昭和9年』本編p53 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  4. ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、78頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  5. ^ 当初の計画では歩兵第28連隊が移駐指定されていた
  6. ^ 戦史叢書『北東方面陸軍作戦〈1〉』、『北東方面陸軍作戦〈2〉』、朝雲新聞社
  7. ^ 戦史叢書『北東方面陸軍作戦〈1〉』、『北東方面陸軍作戦〈2〉』、朝雲新聞社
  8. ^ a b c d e 戦史叢書『北東方面陸軍作戦〈1〉』、『北東方面陸軍作戦〈2〉』、朝雲新聞社
  9. ^ 『官報』第3306号、大正12年8月7日。
  10. ^ 『官報』第3696号、大正13年12月16日。

参考文献

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  • 『日本陸軍連隊総覧 歩兵編(別冊歴史読本)』(新人物往来社、1990年)
  • 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
  • 外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
  • 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
  • 原 剛『明治期国土防衛史』(錦正社、2002年)
  • 官報
  • 『歩兵第25連隊史』
  • 『歩兵第89連隊史』
  • グランドパワー『日本軍機甲部隊の編成装備(1)』ガリレオ出版。
  • グランドパワー『日本軍機甲部隊の編成装備(2)』ガリレオ出版。
  • グランドパワー『日本軍陸軍の特種部隊』ガリレオ出版。
  • 戦史叢書『北東方面陸軍作戦(1)』朝雲新聞社
  • 戦史叢書『北東方面陸軍作戦(2)』朝雲新聞社
  • 戦史叢書『陸軍戦備』朝雲新聞社
  • 別冊歴史読本特別増刊号『日本陸軍連隊総覧・歩兵編』新人物往来社
  • 別冊歴史読本特別増刊号『日本陸軍機械化部隊総覧』新人物往来社
  • 別冊歴史読本特別増刊号『日本陸軍部隊総覧』新人物往来社
  • 別冊歴史読本特別増刊号『日本陸軍師団総覧』新人物往来社
  • 別冊歴史読本特別増刊号『日本陸軍総覧』新人物往来社
  • 別冊1億人の昭和史『日本陸軍史』、毎日新聞社
  • 1億人の昭和史『日本の戦史』シリーズ①~⑩、毎日新聞社

関連項目

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